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Our Global Impact - GE

Date post: 01-Oct-2021
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Our Global Impact GE のグローバル・インパクト
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Page 1: Our Global Impact - GE

Our Global Impact

GEのグローバル・インパクト

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—「GEで、私たちは重要な課題に取り組んでいます。お客さまやコミュニティのた

めの問題解決は GEの事業戦略の一環であり、当社の企業文化の根幹を成すものです。

事業における責任ある行動、GEファンデーションを通じた慈善事業 、そして世界

中の社員たちが、彼らが属すコミュニティにもたらしている数えきれないほどの貢

献を、誇りに思っています」—

GEは「いま世界が何を必要としているかを考えること」に、「つねに最良のカタチを創るという信念」と「世界が求めるソリューションの絶え間ない発明と創出」という強力な組み合わせを掛け合わせることで、「よりよい世界」が生まれると確信しています。

私たちはお客さまやコミュニティのための問題解決と、地球や地球上の人々、そして経済のためになるソリューションを見いだすことに全力を投じています。この取り組みは事業戦略の一環であるだけでなく、当社の企業文化に浸透しています。事業における道徳的かつ責任ある行動、GEファンデーションを通じた慈善事業、世界中のコミュニティにおける社員の数え切れない貢献のどれもが“GE Works”であると誇りを持って主張できます。

いま、世界は不安定で不確実です。人口は増加し続け、2030年までに 85億人程度に達すると見込まれています。中間所得層も増えており、新興国市場では今後数年の間に 10億人を超える消費者が中間所得層の仲間入りを果たす予定です。さらに今世紀末までには、世界の都市人口はほぼ倍増するとみられています。

こうした環境下で、多くの人々が現実的で本質的な課題に直面しています。エネルギー制約や水をはじめとする天然資源不足、不十分な輸送インフラ、医療など重要なサービスへのアクセス難はその一例です。ビジネスとは、こうしたニーズに応えることを通じて社会貢献できるものでなければなりません。実際に私たちは、GE自身を含むあらゆる企業の成長を実現する力、コミュニティを支援する力、そして世界経済の持続に貢献する力が密接に連携してこそ、こうした課題解決を実現できるものと考えています。

そして、こうした課題を解決する鍵となるのは、テクノロジーと人材です。

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テクノロジー

GEは ecomagination(エコマジネーション)、healthymagination(ヘルシーマジネーション)、Industrial Internet(インダストリアル・インターネット)の製品ポートフォリオを拡充し、お客さまやコミュニティの生産性や柔軟性の向上に貢献します。

ecomaginationは効率性がお客さまの事業の助けとなり、産業をよりよい形に変化させ、環境を保護することができるという考えに基づいています。当社と運搬車両用天然ガス供給米国最大手のクリーン・エナジー・フューエルズ社との取り組みはその好例です。液化天然ガス(LNG)の利用により、トラックの燃料費はディーゼル車と比較して 25%以上も削減することができ、排気ガス等の排出量も低減できます。ただし、この実現にはインフラ整備が不可欠。私たちは米国の主要な幹線道路沿いにトラック向けの LNGスタンドを建設中です。

healthymaginationは医療の質の向上、医療へのアクセス拡大、低価格な医療の普及を通じ、より多くの人々により健康な生活を提供するものです。この取り組みの一環として、GEはパートナー各社とともに、乳がん診断を進化させるアイデアを発掘し市場へ投入することを目指す、グローバルなオープン・イノベーション・チャレンジを実施しました。

医療従事者や患者さんは、標準的な治療が効きにくくより攻撃的なトリプルネガティブ乳がんにつきものである腫瘍に対する理解を深めたいと願っています。さらなる早期発見の実現や診断精度の向上によって、医師が患者さん一人ひとりに最適な治療を施せるようになります。前述のチャレンジには 40カ国から 500件以上のアイデアが寄せられました。昨年はそのなかの 5つのアイデアに投資し、テクノロジー開発と市場投入スピードの向上に努めました。

人材

こうしたイノベーションには優れた人材が必要です。GEの事業は社員やお客さま、投資家の皆さま、生活や仕事の場でもあるコミュニティなど、基本的に「人」に関連しています。一企業として、これまで同様に人材育成に非常に力を入れています。

GEの人材育成は、教育システムはニューエコノミーが求める要求にいち早く応えるものであり、かつ、絶えず変化する要求に常に沿うものであるべきとの信念を起点としています。GEファンデーションは地方学区におけるカリキュラム運営をより厳密に行い成果をあげるうえで、大きな成功を収めています。また事業者と教育機関は人材のスキル開発のうえで協力すべきという理解のもと、米国の退役軍人が先進的な製造現場で活躍できるよう育成するプログラム「Get Skills to

