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画像データの取り扱いimgprolab.sys.fit.ac.jp/~yama/imgproc/lec/imgproc_image...101 100 011...

Date post: 22-Sep-2020
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画像処理工学 画像データの取り扱い
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Page 1: 画像データの取り扱いimgprolab.sys.fit.ac.jp/~yama/imgproc/lec/imgproc_image...101 100 011 010 001 000 符号化 2ビット以上に量子化した画像を多値画像(濃淡画像)という

画像処理工学

画像データの取り扱い

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アナログ画像とデジタル画像

• 画像

– 周りの世界を2次元平面に投影したときに得られる情報の形態

– 2次元空間における光の分布を表したもの

• アナログ画像

– 自然界の視覚情報(光情報)は連続値(アナログ量)

– 写真,ビデオ,CRTディスプレイ画面など

• デジタル画像

– 画素(pixel;小さな離散的な点)の集まり

– 各画素は濃淡を表す値(離散値)を持つ

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アナログ画像からデジタル画像へ

• デジタル画像の取得

光の強度

こちらから見てみる

x

y 連続的に光の強度が変化している

y

y 方向に一定間隔で光の強度を読み取る

アナログ画像

y

デジタル画像

標本化

量子化(整数値化)

光強度の2次元分布

画素の2次元分布

画素

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アナログ画像からデジタル画像へ

• 画像の標本化

– 空間的(あるいは時間的)に連続した画像を離散的な点(時点)の集合に変換する

– 一般的に正方形格子を用いて行われる

• 量子化

– アナログ画像の明るさ;濃度値(輝度値)を離散的な値に変換する

– 量子化された結果(離散的濃度値)を量子化レベル(階調,濃淡レベル)という

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アナログ画像からデジタル画像へ

• アナログ画像からデジタル画像へ(標本化のイメージ)

アナログ画像

アナログ画像からの光強度の読み取り間隔が小さければアナログ画像と同じように見える

128×128画素を拡大したもの

64×64画素を拡大したもの

128個 64個

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アナログ画像からデジタル画像へ

• 標本化格子

– アナログ画像からどのように画素を標本化するか

正方形格子 正三角形格子 正六角形格子

正方形配列 正六角形配列 正三角形配列

画素

距離は 2 距離は1

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アナログ画像からデジタル画像へ

• 正方形格子を用いた標本化後の座標

[0][0] [0][1] [0][ 1][1][0] [1][1] [1][ 1]

[ ][ ]

[ 1][0] [ 1][1] [ 1][ 1]

MM

j i

N N N M

−−

− − − −

N 画素

M 画素

大きさ M×N の2次元配列 [ i ][ j ](C言語において)

デジタル画像

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アナログ画像からデジタル画像へ

• 量子化(濃度値を3ビットに量子化した場合)

黒から白へ連続した変化

グレースケール

量子化レベル

111

110

101

100

011

010

001

000

符号化

2ビット以上に量子化した画像を多値画像(濃淡画像)という8

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アナログ画像からデジタル画像へ

• 量子化の方法

線形量子化 非線形量子化

デジタル画像の濃度値

アナログ画像の濃度値

デジタル画像の濃度値

アナログ画像の濃度値

最小値から最大値の間を一定の間隔で量子化

量子化間隔が一定でない9

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アナログ画像からデジタル画像へ

• 濃淡の階調表現

10

1ビット

2ビット

3ビット

4ビット

8ビット

0 255

0 15

0 7

0 3

0 1

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アナログ画像からデジタル画像へ

• 濃淡の階調表現

11

0 32 64 96 128 160 192 224 255

32 64 96 128 160 192 224 255 224

64 96 128 160 192 224 255 224 192

96 128 160 192 224 255 224 192 160

128 160 192 224 255 224 192 160 128

160 192 224 255 224 192 160 128 96

192 224 255 224 192 160 128 96 64

224 255 224 192 160 128 96 64 32

255 224 192 160 128 96 64 32 0

9×9画素の画像(1画素8ビット)(拡大表示しているのでボケています)

左画像の各画素の格納値

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アナログ画像からデジタル画像へ

• 量子化間隔の違いによる画像の見え方

8ビット

256階調

4ビット

16階調

2ビット

4階調

1ビット

2階調=2値画像

= =

= =

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デジタル画像の画質

• 画質の良し悪しを決める要因

– 画素数

• 標本化の間隔(格子間隔)を狭くし,画素数を多く取った方がよい

• 解像度 : どの程度細かなものまで画像上に再現されているかの尺度

– ppi(pixel per inch) : 1インチあたりに含まれる画素数

– dpi(dot per inch) : 1インチあたりに含まれるドットの数プリンタやスキャナなどに用いられる

• 格子間隔が粗いと,エイリアシング(本来存在しない信号(空間周波数成分))が生じることがある

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デジタル画像の画質

• 画質の良し悪しを決める要因

– 階調数

• 階調数を大きく取れば,量子化間隔は狭くなり,量子化誤差は少なくなるため,画質がよくなる

• 階調数が小さいと,疑似輪郭または疑似エッジが生じる

– 量子化のダイナミックレンジ,量子化間隔の取り方

• ダイナミックレンジ(最小値と最大値の幅)を広くとりすぎるとコントラスト(画像の明暗の差)の低い画像となる

• 画素の濃度値が低いものが多い画像の場合,低い方の量子化間隔を狭く,高い方を広くとると画質がよくなる

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カラー画像の取り扱い

• 可視光

– 人間の視覚が知覚することのできる電磁波(光)

