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SHIGAGIN BUSINESS WATCHING KEIBUN特別セミナー ·...

Date post: 20-Sep-2020
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株式会社アイティプランツ 企業・強みの研究 矢橋ホールディングス株式会社 時代にどう対応する──企業の持続可能性の研究 地域が変わる──地域活性化の現場 SHIGAGIN BUSINESS WATCHING 2013 vol.152 November 11 木村水産株式会社 かけはしマネジメント対談
Transcript
Page 1: SHIGAGIN BUSINESS WATCHING KEIBUN特別セミナー · になった理由は、社員たち自身が団結して作った経営戦略を実行し たことでした。その「経営戦略立案の方法」と「営業活動のマネジメ

KEIBUN特別セミナー

経営幹部の皆さまには、日々厳しい経営環境のなか、企業の永続的発展のためにご尽力されていることと思います。今回の特別セミナーでは、知られざる世界トップ企業をご紹介いたします。ほんの十数年前まで日本で万年3位といわれたその会社(の一事業部)が短期間で世界トップに上り詰め、高収益を誇るようになった理由は、社員たち自身が団結して作った経営戦略を実行したことでした。その「経営戦略立案の方法」と「営業活動のマネジメント方法」を当事者である講師が熱くお伝えいたします。

小さな事業部が、世界トップの高収益企業になった方法!!

株式会社 クリエート・バリュー

代表取締役 駒井 俊雄氏

経営幹部(管理職以上)

40名 ※先着順(定員になり次第締め切らせていただきます)

1社2名以上お申込の場合は、1名につき1,000円割引をいたします。しがぎん浜町研修センター6F(滋賀銀行本店より東へ100m)※駐車場はございませんので、公共交通機関をご利用ください。

経営幹部のための

経営戦略とマネジメントセミナー

プログラム

日 時

講 師

対象者

定 員

受講料

年 末特別割引

会 場

半日コース

成果をあげ利益を生む!

製造現場の仕事力向上セミナー

経営幹部のための

経営戦略とマネジメントセミナー

成果をあげ利益を生む!

製造現場の仕事力向上セミナー

製造業を取り巻く環境は、ますます厳しさを増し、自社の価値向上のためには、“現場力の強化”とともに、中堅、若手社員の育成は欠かせません。本セミナーは、製造現場の仕事の基本をはじめ、効率の良い生産活動に向けての「見える化」「5S」「カイゼンの手法」などをわかりやすく解説いたします!製造業に勤務されている若手社員の皆さまには、おすすめの特別講座です。

日本のモノづくりは現場が支える!!

プログラム

Attic faith(アティックフェイス)代表中小企業診断士 ファイナンシャルプランナー

顕谷 敏也氏

製造現場に携わる中堅・若手社員

40名 ※先着順(定員になり次第締め切らせていただきます)

※会員料金とは、しがぎんビジネスクラブ会員企業の受講料です。※テキスト代を含みます。昼食は各自でご準備ください。

※会員料金とは、しがぎんビジネスクラブ会員企業の受講料です。※テキスト代を含みます。

1社3名以上お申し込みの場合は、1名につき2,000円割引いたします。しがぎん浜町研修センター6F(滋賀銀行本店より東へ100m)※駐車場はございませんので、公共交通機関をご利用ください。

日 時

講 師

対象者

定 員

受講料

年 末特別割引

会 場

1日コース

年末緊急!

平成25年12月13日(金) 13:00~17:00平成25年12月6日(金) 9:30~16:30

会員料金 12,600円(税込)一般料金 15,750円(税込)

会員料金 10,500円(税込)一般料金 12,600円(税込)

1 生産管理って何だろう?2 生産性の阻害要因とは? 演習 業務のムダを見つけよう!3 見える化のアプローチ4 カイゼンの目のつけどころ 演習 作業改善を実感しよう!5 スムースな流れを実現するには?   演習 ラインバランスを改善しよう!   演習 ボトルネックを実感しよう!

KEIBUNビジネスセミナー 検 索TEL.077-526-0005http://www.keibun.co.jp

株式会社しがぎん経済文化センター 人材開発部お問い合わせお申し込み

1 世界トップ企業になるための経営戦略

2 〈事例研究〉経営戦略の基本フレームワーク

3 戦略からマネジメントへ

●かけはし通巻241号●平成25年11月号●毎月1回発行

●発行/滋賀銀行●企画・編集/株式会社しがぎん経済文化センター

〠520-

0041大津市浜町1番38号

 (077)526-

0005

 (077)526-

3838

●URL:http://w

ww.keibun.co.jp/

株式会社アイティプランツ企業・強みの研究

矢橋ホールディングス株式会社時代にどう対応する──企業の持続可能性の研究

高 島地域が変わる──地域活性化の現場

SHIGAGIN BUSINESS WATCHING

2013 vol.152

November

11

木村水産株式会社

かけはしマネジメント対談■

Page 2: SHIGAGIN BUSINESS WATCHING KEIBUN特別セミナー · になった理由は、社員たち自身が団結して作った経営戦略を実行し たことでした。その「経営戦略立案の方法」と「営業活動のマネジメ