Work(仕事のためのスキルを得よう)」も実施しています。そして、GEの人材育成の最大の要点は、この複雑な時代を明確、大胆かつ誠実に主導するグローバルリーダーの育成にフォーカスすることです。人材育成は私たち自身を向上させるだけでなく、すべての人を向上させる取り組みなのです。これは GEのシチズンシップの考え方の不可欠な要素です。

私は常々、企業は投資家の皆さまの期待に応えるべきであり、そして、変革のための前向きな原動力であるべきだと考えています。GEは両者を同時に満たしており最善の状態です。当社が 130年以上にわたり存続しているゆえんはここにあります。

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GEは米ビジネス誌エシスフィア・マガジンによる「世界で最も倫理的な企業」に選出されました。誠実さに根ざし正当な成果を挙げることに尽力している点が評価されました。私たちは問題解決にやりがいを感じていますし、GEの事業は意義のあるものだと自覚しています。困難な課題、重要な課題に取り組んでいることを大変誇りに思っています。この思いは、当社の製品やその製造過程、世界中のコミュニティのなかで GE社員が図っている貢献に表れています。

コミュニティやインフラを築き(building)、発電技術を作り(powering)、人々やものを運び(moving)、より優れた医療を届ける(curing)こと。世界のニーズが、GEの使命です。

ジェフリー・R・イメルトGE 取締役会長兼 CEO

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GEの450か所 以上の拠点を HealthAhead認定

世界中の GE社員の

3分の2が HealthAhead による好影響を 実感

2012年の ecomaginationの R&D投資額は

14億ドル

2012年、GEの淡水使用量は2006年の基準値から

46%削減

healthymaginationは 10億人以上の生活に関与

2012年、 GEのエネルギー強度は2004年の基準値から

32% 改善

GEは年 1回発行されるエコマジネーション・レポート(ecomaginationの取り組みの詳細と進捗に関する報告書)やパブリックエンゲージメントを通じ、お客さま、ステークホルダーの皆さま、コミュニティに対する情報公開と 参画推進に尽力

healthymaginationの研究開発(R&D)投資額は当初の目標額 60億ドルに対し

35億ドルを投資済み

2012年の ecomagination 関連製品の売上高は

250億ドル

GE製品66件をhealthymagination製品として 認証

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Ecomagination

エコマジネーション

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現在の ecomagination(エコマジネーション)は風力や太陽光、燃料電池といった「伝

統的」で持続可能なテクノロジーから、鉱業や非在来型資源事業、石油・ガス事業な

どの重工業向けソリューションに至るまで視野を広げています。

GEは今日ならではの価値を発揮する各種機器や設備、つまり、現場ニーズに応えることができ、ソフトウェアをベースとした賢い機械を通じて、事業運営を最適化するお手伝いをしています。

ecomaginationは GEの姿勢でもあります。それは、私たちの研究や製品開発、事業活動に深く浸透しています。お客さまのコストを何十億ドルも節減するとともに、環境への悪影響も大幅に低減するものです。

私たちは再生可能エネルギー事業も継続しています。鉱業や天然ガス開発事業のような新しい分野にも事業を拡げ、GEの環境関連事業を、いっそうクリーンでよりスマート、より優れたものにすべく働いています。なぜなら、この分野は今後数十年にわたり引き続き経済の要となることを私たちは認識しているからです。GEは過去 20年にわたる最も目覚ましい技術革新のいくつかをこの環境分野で見いだしてきましたし、環境市場の創出や拡大にも関わってきました。こうした取り組みから得られる、経済的、環境的かつ社会的な利益は今後ひろく浸透していくことでしょう。

私たちの世代が抱える課題を解決するために、世界中の企業、コミュニティ、NGO(非政府組織)、政府が一丸となって取り組む必要があります。私たちは、エネルギーの使い方や省エネの方法、エネルギーに対する考え方を根本から変えるソリューションをお客さまにご提供すべく、働いています。

デブ・フロドル、GEecomagination担当グローバル・エグゼクティブ・ディレクター

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コミットメントに対する進捗

ecomagination関連製品の売り上げ増加2010年、GEは ecomagination関連製品の売上を、今後 5年間で全社売上高成長率の 2倍にするという意欲的な目標を設定しました。2012年はこの目標を達成し、この分野の総売上高は 250億ドルに達しました。

環境技術への研究開発投資額を倍増2012年の ecomaginationに関する研究開発(R&D)総投資額は 14億ドルでした。2010年から2012年までの累計投資額は 50億ドルを突破し、目標として設定した 2010年から 2015年までの累計投資額 100億ドルに向け順調に推移しています。

2015年までに温室効果ガス(GHG)排出量を 25%削減し、 事業活動から生じるエネルギー強度を 50%改善GHG排出量を二酸化炭素(CO2)換算で 488万トン(MT)まで削減し、ベースラインである 2004

年の調整済み数値から 32%削減しました。2012年のエネルギー強度は基準年である 2004年比 32%改善しました(ドルベースの売上高当たりのエネルギー消費量で算出)。

