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320 列 と80 列 の性能評価の比較検討 CT320列CTと80列CTの性能評価の比較検討...

Date post: 02-Nov-2020
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学術大会 埼玉放射線・Vol.62 No.2 2014 簿114 (17) 1 .目的 当 院 に は 東 芝 社 製 CT Aquilion ONE( 以 下 ONE)と Aquilion PRIME(以下 PRIME)が導 入されている。両装置で差異のない診断画像を提 供できるプロトコールを決定するために、装置の 性能評価を行い、比較検討した。 2 .使用機器 ・CT 装置 Aquilion ONE、Aquilion PRIME ・円柱型水ファントム (東芝社製 φ 240 × 250㎜) ・自作ワイヤーファントム ・コインファントム (京都科学社製 φ 0.5 × 0.05㎜) ・画像解析ソフト Image J 3 .方法 3-1 SD 値測定 Aquilion ONE と Aquilion PRIME で円柱型水 ファントムを用いてヘリカル列数と設定 SD 値を 変化させ撮影。得られた画像より、測定 SD 値を 計測した。 3-2 MTF 測定 ONE と PRIME の両装置でワイヤーファント ムを用いて、ヘリカル列数及び焦点サイズを変化 させ撮影。各再構成画像における MTF を算出し、 10%MTF を求めた。 3-3 SSPz 測定 ONE と PRIME の両装置でコインファントム を用いて、ヘリカル列数と PF を変化させ撮影。 各再構成画像における SSPz を算出し、FWHM の値を求めた。 これら 3 項目に関して装置に差異がないか検討 した。 4 .考察 SD 値に差異が出たのは、実効エネルギーの差 と考える。また、スキャン開始から mA の安定 までには時間を要する。 MTF 値に差異がなかったのは、両装置間の小、 大焦点サイズが同じであったことが理由と考え る。 PF を変化させても FWHM に差異がなかった のは十分な補間データが確保できていると 推測 される。 5 .結語 今回の実験結果より、両装置の性能評価はほぼ 同等であった。よって、両装置同様の撮影プロト コールが使用できると考えられえる。 両装置の実効エネルギーに違いがあると示唆さ れるが、AEC 機能を有効に使用することで差異 のない画像を提供できると考える。 8 320 列 CT と 80 列 CT の性能評価の比較検討 社会医療法人財団 石心会 埼玉石心会病院 ○邨井 優大 千葉 雅恭 藤井 大悟 上野 浩輝 伊藤 寿哉 塩野谷 純 間山金太郎 図 1:SD 測定(SD10) 表 1:10%MTF 表 2:SSPz
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Page 1: 320 列 と80 列 の性能評価の比較検討 CT320列CTと80列CTの性能評価の比較検討 社会医療法人財団 石心会 埼玉石心会病院 邨井 優大 千葉 雅恭

学 術 大 会埼玉放射線・Vol.62 No.2 2014

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年間スケ

ジュール

各支部勉

強会情報

114 (17)

1 .目的 当院には東芝社製 CT Aquilion ONE(以下ONE)と Aquilion PRIME(以下 PRIME)が導入されている。両装置で差異のない診断画像を提供できるプロトコールを決定するために、装置の性能評価を行い、比較検討した。2 .使用機器

・CT 装置 Aquilion ONE、Aquilion PRIME・円柱型水ファントム (東芝社製 φ 240 × 250㎜)・自作ワイヤーファントム・コインファントム (京都科学社製 φ 0.5 × 0.05㎜)・画像解析ソフト Image J3 .方法3-1 SD 値測定 Aquilion ONE と Aquilion PRIME で円柱型水ファントムを用いてヘリカル列数と設定 SD 値を変化させ撮影。得られた画像より、測定 SD 値を計測した。3-2 MTF 測定 ONE と PRIME の両装置でワイヤーファントムを用いて、ヘリカル列数及び焦点サイズを変化させ撮影。各再構成画像における MTF を算出し、10%MTF を求めた。3-3 SSPz 測定 ONE と PRIME の両装置でコインファントムを用いて、ヘリカル列数と PF を変化させ撮影。各再構成画像における SSPz を算出し、FWHMの値を求めた。 これら 3 項目に関して装置に差異がないか検討した。4 .考察 SD 値に差異が出たのは、実効エネルギーの差と考える。また、スキャン開始から mA の安定までには時間を要する。 MTF 値に差異がなかったのは、両装置間の小、大焦点サイズが同じであったことが理由と考える。

