競 泳
飛び込み
(県内関係分)
東京SCが
男女総合V
自由形で自己新 伸びのある泳ぎ
「いつか五輪に出てみたい」
井上(高知
)1位
納得の着水
粂(愛知)0.03秒差 接戦制す 初の全国1位「うれしい」
2年前の悔しさばねに成長
増田(長野
)後半逆転
V
「最後3㍍勝負」
入江(愛知)が2冠大会記録更新
清水(東京)3冠
男子のA決勝記録
B決勝記録
①茶木 琉聖 (大分・大分DC)②阿久根七翔 (鹿児島・鹿児島DC)③浜田 悠希 (高知・高知SC)④北村 応吏 (佐賀・佐賀DC)⑤古戎 徠人 (広島・神辺SPC)⑥石原 汐恩 (静岡・トビウオ)⑦和田 悠助 (広島・神辺SPC)⑧畑山 健太 (奈良・天理DC) 【総 合】①大分・大分DC 8点②鹿児島・鹿児島DC 7点③広島・神辺SPC 6点④高知・高知SC 6点⑤佐賀・佐賀DC 5点⑥静岡・トビウオ 3点
▽�㍍自由形⑥ �秒� 海野 陽生
(静岡・レオリブレ)▽200㍍自由形
②2分�秒� 宝来 隆生(静岡・グリーン高台)
⑤2分�秒� 大石 朝陽 (静岡・エスポ)⑥2分�秒� 松村 奏汰
(静岡・磐田カルチャ)▽�㍍背泳ぎ
⑦ �秒� 鈴木 瑛太(静岡・グリーン佐鳴)
⑧ �秒� 宮崎 緒里(静岡・浜名湖SS)
▽�㍍バタフライ① �秒� 鈴木慎二郎
(静岡・深谷SC浜松)⑦ �秒� 海野 陽生
(静岡・レオリブレ)
▽�㍍自由形① �秒� 原科佐久斗
(愛知・JSS一宮)② �秒� 金子 侑生
(静岡・レオリブレ)③ �秒� 木山 力
(佐賀・GENEXイマリ)④ �秒� 中村 陸
(和歌山・パル紀の川)⑤ �秒� 船越 健
(愛知・岡崎竜城SC南)⑥ �秒� 竹野 伊織
(福井・新田塚ふくい)⑦ �秒� 粂 海翔(愛知・平針SS)⑧ �秒� 西田 暁(愛知・稲沢SS)▽200㍍自由形
①2分8秒� 増田 暁(長野・長野DS中央)
②2分8秒� 石山 翔太(東京・MYS花畑)
③2分�秒� 渡辺 翔太(東京・東京SC)④2分�秒� コロンボ麗生
(東京・東京SC)⑤2分�秒� 鈴木 那周(愛知・SALA)⑥2分�秒� 田中 勇人
(埼玉・東川口SC)⑦2分�秒� 岩瀬 智也
(愛知・ルネサンス甚目寺)⑧2分�秒� 坂手 颯瞬
(神奈川・KSS横須賀)▽�㍍背泳ぎ
① �秒� 粂 海翔(愛知・平針SS)② �秒� 岡崎 煌輝
(東京・T・HIRO�)③ �秒� 荒金 亮汰
(奈良・MGニッシン)④ �秒� 高本 亮(東京・東京SC)⑤ �秒� 大竹 心(愛知・パル西尾)⑥ �秒� 石垣 柊門
(三重・ビートみえ川越)⑦ �秒� 吉田 将義
(兵庫・姫路スポーツ)⑧ �秒� 西山 理都
(福井・KTPつるが)▽�㍍平泳ぎ
① �秒� 金子 侑生(静岡・レオリブレ)
=大会新② �秒� 光江 圭司
(富山・アピア富山)=大会新
③ �秒� 野中 龍生(佐賀・ようどう館大)
④ �秒� 鈴木慎二郎(静岡・深谷SC浜松)
⑤ �秒� 二宮 奏介(愛知・パル知立)⑥ �秒� 宮崎 緒里
(静岡・浜名湖SS)⑦ �秒� 中山 心(佐賀・武雄SC)⑧ �秒� 岩田 新市
(愛知・イトマン中村)▽�㍍バタフライ
① �秒� 河井 一桜(東京・東京SC)② �秒� 久家虎太郎
(佐賀・B&Gみやき)③ �秒� 石原 悠大
(愛知・JSS守山)④ �秒� 原科佐久斗
(愛知・JSS一宮)⑤ �秒� 船越 健
(愛知・岡崎竜城SC南)⑥ �秒� 増田 暁
(長野・長野DS中央)⑥ �秒� 平山 悠(東京・東京SC)⑧ �秒� 山本 颯太
(和歌山・パルポート太田)▽4×�㍍メドレーリレー
①2分4秒� 東京・東京SC(高本、平山、河井、コロンボ)
