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Perspectives...Perspectives 2017 年5 月 1 PGIM...

Date post: 22-May-2020
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PGIM FIXED INCOME Perspectives 2017 5 1 PGIM フィクスト・インカムと ESG についての詳しい内容は、ESG Investing page をご覧ください。 ESG ポジティブ・アウトライアー諸国の出所:PGIM フィクスト・インカム、イェール大学「環境パフォー マンス指数(EPI)」、世界銀行「世界ガバナンス指標(WGI)」、ソーシャル・プログレス・インペラティブ。 ユルゲン・オデニウス、PhD マネージング・ディレクター、 チーフ・エコノミスト、グローバル・ マクロエコノミック・リサーチ責任者 イー・ルーアナリスト、 グローバル・マクロエコノミック・ リサーチ ソブリン ESG フレームワーク 環境、社会、ガバナンス(Environmental, Social, Governance、総称して ESG)をめぐる問 題は、社会経済の発展と安定にとって重要な要素であるとの認識が次第に広がってきていま す。そこで本レポートは、各国の ESG パフォーマンス評価に関して、PGIM フィクスト・インカ ムが採用しているフレームワークの手法の概要を説明します。この手法に従って分析したとこ ろ、先進国は新興国よりも、そして新興国はフロンティア国よりも高スコアになる傾向が明ら かとなりました。こうした結果は、ESG パフォーマンスがおおむねグループ(先進国、新興国、 フロンティア国)間の著しい所得格差を反映していることを強く示唆しています。したがって、 有意なパフォーマンス分析は、各国が所属する所得グループの中で行う必要があります。 さらに、各グループを所得格差で調整すると、予想よりもはるかに高スコアとなったフロンティ ア国があったものの、ESG で高パフォーマンスを上げた大半の国は欧州先進国でした。 ESG のポジティブ・アウトライアー(パフォーマンスが突出して良好だった)諸国をグループ分 けした結果は下のグラフに示しています。我々の ESG 評価は、PGIM フィクスト・インカムの ソブリン格付けフレームワークと投資プロセスに必要不可欠の投入要素として機能していま 1 。すなわち、優れたリスク調整後リターンを獲得するという我々の使命達成に必要不可欠 な要素の一つである、ということです。 ESG ポジティ ブ・アウトライ アー諸国 (ポジティブ・ア ウトライアーは 「パフォーマンス が突出して良 好」の意)
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Page 1: Perspectives...Perspectives 2017 年5 月 1 PGIM フィクスト・インカムとESGについての詳しい内容は、ESG Investing page をご覧ください。 ESGポジティブ・アウトライアー諸国の出所:PGIM

PGIM FIXED INCOME Perspectives 2017年 5月

1 PGIMフィクスト・インカムと ESGについての詳しい内容は、ESG Investing pageをご覧ください。

ESGポジティブ・アウトライアー諸国の出所:PGIMフィクスト・インカム、イェール大学「環境パフォー

マンス指数(EPI)」、世界銀行「世界ガバナンス指標(WGI)」、ソーシャル・プログレス・インペラティブ。

ユルゲン・オデニウス、PhD

マネージング・ディレクター、

チーフ・エコノミスト、グローバル・

マクロエコノミック・リサーチ責任者

イー・ルー、

アナリスト、

グローバル・マクロエコノミック・

リサーチ

ソブリン ESG フレームワーク 環境、社会、ガバナンス(Environmental, Social, Governance、総称して ESG)をめぐる問

題は、社会経済の発展と安定にとって重要な要素であるとの認識が次第に広がってきていま

す。そこで本レポートは、各国の ESGパフォーマンス評価に関して、PGIMフィクスト・インカ

ムが採用しているフレームワークの手法の概要を説明します。この手法に従って分析したとこ

ろ、先進国は新興国よりも、そして新興国はフロンティア国よりも高スコアになる傾向が明ら

かとなりました。こうした結果は、ESGパフォーマンスがおおむねグループ(先進国、新興国、

フロンティア国)間の著しい所得格差を反映していることを強く示唆しています。したがって、

有意なパフォーマンス分析は、各国が所属する所得グループの中で行う必要があります。

さらに、各グループを所得格差で調整すると、予想よりもはるかに高スコアとなったフロンティ

ア国があったものの、ESGで高パフォーマンスを上げた大半の国は欧州先進国でした。

ESGのポジティブ・アウトライアー(パフォーマンスが突出して良好だった)諸国をグループ分

けした結果は下のグラフに示しています。我々の ESG評価は、PGIMフィクスト・インカムの

ソブリン格付けフレームワークと投資プロセスに必要不可欠の投入要素として機能していま

す 1。すなわち、優れたリスク調整後リターンを獲得するという我々の使命達成に必要不可欠

な要素の一つである、ということです。

ESG ポジティ

ブ・アウトライ

アー諸国

(ポジティブ・ア

ウトライアーは

「パフォーマンス

が突出して良

好」の意)

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PGIM FIXED INCOME Perspectives— 2017年 5月