水消費量 25%削減と再利用促進2012年の淡水消費量は、ベースラインである 2006年比 46%減となる 74億 3,000万ガロンとなり、2011年比 18%減少しました。

皆さまへの情報公開GEは本レポートやお客さまと進めている取り組みを通じ、お客さまやステークホルダーの皆さま、コミュニティに対する情報公開に尽力しています。

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製品

私たちは ecomaginationを通じ、低炭素社会のための技術開発を加速して GE製品のエネルギー効率を向上させると同時に、お客さまのより効率的なエネルギー利用を推進する製品やサービスを提供しています。

ENERGY STAR認証取得済みの約 400点におよぶ GE家電製品や、高効率照明システムをはじめとする消費者向け製品から、航空機や鉄道、電気自動車のための産業規模のエネルギーシステムや移動ソリューションに至るまで、エネルギー効率に優れた製品を幅広く提供しています。

また同様に、お客さまのより効率的なエネルギー利用を推進するスマートグリッド・ソリューションなどのインフラ構築も推進しています。現に GEは広範な製品ポートフォリオを有しており、製品効率を個別に向上させる一方、利用するインフラ効率を高めることによって、さまざまな水準のソリューションを同時に開発・統合することが出来ます。詳しくはこちらをご覧ください。http://www.ge.com/about-us/ecomagination

GEの Durathonバッテリーは、湿式鉛蓄電池を使用した標準的な無停電電源装置(UPS)バッテリーの約半分のサイズで、より効率的にエネルギーを充放電し、20年間使用できます。

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GHG排出量とエネルギー消費量の削減

エネルギー、とりわけ電力はグローバル経済やコミュニティの発展に不可欠です。新興国経済の旺盛なエネルギー需要は今後 20年間で 40%増加するとみられており、解決策を見いだすことが、貧困から抜け出し人類の発展を改善するうえで欠かせません。さらにエネルギー需要の高まりによる化石燃料の使用が、気候変動を引き起こす GHG排出量を増加させています。GEはお客さまの、より多様でクリーンなエネルギー源を利用したエネルギーの生産性向上を支援する一方、独自のオペレーションやバリューチェーンにおける環境負荷の軽減にも力を入れています。

こうした課題に対処し政府と協働するために、GEは独自のエネルギー消費を最適化し GHG排出を低減するための重要なコミットメントを掲げました。また新興国市場や産業の継続的な経済成長に不可欠なその他の資源を特定・管理することにも尽力しています。資源制約の増加により、重要な原料の管理・使用・再利用の手法に関するイノベーションが当社の製品バリューチェーン全体で促進されています。私たちはこのイノベーションを通じ、今日の多種多様な市場において事業成長を支えるリーダーとしてふさわしい存在でありたいと願っています。

GEにおいては、エネルギー消費量と GHG排出量は部門横断的なチームによって管理されています。このチームはエンジニアリング、オペレーション、金融、環境、ソーシング、法律など各事業部門のスペシャリストで構成されており、GEグローバル・リサーチ・センターの仲間と協働しています。 この部門横断的アプローチは非常に効果的なメカニズムで、GEの事業活動におけるさまざまな局面でエネルギー消費の削減を主導しています。私たちは事業活動におけるフットプリントの縮小、新たなテクノロジーの導入、ガスや電力などユーティリティの効果的な調達、再生可能エネルギーの活用など多様な戦略を駆使しています。そしてこのような戦略と米国環境保護庁(EPA)、米国北東部州地域排出量取引制度、欧州連合(EU)域内排出量取引制度を含むさまざまな管轄機関の GHG排出量やコンプライアンス報告に関する規制をマッチさせています。こうしたアプローチにより、エネルギー消費量を最適化し、GHG排出量を管理し、規制義務を履行することに注力できるのです。

2012年、GEはグローバルな事業活動におけるエネルギー消費を管理するエコフレームワーク・ツールキットを開発・公開しました。これにより社員とリーダーは一丸となって、省エネならびに技術面におけるエネルギー消費や関連施設の管理に取り組むことができます。このフレームワークには当社の環境・安全・衛生(EHS)プログラムの管理システムの開発経験が活かされています。

地域改善がグローバルな連携を促進する EHS (環境・安全・衛生)アカデミー

ロシア・サハリンのオイル &ガス施設で優れたオペレーションを発揮する GE社員

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2012年、GEはエネルギー消費量を 4,803万 Btuに削減し、ベースラインである 2004年の調整済み数値から 19%減、2011年の水準からもわずかながら低下させました。

また GHG排出量も CO2換算で 488万トンに削減し、ベースラインである 2004年の調整済み数値から 32%減、2011年の水準から 4%減をそれぞれ達成しました。