 9月27日、国連の気候変動に関する政府間パネ

ル(IPCC)がまとめた作業部会の第5次報告書

では、今世紀末、気温は最大で4・8度、海面は82セ

ンチ上昇すると、人類への危機的な影響の懸念が

示されました。

 一方、『2030年世界はこう変わる』(全米国家

情報会議編)によりますと、世界人口は2012年

の71億人から2030年には83億人に増加すると

ともに、新興国では経済発展が進み、世界的に中間

所得層が激増すると予想しています。また、人口増

加と中間所得層の増加は、日用品等の急激な需要

拡大をもたらし、天然資源、食料、水、エネルギーな

どの深刻な資源不足を招く、と予測しています。

 足元に忍び寄る危機的な未来に対して、私たち

はどう対処すべきでしょうか。

 パヴァン・スクデフ著『「企業2020」の世界』で

は、私たち企業人の目指すべき姿は「2020年型

企業」であると、明快に述べています。

 「2020年型企業」とは、石油や森林など自然

資源の大量消費構造である「ブラウン経済」から

脱却し、環境保全や持続可能な循環型社会を基

盤とする「グリーン経済」を推進すること、加えて

企業の活動によってもたらされる悪影響「負の外

部性」に対する責任を果たす企業としています。

 そして、企業が変革し、「2020年型企業」とな

るためには、次の4点が必要と説いています。①「社

会と目標を一致させる」では、より幸福に生き、社

会的・地域的調和の改善と環境リスクの軽減により、

持続可能な社会を創造すること②「

資本工場とし

ての役割」では、企業が自ら「自然資本」「

社会資本」

人間資本」

を枯渇させず(できれば育てながら)、

企業活動を通じて「金融資本」

を作り、すべてのス

テークホルダー(利害関係者)のために4つの「資本」

を最大化すること③「コミュニティとしての役割を認

識」では、企業がコミュニティとして人々の拠り所にな

ること④「学びのための機関へと成長すること」では、

企業が、従業員に知識とスキルを提供し、社会に貢

献できる「人的資本」を創造すること、としています。

 当行がこのほど発刊した「CSRリポート2013」

の中の「ステークホルダー・ダイアログ」で、「お金だ

けでモノを考え、表現する時代はとっくに終焉し

た。環境と経済、地域社会との共生に向け、ビジネ

スの方向性を、多面的、総合的な視点から組み立

てていくことが大切」との先生方のご指摘に通じる

もの、と改めて意を強くした次第です。

 当行は、「

お客さま・地域とともに未来へ歩む銀行」

として、さらに〝あるべき姿〞〝目指すべき方向〞を

追求し、お取引先の「持続可能なビジネスモデルづ

くり」を共に考える取り組みを強化してまいりた

いと考えております。

ビジネストーク

頭取 大道良夫

2020年型企業

滋賀銀行は、環境省認定の「エコ・ファースト企業」として、「環境経営」に取り組んでいます。

しがぎんビジネス・ウォッチング「かけはし」は、http://www.keibun.co.jp/でもご覧いただけます。※本誌「かけはし」の名称は、(株)しがぎん経済文化センターが商標登録しています。本誌掲載の記事、写真、イラスト等の無断複写(コピー)・複製(転載)を禁じます。

県内データあれこれ

県内の高速道路交通量(インターチェンジ出入交通量、区間交通量)

イチ押し! pick up

有限会社藏尾ポーク「極上ロース」

主要経済指標

アジア&ワールド

日中ものづくり商談会@上海2013~中国ビジネスにおける“新たな出会いの場”~

ビジネストーク

2020年型企業

アナリストレポート 県内景気天気図

持ち直しの動きはみられるものの、力強さに欠けた状態

時代にどう対応する̶企業の持続可能性の研究

矢橋ホールディングス株式会社

かけはしマネジメント対談

木村水産株式会社代表取締役社長 木村 泰造氏

ズームアップ 県内経済情報

県内企業の4割以上で駆け込み需要が発生へ(県内企業動向調査特別項目)

企業・強みの研究

株式会社アイティプランツ

地域が変わる̶地域活性化の現場

高 島

しがぎんトピックス

指揮者・佐渡裕さんを迎え「創立80周年記念コンサート」を開催

着眼大局

商 売常務取締役 今井 悦夫

02 01かけはし かけはし2013.112013.11

Page 3: SHIGAGIN BUSINESS WATCHING KEIBUN特別セミナー · になった理由は、社員たち自身が団結して作った経営戦略を実行し たことでした。その「経営戦略立案の方法」と「営業活動のマネジメ

対談

04 かけはし 2013.11 032013.11 かけはし

数十年来ご贔屓いただいているお客さま

も珍しくありません。現在では、「淡水魚

の専門店」として県内4カ所に直営店を

持ち、個人のお客さまを中心に全国へ琵

琶湖の食文化を発信しています。

大道●本当のおいしさだからこそ、長年

のファンを獲得されてきたのですね。二つ

目の転機は何ですか?