PERSPECTIVES—Month 2017

2 PGIMフィクスト・インカムのソブリン債格付けの手法に関する包括的な議論については、Gerwin Bell と Jürgen Odeniusによる“PGIM Fixed Income’s

Sovereign Ratings Framework(PGIMフィクスト・インカムのソブリン格付けフレームワーク),”(2014年 2月)をご覧ください。

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体系的なアプローチ

ESG関連の質を評価するフレームワークをつくるには、包括的で一貫性のある評価を提供するという目的と、データが入手可能か、データには

信頼性があるかといった課題を同時に満たす必要があります。優れたガバナンスや寛容度・インクルージョン(社会的包摂)といった無形の変数

を数値で測定しようとすると、こうした制約がとたんに問題となります。同時に、各国をランク付けした時に、それが ESGパフォーマンスの有意な

差異として区別できるようにするには、適切な変数を選択することが必要不可欠です。

こうした検討には、体系的なアプローチが求められます。PGIMフィクスト・インカムは、ESGに基づく国のランク付けを可能とする独自の指数

PGIMフィクスト・インカムの「ESGランク」を開発しました。この指数作成手法は、PGIMフィクスト・インカムのソブリン格付け手法の一環である

「ファンダメンタル・マクロ・ランク(FMR)」構築の基礎となるアプローチをかなり忠実にたどっています。このランクをみることで、さまざまな国別グ

ループのマクロ経済上の強さと弱さを比較できます 2。

ESGランク—方法論に関する考察の概要

• 有意な ESG ランクを構築する:「国民の寿命」から「国のガバナンス」に至る幅広い問題のデータを集計することは本質

的に難しいため、ESG ランクの構築には、FMRで用いられていた手法に沿って、ノンパラメトリックな(母集団の分布型

について一切の仮定を設けない)アプローチが採用されています。このアプローチの下では、選択された ESG指標にと

って何が適切な価値を構成するのかについては、標準的な想定を一切置きません。その代わり、どのような指標に対し

ても、各国は選択された集団内での比較でパフォーマンスがランク付けされます。さらに、我々の ESG ランクの基礎と

なる変数はすべてが単一の統計的分布に従うとは限らないため、サンプルには統計的処理を一切施しておりません。そ

の代わり、我々のノンパラトリックなアプローチは、ESG変数それぞれのサンプル内における相対的なランクに基づいて

「良いものから悪いものへ」データをまとめます。言い換えれば、ある国の ESG ランクは、属しているグループが変わる

と極めて変わりやすい相対的なコンセプトなのです。

• 3つの独立変数(E、S、G)に基づいて有意なランキングを構築するための関連情報を選択する:文献を幅広く検討する

と、有意な指数構築に必要な非常に高度な専門知識とともに、そもそもデータが入手できるのか、そのデータをタイムリ

ーに入手できるのかといった指数構築におけるさまざまな課題がすぐに明らかになりました。これらの問題は、E(環境)

と S(社会)では特に顕著ですが、G(ガバナンス)ではそれほど深刻ではありません。ESG フレームワークの基礎となる

変数はすべて十分に検討された学術的なデータセットと政策研究から選択されています。けれども、我々はこのデータ

セット全体を取り込むのではなく、データの重複部分を捨象して、可能な限りデータ間の相互関係に絞ってみることにし

たのです。次ページの表は、ランキングを作成するのに用いた 3つの独立変数の下に分類される要素を示しています。

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PGIM FIXED INCOME Perspectives— 2017年 5月

PERSPECTIVES—Month 2017

Page 3

PGIM フィクスト・インカム ESG

環境 社会 ガバナンス

大気環境

水と衛生

気候とエネルギー

生物多様性と生息環境

栄養と基本的な医療サービス

個人の安全

基本的知識へのアクセス

情報および通信へのアクセス

健康とウェルネス

寛容度と社会的包摂

発言権と説明責任

政治的安定性と暴力の不在

政府の有効性

規制の質

法の支配

汚職・不正の防止

• 我々は、包括的かつ有意な指数として環境パフォーマンス指数(EPI)を採用することにしました。約 15年に及んだ膨大な研究の末、

イェール大学、コロンビア大学、ワールド・エコノミック・フォーラムの研究者たちの協力の成果として、EPIの最新版ができあがりまし

た 3。EPIはさまざまな指標をベースに環境衛生(Environmental Health)と生態系持続力(Ecosystem Vitality)を測定します。環境

