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やわらかいホースが 工場コスト ... - Salesforce ·...

Date post: 10-Aug-2020
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導入クラウド Sales Cloud Pardot CUSTOMER SUCCESS STORY 株式会社トヨックス 課題・背景 1 st ステージ:顧客情報が社内に 散在し不整合が発生。フリーダ イヤルへの問い合わせ管理に多 大な負荷。間接販売のため顧客 ニーズが把握しにくい 2 nd ステージ:問い合わせ情報を 活用したソリューション提案や マーケティングができていない 3 rd ステージ:海外含め、全社員 が情報を活用できていない 解決策 1 st ステージ:顧客情報と問い合 わせ内容をすべてSales Cloud に集約 2 nd ステージ:Sales Cloudに蓄 積された問い合わせ情報から顧 客のベネフィットを抽出、提案 活動に活用。Pardotを活用した ホームページ改善とメールマガ ジン配信を実施 3 rd ステージ:各種業務で活用で きるクラウドサービスを導入 し、Sales Cloudと連携 導入効果 1 st ステージ:問い合わせ対応の 負荷が軽減し、配送業務時間が 3分の12 nd ステージ:産業用部門の売上 が約2 倍、年間ホームページア クセスが2 倍、問い合わせ件数 10 倍、見込み客数が 5 倍、 ターゲット商品群売上が3 倍、 開発商品アイデアが4倍に増加 3 rd ステージ:必要不可欠なIT ツールとして、海外含む4 事業 9部門80名が毎日活用 株式会社トヨックス 業種: メーカー 業種詳細:耐圧樹脂ホース・専用継手の 開発・製造・販売 従業員数:300導入クラウド Sales CloudPardot やわらかいホースが 工場コストを下げる? 富山の製造業が売上3倍を 成し遂げたB2Bマーケティングとは
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Page 1: やわらかいホースが 工場コスト ... - Salesforce · Salesforce導入の最初の目的は 「導入のきっかけになったのは営業企 散在した顧客情報の集約

導入クラウド

Sales Cloud

Pardot

CUSTOMER SUCCESS STORY

株式会社トヨックス

課題・背景

1stステージ:顧客情報が社内に散在し不整合が発生。フリーダイヤルへの問い合わせ管理に多大な負荷。間接販売のため顧客ニーズが把握しにくい

2ndステージ:問い合わせ情報を活用したソリューション提案やマーケティングができていない

3rdステージ:海外含め、全社員が情報を活用できていない

解決策

1stステージ:顧客情報と問い合わせ内容をすべてSales Cloudに集約

2ndステージ:Sales Cloudに蓄積された問い合わせ情報から顧客のベネフィットを抽出、提案活動に活用。Pardotを活用したホームページ改善とメールマガジン配信を実施

3rdステージ:各種業務で活用できるクラウドサービスを導入し、Sales Cloudと連携

導入効果

1stステージ:問い合わせ対応の負荷が軽減し、配送業務時間が3分の1に

2ndステージ:産業用部門の売上が約2倍、年間ホームページアクセスが2倍、問い合わせ件数が10倍、見込み客数が5倍、ターゲット商品群売上が3倍、開発商品アイデアが4倍に増加

3rdステージ:必要不可欠なITツールとして、海外含む4事業所9部門80名が毎日活用

株式会社トヨックス 業種: メーカー業種詳細: 耐圧樹脂ホース・専用継手の

開発・製造・販売従業員数: 300名

導入クラウドSales Cloud、Pardot

やわらかいホースが工場コストを下げる?富山の製造業が売上3倍を成し遂げたB2Bマーケティングとは

Page 2: やわらかいホースが 工場コスト ... - Salesforce · Salesforce導入の最初の目的は 「導入のきっかけになったのは営業企 散在した顧客情報の集約

Salesforce導入の最初の目的は 散在した顧客情報の集約

 ホースと継ぎ手の専門メーカーとして、半世紀にわたる実績をもつ株式会社トヨックス。同社の製品は自動車業界や住設業界、飲料業界、宇宙開発など幅広い領域で採用されており、各業界No.1

の企業から指名されることで、国内市場シェア70%を獲得している。また海外での生産・販売も進めており、特にアジアへの展開に力を入れている。 主な販売形態は、代理店と全国工具店などの販売店を経由した間接販売。そのため導入先となるお客様の使い方やニーズの実態がつかみにくいという問題を抱えていた。これを解決するために積極的に活用されているのが、Salesforceである。トヨックスがSalesforceを導入したのは2008年。すでに9年にわたって使い続けており、現在(2017年5月)では海外を含む4事業所・9部門・80名が毎日活用しているという。