木村■昭和60年頃の需要の落ち込みを

機に「天然ものに負けない養殖鮎をつく

ろう」と志し、養殖方法にさまざまな工

夫を重ねたことです。

大道●木村水産さんの鮎は、鮎本来の香

味が天然ものよりも際立っていると評判

です。「天然に負けない鮎」の育て方のこ

だわりを教えてください。

木村■本社には40面の養殖池があり、体

長5、6センチほどの稚魚を約5〜6カ月

かけて体長20センチ程度にまで育成し、

毎年5月から10月にかけて200万匹の

鮎を生産しています。養殖池の水にはミ

ネラル豊富な鈴鹿山系の伏流水を使用。

水温が15℃くらいと低めなので鮎の成長

速度は遅くなりますが、おかげで引き締

まった身に仕上がります。

竹村●養殖期間は他の業者さんよりも

た箱に入れ、保冷のためムシロでくるみ、深

夜に彦根駅から汐留どまりの貨車に乗せ

て送ったものです。「天然鮎より早く市場

に出る」と好評をいただき、養殖すればす

るだけ売れる時代がしばらく続きました。

大道●どんな事業にも順風期がある半

面、必ず逆風が吹く時があります。鮎養

殖の場合、天然ものとの味の違いから需要

が伸び悩んだり、取引価格が落ち込んだ

り、養殖業者の増加で供給過多になった

時期があるそうですね。

木村■逆風は、私たちに二つの大きな転

機を与えてくれました。一つ目は加工食

品事業への進出です。小鮎の佃煮や大鮎

の姿煮などをつくって販売を始めると、ま

ず地元の方から贈答用での利用があり

ました。運良く雑誌で紹介されて、中元・

歳暮シーズンには生産が追いつかないほど

注文が入りました。ありがたいことに、

きて、水質も良く、鮎養殖が確立しました。

大道●琵琶湖の鮎は鱗のきめが細かく、姿

が美しく、香りも強いと聞いています。成魚

でも10センチほどにしか育たないため「小

鮎」と呼ばれますが、河川に放流したり、

養殖すると大鮎に成長するそうですね。

木村さんの成功で鮎養殖業者が国内各地

に生まれ、鮎の供給元が増えたおかげで私

たちの食卓にも楽しみが広がりました。

木村■祖父は共和養殖漁業生産組合を

設立し、現在も養殖事業はこの組合の名で

行っています。一方、淡水魚の販売と加工食

品事業は木村水産が受け持っています。養

殖鮎は、父が「共(マルキョウ)の鮎」として東

京の築地市場をはじめ、全国の市場に出荷

し始めました。鮎は鮮度が命。砕氷を詰め

大道●木村水産さんの「小あゆ煮」を初め

て食べた時、鮎の身の柔らかさ、適度な脂

の爽やかさに驚き、思わず「うまい」と声が

出ました。〝琵琶湖の恵み〞そのものの豊か

な味わいはどこか懐かしさも感じました。

木村■小鮎は琵琶湖特有の鮎で、湖畔各地

には家庭で佃煮にするなどの〝小鮎文化〞が

広まっています。大鮎といえば塩焼きですが、

小鮎の場合は佃煮にするのが最高じゃない

でしょうか。近江の人は小鮎の佃煮を好む

DNAを受け継いでいると思いますね。

大道●木村水産さんは琵琶湖産の稚魚

を大きく育てて商品価値を高める養殖

事業と、鮎やニゴロブナなどの淡水魚を佃

煮や鮒寿しなどにする加工食品事業を

両輪に成長を続けてこられました。彦根

は鮎養殖発祥の地だと言われています。

国内で初めて鮎の養殖生産に取り組んだ

のは、ほかならない、木村社長の祖父の庄

一氏だったそうですね。 

木村■当家は代々、草津で鯉の養殖を手

掛けていました。祖父の代になって琵琶湖

産稚魚を育てる鮎養殖業に進出したので

すが、当時「鮎は養殖できない」と思われ

ていました。1950年頃、先代社長であ

る父の隆太郎が縁あってこの彦根に移って

祖父のフロンティア精神が

日本初の鮎の養殖事業を開発

創意とこだわりの養殖法が

天然鮎に劣らぬ品質を実現

鮎養殖事業の不振を機に

加工食品に活路を目指す

長年のリピーターが絶えない「小あゆ煮」

水分と油分を適度に落とすことでおいしく仕上げる専用の自動塩焼き機

あぶら

うろこ

しおどめ

極上の「琵琶湖の恵み」を届けたい。手間とこだわりを鮎養殖と淡水魚加工食品に注ぐ。毎朝、40面もの養殖池を巡回して、鮎の様子を確かめる。「脂肪をあまり与えず、あえて時間をかけて身の締まった天然ものに近い鮎に仕上げている。品質を高め、“琵琶湖の恵み”を最高の形で食卓へ届けたいから」。そう話す木村泰造社長の笑顔には魚への愛情がにじむ。小鮎の佃煮、大鮎の姿煮など“極上の味”と評判の木村水産の淡水魚加工食品。そのおいしさの陰には手間暇をかけた “良質な鮎づくり”の日々が秘められている。木村社長に鮎養殖事業と淡水魚加工食品事業の世界へご案内いただこう。

毎朝、40面もの養殖池を巡回して、鮎の様子を確かめる。「脂肪をあまり与えず、あえて時間をかけて身の締まった天然ものに近い鮎に仕上げている。品質を高め、“琵琶湖の恵み”を最高の形で食卓へ届けたいから」。そう話す木村泰造社長の笑顔には魚への愛情がにじむ。小鮎の佃煮、大鮎の姿煮など“極上の味”と評判の木村水産の淡水魚加工食品。そのおいしさの陰には手間暇をかけた “良質な鮎づくり”の日々が秘められている。木村社長に鮎養殖事業と淡水魚加工食品事業の世界へご案内いただこう。

毎朝、40面もの養殖池を巡回して、鮎の様子を確かめる。「脂肪をあまり与えず、あえて時間をかけて身の締まった天然ものに近い鮎に仕上げている。品質を高め、“琵琶湖の恵み”を最高の形で食卓へ届けたいから」。そう話す木村泰造社長の笑顔には魚への愛情がにじむ。小鮎の佃煮、大鮎の姿煮など“極上の味”と評判の木村水産の淡水魚加工食品。そのおいしさの陰には手間暇をかけた “良質な鮎づくり”の日々が秘められている。木村社長に鮎養殖事業と淡水魚加工食品事業の世界へご案内いただこう。

極上の「琵琶湖の恵み」を届けたい。手間とこだわりを鮎養殖と淡水魚加工食品に注ぐ。極上の「琵琶湖の恵み」を届けたい。手間とこだわりを鮎養殖と淡水魚加工食品に注ぐ。

木村水産株式会社

代表取締役

木村 泰造氏

頭取 大道 良夫彦根支店長 竹村 雅人

代表取締役

木村 泰造氏

頭取 大道 良夫彦根支店長 竹村 雅人

代表取締役社長

木村 泰造氏

頭取 大道 良夫彦根支店長 竹村 雅人

ひいき

Page 4: SHIGAGIN BUSINESS WATCHING KEIBUN特別セミナー · になった理由は、社員たち自身が団結して作った経営戦略を実行し たことでした。その「経営戦略立案の方法」と「営業活動のマネジメ