衛生は、環境の害から人体の健康がどの程度守られているかを測定し、一方、生態系持続力は生態系と資源管理の保護の観点か

ら各国を評価します。「この 2つの目的は大気環境、森林、漁業、気候とエネルギーなど、優先度の高い環境政策をカバーするさら

に 9つの分野に分けられます。これらは幅広い分野を含んでいますが、包括的とまではいえません 4」。しかし、フレームワークの無

駄を一定程度省くため、我々は相関性のテストを行って、Sおよび G向けとして選択された変数と高い相関性を示す EPIの変数を

取り除きます。その結果、EPIデータセットから最終的に 4つの変数を選び出し、その変数の 1つ 1に当てはめて「良い」から「悪い」

で順位付けします。この変数を合計し、国全体のサブ指数である環境(E)を導き出します。

• 社会進歩指数(SPI)5は、ハーバード・ビジネス・スクールのマイケル・ポーター教授によって提唱された学術的な成果です。これは、

(i)人間としての基本的欲求、(ii) 幸福の基盤、(iii) 機会といった社会発展に関する豊富な情報を提供します。これらのサブ指数

は、栄養、医療サービス、安全、人格権、教育の機会といった形などの社会の幸福を測定する変数で構成されています。SPIのベー

スとなる変数には、環境の質と持続性を測定するものがあります。ここでも、S と Eのベースとなっている指標との重複を避けるため

に、これらの変数と互いに高い相関を示した変数は SPIデータセットから取り除かれています。その結果、Sのためのサブ指数を構

築するための 6つの変数ができあがりました。

• 世界ガバナンス指標(WGI)には批判もあることはよく知られていますが、にもかかわらず、ガバナンス問題では第一に挙げられるデ

ータ・ソースとして広く認知されています 6。世界銀行は、ブルッキングス・インスティテューション、天然資源ガバナンス研究所と協力

してこれらの指数を収集しています。数多くの変数を基に、これらの指数は次の 6つの分野で各国をランキングしています。(i) 発言

権と説明責任、(ii) 政治的安定性と暴力の不在、(iii) 政府の有効性、(iv) 規制の質(v) 法の支配(vi)汚職・不正の防止 7。これら

6つのサブ指数を均等に加重して総合指数を作成し、Gに照らした各国のランクに到達します。

3具体的には、イェール大学の環境. 法・政策センター(YCELP)とコロンビア大学の国際地球科学情報ネットワーク(CIESIN)に、サミュエル・ファミリー・ファウンデーションと世界経済フォーラムが協力しています。 4 EPIの詳細な分類については付属文書をご覧ください。追加情報は、http://epi.yale.edu/our -methods をご覧ください。 5SPIの詳細な分類については付属文書をご覧ください。追加の情報は、http://www.socialprogressimperative.org/global-indexを参照ください。 6 WGIに対する批判を概観するには、“The Worldwide Governance Indicators Project: Answering the Critics(世界ガバナンス指標プロジェクト:批判に応える),” World Bank, March 1, 2007 をご覧ください。 7 http://info.worldbank.org/governance/wgi/index.aspx#home をご覧ください。

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PGIM FIXED INCOME Perspectives— 2017年 5月

PERSPECTIVES—Month 2017

Page 4

前ページで概観した手法で慎重に選択された一連の指標を用いて、ESGランクを作成しました。主観的なバイアスを避けるために、3つの

E、S、Gのサブ指数は均等加重されています。指標ごとに各国のパフォーマンスを「高」から「低」にランク付けしました。ある国の全体的な順

位はすべての指標のランクを集計した結果です。ただし、次の点は指摘しておきたいと思います。我々は有意な指標を選択しようと最善の努

力を払いましたが、にもかかわらず、この作業の包括性をさらに改善するためには、入手できるデータが増えるほど選択する指標も変更せざ

るを得なくなる、ということです。

ESG ランク—主な調査結果

表 1は、ESGのスコアに基づく相対ランキングを示しています。ランクは正規化されており、ある国のランクが高いほど ESGパフォーマンス

が良いということを意味します。ある程度予想されることですが、先進国のパフォーマンスは新興国を上回り、新興国はフロンティア国を上回

る傾向があります。次ページのチャート・パネル 1に示されている通り、「ESGパフォーマンス」に現れた傾向は、おおむね E、S、Gのサブ指

数レベルにも引き継がれていることがわかります。

表 1:

ESG パフォーマンス

出所: PGIM Fixed Income, Yale EPI, World Bank WGI, Social Progress Imperative

(表内の略称は以下の通りです。DM: 先進国、Other DM: (米国、日本、欧州以外の)その他先進国、EM: 新興国、EM-EEMEA: 新興東欧、

中東、アフリカ諸国、EM-Asia: 新興アジア諸国、EM-LATAM: 新興中南米諸国、FM: フロンティア国、FM-EEMEA: フロンティア東欧、中東、

アフリカ諸国、FM-Asia: フロンティアアジア諸国、FM-LATAM: フロンティア中南米諸国)

新興国とフロンティア国については、次のような特徴が見られます:

• 新興東欧、中東、アフリカ諸国(EM-EEMEA) は 3つのサブ指数のすべてで新興中南米諸国(EM-LATAM)と新興アジア諸国

(EM-Asia)のスコアを上回っている。さらに、新興中南米諸国はガバナンスに関するスコアが比較的悪い。

• 当然ではあるが、フロンティア国が全体の下位を占める傾向がある。とりわけ、フロンティア国の中では中南米がアウトパフォームし、

アジアが出遅れる傾向がある。

• 新興アジア諸国は、主に大気環境の低パフォーマンスにより環境面では新興国全体よりも悪い。

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

DM EM FM Average

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PGIM FIXED INCOME Perspectives— 2017年 5月

PERSPECTIVES—Month 2017

Page 5

チャート・パネル 1: ESGパフォーマンス概観

表 1A:

「環境」ランキング

出所: PGIM Fixed Income, Yale EPI

表 1B:

「社会」ランキング

出所: PGIM Fixed Income, Social Progress Imperative

表 1C:

「ガバナンス」ランキング

出所: PGIM Fixed Income, World Bank WGI

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

DM EM FM Average

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

DM EM FM 平均

0

10

20

30

40

50

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70

80

90

DM EM FM 平均

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PGIM FIXED INCOME Perspectives— 2017年 5月

PERSPECTIVES—Month 2017

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表 2 をみると、先進国グループ内では、欧州のスコアは全般的に日本とほぼ同じで、また米国を上回っています。「ガバナンス」では先進国間

にさほど差はないものの、「社会」指標のいくつかでは米国が他国を下回っています。また「環境」では欧州が米国と日本を上回っています。

表 2:

