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RIETI LETTER2月号 本文 · 2019-02-21 ·...

Date post: 15-Aug-2020
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2019. RIETI LETTER 3 Baidu Alibaba Tencent Google Amazon Facebook Apple Amazon Amazon Go Alibaba Online Merges Offline Amazon Alibaba @cosme @cosme = @ cosme store @cosme store 宿Vertical @cosme Beauty × ※本コーナーは、弊会ホームページでもご覧いただけます。 次号は、オイシックス・ラ・大地㈱社長の高島宏平氏にお願いいたします。 東 京 理 科 大 学 基 礎 工 学 部 卒 業。アン ダーセンコンサルティング(現:アクセ ンチュア)を経て、1999年7月にアイ スタイルを設立。代表取締役社長就任。 同12月、コ ス メ・美 容 の 総 合 サ イト 「@cosme」オープン。2012年、東 証 一部上場。現在は、アイスタイル芸術ス ポーツ振興財団を通じ、芸術・スポーツ 分野への助成支援なども行う他、経済 同友会幹事なども務める。 @cosme リレーエッセイ 今月のご執筆者に次号のご執筆者をご紹介いただいております。
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Page 1: RIETI LETTER2月号 本文 · 2019-02-21 · 自由に行き来するOMO(ズに合わせてオンラインとオフラインをムレスにつながり、一人のユーザーがニーれを経て、オンラインとオフラインがシーオフラインへ送客するO2Oといった流一方」という関係性や、オンラインから

2019. 2 RIETI LETTER3

 

昨今、中国の三大IT企業BAT

(Baidu

、Alibaba

、Tencent

)や、GAF

A(Google

、Am

azon

、Facebook、A

pple

などの巨大総合プラットフォーマーが、リ

アルの世界への進出を加速している。

 

オンラインで人気の商品をラインナッ

プし、無人レジをはじめとした店内のI

T化が話題となったA

mazon

のリアル店

舗「A

mazon Go

」や、A

libaba

が出資し、

ニューリテール戦略の中核と位置付けて

いるスーパー「盒馬 

生」などは、実際

にサービスを体験したことのある方もお

られるのではないだろうか。

 

オンラインとオフラインは「どちらか

一方」という関係性や、オンラインから

オフラインへ送客するO2Oといった流

れを経て、オンラインとオフラインがシー

ムレスにつながり、一人のユーザーがニー

ズに合わせてオンラインとオフラインを

自由に行き来するOMO(O

nline Merges

Offl

ine

)の時代になりつつあるようだ。

 

手前味噌にはなるが、我々アイスタイ

ルはA

mazon

やAlibaba

にも先んじて、

このOMO戦略を一二年前から実践して

いる。

 

そもそも当社は、コスメやその周辺商

品に特化したレビューと、それを元に生

成するランキング等から成る「@

cosme

(アットコスメ)」というWebサービスか

らはじまった会社だ。この@

cosme

、月間

一六〇〇万人、日本の二〇代から三〇代

の女性の三人に二人が毎月利用している。

 

ここに集まる膨大なデータを元に、「い

ま、ユーザーが支持しているコスメ」を

品揃え、オンラインサービス同様「フリー

クエンシー(=

来店頻度)」を重視した店

作りを行っているのがリアル店舗の「@

cosme store

」だ。二〇〇七年の一号店を

皮切りに、国内外三五店舗を運営してい

る。日本で最も坪効率と売上高の高い化

粧品専門店は、何を隠そう、「@

cosme

store

ルミネエスト新宿店」である。

 

一号店出店当時は、IT企業が利益効

率では劣る店舗事業を行うことに対して

取締役会から反対を受け、私費を投じて

事業を立ち上げたことも今となっては懐

かしい記憶だが、この頃のOMOという

言葉の広がりをみるにつけ、ようやく時

代が追い付いてきたのだと思ったりもす

る。

 

そして現在、当社は日本で販売されて

いるほぼ全ての化粧品の商品情報と、オ

ンライン上でのユーザーの行動履歴(ど

んな商品を検討したのか)から、店舗・

ECの購買データまでユーザーの行動が

一気通貫して分析できるデータベースを

核に、広告から流通、ネットからリアル

までV

ertical

に手掛けるビジネスモデル

をビューティ領域で実現している。

 

今後は、「@

cosme

」を真のグローバル

サービスへと進化させ、「Beauty

×IT

の領域で世界No1」になるのが、私たち

の目指すところだ。もちろんそれは容易

ではないが、今期は売上の約二五%

(一〇〇億円)を海外事業で見込むまでに

伸長しており、決して夢物語ではないと

考えている。

 

BATやGAFAだけでは価値化が難

しい特定領域に特化するからこそ実現で

きる深いデータを蓄えた「データベース」

や、一日の長のある「ネットとリアルの

融合」といった特長を武器に、二〇一九

年は一層グローバル展開を推進し、日本

の、ひいては世界の美容市場の活性に貢

献していきたい。

※本コーナーは、弊会ホームページでもご覧いただけます。

次号は、オイシックス・ラ・大地㈱社長の高島宏平氏にお願いいたします。

吉よし

松まつ

 徹て

郎ろう

東京理科大学基礎工学部卒業。アンダーセンコンサルティング(現:アクセンチュア)を経て、1999年7月にアイスタイルを設立。代表取締役社長就任。同12月、コスメ・美容の総合サイト

「@cosme」オープン。2012年、東証一部上場。現在は、アイスタイル芸術スポーツ振興財団を通じ、芸術・スポーツ分野への助成支援なども行う他、経済同友会幹事なども務める。

株式会社アイスタイル代表取締役社長兼CEO

OMO戦略で日本発の真のグローバル

サービスをつくる。@

cosme

の挑戦

リレーエッセイ 今月のご執筆者に次号のご執筆者をご紹介いただいております。

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