– 約380~780nmの波長の光

– おおよそ380~500nmは青,500~600nmは緑,600~780nmは赤

• 白色光

– 可視光域すべての波長を等しく含む光

• 単色光

– 一定の波長を持つ,これ以上他の色に分解できない色

• 人間の色の知覚

– 赤(R;Red),緑(G;Green),青(B;Blue)のそれぞれにとくに強く反応する錐体(網膜上の細胞)で色を感じ取る

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• 色の表現(混色)

– 加法混色

• 光の三原色RGBのそれぞれの色の強弱を重ね合わせることにより色を表現する(人間の色の知覚と同じ)

• ディスプレイなどで用いられる

• 無彩色:白,灰,黒のように色味のないもの

• 有彩色:色味の持った色

カラー画像の取り扱い

C

MY

R

BG

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カラー画像の取り扱い

• 色の表現(混色)

– 減法混色

• 色を混ぜるほど暗くなる

• 色の三原色CMY(シアン(Cyan),マゼンタ(Magenta),イエロー(Yellow))を用いて色を表現する

– シアン : R を吸収する性質を持つ(G+B)– マゼンタ : G を吸収する性質を持つ(R+B)

– イエロー : B を吸収する性質を持つ(R+G)

• プリンタなどで用いられる

C

M YR

B G

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カラー画像の取り扱い

• カラー画像のデジタル化

– RGBそれぞれに対応する濃度値の情報を各画素に持たせる

– RGBに相当する3枚の濃淡画像から構成される

R

G

B

画素それぞれを8bitの階調(256階調)で表現すると

28×28×28= 約1677万色の色が扱える

人間の色認識限界を超えているので自然なカラー画像(フルカラー画像)を表現できる

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カラー画像の取り扱い

• HSV色空間

– 色相(色合い:Hue),彩度(鮮やかさ:Saturation),明度(明るさ:Value)によって表現する

– 明るさの変動の影響を受けず特定に色を抽出することができる

19HSV色空間の円錐モデル

– 円の半径軸からの角度が色相(H)

– 円の中心からの距離が彩度(S)– 円面からの垂直方向の距離が明度(V)

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カラー画像の取り扱い

• RGBからHSVへの変換

– RGBの値がそれぞれ0.0~1.0に正規化されているものとする

– R,G,Bの値のうち最大値をMAX,最小値をMINとする

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( )

( )

( )

60 0 MAX MAX MIN

60 120 MAX MAX MIN

60 240 MAX MAX MIN

G B R

B RH G

R G B

− ⋅ + = −−= ⋅ + = −− ⋅ + = −

のとき

のとき

のとき

MAX MINMAX

S −= MAXV =

0 360

HH H<

= +のとき

360 % 360

HH H>=

のとき

余り

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カラー画像の取り扱い

• YCbCr色空間

– 高画質アナログ映像信号の伝送やデジタルビデオの記録方式に使われる色表現法のひとつ

– Yが輝度,Cbが青の色差(青系統の色相,彩度),Crが赤の色差(赤系統の色相,彩度)を表す

– RGBからYCbCrへの変換

( ) ( ) ( )( ) ( ) ( )

( ) ( ) ( )

77 256 150 256 29 25644 256 87 256 131 256 128

131 256 110 256 21 256 128

Y R G BCb R G BCr R G B

= + + = − − − + = − − +

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画像データの表現

• ラスター型データ(ビットマップデータ)

– 画素の集まりとして表現される

– 画像処理では,一般的にラスター型データを対象

– ペイント系ソフトを用いて描かれた画像に適している

• ベクトル型データ

– 図形を構成する点や線の座標値(ベクトル)により表現される

– データ量ははるかに少ない

– 画像を拡大してもきれいな線分を描くことができる

– ドロー系ソフトを用いて描かれた画像に適している

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画像データの表現

• カラー画像の画像表現方式

65 3 19

2163 96

125 127 254

番号 (R,G,B)

0 (255,255,255)

1 (255,255,220)

2 (255,255,213)

255 (0,0,0)

3 (255,255,127)

254 (12,12,12)

通常のカラー画像表現

1画素にRGB値が入っている

カラーテーブル

インデックス方式のカラー画像表現

画素にはカラー番号が入っており,実際のRGB値はカラーテーブルより引いてくる

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R G B R G B R G B

R G B R G B R G B

R G B R G B R G B

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画像処理の種類

• 画質改善– コントラストの改善,雑音の除去,歪みの補正など

• 画像解析– 画像の構造を解析し,その特徴を抽出する

– エッジ検出,線検出,領域分割,マッチングなど

• 画像認識– 画像に写り込まれている対象物の理解

• 画像圧縮– データ量の削減

• 画像再構成– CTなどによる断層画像の再構成など

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