先進国の ESGパフォー

マンス

出所: PGIM Fixed Income, Yale EPI, World Bank WGI, Social Progress Imperative

先進諸国がランキングの上位に明らかに集中していることは「制度」面の重要性を示しており、これは Acemoglu と Robinsonが強調してい

る「長期的関係」と一貫しています 8。実際、ESGが投資家にとって重要な理由の 1つがこれです。長期的な成長および開発が持続的なリタ

ーンを改善するからです。したがって、下の表 3に示されているように、国民 1人当たり所得と ESG ランキングの間に密接な関係があるの

は驚くべきことではありません。興味深いことに、ESGパフォーマンスはフロンティア国のグループで最もばらついており、これは各国の制度

構築の進展にかなりのばらつきがあることを示唆しています。

表 3:

ESG パフォ

ーマンスと国

民 1人当た

り GDP(全

サンプル国)

8 Daron Acemoglu and James Robinson: “Why Nations Fail: Origins of Power, Poverty and Prosperity,” Crown Publishers (Random House), March

2012(邦訳『国家はなぜ衰退するのか』.ダロン アセモグル、ジェイムズ A ロビンソン (著)、鬼澤忍(訳)(早川書房、2013年(上)(下)

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

環境 社会 ガバナンス

米国 日本 欧州 その他先進国

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PGIM FIXED INCOME Perspectives— 2017年 5月

PERSPECTIVES—Month 2017

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表 4 と 5:

フロンティア国(左

表)と新興国(右

表)ESG パフォー

マンスと国民 1人

当たり GDP

出所: PGIM Fixed Income and Haver Analytics

所得グループと ESGパフォーマンス

国民 1人当たり GDPと ESGパフォーマンスとの相関が高いことから、ESGの興味深い特徴が浮き彫りになります。つまり、ESGパフォーマン

スは、各所得グループ内での所得格差をある程度示唆しているのです。今回の調査目的を果たすため、我々は従来の方法に従い、おおむね国

民 1人当たり所得に基づいて、各国を先進国、新興国、フロンティア国にグループ分けしました。とはいえ、厳密には、高所得諸国のすべてが先

進国と指定されるわけではありませんが、今回のグループ分けは投資可能なユニバースをみるときの慣習にも従っているという、追加的な利点

があります。

所得格差を考慮に入れると、この結果の意義が深まることが明らかとなりました。とりわけ、表 6に示されているように、フロンティア国のパフ

ォーマンスの分散が最も大きくなっています。この結果は、希少資源の有効利用により分散が大きく変わり得ることを示唆しています。希少資

源を極めてうまく利用しているフロンティア国がある一方で、非効率の度合いがあまりにも高く、機会費用が大きく跳ね上がって ESG指標で

示された達成可能な生活の質に達していないと考えざるを得ない国もある、というわけです。先進国については、ESGパフォーマンスの分

散が新興国やフロンティア国よりも明らかに小さくなっています。先進国と新興国・フロンティア国では各グループの標準は異なりますが、1標

準偏差からかい離した統計的異常値(アウトライアー)の国々の中には、一部の先進国も含まれます。(表 6)

表 6:

ESG パフォーマンスのアウト

ライアー

+/-1 標準偏差を 0 と置く

同じグループの平均から1標

準偏差以上離れているスコア

をアウトライアー(異常値)とみ

なしています。

出所: PGIM Fixed Income, Yale EPI, World Bank WGI, Social Progress Imperative

R² = 0.3

0

5

10

15

20

25

30

35

40

0 10,000 20,000 30,000

ES

Gパフォーマンス

1人当たりGDP

R² = 0.6

0

5

10

15

20

25

30

35

40

0 20,000 40,000 60,000

ES

Gパフォーマンス

1人当たりGDP

(0.2)

-

0.2

0.4

0.6

0.8

1.0

1.2

1.4

+/-

1 標準偏差

DM EM FM

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PGIM FIXED INCOME Perspectives— 2017年 5月

PERSPECTIVES—Month 2017

Page 8

所得グループを上記の 3つに分類した上で、表 7はポジティブ・アウトライアー(プラスのアウトライアー諸国)を左側に、ネガティブ・アウトラ

イアー(マイナスのアウトライアー諸国)を右側に表示しています 9。全体でおよそ 100のサンプル国の中で、ESGの 3つの変数のうち 1つ

または 2つでポジティブ・アウトライアー諸国は 37カ国あります。力強いパフォーマンスを上げている地域で突出しているのは欧州諸国で、

19カ国が少なくとも 1つの要素でアウトパフォームし、5カ国が 2つでアウトパフォームしています。表 7にみるように、コスタリカ、エストニ

ア、チェコ共和国が 3つの変数すべてでアウトパフォームしています.