2012年の GEのエネルギー強度は基準年である 2004年比 32%改善されました(ドルベースの売上高当たりのエネルギー消費量で算出)。この結果は 2011年比ほぼ横ばいですが、2008年の報告値から 37%改善しており、当社ではポートフォリオの変化や経済回復が想定より遅れていることに起因するものと考えています。GEのエネルギー消費の大半は天然ガス(主に蒸気および熱)と電力の消費で占められています。

GEのGHG強度は 2004年比で 43%改善しました。これは CO2以外のGHG物質を扱う事業分野の改善によるもので、特にアプライアンス事業で使用される発泡断熱材に関するプロセスが寄与していると考えています。

GEの事業活動におけるエネルギー消費量

(単位:100万 Btu)

GEの事業活動におけるエネルギー強度

(売上高 100万ドルあたり (単位:100万 Btu))

GEの事業活動におけるGHG排出量

(二酸化炭素排出に換算 (単位:100万トン))

GEの事業活動におけるGHG強度

(売上高 100万ドルあたり (単位:100万トン))

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水ソリューション

水の消費量削減と再利用促進

2008 年 5 月に発表した目標は、2012年の淡水消費量をベースラインとなる 2006年比 20%削減するというものでしたが、2009年初旬にこの目標を上方修正し、2015年までに 25%削減するという目標を新たに掲げました。GEでは毎年、年間の水消費量が 1,500万ガロンを超える社内の施設を対象に水消費量に関するデータを収集しています。データの対象には、飲用水、処理用水、衛生用水に加えて、貫流冷却装置に使用される淡水も含まれます。この水消費量のデータは、買収や売却を伴う事業再編の状況に合わせて毎年調整を行います。

2012年 GEの淡水消費量はベースラインである 2006年比 46%減の 74億 3,000万ガロンとなり、2011年より 18%削減されました。

前年比からの削減に寄与した要因には以下のことが含まれます。

• 特定施設での水の消費量削減に向けた「Kaizen(改善)Blitz」イベントの実施• 製品テストキャンペーン(貫流冷却水の使用量が減少)

2012年

2006年

水の総消費量

74億 3,000万ガロン

水の総消費量

138億ガロン

貫流冷却水

39億 2,000万 ガロン

貫流冷却水

88億 9,000万 ガロン

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現在進めている新たな活動により、GEのグローバルな水消費量を最大 5%程度削減できるかもしれません。米国プラントのひとつで実施されている大きなプロジェクトにより、膜技術を含む GEウォーター&プロセステクノロジーの設備が、水のリサイクルやリユースに有効活用される予定です。新システムは 2015年までに実用化される見込みです。

2008年からの「Kaizen(改善)Blitz」イベントによる素晴らしい成果に続き、水不足の地域にある GE施設を対象としたイベントを 2014年から開催する計画です。

事業売却や買収、2013年以降の製品テストキャンペーンにより、目標達成期間の実績には引き続き変動性が伴います。

公共・商業用水域 46億 1,000万ガロン

その他 5,200万ガロン

敷地内地下水井戸 9億 2,000万ガロン

水源別淡水消費量

川・運河 18億 5,000万ガロン

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水不足

ecomaginationの目標のひとつに、2015年までに淡水消費量を 25%削減するというものがありますが、GEでは年間の淡水消費量が 1,500万ガロンを超える社内の施設のために特別なプログラムを用意しています。対象施設の淡水消費量は GEの淡水総消費量の約 90%に匹敵します。GEグローバル・リサーチ・センターは英メープルクロフト社が発表した「水資源危険インデックス」をもとに、2012年の年間淡水消費量が 1,500 万ガロンを超えた 65施設を見直しました。同インデックスによると、「潜在的に極めて深刻な水不足地域」(水資源危険インデックス(WSI)≥ 0.7)に該当したのは 5施設で、「中程度の水不足地域」(WSIは 0.4~ 0.7の間)に該当した施設も 19箇所ありました。この結果を総合すると、当社の 2012年の年間淡水消費量の 15%に相当する 10億 8,000万ガロンが水不足地域で消費されていました。また、当社の水不足地域における 2012年の淡水消費量は 2011年比で 2.5%減少しました。

最大の懸念は歴史的に水不足への対応力が乏しい発展途上国にある施設でした。例えばインドのバンガロールにあるGEのリサーチ・センターは、メープルクロフト社が極めて深刻な水不足地域と分類した地域のひとつに位置しています。同センターでは GEのテクノロジー(ecomagination認定製品の限外ろ過膜「ZeeWeed」を利用した膜バイオリアクター技術)を導入したほか、2006年から 2012年までの間に 1人当たりの水消費量を 35%削減する新たな改善も取り入れ、排水処理システムを刷新しました。

発展途上国にある当社施設はこのほかに中国に 5箇所、メキシコに 1施設あります。中国の施設の大半はグレーター上海(上海中心部から半径 150キロの江蘇省南部と浙江省北部までを含むエリア)に位置しています。この地域の施設の水消費量は地域全体からみれば微々たるもので、2012年の GEの水消費量は 2008年の上海の水消費量の 0.004%