②2分8秒� 愛知・稲沢SS(橋村、宇佐美、小沢、西田)
③2分9秒� 愛知・BIGアミ(野原、川井、奥村、前原)
④2分9秒� 東京・MYS花畑(石山、菊池、塚本、金井)
⑤2分�秒� 愛知・岡崎竜城SC南(船越、杉山、木村、荻野)
⑥2分�秒� 東京・マリン西新井(飯島、大塚、石鍋、田中)
⑦2分�秒� 東京・ロンド成増(庭木、斎藤、渡辺、若尾)
⑧2分�秒� 静岡・グリーン佐鳴(鈴木、桐生、石浜、原田)
【総 合】①東京・東京SC 219点②東京・MYS花畑 �点③愛知・稲沢SS �点④愛知・岡崎竜城SC南 �点⑤愛知・BIGアミ �点⑥静岡・レオリブレ �点
男子�背泳ぎ
女子飛び込み決勝で優勝した井上優奈選手(高知SC)
男女で総合優勝を決め喜ぶ東京SCの選手たち
4×�㍍メドレーリレーで、男女アベ
ック優勝するなど全国のスイマーを圧倒
した東京SCは、チームでも男女で総合
優勝した。男子は五連覇で二十一回目、
女子は三年ぶり二十二回目。同SCで
は、女子の鯨井あぐり選手が、三十一日
の100㍍背泳ぎと4×�㍍フリーリレ
ーに続き、一日には�㍍背泳ぎ、同自由
形、4×�㍍メドレーリレーで優勝し、
最多の五冠を果たした。
男子メドレーリレーは、二着目でスタ
ートを切った第二泳者(平泳ぎ)の平山
悠(はる)選手が「抜かしてやろうとい
う気持ちが沸いた」と力強い泳ぎでトッ
プに立つと、2分4秒�で二位以下に4
秒以上の差をつけた。アンカー(自由
形)を務めたコロンボ麗生(れお)選手
は「勝てたことは満足」と笑顔を見せ
た。河
井一桜(いっさ)選手は、男子�㍍
バタフライで�秒�で優勝。自己ベスト
を更新し、ガッツポーズでタイムを表示
する電光掲示板を見つめた。
女子メドレーリレーは第一泳者(背泳
ぎ)の堀切梓彩(あずさ)選手がトップ
に立つと、他チームを突き放し、大会記
録まで0秒�と迫る2分4秒�でゴール
した。堀切選手は「調子が良かった。チ
ームに貢献できた」と喜んだ。
女子�㍍背泳ぎA決勝で優勝し、�㍍自由形などと合わせ5冠を達成した鯨井あぐり選手(東京SC)=いずれも浜松市総合水泳場トビオで
女子�㍍背泳ぎA決勝で優勝し、金メダルを手に笑顔を見せる鯨井選手
女子飛び込み
男子���自由形
男子200㍍自由形A決勝で優勝
した増田暁選手(長野DS中央)
男子�㍍背泳ぎA決勝で優勝した粂海翔選手(平針SS)
女子200自由形
女子�㍍バタフライA決勝で優勝した入江夏帆選手(みなとSS)
女子�バタフライ
女子200㍍自由形A決勝 大会新記録で優勝し、前日の100㍍自由形などと合わせ三冠を達成した清水さやか選手(T・HIRO�)
女子飛び込みでは、井上
優奈選手(高知SC)が一
位に輝いた。コロナ禍で家
族は応援に来られなかった
が、優勝は初めてで「すご
くうれしい。帰ってから伝
えたい」と笑顔を弾ませ
た。予
選、決勝で計六本飛ん
だうち、納得がいったのは
四本目。後ろ向きで飛び込
み、空中で一回転半を披露
し「体を真っすぐにして、
きれいに着水できた。『自
分ならできる』と言い聞か
せていた」と話した。
目標は、東京五輪の女子
シンクロ板飛び込みで五位
に入った宮本葉月選手。
「高知の先輩で憧れの人。
私も五輪に出たい」と力を
込めた。
ラスト�㍍。会場の熱気
は最高潮になった。男子�
㍍背泳ぎで、二位と0秒�
差で一位に輝いたのは、粂
海翔(くめ・かいと)選手
(愛知・平針SS)。「全
国大会で一位を取ったのは
初めて。めっちゃうれしい
です」と白い歯をこぼし
た。小
学生ながら身長一六一
㌢と大柄な粂選手。「大き