表 7:

ESG 高/低

パフォーマンス

出所: PGIM Fixed Income, Yale EPI, World Bank WGI, Social Progress Imperative

同様に、3つの ESG変数のうち 1つまたは 2つでのネガティブ・アウトライアーは 34カ国あります。欧州諸国では、アイルランドとオランダ

が「環境」でアンダーパフォームしており、ギリシャ、イタリア、スロベニア、キプロス、スペインが「ガバナンス」でマイナスとなっています。米国

が「社会」と「環境」でアンダーパフォームしている点は重要で、これは肥満問題や森林減少などの問題を反映しています。パキスタン、アンゴ

ラ、イラク、ナイジェリアは 3つの変数すべてでマイナスのアウトライアー諸国を記録しています。インドとインドネシアの両国は「環境」と「社

会」でアンダーパフォームしています。「ガバナンス」では、カメルーン、エジプト、ロシア、ウクライナ、ベネズエラで大きくマイナスとなりました。

チャート・パネル 2は、その詳しい内容を示しています。

9 どの所得グループの中でも、同じグループの平均から1標準偏差以上離れているスコアをアウトライアー(突出した国)とみなしています。

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PGIM FIXED INCOME Perspectives— 2017年 5月

PERSPECTIVES—Month 2017

Page 9

チャート・パネル 2: ESGパフォーマンスのアウトライアー諸国

表 2A:

環境パフォーマンスのアウト

ライアー

出所: PGIM Fixed Income, Yale EPI, World Bank WGI, Social Progress Imperative

表 2B:

社会パフォーマンスのアウト

ライアー

出所: PGIM Fixed Income, Yale EPI, World Bank WGI, Social Progress Imperative

表 2C:

ガバナンス・パフォーマンス

のアウトライアー

出所: PGIM Fixed Income, Yale EPI, World Bank WGI, Social Progress Imperative

(1.5)

(1.0)

(0.5)

-

0.5

1.0

1.5

+/-

1 標準偏差

FM EM DM

(1.5)

(1.0)

(0.5)

-

0.5

1.0

1.5

+/-

1 標準偏差

FM EM DM

(1.5)

(1.0)

(0.5)

-

0.5

1.0

1.5

+/-

1 標準偏差

FM EM DM

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PGIM FIXED INCOME Perspectives— 2017年 5月

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国別分析—ESGパフォーマンス PGIMフィクスト・インカムの ESG フレームワークを用いると、各国の ESGパフォーマンスを変動させる特定の要素を詳細に分析できま

す。たとえば、下の表は、新興東欧、中東、アフリカ諸国(EM-EEMEA)の中で高パフォーマンスを上げたポーランドと、同じグループ内

でパフォーマンスの低かったトルコのパフォーマンスを比較しています。下の表は、サブ指数の内訳、つまり指数を構成する変数に分け

てその内容をみたものです。

• パフォーマンス格差は、「発言権と説明責任」や「政治的安定性」などの「ガバナンス」問題が最も大きいことがわかります。

• トルコの「社会」パフォーマンスも、「個人の安全」や「寛容度」などが響き、ポーランドに著しく出遅れています。

• 「環境」に関する限り、全体のパフォーマンスでは両国間に大きな差はみられませんが、変数レベルでは「生物多様性」など大きく差

がついたものもあります。

ポーランド対トルコ—ESGパフォーマンス

E SG 環境

社会 ガバナンス

出所: PGIM Fixed Income

0 20 40 60 80

環境

社会

ガバナンス

ポーランド トルコ 新興国

0 20 40 60 80 100

大気環境

水と衛生

生物多様性と生息環境

気候とエネルギー

ポーランド トルコ 新興国

0 20 40 60 80 100

栄養と基本的な医療サービス

個人の安全

基本的知識へのアクセス

情報および通信へのアクセス

健康とウェルネス

寛容度と社会的包摂

ポーランド トルコ 新興国

-20 30 80

発言権と説明責任

政治的安定性/非暴力

政府の有効性

規制の質

法の支配

汚職・不正の防止

ポーランド トルコ 新興国

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PGIM FIXED INCOME Perspectives— 2017年 5月