06 かけはし 2013.11 052013.11 かけはし

いますが、淡水魚の需要は減少気味。湖

岸漁業者の後継者不足も漁獲量減少の

一因になっていて、私たち養殖業者にも直

接関わる問題です。当社の共和養殖漁業

生産組合では漁業権を取得して、県の漁

業後継者育成事業として「次代を担う

漁業者」の育成に取り組み始めました。

大道●Iターンして農業を始める人がい

るように、滋賀へ来て漁業を始める人が

増えるといいですね。

木村■漁業権や船が必要なので農業よ

り敷居は高いですが、当社も〝琵琶湖の恵

み〞にあずかる当事者として、淡水漁業

復興の一翼を担っていくつもりです。

大道●湖国に生きる私たちすべてに関わ

る大きな課題は、心をひとつにして解決

していきたいですね。本日はありがとうご

ざいました。

大道●最近打ち出された商品では、メー

カーと共同開発された鮎専用自動塩焼

き機で口を下にして鮎を吊し焼きする

「鮎の塩焼き」が目を引きます。

木村■余計な水分や脂分が落ちるので、

冷めてもおいしい塩焼きとご好評いただい

ています。他にも、極上の鮎ダシをご家庭

で楽しんでいただける「干しあゆ」もお薦

めですし、九州大隅半島の鰻をひつまぶし

などで提供する鰻専門店「うなぎや源

内」を2010年に彦根市内に出店しま

い。そう考え、各地の渓流を訪ね歩いて、

自然から多くのことを学びました。水流

に適度な変化をつけようと池を八角形に

したのもその一つで、この形だと鮎の遊べ

る場所がたくさんできます。鮎は人間よ

りもずっと環境変化に敏感で、ストレスを

感じやすい魚です。毎朝欠かさずすべて

の池を巡回して、鮎の様子をチェックして

います。わが子のように可愛いものですよ。

大道●佃煮、甘露煮などの加工では「少

量手づくり」の調理法で、大量に炊かず、

丹念に仕上げていらっしゃいますね。「手

間暇かけないといい味は出ない」というこ

だわりを感じます。

木村■食品部門は弟の木村昌弘専務が統

括していますが、やはり素材が一番で、旬

の初めの魚を加工しています。調味料を

たっぷり用いた煮汁も追い汁せず毎回新た

に調合し、少量生産で手間暇かけています。

大道●「時代の好みに合う味つけ」には、

ISO9001に基づく品質管理や顧客

情報管理を活用されているそうですね。

木村■調理者の勘や体調に左右されやす

い食品加工に一定のルールを導入する目

的で03年に品質管理のISO認証を取得

しました。これによって顧客情報管理への

意識も変わり、「お客さまがいま何を求め

ているのか」を分析する習慣も身につき、味

つけの改善や商品開発に役立てています。

木村■餌の配合には特にこだわっていま

す。香味を生むためのスピリルナなど緑

藻類のほか、臭みを抑えるためのマグロや

アジの上質な魚粉、免疫力を高めるプロ

ポリス(蜂ヤニ)をブレンド。飼料メーカー

と共に絶えず改良を重ねて独自の餌を

開発しています。

大道●養殖池では、水車を使って川の上

流部のような速い水流を再現されていま

す。流れに逆らう習性がある鮎は、水流

が速いと活発に泳ぎ、身がぐんと引き締

まるそうですね。

木村■なるべく自然に近い環境で育てた

ひと月半ほど長いそうですね。

木村■水温の影響だけでなく、餌にも脂

肪分をあまり配合せず、あえて長い期間

をかけて大きくしているからです。すべて

は「鮎本来の食味」へのこだわり。脂肪分

を多く与えた方が早く育ちますが、それ

では天然もののような味わいは再現でき

ません。ただし、脂はおいしさの条件でも

あるので適度な脂肪は必要です。〝絶妙

な仕上がりの鮎〞を実現するまでには試

行錯誤を繰り返しました。

大道●天然鮎は水底の石に生える苔を

食べて独特の香りを帯びます。鮎の別名

「香魚」はそこから来ているわけですが、

木村社長は餌の工夫で香りの再現にも成

功されました。

たいですね。

大道●当行も微力ながら精いっぱいお力

添えさせていただきます。ところで、その

〝琵琶湖の恵み〞も無限ではない、と認識

すべき時に私たちは直面しています。鮎

の漁獲量減少について、滋賀県淡水養殖

漁業生産組合の組合長もお務めの木村

社長はどのようにお考えですか?

木村■鮎だけでなく鯉、鰻、鱒のいずれも

生産量が減り続けています。要因は複合

的ですが、その一つとして湖内の生態系

が大きく変わったことが挙げられます。

私たちの組合では、県の委託を受けて各

社が養殖した成魚を姉川や安曇川の人

工河川に放流しています。この親たちから

生まれた稚魚が琵琶湖に下り、それを漁

業者が獲って私たちへ還元される。そんな

〝琵琶湖資源再生サイクル〞に取り組んで

います。そのため今年から「我々養殖業者

も汗を流そう」と基金積立を始めました。

大道●状況の深刻さを再認識しました。

当行でも「カーボンニュートラルローン」のご

利用をもとに算出した基金で、毎年3万

匹ずつニゴロブナやワタカを放流していま

す。今年は80周年行事の一環としてビワ

マスの孵化と放流にも取り組んでいます。

農業生産者による「魚のゆりかご水田」も

湖国各地に増えていて、鯉やモロコなどの

回復が進められていますね。湖の恩恵を

受ける私たちすべてが、立場の違いを超え

て取り組むべき時だと感じます。

木村■寿司文化のグローバル化も手伝っ

てハマチや鯛などの海水魚の需要が伸びて

した。湖北エリアの地域ブランドを目指し

ているビワマスの加工・養殖も始めるなど、

〝次の柱〞の育成にも力を注いでいます。

竹村●「鮎の缶詰」の海外輸出も興味深

いです。

木村■「海外でも鮎を食べられたら…

という私の夢がありました。大鮎の醤油

煮を輸出しやすい缶詰にしたところ、海

外向けのつもりが国内需要の方が多かっ

たですね。海外は販売ルート探しに苦労

しましたが、昨年、香港の高級スーパーと

の取引が始まりました。販路探しでは香

港支店さんのお力添えもいただき、あり

がとうございます。「海外の人は鮎を食べ

るだろうか」との不安もありましたが、

思った以上に反応も良く手ごたえを感じ

ています。アジアの皆さんにもっと〝琵琶

湖の恵み〞に親しんでもらえるよう努め

少量ずつ丹念に手間をかけ

佃煮、甘露煮加工のこだわり

湖国の心をひとつに

「琵琶湖の恵み」を守りたい

ビワマスや鰻を「次代の柱」に

「鮎の缶詰」で海外進出を図る少量手づくりの調理法で丹念に仕上げられる「鮎の姿煮」。右は木村昌弘専務

鮎の稚魚を5~6カ月かけて体長20センチ程度に育てる養殖池で、左から大道頭取、木村泰造社長、竹村支店長

おおすみ

こうぎょ

こけ

ます

こい

たい

ふ か

うなぎ

■資本金/1,200万円■従業員数/45名■事業内容/鮎の養殖事業、鮎および淡水魚介類 の加工販売、飲食店事業■本社/彦根市後三条725■URL/http://www.ayukimura.co.jp/

木村水産株式会社【会社概要】

国内初の鮎の養殖事業を開始共和養殖漁業生産組合設立木村水産株式会社設立「あゆの店きむら」本店オープン京橋店オープン長浜黒壁店オープンISO9001認証取得第2加工場新築「うなぎや源内」オープン八幡堀店オープン

1950年1960年1970年1975年1993年1998年2003年2005年2010年2013年

【プロフィール】

代表取締役社長

木村 泰造氏(きむら・たいぞう)

