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Renewable Energy Research Center 結晶シリコン系 …...Renewable Energy Research Center...

Date post: 18-Jun-2020
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Renewable Energy Research Center PL測定画像とライフタイム測定マッピングデータを比較し、次のような関連が認められた。(Fig.3単結晶セルについて、 欠陥と思われる位置が一致。 工程中にセルをハンドリングする際に汚染されたと思われる痕が一致。 多結晶セルについて、 結晶粒のパターンが一致。 同一箇所から取得したラインプロファイルの比較(Fig.4)、 および、散布図による相関(Fig.5)を確認し、高い相関が認められた。 以上より、PL測定画像の暗部がライフタイムの短い箇所と、明部がライフタイムの長い箇所と対応し、 PL測定画像の明暗がライフタイム測定結 果の長短と相関があることが確認できた。 結果 松下洋介 ・高野和美 ・白澤勝彦 ・高遠秀尚 1 産業技術総合研究所 再生可能エネルギー研究センター 太陽光チーム 2 株式会社アイテス 実験 研究の目的 結論 参考文献 まとめ 結晶シリコン系太陽電池セルの PL(Photo-Luminescence)測定 励起光源を太陽電池セル全域に照射する 大面積一括のPL測定法は、短時間・高解像 度でセルを評価する有効な手法だが、従来 の手法では電極形成前のセルに対しては励 起光の放射照度の偏りが測定結果に影響を 与えるため、セル製造プロセスのセル評価 方法として適用が困難であった。 本研究では、放射照度分布を均一にした 励起光源を開発し、大面積一括のPL測定法 がセル製造プロセスのセルの評価に適用可 能か検討する。 160 mm□の範囲の放射照度分布が±5%以下 の新たな励起光源を使用してPL測定を行う。 同じ試料について、セル評価の比較対象として ライフタイムを測定し、相関を確認する。 [1] 株式会社アイテス (2015.03), 『太陽光発電素子のPL観察でわかること』 <http://www.ites.co.jp/wordpress/wp-content/uploads/MM50325KT.pdf> [2] PV-2000 manual, Semilab Semiconductor Physics Laboratory Co. Ltd. Fig.1 従来手法での PL測定画像 周囲と中央の輝度差 が大きい 測定装置: PL測定(Band to Band発光) 励起光源:中心波長830 nmPL検出波長:990 nm以上 ライフタイム測定 Semilab社製PV-2000 QSS-μPCD (Quasi Steady State-Microwave PhotoConductive Decay)1 mmピッチで測定 測定対象: 製造プロセスの6 inch太陽電池セル 熱拡散、AR層形成、BSF形成の3工程後から、単結晶と多結晶を1枚ずつ 計6冷却CCDカメラ 光学フィルター 新光源 Fig.2 新光源を用いた PL測定装置イメージ 測定不可 測定不可 P L 熱拡散後 AR層形成後 BSF形成後 熱拡散後 AR層形成後 BSF形成後 単結晶 多結晶 BSF形成後のライフタイム測定は、Al-BSF形成時にできるAl金属層の影響で測定できなかった。 y = 2E-05x + 1.1821 R² = 0.7672 1 1.5 2 2.5 10 20 30 40 50 60 ライフタイム (μs) PL強度 (a.u. x1000) Fig.5 散布図(相関) 多結晶 AR層形成後 at X=0 0.8 1.3 1.8 2.3 2.8 0 10 20 30 40 50 60 -75 -50 -25 0 25 50 75 ライフタイム (μs) PL強度 (a.u. x1000) X座標(mm) Fig.4 ラインプロファイル比較 多結晶 AR層形成後 at Y=0 PL測定画像 ライフタイム測定マッピング 欠陥箇所が 一致 欠陥箇所が 一致 ハンドリング痕 が一致 ハンドリング痕 が一致 ハンドリング痕 が一致 結晶粒パターン が一致 ハンドリング痕 が一致 結晶粒パターン が一致 Y=0 Y=0 X=0 Fig.3 PL測定画像とライフタイム測定マッピングとの比較 PL測定法がセル評価として一般的なライフタイム測定との相関があり、 セル製造プロセスのセル評価方法として適用可能であることが判った。 このPL測定法により、短時間かつ簡便でありながら高精細なセル評価 が可能になることが期待できる。 μs
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Renewable Energy Research Center