 PF を変化させても FWHM に差異がなかったのは十分な補間データが確保できていると 推測される。

5 .結語 今回の実験結果より、両装置の性能評価はほぼ同等であった。よって、両装置同様の撮影プロトコールが使用できると考えられえる。 両装置の実効エネルギーに違いがあると示唆されるが、AEC 機能を有効に使用することで差異のない画像を提供できると考える。

8 320 列 CT と 80 列 CT の性能評価の比較検討

社会医療法人財団 石心会 埼玉石心会病院○邨井 優大 千葉 雅恭 藤井 大悟 上野 浩輝

伊藤 寿哉 塩野谷 純 間山金太郎

図 1:SD 測定(SD10)

表 1:10%MTF

表 2:SSPz

320 列 CT と 80 列 CT の性能評価の比較検討

社会医療法人財団 石心会 埼玉石心会病院 ○邨井 優大 千葉 雅恭 藤井 大悟 上野 浩輝

伊藤 寿哉 塩野谷 純 間山金太郎

1.目的 当院には東芝社製CT Aquilion ONE(以下

ONE)とAquilion PRIME(以下PRIME)が

導入されている。両装置で差異のない診断画像

を提供できるプロトコールを決定するために、

装置の性能評価を行い、比較検討した。 2.使用機器 ・CT装置 Aquilion ONE、Aquilion PRIME ・円柱型水ファントム

(東芝社製 φ240×250㎜) ・自作ワイヤーファントム ・コインファントム (京都科学社製 φ0.5×0.05㎜) ・画像解析ソフト Image J 3.方法 3-1 SD値測定

Aquilion ONEとAquilion PRIMEで円柱型

水ファントムを用いてヘリカル列数と設定 SD値を変化させ撮影。得られた画像より、測定SD値を計測した。 3-2 MTF測定

ONE と PRIME の両装置でワイヤーファン

トムを用いて、ヘリカル列数及び焦点サイズを

変化させ撮影。各再構成画像における MTF を

算出し、10%MTFを求めた。 3-3 SSPz測定

ONE と PRIME の両装置でコインファント

ムを用いて、ヘリカル列数と PF を変化させ撮

影。各再構成画像における SSPz を算出し、

FWHMの値を求めた。 これら3項目に関して装置に差異がないか検

討した。 4.考察

SD値に差異が出たのは、実効エネルギーの

差と考える。また、スキャン開始からmAの安

定までには時間を要する。 MTF値に差異がなかったのは、両装置間の

小、大焦点サイズが同じであったことが理由と

考える。

PFを変化させてもFWHMに差異がなかっ

たのは十分な補間データが確保できていると

推測される。

図1:SD測定(SD10)

表1:10%MTF

表2:SSPz

5.結語 今回の実験結果より、両装置の性能評価はほ

ぼ同等であった。よって、両装置同様の撮影プ

ロトコールが使用できると考えられえる。 両装置の実効エネルギーに違いがあると示唆

されるが、AEC機能を有効に使用することで差

異のない画像を提供できると考える。

320 列 CT と 80 列 CT の性能評価の比較検討

社会医療法人財団 石心会 埼玉石心会病院 ○邨井 優大 千葉 雅恭 藤井 大悟 上野 浩輝

伊藤 寿哉 塩野谷 純 間山金太郎

1.目的 当院には東芝社製CT Aquilion ONE(以下

ONE)とAquilion PRIME(以下PRIME)が

導入されている。両装置で差異のない診断画像

を提供できるプロトコールを決定するために、

装置の性能評価を行い、比較検討した。 2.使用機器 ・CT装置 Aquilion ONE、Aquilion PRIME ・円柱型水ファントム

(東芝社製 φ240×250㎜) ・自作ワイヤーファントム ・コインファントム (京都科学社製 φ0.5×0.05㎜) ・画像解析ソフト Image J 3.方法 3-1 SD値測定