1950年生まれ。72年、東海大学海洋学部卒業後、木村水産株式会社に入社。97年、代表取締役社長に就任。現在、共和養殖漁業生産組合代表理事組合長。滋賀県淡水養殖漁業協同組合代表理事組合長。全国鮎養殖協議会副会長。彦根商工会議所副会頭。

私たちは自然(琵琶湖)の恵みに感謝し、

お客様に満足していただける商品を

提供することにより

社会に貢献します。

経営理念

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Voice

Profile

最大13株が育てられるアイティプランター

水気栽培は、細かな根がびっしりと発達するので植物が元気に育つ

苗ポットとして約80品種を取り扱っている

■本社/草津市野路東1-1-1■設立/2011年■資本金/1.250万円■事業内容/「アイティプランター」の研究  開発、苗栽培方法の研究及び苗栽培事 業、市場調査及びテストマーケティング

内蔵プログラムがLEDの光量や

養液の供給量を自動制御する植物栽培ロボット

「アイティプランター」を昨夏から販売。

じわじわとファンが増えています。

簡単でいろいろな品種を栽培できると

好評をいただいています。

Strength of the company

http://www.itplants.com/

代表取締役 坂口嘉之氏

株式会社アイティプランツ

内蔵プログラムが光と養液を自動制御する

植物栽培ロボット「アイティプランター」。

多様な植物を実際に栽培して

「最適な条件」のデータを収集

「植物の生命力」の探求が

最初のモチベーションだった

インテリアや教材用などとして

ユーザー層はまだ広がる

ユーザー数を伸ばす決め手は

「苗というコンテンツ」の豊富さ

すい

08 07かけはし かけはし2013.112013.11

企業・強みの研 究

 「誰でも手間いらずで植物の栽培を気

軽に楽しんでもらえる」。こんなコンセプ

トから生まれた画期的な家庭用プラン

ターが、株式会社アイティプランツから昨

年発売された。それが昨年度の「しがぎん

野の花賞」を受賞した「アイティプラン

ター」だ。高さ、幅、奥行きはそれぞれ約

30センチのコンパクト設計。天井部には高

輝度のチップ型LEDを搭載。ベース部上

面はさまざまな植物の苗を13株セットで

しい野菜、機能性を持つ植物を人為的につ

くれる。それには天候や環境に影響され

ない室内栽培でさまざまな外的要因の変

化を試してみるのが一番。理想的な栽培

装置を追求するなかでアイティプラン

ターが生まれた」。

 試みに展示会に出展してみると興味を

持った企業が続々と参集。商社や照明器

具メーカーなど多様な業態の10社が協力

企業として「売れる商品」へのブラッシュ

きる栽培面になっていて、下段は窒素やリ

ン酸、カリウムを含む養液を供給するタン

クとなっている。

 LEDの光と養液で植物を育むわけだ

が、どのタイミングでどれだけ養液を与え

るか、どれくらいの光量が最適かは育てる

植物によって異なる。アイティプランターの

最大の特長は、この難しい光量と養液供

給の調整をユーザーに代わって内蔵プログ

ラムがやってくれることだ。

 立命館大学びわこ・くさつキャンパスイン

キュベータに入居する同社を訪ねると、壁

際に積み上げられた無数のアイティプラ

アップや量産化に関する課題の解決、販路

開拓などを支援してくれた。

 実は工学博士の肩書きも持つ坂口社長

はコンピューターシミュレーションが専門だ。

繊維業界で素材の物性解析やシミュレー

ションソフト開発に取り組んできた。「長

年ソフト開発に関わってきたが、その領域

だけでは今後は苦し

いと感じた。植物に

惹かれて2009年

にアイティプランツ

を旗揚げしたが、そ

れはハードとソフト、

コンテンツの3つが重

なる領域のビジネス

になると確信したか

らだ。結果としてア

イティプランターは

理想的な事業モデル

にたどり着けたと

思う」。

 坂口社長が重視

するのは「なるべく

豊富な品種の苗を

供給し続けること」

だ。プランター本体

と制御プログラムと

ンターに目を奪われる。ラベンダーやローズ

マリーなどのハーブ類、ステビアなどの薬草

類をはじめとする多様な植物を坂口嘉之

社長自らが栽培し、さまざまな栽培条件

下での生育状況に関するデータを品種ご

とに収集。栽培状況や、栽培のノウハウな

どを、自社Webサイトのクラウド・ガーデ

ンからユーザーに配信している。

 購入者が手をかけなくてもお気に入

りの植物はすくすく育つ。さらに専用ア

いうハードとソフトがいかに魅力的でも、

苗というコンテンツが充実していなければ

ユーザー数は伸びない。苗の供給は協力企

業の1社が担当。土を使わず発芽させ、

扱いやすい〝苗ポット〞にして購入者へ発送

する。「アイティプランターを軸にした新

事業」を始める協力企業は他にもある。

「組織力に乏しい当社の力だけではアイティ

プランターを事業化できなかっただろう。

ベンチャーの事業構築のアプローチ例とし

て参考にしてもらえれば」と坂口社長。

 昨年の夏に発売してから700台ほど

を販売。現在供給中の苗は観葉植物、ハー

ブなど約80品種。養液の量をコントロール

して植物の根を空気に触れさせることの

できる〝水気栽培〞であるため、水耕栽培

プリをダウンロードすれば、温度や水分量

などの栽培データをパソコンに自動転送し、

管理することもできる。「自律的に判断・

制御するので植物栽培ロボットと呼びた

い」。坂口社長によると、アイティプラン

ターはもともと市販を意識せず、植物の

〝生命力の秘密〞を解き明かすために開

発したものだったようだ。

 「植物は環境変化に耐える生命力を

持っているが、どの外的要因がどの遺伝子

を発現させるかは不明な部分が多い。そ

の仕組みを解明することができれば、遺

伝子組み換えに頼らずに強い植物、おい

では難しいニンジン、ゴボウなどの根菜類も

土なしで育てられる。購入者は「余暇時間

が豊富な退職後の男性」が中心というが、

室内に癒やしを添えるインテリアや、子ど

もに植物の魅力を教える教育用としてな

ど、用途やユーザー層を広げる余地はま

だまだある。「協力企業の中には教材化に

取り組んだり、海外販売に挑む企業もあ

る。全国の百貨店での販売も始まりつつあ

る。当社ではパソコンとの接続なしで制御

プログラムを自動インストールできるよう

無線LAN機能を追加中。これで〝デジタ

ル苦手世代〞にも使ってもらえる」。

 坂口社長の今後の夢は、増え続けるユー

ザーのデータも活用し、植物の生長情報

をさらに蓄積して植物工場をはじめとし

た植物生産産業や農業などに貢献するこ

と。データの自動測定機能を医療など別

の分野へ応用する夢も追い始めたと話す。

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石灰の採掘を行う大垣市赤坂町の金生山 天然素材を活かし、日本の伝統を受け継ぐ「矢橋の家」の注文住宅ベトナム・ハノイにあるCADセンター。現在、200人以上の従業員が働く