相当でしたが、削減余地はまだあると考えています。GEは 2013年に同地域で「Kaizen(改善)Blitz」トレーニングイベントを主催し、当社の現地チームに水不足を未然に防ぎ、水の総消費量を削減するための準備に着手させる予定です。また 2014年にかけて、潜在的な水不足地域に位置する残りの施設で「Kaizen(改善)Blitz」イベントを優先的に開催することを計画しています。詳しくは GEの水資源開発プロセスをご覧ください。

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加速するオープンイノベーション・プロジェクト 「エコマジネーション・チャレンジ」

GEのエコマジネーション・チャレンジは当社のイノベーションプロセスに大きく寄与し、投資活動を加速させています。これまでに 22件の投資やビジネスパートナーシップを締結、1社を買収、そして 10件の新規事業およびイノベーターに資金提供を行いました。同チャレンジを通じ、エネルギーに関する革新的なアイデアを発掘・市場投入することを目指しています。

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エコマジネーション・チャレンジの受賞者:中国

世界第 2位のエネルギー市場である中国は、このイニシアチブにとって非常に重要な地域であるため、GEとベンチャー・キャピタル各社は 2011年に中国地域に特化したエコマジネーション・チャレンジを立ち上げました。目的はガスを活用する革新的なエネルギー技術を発掘・市場投入し、中国の増大するエネルギー需要と環境ニーズに対応することです。同地域における同様のオープンイノベーション・プロジェクトの中では最大規模で、公共、民間、国営の各セクターから200件以上のアイデアが寄せられました。

2012年に GEは中国地域に特化したエコマジネーション・チャレンジの受賞者を発表しました。選考は GEの技術専門家やビジネスリーダー、GE以外の専門家で構成される評価委員会が行いました。5位以下の入賞企業および個人には賞金 5万ドルが贈られました。5位入賞者はガス以外のアイデアで入選し、エコマジネーション・チャレンジ・キャンパス・スター賞を獲得し、賞金 2,000ドルに加え、GEが世界に有する五大研究開発(R&D)ハブのひとつである上海の GE中国テクノロジー・センターでのインターンシップの機会が提供されました。

受賞者の詳細は以下のとおりです。

シンセン・リケ社 圧力(または天然ガスパイプラインのゲートステーションにおける不要物)を都市の暖熱・冷却システム向けエネルギーに変換し、安定供給を実現するエンジニアリングソリューションを提供しています。

ルオン・エナジー社 天然ガス充填プロセスにおける大幅なコスト削減を推進する新種の化学物質を開発しているため、商業規模でのガス自動車開発に道を開く可能性があります。

同済大学のユ・シュイリー教授 オイル・ガス分野における排水浄化の効率を著しく高める精巧な膜システムの設計者です。

独立デザイナーのルオ・イー 都市農業とバイオガスをはじめとするさまざまな分散型再生可能エネルギー発電を組み合わせることによって、都市住民の食品やエネルギーの安全に対処するために設計された都市型ホイールファームの製作者です。

中国中央化学技術大学学生のカン・シウェイ 速度や回転パターンを自由に調整できる振り子式風力タービンの開発者です。風力や風向の変動に対抗するのではなく、それらを活用して、より効率性の高い風力発電を実現しました。

中国地域に特化したエコマジネーション・チャレンジの受賞式

画期的なアイデアを披露し賞金 5万ドルを獲得した受賞者のひとり

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エコマジネーション・チャレンジの立ち上げ:オーストラリア

グローバル展開を推進するため、GEとベンチャー・キャピタル・パートナー 5社はオーストラリアとニュージーランドに特化したエコマジネーション・チャレンジを立ち上げ、両国のカーボンフットプリントを削減するための画期的なアイデアを発掘し、資金提供や市場投入を行いました。

このオープンイノベーション・プロジェクトは事業者、起業家、イノベーター、学生から低炭素ソリューションや低炭素技術の実用的なアイデアを募りました。

GEオーストラリア&ニュージーランドの ecomagination担当ディレクター、ベン・ウォーターズは次のように述べています。「オーストラリアとニュージーランドは再生エネルギー発電や温室効果ガス削減に関する国家目標で一致協力しており、世界で通用する優れた技術のための強力な市場を有しています。したがって低炭素社会への移行に役立つテクノロジーを発掘し、投資するためのエコマジネーション・チャレンジを実施するには絶好のタイミングであり、絶好の地域であると確信しています」

2012年 11月 30日に締め切られた同チャレンジは大成功で、両国からの有効応募数はおよそ 200件にのぼりました。GEは 2013年 3月に、オーストラリア・ニュージーランドに特化したエコマジネーション・チャレンジで入賞に輝いた 5件の低炭素イノベーションを発表し、受賞者に賞金 10万ドルをそれぞれ授与しました。受賞者の詳細は次のとおりです。