PL測定画像とライフタイム測定マッピングデータを比較し、次のような関連が認められた。(Fig.3)

単結晶セルについて、

欠陥と思われる位置が一致。

工程中にセルをハンドリングする際に汚染されたと思われる痕が一致。

多結晶セルについて、

結晶粒のパターンが一致。

同一箇所から取得したラインプロファイルの比較(Fig.4)、

および、散布図による相関(Fig.5)を確認し、高い相関が認められた。

以上より、PL測定画像の暗部がライフタイムの短い箇所と、明部がライフタイムの長い箇所と対応し、 PL測定画像の明暗がライフタイム測定結

果の長短と相関があることが確認できた。

結果

松下洋介2 ・高野和美2・白澤勝彦1・高遠秀尚1

1 産業技術総合研究所 再生可能エネルギー研究センター 太陽光チーム2 株式会社アイテス

実験研究の目的

結論 参考文献

まとめ

結晶シリコン系太陽電池セルのPL(Photo-Luminescence)測定

励起光源を太陽電池セル全域に照射する

大面積一括のPL測定法は、短時間・高解像

度でセルを評価する有効な手法だが、従来

の手法では電極形成前のセルに対しては励

起光の放射照度の偏りが測定結果に影響を

与えるため、セル製造プロセスのセル評価

方法として適用が困難であった。

本研究では、放射照度分布を均一にした

励起光源を開発し、大面積一括のPL測定法

がセル製造プロセスのセルの評価に適用可

能か検討する。

160 mm□の範囲の放射照度分布が±5%以下

の新たな励起光源を使用してPL測定を行う。

同じ試料について、セル評価の比較対象として

ライフタイムを測定し、相関を確認する。

[1] 株式会社アイテス (2015.03), 『太陽光発電素子のPL観察でわかること』

<http://www.ites.co.jp/wordpress/wp-content/uploads/MM50325KT.pdf>

[2] PV-2000 manual, Semilab Semiconductor Physics Laboratory Co. Ltd.

Fig.1 従来手法でのPL測定画像

周囲と中央の輝度差が大きい

測定装置:

PL測定(Band to Band発光)

励起光源:中心波長830 nm、PL検出波長:990 nm以上

ライフタイム測定

Semilab社製PV-2000QSS-μPCD (Quasi Steady State-Microwave PhotoConductive Decay)、1 mmピッチで測定

測定対象:

製造プロセスの6 inch太陽電池セル

熱拡散、AR層形成、BSF形成の3工程後から、単結晶と多結晶を1枚ずつ 計6枚

冷却CCDカメラ

光学フィルター

新光源新光源新光源新光源

Fig.2 新光源を用いたPL測定装置イメージ

測定不可 測定不可

PL測定画像

ライフタイム測定

マッピング

熱拡散後 AR層形成後 BSF形成後 熱拡散後 AR層形成後 BSF形成後

単結晶 多結晶

※BSF形成後のライフタイム測定は、Al-BSF形成時にできるAl金属層の影響で測定できなかった。

y = 2E-05x + 1.1821

R² = 0.7672

1

1.5

2

2.5

10 20 30 40 50 60

ライ

フタ

イム

(μs)

PL強度 (a.u. x1000)

Fig.5 散布図(相関)多結晶 AR層形成後 at X=0

0.8

1.3

1.8

2.3

2.8

0

10

20

30

40

50

60

-75 -50 -25 0 25 50 75

ライ

フタ

イム

(μs)

PL強

度(a

.u. x1

000)

X座標(mm)

Fig.4 ラインプロファイル比較多結晶 AR層形成後 at Y=0

PL測定画像

ライフタイム測定マッピング

欠陥箇所が一致

欠陥箇所が一致

ハンドリング痕が一致

ハンドリング痕が一致

ハンドリング痕が一致

結晶粒パターンが一致

ハンドリング痕が一致

結晶粒パターンが一致

Y=0

Y=0

X=0

Fig.3 PL測定画像とライフタイム測定マッピングとの比較

PL測定法がセル評価として一般的なライフタイム測定との相関があり、

セル製造プロセスのセル評価方法として適用可能であることが判った。

このPL測定法により、短時間かつ簡便でありながら高精細なセル評価

が可能になることが期待できる。

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