Profile

矢橋ホールディングス株式会社

代表取締役社長 矢橋龍宜氏

企業の持続可能性の研究国内8社、海外4社

グループの総合力で成長

海外進出で事業を拡大

優秀な人材の可能性を活かす

経営方針は「人間探求」

事業を通じ、社会に貢献する

モノづくり企業への転換

本物志向の〝矢橋の家〞

■本社/岐阜県大垣市赤坂町226■設立/2007年 (ホールディングス体制に移行)■資本金/4,068万円■グループ従業員数/1,043人 (うち海外541人)■事業内容/グループ持株会社

http://www.yabashi.co.jp/

時代にどう対応する

経営環境が大きく変化する現在、「企業の持続可能性」が注目されています。このコーナーでは、新分野進出、事業転換、海外進出などの戦略により事業を持続してきた企業を取り上げ、その経営のヒントを紹介します。

伝統を受け継ぎ、本物志向を貫く

事業領域を越えて発展する企業グループ。

牡丹園でも知られる岐阜・大垣の旧家、矢橋家。その地域貢献と優れた文化を重視する伝統は、

現代の企業経営に活かされている。現代性と古典性を併せ持つ独自の住宅の設計・施工・販売、

海外進出をきっかけにさらなる事業拡大をはかるなど、矢橋グループは挑戦を繰り返し、変革し続ける。

矢橋ホールディングス株式会社

きんしょうざん

※陰徳/世のため人のために、秘かに施す恩徳のこと

10 09かけはし かけはし2013.112013.11

││矢橋グループの概要を教えてください。

矢橋■矢橋グループは矢橋林業、三星砿業、

矢橋工業の3社を中核に、国内8社、海外

4社から構成されています。主要3社で最

も古いのが1926(昭和元)年設立の矢橋

工業。主に石灰製品の製造販売を行ってい

ます。三星砿業は石灰石を採掘し矢橋工

業に供給する会社として先代社長の矢橋

龍太郎が1961年に設立し、大垣市赤坂

町にある金生山の鉱山開発を始めました。

木材の加工販売、住宅建設を手掛ける矢橋

林業も先代が1953年に設立。矢橋ホー

ルディングスの設立は2007年になります。

私は現在、矢橋ホールディングス、矢橋林業、

三星砿業、矢橋工業の代表を務めています。

││事業承継されたのはいつですか?

矢橋■私は、1998年に37歳で矢橋林業

の経営を引き継ぎました。当時、石灰関

連の事業は軌道に乗っていましたが、木材

関連の矢橋林業はこのまま建材の流通中

心では縮小しかないという状況でした。そ

こで、独自の住宅を創るモノづくり中心の

会社に変えようと始めたのが、漆器の製作

を行う〝矢橋工房〞です。伝統的な日本の

技術と文化を受け継ぎ、何代も大切に使

い継がれる本物であると同時に、現代の生

活にあった日常雑器を製作することを目

指しました。漆の工房の仕事は確かな技

術で本物を創り出すという矢橋林業のイ

メージをリードし、製造業へと転換する道

筋をつける役割を果たしました。

││住宅事業をどう確立させたのですか?

矢橋■高度成長期には、たくさん家が必

要という時代のニーズに応える形で住宅販

売を行っていました。しかし、家は施主さま

にご満足いただき、100年経っても飽きの

こないものでなければなりません。それは

つまり本物だということ。このポリシーを

貫き、会社の変革を行いました。

 例えば、他社に先駆け建材のプレカット

工場を設け、精度の高い均一の部材を安

定して自社で確保できるようにしました。

 また優秀な人材の確保・育成を進め、技

術力を高め、ようやく最近になって、家づく

りのポリシーを形にして提案できる体制

が整ってきました。天然素材を活かした日

本の伝統を受け継ぐ「矢橋の家」の注文住

宅・戸建分譲や、建築家監修による注文住

宅「匠」を販売し、好評を得ています。

││石灰関連事業の現状は?

矢橋■金生山の石灰は、掘り続ければいつ

かなくなります。そのときを考えて、余力

のある今から取り組もうと、三星砿業では

15年ほど前から海外に視野を向け、世界各

地の石灰産地を調べてきました。その中で

ベトナムに鉱山を見つけ、2000年に採鉱

を始めました。今では石灰はその地域の重要

産業になり、きっかけをつくった当社はベト

ナムの地元から厚い信頼をいただいています。

││海外進出は順調なようですね?

矢橋■ベトナムでは、当初は驚くような問

題が毎日発生しましたが、働く人たちが

優秀なことが大きな収穫でした。

 進出当時の日本では、木材の加工データ

を入力する矢橋林業のCADセンターが

多忙を極めていました。やる気のある優秀

な人材がこれだけいるならば、ベトナムで

CADをやるのはどうかと考え、02年に現

地法人を作りました。

 20人だった従業員数も12年には220人

を超え、他社の業務も引き受け、事業とし

て拡大しています。今年の春にはミャンマー

にもCADセンターを開設しました。今後

は海外の従業員の潜在能力を活かして、チ

ャンスを掴み、ベトナムでは既に行っています

が、ミャンマーでも現地で金属加工を始めよ

うと計画しています。

││経営者として心掛けていることはあ

りますか?