PERSPECTIVES—Month 2017

Page 11

ESGランキングとソブリン格付け

ESG、とりわけ「ガバナンス」問題に関する考察は、我々のソブリン格付けフレームワークにとって常に不可欠な一部を構成してきました。こう

した努力を重ねる試みの中で、我々の「ESGランク」は今や我々が現在格付けをしているおよそ 100 カ国のソブリンを ESGの点から評価す

る際の基本フレームワークとなっています。以前のレポートでも論じたように、我々の格付けフレームワークは定量モデルと定性評価で構成さ

れています。ESGランキングと同じく、各国のマクロ経済のファンダメンタルズの強みと弱みに基づき、定量モデルはソブリン債のマクロ・ラン

クを構築しています。

基礎となる定量フレームワークにおいては、遠い将来にわたるあらゆる関連情報を捕捉できそうにないことは十分認識されているため、定量

分析を補うために定性評価が導入されています。定性評価は、定量フレームワークに並ぶもう一つの柱として政策判断を促す定性的な側

面、つまり制度、社会、ガバナンスの側面に着目しています。PGIMフィクスト・インカムの ESG ランクが、我々の定性評価、ひいてはソブリン

格付けに結びつくのはまさにこの部分なのです。

結論

ESG問題は、社会経済的な安定性にとって重要な要素であると長く認識されてきました。我々の ESGフレームワークは、各

国の ESGパフォーマンスを評価する上で、可能な限り包括的で一貫性のある基礎となるものです。ESGパフォーマンスは、

国民 1人当たり所得で近似できる国の発展度合いと強い相関を示すことがわかりました。すなわち、先進国は新興国よりも

ESGのパフォーマンスが良く、新興国はフロンティア国よりも良いスコアとなる傾向がある、ということです。この結果が強く示

唆することは、信頼できる制度を構築し、優れたガバナンスを提供し、社会福祉の水準を高めながら環境も保護することは大

変に難しい難問であり、かなりのリソースを利用しなければならない、ということです。

その一方で、同じような所得グループ内で ESGパフォーマンスを評価したところ、先進国で言えば、欧州諸国が高スコアを記

録している傾向があるものの、先進国間の「パフォーマンスの偏り」は消えつつあることがわかりました。また、フロンティア国の

中には、この資産クラスに対する一般的な疑念とは対照的に、ポジティブ・アウトライアー諸国がいくつかあります。この文脈で

は、コスタリカは 3つの ESG基準のすべてで傑出した成績を上げているのです。

我々は、これまでもソブリン格付けを行う際には常に ESGを考慮に入れてきましたが、ESGフレームワークによって、アプロ

ーチを定型化し、かつ体系的に格付けプロセスに組み入れられるようになっています。しかしながら、我々は、ESGスコアにつ

いて有意な結論を出すには多くの課題があることも十分承知しており、慎重にフレームワークのパフォーマンスを監視しつつ、

必要に応じて調整してまいります。

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PGIM FIXED INCOME Perspectives— 2017年 5月

PERSPECTIVES—Month 2017

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1. アウトライアーとなった先進国(分野別) 環境

高スコア 低スコア コメント

マルタ 二酸化窒素への平均的な露出に関するスコアが平均以上。

ポルトガル 窒素バランスに関するスコアが平均を上回る。

アイルランド 窒素バランスに関するスコアが同グループ諸国を下回る。

オランダ 魚資源に関するスコアが平均を下回る。

米国 森林減少に関するスコアが平均を下回る。

社会

高スコア 低スコア コメント

アイスランド

子どもの死亡率に関するスコアが平均を上回る。

ノルウェー

肥満率に関するスコアが同グループ諸国を上回る。

スウェーデン

高校就学率におけるジェンダー格差に関するスコアが同グループ諸国を上回る。

オランダ

肥満率に関するスコアが同グループ諸国を上回る。

ベルギー 同グループ諸国よりも自殺率が高い。

ギリシャ 宗教的寛大さが同グループ諸国を下回る。

マルタ 肥満率に関するスコアが同グループ諸国を下回る。

ポルトガル 高校就学率におけるジェンダー格差は同グループ諸国を下回る。

米国 肥満率に関するスコアが同グループ諸国を下回る。

ガバナンス

高スコア 低スコア コメント

フィンランド

政治的安定性に関するスコアが同グループ諸国を上回る。

ニュージーランド

政治的安定性に関するスコアが同グループ諸国を上回る。

ノルウェー

政治的安定性に関するスコアが同グループ諸国を上回る。

スウェーデン

政治的安定性に関するスコアが平均を上回る傾向にある。

スイス

政治的安定性に関するスコアが平均を上回る傾向にある。

スペイン 規制の質に関するスコアが平均を下回る。

スロベニア 規制の質に関するスコアが平均を下回る。

キプロス 政府の有効性に関するスコアが平均を下回る。

イタリア 汚職・不正の防止に関するスコアが同グループ諸国を下回る。

ギリシャ 政治的安定性に関するスコアが平均を下回る。

平均からのかい離が 1標準偏差を上回った国を「高スコ

ア」、下回った国を「低スコア」と表示しています。平均から

のかい離が 1標準偏差以内の国は表示されていません。

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PGIM FIXED INCOME Perspectives— 2017年 5月

PERSPECTIVES—Month 2017

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2. アウトライアーとなった新興国(分野別)

環境

高スコア 低スコア コメント

クロアチア 森林減少に関するスコアが同グループ諸国を上回る。

チェコ共和国 チェコ共和国は ESGのすべての項目で高スコアを記録。

エストニア エストニアは ESGのすべての項目で高スコアを記録。

ハンガリー 種の保護に関するスコアが同グループ諸国を上回る。

スロバキア共和国 種の保護に関するスコアが平均を上回る傾向がある。

中国 大気汚染-PM2.5への平均露出度に関するスコアが同グループ諸国を下回る。

インドネシア 森林減少に関するスコアが同グループ諸国を下回る。

インド 大気汚染-PM2.5への平均露出度に関するスコアが平均を下回る。

社会

高スコア 低スコア コメント

チリ 暴力犯罪の水準に関するスコアが同グループ諸国を上回る。

チェコ共和国

エストニア

ポーランド 少数民族への差別と暴力に関するスコアが同グループ諸国を上回る。

シンガポール 移民への寛容度に関するスコアが同グループ諸国を上回る。

韓国 報道の自由指数が同グループ諸国を上回る。

インドネシア 移民への寛容度に関するスコアが同グループ諸国を下回る。

インド 地域のセーフティー・ネットに関するスコアが同グループ諸国を下回る。

メキシコ 宗教への寛容度に関するスコアが平均を下回る。

フィリピン 非感染性疾患による早世に関するスコアが平均を下回る。

南アフリカ 伝染病による死に関するスコアが同グループ諸国を下回る。

ガバナンス

高スコア 低スコア コメント

チリ 政治的安定性に関するスコアが同グループ諸国を上回る。

チェコ共和国

エストニア

ラトビア 政治的安定性に関するスコアが平均を上回る傾向にある。

リトアニア 政治的安定性に関するスコアが平均を上回る傾向にある。

ポーランド 政治的安定性に関するスコアが平均を上回る傾向にある。

シンガポール 政治的安定性に関するスコアが平均を上回る傾向にある。

ウクライナ 政治的安定性に関するスコアが平均を下回る。

ベネズエラ 規制の質に関するスコアが同グループ諸国を下回る。

ロシア 汚職・不正の防止に関するスコアが同グループ諸国を下回る。

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PGIM FIXED INCOME Perspectives— 2017年 5月

