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●自己粘着タイプで､速く､確実に貼付　Essentra社は、英国に拠点を置くロンドン証券取引所に上場する企業。たばこ用フィルターは、33カ国に48の工場を持ち、約180カ国にフィルターを供給している。開封テープは、たばこの包装用資材の一環として1911年から展開しており、現在はイギリス、アメリカ、ブラジル、イン

ド、インドネシアの5カ国に工場を所有している。　ウェーブロックグループがEssentra社の開封テープを扱うようになったのは約20年前。「開封テープには、熱をかけながら商品本体の包装材料に貼り付けるヒートシールタイプと、そのまま貼り付ける自己粘着タイプがあります。Essentra社のテープは後者で、熱源を必要としない分、貼付時間を短くできます。たばこは製造ラインのスピードが

非常に速く、それに対応するために開発されたもので、速く、確実に貼付できます」とは、ウェーブロック･アドバンスト･テクノロジーのC-Tec（コンバーティングテクノロジー）開封テープ部長の松田 智氏。　テープの基材は、引張強度が高く低伸度の一軸延伸PP（MOPP）で、たばこや食品等で使われるオーバーラップ用（テープ厚26,40μm､テープ幅1.6～5.0mm）と、段ボール用（テープ厚60,125μm、テープ幅4.0～10.0mm）がある。　層構成はシリコーン離型剤／MOPP／印刷／水溶性粘着剤で、水溶性粘着剤を内側にしたボビン巻により7000mから30000ｍまで対応可能。離型剤と粘着剤はEUの化学品規制である173のREACH SVHC（認可対象候補物質）を含まず､アメリカのFDA、EUの食品と接触する素材・製品に対する諸規制や指令などをクリアしている。

●10色グラビア印刷やデジタルIJ印刷も　開封テープは赤か白の無地が基本で、日本でもたばこや食品で採用されているが、海外では10色グラビア印刷機を使用した片面印刷や、表と裏に異なる絵柄を印刷した両面印刷による多彩な開封テープも多く採用されており、ウェーブロック･アドバンスト･テクノロジーでは日本での拡販を進めている。　「メッセージテープ」は、文字通り開封テープにメッセージや絵柄等を印刷したもので、本体のパッケージのデザインはそのままに、開封テープを変えるだけで新しいデザインをプラスできる。欧米を中心にたばこや食品で採用

イギリス発の開封テープで包装に付加価値をデジタル印刷によるシリアル番号も

Essentra 社／㈱ウェーブロック ･アドバンスト ･テクノロジー

　ガムやタブレット状の清涼菓子などの包装を開けるときに便利な開封テープ。その裏側に、かわいい絵やメッセージが印刷されていたら、ちょっと嬉しくなるかもしれない。イギリスの大手たばこフィルターメーカーの Essentra 社が展開しているもので、欧米などではたばこやスナック菓子などに広く採用されている。Essentra 社の日本の総販売代理店である㈱ウェーブロック･アドバンスト･テクノロジー（東京都中央区明石町 8-1、TEL.03-6830-3500、http://www.wavelock-at.co.jp/）に、印刷による付加価値向上や日本市場での展開について取材した。 （ 足立左千子）

C-Tec開封テープ部長の松田 智氏

包装を開けるときに便利な開封テープ

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PackagingPackagingされており、日本でも日本たばこ産業㈱の「Seven Stars（セブンスター）」や「MEVIUS（メビウス）」等で採用された実績がある。一方で、欧米のたばこ市場では、健康障害に対する警告表示がパッケージの50％以上を占めるなど、製品本体のパッケージデザインが厳しく制限されており、わずかなスペースではあるが差別化できるデザインを取り入れることができる包材として、好評を博している。　食品市場では、キャンペーンやプロモーション用として使われており、スペインのガムの包装で6カ月の期間限定プロモーション用メッセージ、ベネズエラのビスケットの包装では健康に関する297種類のメッセージが印刷された開封テープが採用された。テープには不正開封防止（タンパーエビデント）機能を加えることも可能で、高価なアルコール飲料や高級たばこなどでは偽造防止用途として採用されたケースもある。　中にはインクジェット（IJ）印刷が使われた例もある。㈱ロッテが､10年ほど前に自社のガムのキャンペーンで使用したもので、ガム1つひとつに異なるシリアルナンバーの

入った開封テープが貼付された。「文字が読みやすい幅広の4.0mm幅テープで、包装1つ分のピッチを計算し、開封したときに見えやすい位置にシリアルナンバーが来るように設定しました。このときは、イギリス工場のIJ印刷機で行いましたので、ロッテさんも私もイギリスに行って刷り出しを確認しました」と松田氏。　日本にも同様の印刷やスリットを行える企業は存在するが、あえて海外のEssentra社で加工するメリットはあるのだろうか。「スリットや巻取機、10色グラビア印刷機など、開封テープにそこまで投資している会社は世界でも

両面印刷された開封テープ

日本たばこ産業㈱の「Seven Stars」（左写真）や「MEVIUS」でも採用された

スペインでの採用例。黄色のテープに赤い文字が映える

ロッテのグリーンガムで採用されたシリアルナンバー入りテープ

赤などの無地の他にも様々な色柄を展開

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珍しく、接着剤などの安全性も含めてここでしかできないものが多くあり、世界各国で使っていただいているという実績もあります。デザインを起こしてから完成品ができるまでには約2カ月見ていただいていますが、最も時間がかかっているのはデザインの決定までで、製造枠さえ確保できれば製造にはさほど時間はかかりません」と松田氏。

●再封でき、広告にも使える幅広テープも　ウェーブロック･アドバンスト･テクノロジーでは、開封テープを応用した「リ-クロージングテープ」も日本市場に向けて提案。貼り剥がしに適した再貼付用の粘着剤を使用した40mm程度の幅広テープで、軟包装入りのスナック菓子などの食べ残しの一時的な保存に使用でき、しかもテー

プを広告やプロモーションとしても使えるというものだ。　「Essen t ra社の取引先から『食べかけの袋は輪ゴムやクリップで一時的に封を閉じているが、何かもっといいものはないか』と言われたのがきっかけで開発したと聞いています。テープが幅広で、しかも長いので、再封用のシールのように粘着力が弱くて使いにくくなる心配もありませんし、手軽な広告スペースとしても使えます。同じような価格帯の製品がたくさん並んでいるとき、消費者は少しでも便利なものを選択する傾向があると思いますので、スナック菓子だけでなく、お弁当用の冷凍惣菜や固形洗剤など、密封する必要はないけれど一時的に口を閉じておきたい、というものにお使いいただきたいですね」と松田氏。　現在は、開封テープと合わせて日本市場に向けて提案を行っている最中で、「既に数社の食品メーカーから問い合わせがありました」と松田氏。日本市場での採用に期待したい。

再封に便利なリ-クロージングテープ

広告やプロモーション用にも使える

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