矢橋■矢橋の家は古く、父に聞かされた家

訓は「陰徳を積め」「商売に頼るな」「書画骨

董に親しめ」でした。私は常に謙虚な姿勢で

社会や人に役立つことを考え、金や財産に頼

らず人々の信用を積むこと、そして感動する

ものを創り出す人間の可能性を信じろ、と

いうことを伝えているのだと解釈しました。

 企業は何のためにあるのか?ただ利潤を

追い求めるのではなく、事業を通じて社会

に貢献するためにあるのではないでしょうか。

 当社は「人間探求」を経営理念に掲げて

います。人間にとって何が必要か、何を求め

ているかをいつも考えています。お客さまの

満足を得るには、お客さまのニーズを知ら

なければいけない。また、従業員の満足を

得るには、従業員のことをいつも考えていな

ければいけない。従業員が定年を迎えた時、

この会社で働いて良かったと思ってもらいた

い。これからもそういう気持ちで現状に満

足せず会社を変え続けていきます。

Sustainable Action

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TAKASHIMA高島の企業紹介コーナーや特産物の展示販売ブースでいっぱいの「たかしま産業フェア&そばフェスタ」

新しいビジネスや新商品を紹介する「とびだせ!ヒット商品!!」コーナー

伝統産業である扇子、和ろうそく、筆の実演コーナー

熱気に包まれるそばの早食い競争

Regional Activation

Regional Activation

◎高島市商工会 ▶ http://www.takashima-syo.jp

商工観光から農林漁業までが連携できる枠組みを築いてきた

京都、大阪の都市生活者へ特産品を直接アピール

新しいビジネスや商品を紹介する産業フェアの「とびだせ!ヒット商品!!」

地域文化のブランド化に挑む「第6回全国発酵食品サミットinたかしま」

はこだて

さ ざきいわお

※本文および表紙の写真はすべて昨年開催時のもの

12 11かけはし かけはし2013.112013.11

高島の産業育成、魅力発信を目指す。好評の「たかしま産業フェア&そばフェスタ」と新しい挑戦「全国発酵食品サミットinたかしま」の開催。

高 島地域が変わる── 地域活性化の現場

いくためには、観光客や定住者を呼び

込んで市内の需要を増やすか、市外や

県外に市場を求める必要がある。こう

いった課題を解決するために、各地の

イベントを統合して09年に現在の形に

なった同フェアは、商工観光から農林

漁業まで幅広い分野を網羅している。

 同フェアの来場者の多くは市内や県

内からだが、京都や大阪、三重、福井

など県外からの観光客は年ごとに増加

している。「市民交流イベントとしての

定着は誇れますが、本来の目的である

産業の育成を進め、県外での認知度

の向上を図りたいですね」と左﨑さん。

 大阪の北千里で毎月2回、農産物な

どの特産品を販売する「産直市」を開

くほか、京都市内の百貨店で物産フェ

アを催すなど、協議会では日頃から特

産物のPRに取り組んでいる。ブランド

の知名度はまだ高くないが、豊かな自

然に育まれた農産物が都市生活者の

心をつかみ、人気を博している。「外の

目を通じ、地元の人が改めて高島の

“価値”を知る。私たちの活動がその

きっかけになれば、こんなにうれしいこ

とはないです」。

 市内の産業に関わる人々の交流を

促し、新しいビジネスや商品を育てるこ

とにも推進協議会は熱心だ。高島の地

域資源を生かした事業や地域に貢献

できる事業を発掘し、支援する「ビジネ

スプランオーディション」の開催などを

通じて、起業家を育て続けている。この

ような取り組みから、高島産の鰻と近江

米を使ったライスバーガー、休耕田や

耕作放棄地で栽培したガーデンハック

ルベリーのジャムといった、多くの新し

い商品やビジネスが生まれている。これ

らを紹介・PRする場が産業フェアの「と

びだせ!ヒット商品!!」コーナーだ。「オー

ディションから生まれた新事業に農林

漁業と商工業の連携が目立つのも、私

たちが目指す農商工の連携がうまく機

能し始めたからでしょう。新商品を明日

のヒット商品に育て、その情報を発信し

ていくことも産業フェアの役割です」と

左﨑さん。

 また、12月7日と8日の2日間にわたり

「第6回全国発酵食品サミットinたかし

ま」が開催される。県内36の酒蔵のう

ち5つが高島にあり、醤油や酢の醸造

も盛ん。鯖のなれ寿司などの発酵食品

が暮らしに根づく高島を“発酵するま

ち”と位置づけ、地域文化をブランドに

しようと08年から進めてきたまちおこし

がサミットでひとつのピークを迎える。

 「発酵で活性化を目指す全国14の

自治体がこのサミットに参加しています。

地元開催に向けて、市内にある発酵食

品の製造や販売を行う28の業者が連

携し、『たかしま発酵食品倶楽部』を設

立。発酵食品グルメマップの作成や、

ワークショップの開催等の実績を積ん

できた高島の意気込みは大きいです」

と商工会事務局次長の青木隆さん。

 発酵食品研究の専門家による講演

会やディスカッションを行うフォーラムの

ほか、デジタル映像アトラクション等で

子どもたちに発酵を興味づける「発酵

ミュージアム」、全国の発酵業者60社

が立ち並ぶ「全国発酵食品物産展in

たかしま」などで1万4,000人の集客を

目指す。「この風を産業フェア等で育ち

つつある新しいビジネスや商品と結び

つけ、高島に元気を根づかせたいです

ね」。左﨑さんはそう抱負を語る。

 1万5,000人の来場を見込む「たかし

ま産業フェア&そばフェスタ」の集客力

の要因は、産品の展示販売だけでは

ない。和ろうそくや扇子などの伝統産

業の実演会をはじめ、地元の酒かすや

野菜をふんだんに使ったかす汁も登場。

もちつき体験などの体験コーナーやク

イズラリーといったアトラクションもあり、

家族連れの来場も多い。なかでも生産

量が限られている「箱館そば」の販売

ブースには、毎年長蛇の列ができる。

「解禁日の11月23日に新そばが食べら

れるとあって、遠方からもそば通が多

数訪れます」と高島市商工会会長の

左﨑巖さん。同フェアを運営する高島

市産業連携推進協議会を立ち上げ、

地域活性化に向けたさまざまな取り組

みを行ってきた。「2005年に5町1村が

合併して生まれた高島市。企業や地場

産業が一丸となって特産品の育成や

魅力の発信にあたろうと、まず各町村

の商工会を1つに統合。さらに観光協

会や森林組合、漁業振興連絡会、各

地域のJAが連携できる枠組みとしてこ

の協議会を結成しました」。

 利害や目的が食い違うため、連携が

進みにくい商工観光組織と農林水産

組織。その連携に成功したことが高島

の特長だ。人口の減少が続く高島では、

市内の需要にも縮小の傾向がみられ

る。米や野菜などの農産物、清酒や醤

油といった地場産業を将来へつなげて

5年目を迎える「たかしま産業フェア&そばフェスタ」が11月23日に開催される。高島市の企業の紹介コーナーや特産物の展示販売ブースなどが軒を連ね、市内で催されるイベントでは最多の動員数を記録している。このフェアに加えて今年は、発酵食品によるまちづくりに取り組む自治体が集う「全国発酵食品サミットinたかしま」を近畿ではじめて開催する。2大イベントを目前に控え、地域の魅力発信を続ける高島市商工会を取材した。