PERSPECTIVES—Month 2017

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3. アウトライアーとなったフロンティア国(分野別) 環境

高スコア 低スコア コメント

アルメニア 森林減少に関するスコアが同グループ諸国を上回る。

ベリーズ 窒素バランスに関するスコアが平均を上回る。

ボリビア 室内空気環境に関するスコアが同グループ諸国を上回る。

コスタリカ コスタリカは、すべての分野のスコアが同グループ諸国を上回る。

ドミニカ共和国 魚資源に関するスコアが同グループ諸国を上回る。

エクアドル 森林減少に関するスコアが同グループ諸国を上回る。

スリナム 森林減少に関するスコアが平均を上回る傾向がある。

モロッコ 魚資源に関するスコアが同グループ諸国を上回る。

パラグアイ 窒素バランスに関するスコアが同グループ諸国を上回る。

トリニダード・トバゴ 種の保護に関するスコアが同グループ諸国を上回る。

アンゴラ

バーレーン 窒素使用の効果に関するスコアが平均を下回る。

エジプト 大気汚染-PM2.5への平均露出度に関するスコアが同グループ諸国を下回る。

ガーナ 衛生施設へのアクセスに関するスコアが平均を下回る。

イラク

レバノン 海洋保護地区に関するスコアが同グループ諸国を下回る。

モンゴル 窒素使用の効率性に関するスコアが同グループ諸国を下回る。

モザンビーク 室内空気環境に関するスコアが同グループ諸国を下回る。

ナイジェリア

パキスタン

社会

高スコア 低スコア コメント

コスタリカ

エクアドル 高校就学率に関するスコアが同グループ諸国を上回る。

オマーン 少数民族への差別と暴力に関するスコアが同グループ諸国を上回る。

パナマ 認知犯罪に関するスコアが同グループ諸国を上回る。

ウルグアイ 栄養不足に関するスコアが同グループ諸国を上回る。

アンゴラ

カメルーン 妊婦死亡率に関するスコアが同グループ諸国を下回る。

コートジボワール 妊婦死亡率に関するスコアが同グループ諸国を下回る。

エチオピア 栄養不足に関するスコアが同グループ諸国を下回る。

イラク

ケニア 妊婦死亡率に関するスコアが同グループ諸国を下回る。

ナイジェリア

パキスタン

ガバナンス

高スコア 低スコア コメント

コスタリカ

グルジア 汚職・不正の防止に関するスコアが同グループ諸国を上回る。

ガーナ 報道の自由に関するスコアが平均を上回る。

ジャマイカ 報道の自由に関するスコアが平均を上回る傾向にある。

ナミビア 政治的安定性が同グループ諸国を上回る。

オマーン 政治的安定性が同グループ諸国を上回る。

パナマ 政治的安定性が同グループ諸国を上回る。

トリニダード・トバゴ 政治的安定性が同グループ諸国を上回る。

ウルグアイ 政治的安定性が同グループ諸国を上回る。

カメルーン 汚職・不正の防止に関するスコアが同グループ諸国を下回る。

エジプト 政治的安定性が同グループ諸国を下回る。

アンゴラ

ナイジェリア

パキスタン

イラク

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PGIM FIXED INCOME Perspectives— 2017年 5月

PERSPECTIVES—Month 2017

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留意事項 1 (原本の Noticeを翻訳)

データの出所:(特に断りのない限り)PGIMフィクスト・インカム、2017年 5月現在。

PGIM フィクスト・インカムは、1940 年投資顧問法に基づき米国で登録している関連投資顧問会社である PGIM インクおよびプルデンシャル・ファイナンシャル・イ

ンクを通して事業を行っています。PGIM フィクスト・インカムはニュージャージー州ニューアークを本社とし、世界的にみると次の事業も含みます。(i) ロンドンの

PGIM リミテッドにおけるパブリック債券部門、(ii) 東京のプルデンシャル・インベストメント・マネジメント・ジャパン株式会社(PIMJ)、(iii) シンガポールの PGIM(シン

ガポール)におけるパブリック債券部門。プルデンシャル・ファイナンシャル・インクは、英国を本拠地とするプルーデンシャル社とはなんら関係がありません。

Prudential、PGIM、それぞれのロゴおよびロック・シンボルは、プルデンシャル・ファイナンシャル・インクおよびその関係会社のサービスマークであり、多数の国・