オーストラリアは率先して再生可能エネルギー発電を世界に普及させています。

「オーストラリアとニュージーランドが競争力を維持し、重要な変革を主導できているのは、こうした起業家精神やイノベーション、人材、そして情熱のおかげです」

ベン・ウォーターズ

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ボンボラ・ウェーブ・パワー社

受賞対象:波エネルギー変換装置

グリーンシンク社

受賞対象:需要管理に利用される電力ネットワーク設計ツール

エンジン・エア社

受賞対象:圧縮空気を利用したディ・ピエトロ・エンジン

ハイドロクシス社

受賞対象:エネルギーのリサイクルおよびリユースに役立つ膜技術

アウトポスト・セントラル社

受賞対象:WASPスマート水道メーター

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パートナーシップのスケールを拡大する GEのベンチャー事業

GEは革新的なアイデアの製品化を加速するために全力で取り組んでいます。

ecomaginationの理念のもと、GEベンチャーズ・エナジーはエネルギー業界の革新的な企業にベンチャー・キャピタル投資を行っています。GEベンチャーズ・エナジーの目的は、資金提供はもちろん、GEのノウハウや資源、グローバルなスケールへのアクセスを活用することによって、世界に通用するアイデアや技術の製品化を加速するために選ばれるグローバルパートナーになることです。

ポートフォリオ企業との製品化パートナーシップの構築プロセスを加速させるため、GEは ecomagination推進組織も立ち上げ、アイデアのスケールアップや製品化に最大 2,000万ドルの資金提供も行うことにしました。このプログラムを介し、当社は価値ある提案を検証・強化するために、優れた新興企業とパイロット製品の設計やそれに対する資金提供を行っています。現在、ecomagination推進組織は革新的な新興企業と GEの事業チームが締結した 5つのパートナーシップに資金提供しています。

最近のプロジェクトには以下が含まれています。

オブロング社(米国)

高度なグリッド監視および制御オペレーションの可視化プラットフォームを構築。オブロング社の技術は複数のデータ源の統合・提示により、グリッドのパフォーマンスに影響を及ぼす事象をより早期に認識・評価し、GEのグリッドを利用されている

お客さまのビッグデータの活用方法を変え、効率化を一層推進し、コストや故障時の影響を低減します。

クーレッジライティング社(カナダ)

GEのライティング(照明)事業と協働で、LED照明シートを製造。このシートは高品質な照明を提供するために開発され、薄いプラスチックの基板上に高密度に配置したLEDを利用しています。クーレッジライティング社の LED照明シートは独特の形

状因子を有しており、従来の LED照明の機能に課された多くの制限や課題を取り除き、パネルの大型化、寸法の拡張、多種多様な形状に順応する機能を実現しています。

メムシス・クリアーウォーター有限責任会社(ドイツ)

膜やポリマーを利用した熱の分散分離技術を提供。メムシス社の膜蒸留技術は、非腐食性物質と熱蒸発プロセスの範囲を拡大するエネルギー回収による省エネを利用した低価格な濃縮塩水技術です。特に同社のプロセスは、先進のガス探査に関連した取り

扱いが困難な水処理に役立ちます。コスト削減と熱分離で生じるカーボンフットプリントの縮小が同社の使命です。

サルガス社(ノルウェー)

石油増進回収のための独自の総合的な炭素捕捉技術を有する企業。サルガス社は GE

の分散発電事業と提携し、石油増進回収(EOR)で利用する CO2を捕捉・監視する天然ガス発電プラント「スターゲイト250」で CO2排出量のより少ない発電を実

現しています。

オンランプ・ワイヤレス社(米国)

スマートメーターや変圧器、故障回路指示器、ネットワークを一元化するその他のグリッド資源など、配電のための検針アプリケーションを複数監視でき、公益企業の投資収益率(ROI)向上を促進するワイヤレスコミュニケーションプラットフォームを

構築。公益企業はグリッドの信頼性向上や停電防止のために、バックエンドアプリケーションを利用してデータを監視・分析できるほか、追加的なインフラ導入に伴うコストを低減したり、ネットワーク上で定期保守を実施することも可能です。

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代替燃料車への扉を開く

世界が抱える最も喫緊の課題といえる環境課題も、GEが得意とする想像力を駆使してお客さまや社会のためになる画期的なソリューションを構築する機会を与えてくれています。GEキャピタルの車両管理サービス事業は、企業、業界団体、研究者が代替燃料車を直接体験できる世界レベルの施設「Vehicle Innovation Center」をミネソタ州エデン・プレイリーにオープンし、まさにこの強みを発揮しました。