 「導入のきっかけになったのは営業企画室の悩みでした」と振り返るのは、トヨックス 執行役員で海外ホース配管営業部の部長を務める能沢 裕人氏。当時は顧客データベースが、複数の営業部門と総務部門で個別に作成・管理されており、同じ企業名が複数のデータベースに登録されていたのである。「それらの中には内容の異なるものもあり、商品案内の郵送やお中元・お歳暮の配送の時に、どのデータが正しいのか判断に苦しむケースも少なくありませんでした。また情報に誤りがあり、お客様に送付物が届かないこともありました。全社で統合された顧客データベースが欲しいというのが、営業企画室の切実な望みだったのです」。 その一方で、ホームページの立ち上げに伴いフリーダイヤルへの問い合わせが増えていたことも、導入検討を後押しする要因になったという。営業担当にとって突然掛かってくる問い合わせへの対応は大きな負担だったほか、対応状況も

“Salesforceはネット環境があればどこからでもアクセスでき、災害が発生した場合でも情報を守りやすくなります。またカスタマイズが容易で拡張性が高く、年3回のバージョンアップがあり、ユーザーの要望を積極的に聞く企業姿勢も魅力的でした”

能沢 裕人氏海外ホース配管営業部 執行役員 部長

能沢 裕人氏海外ホース配管営業部 執行役員 部長

“現在では営業、経営陣共に、マーケティングサークルに対する信頼と自信を持っています。 今後もSalesforceをはじめとするクラウドを積極的に活用することで、さらなる躍進を遂げたいと考えています”

10倍問い合わせ件数

5倍見込み客数

2倍年間ホームページ アクセス数

3倍ターゲット商品群売上

約2倍産業用部門の売上

3倍お客様のベネフィットに 狙いを定めた商品群の

年間売上

4倍開発商品アイデア数

4倍新規開発商品の数

問い合わせ対応の 負荷軽減、配送業務時間

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Excelで管理されていたため、記録を確認するのにも手間がかかっていたからだ。 これらの課題を抱えていた当時の能沢氏は、ある展示会で偶然セールスフォース・ドットコムの営業担当に出会う。CRMの話を聞いた能沢氏は、導入に向け検討を開始した。

導入から3年で膨大な情報を蓄積その効果的な活用が新たな課題に

 「CRMを導入すれば、全社に散在する顧客データベースの一元化が可能になり、フリーダイヤルで寄せられたお客様の声も蓄積できると確信しました」と能沢氏。またSalesforceのようなクラウドサービスであれば、ネット環境があればどこからでもアクセスでき、サーバー管理も不要、災害が発生した場合でも情報を守りやすい。「Salesforceはセキュリティ管理機能が充実しており、データがサンフランシスコにあるというのも面白いと思いました。さらにカスタマイズが容易で拡張性が高く、年3回のバージョンアップがあり、ユーザーの要望を積極的に聞く企業姿勢も魅力的でした。また各項目が外国語に対応しており、海外支店でも問題なく使えることも評価しました」。 トヨックスはこのような判断にもとづき、Salesforce Sales Cloudを導入。まず社内に散在していた顧客データベースの統合を行い、変更が生じた時には営業現場で常にデータ更新できる仕組みを確立する。さらにフリーダイヤルの問い合わせに対しては、社外のコールセンターに一次受付を委託。ここから社内のお客様情報室に情報を伝達、Sales Cloudのケースタブにその内容を入力し、必要に応じて営業支店や開発部にエスカレーションできるようにした。 このような取り組みによって、企画部門が顧客データのメンテナンスを行う必要がなくなり、配送物を発送する際の作業時間も3分の1に削減された。また問い合わせ対応の負担も軽減され、対応状況をダッシュボードで可視化することも可能になった。 導入から3年が経過すると、蓄積される問い合わせ情報の数も膨大になっていく。ここで新たな課題となったのが、これらの情報をいかにして活用していくかということだった。「見るべきデータが多すぎると、顧客が本当は何を求めてい

るのかという本質が、かえって見えにくくなります。蓄積された情報の中から、本質を見つけ出す仕組みを作り上げる必要があると考えました」(能沢氏)。 この課題の解決策を見つけるため、外部のマーケティング専門家を講師とするセミナーを社内で実施。ここで「ベネフィット」という考え方を学ぶことで、Salesforce活用は新たなステージへと進むことになる。

「ベネフィット」 の考え方に もとづきマーケティング サークルの確立へ

 「お客様は商品の特徴やスペックを求めているのではなく、その商品を採用したことで得られる結果や変化を求めています」と能沢氏。この結果や変化がベネフィットであり、これこそが商品の価値なのだという。そして本当のベネフィットをつかむには、問い合わせ内容の背後を深掘りしていく必要があると語った上で、以下のようにその会話の一例を挙げる。

お客様 「 柔らかいホースはありますか」

トヨックス 「なぜ必要なのですか」お客様 「 設備と設備の間を狭くしたい

ので、折れないホースが欲しいのです」

トヨックス 「 なぜ設備の間を狭くしたいのですか」

お客様 「 生産ラインが短くなるからです」

トヨックス 「なぜ短くしたいのですか」お客様 「 短いラインは作業者が楽に

なり、工場全体も小さくできるからです。工場を増設するので、コストを抑えたいのです」

 このケースのベネフィットは「生産効率アップとコストダウンのため、生産設備をコンパクトにしたい」ということである。つまりトヨックスは、柔らかいホースの提供を通じて、このベネフィットを売っていることになる。これは工場を持つ他の顧客にとってもベネフィットになるはずだ。ベネフィットをつかむことができたら、これを他の顧客にも提案することで、新たな需要を生み出せる可能性が高くなる。

