第３章
課題別の実態と対策【がん】
イ がん検診受診率の向上 � がん検診受診率と死亡率減少は関連性があるため、がんの重症化予防を図るには、がん検診の受診を推進することが重要です。がん検診の受診率向上を図るため、啓発に努めます。
また、精度管理を重視したがん検診を今後も推進します。 � 本市では乳がんの死亡率が高い状況にあること、また子宮がんは全国的に若年層で増加傾向にあることから、国の方針に基づく「働く世代の女性支援のためのがん検診推進事業（無料クーポン配布）」の推進や、子育て世代向けに健診会場で託児を行う等、受診しやすい体制づくりに努めます。
� また、がん検診の精密検査受診率については、本市は７０％～８０％となっており、国の平均を上回っています。しかし、国が示している目標値は９０％となっており、その数値を下回っています。そのため今後も精密検査受診率の向上を図っていきます。
■全国・佐賀県における７５歳未満のがんの年齢調整死亡率（人口１０万対）の比較
■佐賀市のがん検診受診率の推移（６９歳以下）
年部位
平成２０ ２１ ２２ ２３ ２４国 県 国 県 国 県 国 県 国 県 差
肝及び肝内胆管 ８．７ １４．３ ７．９ １２．９ ７．６ １０．３ ７．０ １２．２ ６．４ ９．４ ３．０
乳房 １０．８ １３．６ １０．６ ８．４ １０．８ １２．５ １０．８ １４．６ １０．２ １２．５ ２．３
子宮 ４．４ ４．７ ４．２ ３．３ ４．５ ７．６ ４．６ ４．９ ４．６ ５．０ ０．４
胃 １２．２ １１．７ １１．８ １３．７ １１．４ １１．０ １１．０ １２．１ １０．５ １０．０ -０．５
気管、気管支及び肺 １５．３ １３．６ １４．９ １４．５ １５．１ １５．１ １４．９ １３．１ １４．８ １４．８ ０．０
大腸 １０．５ １０．５ １０．１ ９．９ １０．３ ８．２ １０．５ １２．１ １０．５ １１．０ ０．５
（％）
年度 平成２２ ２３ ２４ ２５国における指標
がん対策基本計画目標受診率
（国：平成２４年度策定）
【参考値】がん検診受診率（平成２２年）
（国民生活基礎調査）
肺がん検診 １２．８ １９．４ １９．０ １９．２ ４０ ２４．７
胃がん検診 １０．３ １５．３ １４．８ １４．４ ４０ ３２．３
大腸がん検診 １０．９ １７．２ １９．６ １９．９ ４０ ２６．０
子宮がん検診 ３７．０ ５２．０ ５５．７ ５２．１ ５０ ３７．７
乳がん検診 ２７．３ ４０．７ ４４．１ ４３．７ ５０ ３９．１
資料：国立がん研究センターがん対策情報センター「部位別75歳未満年齢調整死亡率」（1995年～２01２年）」
資料：佐賀市「地域保健報告」、がん対策基本計画、国立がん研究センターがん対策情報センター「都道府県別がん検診受診率データ（国民生活基礎調査データ）」
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課題別の実態と対策【がん】
第３章
■佐賀市の精密検査受診率とがん発見者数
（４）対策 ア 発症予防への施策 ●肝炎ウイルス検査（集団健診で３０歳以上の初回受診者） ●緊急肝炎ウイルス検査（佐賀県内在住２０歳以上） ●ＨＢｓ抗原、ＨＣＶ抗体検査（妊娠期） ●子宮がん検診時のHPV�併用検査（３０歳以上希望者） ●子宮頸がん予防ワクチン接種（ただし、国の動向をみて検討） ●HTLV-１抗体検査（妊娠期） ●たばこや食生活など生活習慣に関与するがんの発症予防の指導 イ 重症化予防への施策 ●対象者へ広報等を利用した啓発 ●受診率向上につながる効果的な通知方法等の検討 ●働く世代の女性支援のためのがん検診推進事業 ●胃がん検診（４０歳以上） ●肺がん検診（４０歳以上） ●大腸がん検診（４０歳以上） ●子宮がん検診（２０歳以上の女性） ●乳がん検診（４０歳以上の女性） ●がん検診にて要精密になった人への受診勧奨を行い、重症化予防を図る ●がん検診の項目や検診体制等の検討 ●がん検診の精度管理や事業評価の実施 ●�がん検診実施機関、精密検査実施機関及び行政によるがん検診研修会、検討会の実施（必
要時）
年度 平成２１年 ２２ ２３ ２４ ２５ 【参考値】平成２４年度国の精密検査受診率
胃がん検診
精密検査受診率（％） ８０．７ ８４．２ ８２．４ ８５．４ ８５．９８０．５
がん発見者数（人） １２ １１ １２ １３ １６
肺がん検診
精密検査受診率（％） ８３．７ ８９．２ ８１．７ ８５．０ ８５．３７７．９
がん発見者数（人） ４ ６ ４ ３ ２
大腸がん検診
精密検査受診率（％） ７５．１ ７２．６ ７３．７ ７２．８ ６８．８６３．０
がん発見者数（人） １９ ２４ ３２ ３６ ２１
子宮がん検診
精密検査受診率（％） ８８．８ ８２．９ ８７．２ ７９．８ ７９．０６８．０
がん発見者数（人） ６ １１ １５ ９ １０
乳がん検診
精密検査受診率（％） ８７．８ ８７．６ ８６．９ ８７．０ ８５．３８４．８
がん発見者数（人） ２７ １７ ２２ １８ １５
資料：平成２６年度佐賀市の保健
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第３章
課題別の実態と対策【がん】
（５）評価項目 ア がんによる死亡者の減少
現 状
●�佐賀県における７５�歳未満のがんの年齢調整死亡率（人口１０万対、平成２４年） �肝及び肝内胆管９.４、乳房１２.５、子宮５.０、胃１０.０、気管・気管支・肺１４.８、大腸１１.０●�佐賀市における標準化死亡比（平成１４年～平成２４年） �肝及び肝内胆管１７４.８、乳房１１３.９、子宮１０８.７、胃９７.４、気管・気管支・肺９７.２、大腸（直腸Ｓ状結腸移行部及び直腸）８７.２
目 標 減少傾向へ（平成３５年）
データソース国立がん研究センターがん対策情報センター「部位別７５歳未満年齢調整死亡率」、保健統計年報（佐賀県）
現 状
●�６９歳以下のがん検診受診率（平成２５年度） 胃がん１４．４％、肺がん１９．２％、大腸がん１９．９％、 子宮がん５２．１％、乳がん４３．７％●がん検診精密検査受診率（平成２５年度） 胃がん８５．９％、肺がん８５．３％、大腸がん６８．８％、 子宮がん７９．０％、乳がん８５．３％
目 標
●６９歳以下のがん検診受診率（平成３５年度） 胃がん、肺がん、大腸がん４０％ 子宮がん６０％、乳がん６０％●がん検診精密検査受診率（平成３５年度） 各がん検診９０％
データソース 佐賀市がん検診結果
イ がん検診の受診者の増加
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