同センターでは、フェデックス社のように代替燃料車を早期採用した企業が短距離移動にハイブリッド車や電気自動車を利用しています。お客さまは GEの専用コースで、シボレーボルトや日産リーフをはじめ、電気、天然ガス、水素を燃料とする他の乗用車やトラック、ハイブリッド車を試乗することができます。また電気自動車用充電ステーション「GEワットステーション™」や小型圧縮天然ガス充填システム「CNG In A Box」、ずらりと並んだ商用電気自動車(EV)用充電ステーション「デュラステーション」に再生可能エネルギーを充填するソーラーカーポートなど、GEのテクノロジーをご堪能いただけます。

同センターではビジネスメリットと経済成長を促進する革新的なソリューションで環境問題を解決することに注力しています。

2012年の Vehicle Innovation Centerへの来場者数は 1,000人を突破し、来場者の 92%が代替燃料自動車に対する意識が訪問後に好転したと報告しています。

GEがオープンした、代替燃料を利用した自動車およびソリューションのための施設、Vehicle Innovation Center 。

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事業における環境負荷を軽減する ecomaginationネーション

ecomaginationネーションは GEパワー&ウォーターが展開するグローバルな環境保全イニシアチブで、社員に GE

のカーボンフットプリントや、エネルギーおよび水の消費量削減を働き掛け、その消費量削減によりコスト低減を図るものです。

ecomaginationネーションの規定基準を満たした施設は 18箇所あり、この基準には環境問題に対するコミュニティ支援や排出量削減の文書化、約 5,000人におよぶ GE社員へのリーダーシップ支援が含まれ、2012年は 230万ドルもの節減がもたらされました。ecomaginationネーション認定施設における成果は以下の通りです。

• GHG排出量を 4万 9,597トン削減 これは路上を走行する自動車を 1万 1,000台減少させることに相当します。• 水消費量を 6億 6,900万ガロン削減 これはナイアガラの滝を 77分間せき止めることに相当します。

GEがオープンした、代替燃料を利用した自動車およびソリューションのための施設、Vehicle Innovation Center 。

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ecomaginationネーション

ニューヨーク州スケネクタディ

スケネクタディは GEパワー &ウォーターの本拠地ですが、自社ビル 20棟には GEコーポレート &トランスポーテーションチームの社員も勤務しています。この600エーカー前後の施設で ecomagination・ネイションの基準を達成するには、意識改革や積極的参加を促すための協力や広範な計画、包括的なコミュニケーションプランが必要でした。2012年、同施設の25名の ecomaginationネーション・アンバサダーと 500名のメンバーは多数のイニシアチブに取り組み、35万ドル以上の節減と、2,600トン以上の GHG排出量削減を達成しました。

ハンガリー・ヴェレシュエジハーズ

53エーカーの敷地に 1,500人を超える社員を有するヴェレシュエジハーズの GE施設では、環境負荷の軽減に尽力しています。同施設の ecomaginationネーション・アンバサダーと支援チームは、これまでにない革新的な省エネイニシアチブに取り組み、他の施設がプロセスや手順を見直すきっかけを提供しました。

ヴェレシュエジハーズでは継続的なエネルギー消費の削減が決定され、新たなイニシアチブが毎年 5~ 6件実施されています。2007年以来、同施設の生産は倍増しましたが、温室効果ガス強度は 60%削減されています。同施設では熱水の新たな熱交換プロセスを導入し、地下深部に水を送り、地熱で熱くなった熱水をプラント内にくみ上げています。このプロセスにより CO2排出量を 760トン、天然ガス消費量を年間 40万m3それぞれ削減したほか、年間14万ドルの節減が見込まれています。

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GE史上最もクリーンな次世代機関車開発にデータやソフトウェアモデルを生かす方法

2012年 8月、GEトランスポーテーションは次世代のエボリューション ®シリーズ機関車の試作品を発表しました。この機関車は規制物質の排出を 70%以上削減し、鉄道のお客さまのインフラコストおよび運営コストを 15億ドル以上節減できる可能性があります。米国環境保護庁(EPA)の設定する厳しい排出基準の「第 4段階(Tier 4)」は、段階的なプログラムスケジュールにおいて単独で最大の排出量削減を要求していますが、当社ではこの機関車が同基準をクリアする業界初の機関車になるとみています。さらにこの機関車の特筆すべき点は、添加剤を混合した特殊な排気ガスやインフラ投資を必要とする高額な手段によってではなく、テクノロジーの進歩によって同基準を満たそうとしている点です。

この次世代機関車は GE ecomagination認定のエボリューション・シリーズ機関車で、グローバルな機関車プラットフォームで最もよく売れています。現在同シリーズの機関車は米国および世界で 5,000台以上運行されおり、燃料 1

ガロンで 1トンの貨物を 480マイル以上輸送することができます。この新しいエンジン技術は 6年の歳月と 4億ドルの投資に加え、EPAの排出基準 Tier 4の達成に万全を期すため、研究、設計、開発にさらに 2年の歳月と 2億ドルの投資を費やし開発されました。