 能沢氏はこのアイデアをベースに、3

つの取り組みを進めていく。第1は、顧客からの要望や問い合わせを、すべてSales Cloudのケースに集約するという取り組みだ。以前はフリーダイヤルの問い合わせを中心に情報を蓄積していたが、デモカーによるユーザー訪問で得られた情報や、ホームページでの問い合わせ、カタログダウンロード時のコメント等も、一元管理するようにしたのである。 第2は、集約されたケースを分析し、そこからベネフィットを抽出するプロセスを追加したことだ。2名の専任分析担当者を置き、業界毎にベネフィットを抽出、要望の多いものから順位付けした形で営業部門や開発部門に提供する、という取り組みを行っている。 そして第3が、Pardotを活用した情報発信の仕組みの構築だ。ホームページの内容を「ベネフィット中心」へと改善すると共に、メールマガジンの配信をスタートしたのである。現在では毎月1回のペースで、毎回3~4万通のメールマガジンを配信しているという。 この3つの施策によって、トヨックスはお客様を起点とするマーケティングの流れを確立。能沢氏はこれを「マーケティングサークル」と呼んでいる。

顧客との親密な関係を構築 売上も以前に比べて大幅に増大 このようなマーケティングサークルの確立は、お客様との良好な関係を築く上で、重要な役割を果たしている。 「以前は当社の営業がお客様を訪問しても話すことがありませんでしたが、今は同じ業界で聞くことが多いご要望を紹介することで、勉強会や体感会につなげることが容易になりました。その結果、お客様の工場見学の許可が得られるなど、親密な関係を築けるようになっています。お客様の工場の中は、当社にとって宝の山のような存在ですが、親密な人間関係ができないとなかなか見せていただけません。しかし工場の中を見せていただければ、データから抽出したベネフィットの本当の姿を改めて確認することができ、ここから次の商談や製品開発につなげることも可能になります」。 その成果は数字にも現れている。現在ではマーケティングサークルの確立以前に比べ、お客様のベネフィットに狙い

能沢 裕人氏海外ホース配管営業部 執行役員 部長

Page 4: やわらかいホースが 工場コスト ... - Salesforce · Salesforce導入の最初の目的は 「導入のきっかけになったのは営業企 散在した顧客情報の集約

トヨックスが Sales Cloud と Pardot で確立した 「マーケティングサークル」

を定めた商品群の年間売上は3倍になり、新規開発商品の数も4倍になっているのだ。 「バーチャルとリアルの顧客チャネルを統合したこともあり、会社全体の売上もほぼ2倍に増加しました。Salesforce

のおかげでマーケティング実行力は着実に向上しています。経営陣もこの成果に満足しており、さらなる投資を行ってもいいと考えるようになっています」。

今後はPardotを活用した ステップメールの構築も 今後はSalesforceの活用度をさらに高めていく方針だ。現在のSales Cloudの活用度は国内で60%程度、本社営業中心の活用になっており、開発部や総務部などでの活用度はまだ低く、支店間のバラツ

キもある。この問題を解決するため、支店での定期トレーニングや、画面レイアウトの工夫などを行っていく予定。またクラウドの特長を活かし、海外への展開を積極化することも視野に入っているという。 その一方で、Pardotを活用したメール配信も、さらに進化させていく計画だ。そのための施策の1つが、ステップメールの構築である。メールマガジンの配信は、相手の役職に合わせて内容をカスタマイズした方が効果は高くなるが、名刺にある肩書だけでは何をしているのか判別できないことも多い。そこで最初は幅広い人々をターゲットにしたメールマガジンを配信し、その中から関心のある記事をクリックしてもらうことで、各ター

ゲットに最適化された内容の配信へと、段階的にシフトしていくのである。 「時間をかけてSalesforce活用を進めてきた結果わかったのは、マーケティング全体のデザインを作り上げることで、より大きな効果が得られるということです」と能沢氏。特にトヨックスのような「見込み商売(受注してから製造するのではなく、あらかじめ商品を製造しておいてから販売するビジネス形態)」では、マーケティングサークルの確立が重要になるという。「現在では営業、経営陣共に、この仕組みに対する信頼と自信を持っています。今後もSalesforceをはじめとするクラウドを積極的に活用することで、さらなる躍進を遂げたいと考えています」。

株式会社セールスフォース・ドットコム0120-733-257

www.salesforce.com/jp

Salesforce は salesforce.com,inc. の米国およびその他の国での登録商標です。またその他サービス名も salesforce.com,inc. の商標または登録商標です。その他各種製品名は、各社の製品名称、商標または登録商標です。記載の内容は2017年5月現在のものです。© Copyright 2017 salesforce.com, inc.

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