第 17 回学会報告記(AHA 2015)
2015 年度アメリカ⼼臓協会(AHA)学術集会が、2015 年 11 ⽉ 7 ⽇から 11 ⽇の 5 ⽇間の⽇程
で、アメリカ、フロリダ州オーランドで開催されました。AHA は、ヨーロッパ⼼臓病学会(ESC)と並び、循環器
領域の数多くのガイドラインを提唱し、世界へ発信している世界⽔準の学会です。
1 学会会場
今年の AHA はアメリカ東海岸フロリダ州にあるオーランドの Orange Country Convention Center
で開催されました。オーランドはウォルトディズニーワールド、ユニバーサルスタジオなどのテーマパークが多数あ
る観光都市として有名な町です。⽇本との時差は 10 時間、直通便がないため、⼤阪伊丹空港からニュー
ヨークまで 12 時間、ニューヨークからオーランドまで 3 時間かけての⻑旅でした。
<オーランドの街並み>
学会会場は綺麗な建物で、 中は⾮常に広く、装飾も洗練されたデザインでした。近年総来場者数は
減少しているようですが、今年も約2万⼈が世界中から参加しており、現地では⽇本⼈の発表者も⽬⽴ち、
AHA の格式の⾼さを窺い知ることができたと同時にこの学会で発表できることに喜びを感じました。
<学会会場周辺>
2 発表その他
11 ⽉ 9 ⽇(⽉)
・ 南都 清範
「Impact of Statin Following Endovascular Aneurysm Repair in Patinents with
Abdominal Aortic Aneurysm」
・ 辻村 卓也
「 Incidence of Stent Thrombosis and its Predictors After Endovascular
Therapy for Femoropoplitial Artery Disease」
「Predictors of Yellow Neointima After Stent Implantation in the Superficial
Femoral Artery」
・ 奥野 翔太
「 Impact of Calcification Severity on Clinical Outcomes Following
Endovascular Therapy in the patients with Peripheral Artery Disease
Presenting with Superficial Femoral Artery Lesions」
関⻄労災病院からは、ポスターセッションに上記 4 演題を発表致しました。 ポスターセッションではありま
したが、私にとっては初めての AHA での発表であり、 原稿⽚⼿に座⻑の先⽣との英語での質疑応答は⼤
きな経験となりました。今後も普段の臨床業務はもちろん、このような海外発表を含めた学会活動にも精
⼒的に参加できるようリサーチマインド、英語⼒の研鑽に⽇々精進していきたいと考えております。
また、海外学会の⽬⽟の⼀つに、最先端の臨床試験の成績を報告する Late Braking Session があ
りますが、今年の AHA では、⼼⾎管リスクを有する患者における積極的な⾎圧管理の有⽤性を⽰した
SPRINT試験や、⻑い冠動脈病変に対するIVUSガイドのDES留置が造影ガイドと⽐し有効である⽰し
た IVUS-XPL 試験などの結果が報告されていました。
<南都先⽣のポスター前で集合写真>
<辻村先⽣>
<奥野>
3 ⼤阪⼤学循環器部会 in AHA 2015
学会 3 ⽇⽬の 9 ⽇に⼤阪循環器部会での懇親会がありました。 ⼤阪⼤学循環器内科学教授、坂
⽥泰史先⽣をはじめ、⼤阪⼤学関連病院の AHA 参加者 27 名でテーブルを囲んでの情報交換を⾏いま
した。
4 まとめ
私にとって初めての AHA 参加で、アメリカへの移動の⼤変さ、ホテルやレストランでの⽂化の違いなど学
会活動以外の⾯でも初めての経験が盛りだくさんで、⼾惑うこともありましたが、上司の先⽣に⾊々と教え
て頂きながら、乗り切ることができました。少しでも刺激を得ようと様々な分野の発表を拝聴してみましたが、
現状ではスライドを追いかけながら単語を拾ってくのが精⼀杯でした。当院で週 1 回⾏っている英語カンファ
レンスで英語に触れる機会を⼤事にしてステップアップする必要性を痛感しました。また、来年もこの刺激的
な場に参加できるようチャレンジしたいと思います。
以上、2015 年アメリカ⼼臓協会(AHA)学術集会報告記でした。