Tier 4規制対応の次世代機関車で実現された排出量の削減について語る GEエンジニア

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世界を変える発電

電力周波数が 60Hzの国のニーズに対応した GEの発電システム「FlexEfficiency* 60」の製品ポートフォリオは、連続的かつ周期的な運用を可能にする効率性とかつてない運用上の柔軟性を提供すると共に、信頼性が高く伝達の良い電力を電力網へ供給します。2012年 9月に発表された FlexEfficiency 60を採用したコンバインド・サイクル発電プラントは、モジュール式技術に基づいており、信頼性が高く、効率のよい、経済的な電力をカスタマイズされた環境に提供します。

貴重な天然ガス資源をこのように高い効率で利用する機会に、これほど恵まれたパワープラントオーナーはかつていませんでした。お客さまが高効率のベースロード用発電を要求された場合でも、より柔軟性の高いサイクル発電を要求された場合でも、FlexEfficiency60の製品ポートフォリオならどちらのご要望にもお応えできます。

ecomagination認定の FlexEfficiency 60を採用した発電プラントは、多くの経済的・環境的利益をもたらしています。標準的な石炭火力発電プラントやコンバインド・サイクル発電プラントに比べ、燃料燃焼や排出量を削減することも可能です。

GEの FlexEfficiency 60は 60Hz地域向けアプリケーションの運営上の柔軟性基準を設定しました。

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石炭火力発電との比較

同サイズの石炭火力発電プラントの代わりに、2基の 7F 7シリーズ・ガスタービンを搭載した FlexEfficiency 60を採用した発電プラントを運営すれば、毎年 260万トンの CO2を削減できる可能性があります 1。

この数値は、米国民 50万人超が自動車から自転車に乗り換えた場合の CO2排出の削減量に相当し、また日本国内を走行する乗用車約 300万台の年間 CO2排出量に相当します。

従来のテクノロジーとの比較

従来の技術を利用した発電容量が同程度のコンバインド・サイクル発電プラントの代わりに、2基の 7F 7シリーズ・ガスタービンを搭載した FlexEfficiency 60を採用した発電プラントを利用した場合、以下の結果が見込まれます 2。

• 年間 5万 6,000トンの CO2削減• 年間 9億 5,000万立方フィートの天然ガスの燃焼削減

この CO2の年間削減量は、米国内を走行する乗用車 1万 1,000台以上の CO2排出量に相当します。また年間の燃費節約量は、米国の約 1万 3,000世帯分の年間天然ガス消費量に相当します。これは言い換えると、北米でコンバインド・サイクル発電を実施した場合には年間 360万ドル、同発電を日本で実施した場合には年間 1,440万ドルの節減が可能であることを意味しています 3,4。

* FlexEfficiencyはゼネラル・エレクトリック社(General Electric Company、GE)の商標です。比較に関する表記は特に記載されていない限り、GEの社内データを参照しています。(1)標準的な石炭火力プラントの数値は米国環境保護庁(EPA)のデータに基づいています。(2)国際標準化機構(ISO)のベースロード条件下で、年間 5,800時間運営した場合を想定しています。(3)北米の天然ガス燃料価格は 100万 BTUあたり 3.75ドルと想定しています。(4)日本の天然ガス燃料価格は 100万 BTUあたり 15ドルと想定しています。

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天然ガスを利用した輸送のためのインフラ整備を推進

GEは車両燃料用天然ガス供給北米最大手のクリーン・エナジー・フューエルズ社と協働し、米国の主要な幹線道路沿いに長距離大型トラック用の液化天然ガス(LNG)スタンドを設置するための新技術を提供する予定です。

GEオイル &ガスの非在来型資源事業担当ゼネラル・マネジャーのマイク・ホスフォードによると「小型天然ガス充填システムは今後 5年で、GEにとって 10億ドル規模の市場に成長する可能性があります」

GEの ecomagination・ポートフォリオに含まれているマイクロ LNGプラントは、日量最大 25万ガロンの LNGを製造していますが、モジュール工法により最大 100万ガロンまで容易に拡大することができます。GEがカタールや豪州の大規模 LNG業者向けに考案したターボ機械技術を再開発することによって生まれたテクノロジーは、ガス供給網のどの段階においても天然ガスを液化することができるため、燃料輸送コストや物流コストの削減が可能となり、遠隔地の車両への充填を支える理想的な手段となっています。

このマイクロ LNGシステムにより製造された LNGは、大型トラックおよそ2万8,000台の燃料として利用でき、ディーゼルエンジントラックを低燃費トラックへと移行させます。これにより輸送業者は年間 13万 9,000トン以上の CO2

換算排出量、もしくは米国内を走行するガソリン乗用車約 2万 7,000台の年間温室効果ガス排出量、または同ディーゼルエンジントラック(年間平均走行距離は約 1万 4,000マイルを想定)7,000台の年間温室効果ガス排出量を削減することができます。

マイクロ LNGプラントはガスの液化に関する統合的ソリューションを提供しています。


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