な体を生かして、力強く水
をかくことができる」と自
分の持ち味を分析する。
「スタートの浮き上がり
と、ゴールの時のタッチを
意識しろとコーチから言わ
れていた。今回はそれがう
まくできた」と試合の良か
った点を語った。
将来の夢はオリンピック
のメダリスト。得意な背泳
ぎで、これからも快進撃を
見せてくれそうだ。
�㍍背泳ぎなど、出場し
た五種目全てで優勝した東
京SCの鯨井あぐり選手。
大会を通して九レース目と
なる同自由形では自己ベス
トを更新し、持ち前の気力
で伸びのある泳ぎを見せ
た。同
自由形A決勝の後「レ
ース前から太ももがパンパ
ンだった」と肩で大きく息
を整えた。「最初から突っ
込んだ」と見事なスタート
を切るも、追い上げてくる
選手たちが視界に入ったた
め、ラスト�㍍は息継ぎを
しないで泳ぎ切った。
優勝したメドレーリレー
はアンカー(自由形)を務
めた。小学四年時に第一泳
者(背泳ぎ)で出場した二
〇一九年大会では二位で、
十連覇していたチームの総
合優勝も逃した。悲願の優
勝にも「みんな疲れていた。
大会新に届かなかったのが
悔しい」とタッチの差で逃
した記録に涙を見せた。
「バック(背泳ぎ)の方
が得意だけど、フリー(自
由形)が好き」という鯨井
選手の目標は、白血病から
復帰し、東京五輪に出場し
た池江璃花子選手。「強さに
憧れる。私もいつか五輪に
出てみたい」と夢を語った。
大接戦となった男子200㍍自由
形は、増田暁(あき)選手(長野D
S中央)が後半に逆転し、優勝を果
たした。100㍍の折り返しでは、
先頭との差は約2秒。初日の100
㍍自由形を制した石山翔太選手(東
京・MYS花畑)がリードする中、
虎視眈々(たんたん)と逆転を狙っ
ていた。「予選一位だったので、後
半に勝てる自信があった」と振り返
る。小
学四年で初出場したとびうお
杯。前回大会でも200㍍自由形に
出場したが、予選落ちだった。「上
級生の泳ぎに追い付けず、悔しかっ
た」。全国のライバルとの差を知
り、とびうお杯で感じた悔しさをば
ねに成長を続けた。
「東京五輪代表の萩野公介選手の
ような、世界で活躍するスイマーに
なりたい」と目標を語る。次は今夏
の全国JOCジュニアオリンピック
カップで、自己ベスト更新を目指す。
女子�㍍バタフライで優勝した入江夏
帆選手(愛知・みなとSS)は、前日の
100㍍バタフライと合わせて二冠を達
成した。この日、勝負を決したのは「最
後の3㍍」だったといい、「隣の選手と
競った結果、いいタイムが出た」と振り
返った。
ここ最近は、泳げば自己ベストが出る
伸び盛りで、�㍍では0秒�更新した。
好調の理由を「前半のスピードが上がっ
て、後半バテなくなったのが大きい」と
分析する。「最初から飛ばして、最後に
差すレースが理想。タイムはともかく、
一位になれたことがうれしい」と喜ん
だ。
清水さやか選手(東京・T・HIRO�)は、200㍍自由形の予選、決勝ともに大会記録を更新する圧巻の泳ぎで3冠を達成した。快挙に沸く会場をよそに、「うれしさはあるけど、半分以上は悔しい気持ち」と狙っていたタイムに届かなかった結果を振り返った。前日は、100㍍自由形と個人メドレーで2冠。この日は「疲れもあっ
て最初は、ひとかきが重かった。気力で泳いだ後半で、タイムが落ちなかったのは良かった」と話した。ターンから浮き上がるまでの泳ぎの速さは健在で、折り返すたびに差を広げていった。
課題は、連日のレースでも疲れが残らないよう体力をつけること。開催中の東京五輪で競泳2冠を果たした大橋悠依選手から刺激を受けたといい、「パリ五輪に出て、予選を突破したい」と力強く言い切った。