地域で登録されています。

本資料は、経済状況、資産クラス、有価証券、発行体または金融商品に関する資料作成者の見解、意見及び推奨を示したものです。本資料を当初の配布先以外

の方(当初の配布先の投資アドバイザーを含む)に配布することは認められておりません。また PGIM フィクスト・インカムの事前の同意なく、本資料の一部または

全部を複製することや記載内容を開示することを禁止いたします。本資料に記載されている情報は、現時点で PGIM フィクスト・インカムが信頼できると判断した情

報源から入手したものですが、その情報の正確性、完全性、および情報が変更されないことを保証するものではありません。本資料に記載した情報は、現時点(ま

たは本資料に記載したそれ以前の日付)における最新の情報ですが、予告なく変更されることがあります。PGIM フィクスト・インカムは情報の一部または全部を更

新する義務を負うものではありません。また、情報の完全性または正確性について明示黙示を問わず何ら保証または表明するものでなく、誤謬についての責任を

負うものでもありません。本資料は特定の証券、その他の金融商品、または資産運用サービスの勧誘を目的としたものではなく、投資に関する判断材料として用

いるべきではありません。どのようなリスク管理技術も、いかなる市場環境においてもリスクを最小化または解消できることを保証することはできません。過去のパ

フォーマンスは将来の運用成績を保証するものではなく、また信頼できる指標となるものでもありません。投資は損失となることがあります。本資料に記載されて

いる情報や本資料から導出した情報を利用したことにより(直接的、間接的、または派生的に)被り得るいかなる損失ついても、一切責任を負いません。PGIM フィ

クスト・インカムおよびその関係会社は、それぞれの自己勘定を含め、本資料で示した推奨や見解と矛盾する投資判断を下す可能性があります。

本資料はそれぞれのお客様の置かれている状況、投資目的、あるいはニーズを考慮しておりません。また、特定のお客様もしくは見込み客に対して特定の証券、

金融商品、または投資戦略を推奨するものでもありません。いかなる証券、金融商品、または投資戦略についても、これらが特定のお客様もしくは見込み客にとっ

て適切であるかどうかに関する決定は下しておりません。本資料に記載された証券または金融商品についてのご判断はご自身で行ってください。

利益相反: PGIM フィクスト・インカムおよびその関連会社が、本資料で言及した有価証券の発行体との間で、投資顧問契約や他の取引関係を結ぶ可能性があり

ます。時には PGIM フィクスト・インカムおよびその関連会社や役職員が、本資料で言及した有価証券や金融商品をロングもしくはショートするポジションを保有す

る可能性、およびそれらの有価証券や金融商品を売買する可能性があります。PGIM フィクスト・インカムの関連会社が、本資料に記載する推奨とは無関係の異

なる調査資料を作成して発行することがあります。営業、マーケティング、トレーディングの担当者など、本資料作成者以外の PGIM フィクスト・インカムの従業員

が、本資料に表示する見解とは異なる市場に関するコメントもしくは意見を、口頭もしくは書面で PGIM フィクスト・インカムのお客様もしくは見込み客に提示する可

能性があります。利益相反もしくはそのおそれについて、詳しくは PGIMフィクスト・インカムのフォーム ADV第 2A 部をご覧ください。

情報提供については、英国では、PGIM インクの間接子会社である PGIM リミテッドが担当しています。PGIM リミテッドは英国金融行動監督機構(FCA)の認可

を受けており、FCA の規制が適用される他(登録番号 193418)、欧州経済領域(EEA)内の様々な法域でも正式に認可を受けています。本資料は PGIM リミテッ

ドが FCA の金融行為規制ソースブックに基づき、機関投資家や適格機関投資家向けに作成したものです。一部のアジア諸国では、シンガポール金融管理庁

(MAS)に登録し、その認可を受けた同国の投資運用会社である PGIM シンガポールが担当しています。日本では、金融庁に登録されている投資顧問会社であ

るプルデンシャル・インベストメント・マネジメント・ジャパン株式会社が担当しています。韓国では、韓国国内の投資家に直接投資一任運用サービスを提供するこ

とを認可されている PGIM, Inc.が担当しています。香港では香港証券先物取引委員会に登録している PGIM (Hong Kong) Limited,が証券先物条例スケジュー

ル 1 パート 1 で定義された機関投資家を対象に提供を行っています。

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2017-2421

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PERSPECTIVES—Month 2017

留意事項 2

本資料は PGIMフィクスト・インカムが作成した"Our Sovereign ESG Framework"をプルデンシャル・インベストメント・マネジメント・ジャパン株式会社が翻訳した

ものです。

本資料は、特定の金融商品の勧誘または販売を目的としたものではありません。過去の実績は将来の成果を保証するものではありません。

本資料に記載されている市場動向等に関する意見等は本資料作成日時点での PGIMフィクスト・インカムの見解であり、事前の通知なしに変更されることがあり

ます。

本資料は、PGIMフィクスト・インカムが信頼できると判断した各種情報源から入手した情報に基づき作成していますが、情報の正確性を保証するものではありま

せん。PGIMフィクスト・インカムは、米国 SEC 登録投資顧問会社である PGIM インクのパブリック債券運用部門です。

原文(英語版)と本資料の間に差異がある場合には、原文(英語版)の内容が優先します。詳細は原文(英語版)をご参照ください。

“Prudential”、“PGIM”、それぞれのロゴおよびロック・シンボルは、プルデンシャル・ファイナンシャル・インクおよびその関連会社のサービスマークであり、多数の

国・地域で登録されています。プルデンシャル・インベストメント・マネジメント・ジャパン株式会社は、世界最大級の金融サービス機関プルデンシャル・ファイナンシ

ャルの一員であり、英国プルーデンシャル社とはなんら関係がありません。

プルデンシャル・インベストメント・マネジメント・ジャパン株式会社

金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第 392号

加入協会 一般社団法人 日本投資顧問業協会、 一般社団法人 投資信託協会

PIMJ201706300531

原文(英語版)につきましてはウェブサイト

http://www.pgimfixedincome.com/pramerica/fi/pdf/pgim-fixed-income-esg-framework_0517.pdf

をご参照ください。


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