Aquilion ONEとAquilion PRIMEで円柱型

水ファントムを用いてヘリカル列数と設定 SD値を変化させ撮影。得られた画像より、測定SD値を計測した。 3-2 MTF測定

ONE と PRIME の両装置でワイヤーファン

トムを用いて、ヘリカル列数及び焦点サイズを

変化させ撮影。各再構成画像における MTF を

算出し、10%MTFを求めた。 3-3 SSPz測定

ONE と PRIME の両装置でコインファント

ムを用いて、ヘリカル列数と PF を変化させ撮

影。各再構成画像における SSPz を算出し、

FWHMの値を求めた。 これら3項目に関して装置に差異がないか検

討した。 4.考察

SD値に差異が出たのは、実効エネルギーの

差と考える。また、スキャン開始からmAの安

定までには時間を要する。 MTF値に差異がなかったのは、両装置間の

小、大焦点サイズが同じであったことが理由と

考える。

PFを変化させてもFWHMに差異がなかっ

たのは十分な補間データが確保できていると

推測される。

図1:SD測定(SD10)

表1:10%MTF

表2:SSPz

5.結語 今回の実験結果より、両装置の性能評価はほ

ぼ同等であった。よって、両装置同様の撮影プ

ロトコールが使用できると考えられえる。 両装置の実効エネルギーに違いがあると示唆

されるが、AEC機能を有効に使用することで差

異のない画像を提供できると考える。

320 列 CT と 80 列 CT の性能評価の比較検討

社会医療法人財団 石心会 埼玉石心会病院 ○邨井 優大 千葉 雅恭 藤井 大悟 上野 浩輝

伊藤 寿哉 塩野谷 純 間山金太郎

1.目的 当院には東芝社製CT Aquilion ONE(以下

ONE)とAquilion PRIME(以下PRIME)が

導入されている。両装置で差異のない診断画像

を提供できるプロトコールを決定するために、

装置の性能評価を行い、比較検討した。 2.使用機器 ・CT装置 Aquilion ONE、Aquilion PRIME ・円柱型水ファントム

(東芝社製 φ240×250㎜) ・自作ワイヤーファントム ・コインファントム (京都科学社製 φ0.5×0.05㎜) ・画像解析ソフト Image J 3.方法 3-1 SD値測定

Aquilion ONEとAquilion PRIMEで円柱型

水ファントムを用いてヘリカル列数と設定 SD値を変化させ撮影。得られた画像より、測定SD値を計測した。 3-2 MTF測定

ONE と PRIME の両装置でワイヤーファン

トムを用いて、ヘリカル列数及び焦点サイズを

変化させ撮影。各再構成画像における MTF を

算出し、10%MTFを求めた。 3-3 SSPz測定

ONE と PRIME の両装置でコインファント

ムを用いて、ヘリカル列数と PF を変化させ撮

影。各再構成画像における SSPz を算出し、

FWHMの値を求めた。 これら3項目に関して装置に差異がないか検

討した。 4.考察

SD値に差異が出たのは、実効エネルギーの

差と考える。また、スキャン開始からmAの安

定までには時間を要する。 MTF値に差異がなかったのは、両装置間の

小、大焦点サイズが同じであったことが理由と

考える。

PFを変化させてもFWHMに差異がなかっ

たのは十分な補間データが確保できていると

推測される。

図1:SD測定(SD10)

表1:10%MTF

表2:SSPz

5.結語 今回の実験結果より、両装置の性能評価はほ

ぼ同等であった。よって、両装置同様の撮影プ

ロトコールが使用できると考えられえる。 両装置の実効エネルギーに違いがあると示唆

されるが、AEC機能を有効に使用することで差

異のない画像を提供できると考える。

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