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14 13かけはし かけはし2013.112013.11

TOPICS

中国・上海情報

 毎年10%を超える賃金上昇が続く中国。中国に進出する製造業にとって人件費の高騰は大きな痛手となっており、企業は製造コスト削減策の一つとして、なお一層の現地調達強化が急務となっている。 日系企業は販売拡大に向け、「更なるコスト削減」「安定した調達」そして「品質の維持」を推し進めている。当然のことながら、中国企業の製造技術の向上も現地調達化を後押ししている。「部品の品質、あるいは

代金の回収」を主眼に、販売・調達は日系企業でと考える企業もあれば、「よりコストの安い調達」を主眼に、部品調達は中国ローカル企業を選択する企業もある。「日中ものづくり商談会」は、これら多様なニーズに応える出会いの場として高く評価されている。

 今年2日間の商談件数は約18,000件(前年比500件増)で、1社当たり平均30件となった。この商談件数を支えているのが「事前マッチング」であ

る。約600社の出展企業が効率的かつ効果ある商談を行うため、事前にWEBサイトに自社の「販売ニーズ」「調達ニーズ」情報を掲載して商談の予約を受け付ける仕組みだ。初日は出展している日系企業同士による商談、2日目は一般来場企業との商談が行われる。 この「事前マッチング」により、商談会当日はより精度の高い商談が行われ、中国での新たな販売先・調達先開拓の足掛かりとして好評を得ている。また、今回から「材料・素材」「部品」「自動化設備」「ソリューション」など8つのエリア分けを行い、来場者

が効率よく目当ての企業と面談できるよう改善された。

 今回、当行の出展枠からはお取引先10社(炭素繊維樹脂製品製造、空気清浄機製造、治具製造、包装機製造、金属加工品製造、金属表面処理剤製造、機械部品商社など)が出展した。今回の商談会について約8割の企業から「満足」との回答があり、その大半は次回の出展も検討されている。 過去から連続して出展いただいているお取引先(機械部品商社)からは、「今年も目的の商品が見つかった」「2年前に商談を行った取引先に対して今年7月から商品の納入が始まった」との話があり、別のお取引先(金属表面処理剤製造)からは「30件以上の商談があり、具体的な案件もあった」との反応で、出展効果を直に感じていただけた。 また、中国に製造・販売拠点を持っていないお取引先からは、「昨年商談を行った中国企業に発注を行い取

引ができた」など、継続出展することで具体的な取引に結びついている案件もあり、本商談会に対する期待は大きい。特に、初めての出展企業にとっては、中国での新たな出会いの場として評価も高く、続けて出展するケースがほとんどである。

 滋賀銀行では「ものづくり商談会」への共催だけでなく、お取引先の幅広いニーズに応えるため、セミナーや異業種交流会を開催している。今回は、商談会後の9月13日に「第3回しがぎんセミナー&交流会 in 上海」を開催し、42社56名に参加いただいた。 7月に改正された「出入国管理法改正のポイント」や、「ローカル企業との新規取引や取引途上におけるチェックポイント」をテーマにセミナーを行い、セミナー後には情報交換の場として異業種交流会を開催し、参加者の皆さまからご好評をいただいた。 今後も、お取引先の中国ビジネスに少しでもお役に立てるように努めてまいります。

調達の現地化に向けた企業ニーズ

より効率的・有効な商談

出展企業の反応

texted by 滋賀銀行 上海駐在員事務所長 戸簾 和俊

日中ものづくり商談会@上海2013~中国ビジネスにおける“新たな出会いの場”~

タブレットを活用し積極的に売り込みを行う中国ローカル企業との商談 当行主催セミナーで、関心の高い「出入国管理法改正のポイント」について聞き入る参加者

製造業を中心とした「日中ものづくり商談会@上海2013」が、9月11日から2日間、上海で

開催された。ファクトリーネットワークチャイナが主催し、滋賀銀行を含め41団体が共催する

中国でも最大規模の商談会である。今年度は過去最多の日系企業603社(製造業517社、非

製造業86社)が出展し、5,100社8,500名が来場、約18,000件の商談が活発に行われた。過去最多の18,000件の商談を記録し、熱気に包まれた「日中ものづくり商談会@上海2013」の会場

近畿地銀で初めて、香港貿易発展局と業務提携

 滋賀銀行はお取引先の海外ビジネスのサ

ポート体制を強化するため、9月4日、香港貿

易発展局と業務提携契約を締結しました。近

畿に本店を置く地方銀行としては当行が初

めてです。

 香港貿易発展局は香港政府が設立した特

殊法人で、世界で40以上の都市に事務所を

設置。香港企業と海外企業との貿易促進や、

香港を経由した海外企業の中国・アジア地域

での事業展開をサポートするなど、主に中小

企業を対象としたビジネスチャンスの創出に

向けた各種支援を行っています。

 当行では、同局のネットワークを活用した

個別マッチングの実施や商談会の開催、香港

を経由した海外事業展開を検討あるいは予

定されているお取引先に対して、より一層充

実したサポートに取り組みます。

 これからも、近畿地銀で唯一の海外支店で

ある香港支店、上海駐在員事務所、バンコク

駐在員事務所の海外3拠点と、本部アジアデ

スクを結ぶネットワークで、お取引先のアジ

アビジネスをサポートしてまいります。

経済情勢、貿易情報の交換および共有1.

地域間の経済交流、貿易の促進3.

展示会・商談会の相互支援4.

香港・中国でのビジネス展開を希望するお取引先の紹介とサポート

2.

提携内容

発展局のアイリス・ウォン国際関係事務主管(左)と当行の藤居恭一国際部長が覚書を取り交わしました

お問い合わせ先:国際部アジアデスクTEL 077-521-2485

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鉱工業生産指数の推移(2005年=100)

3 5 7 9 11 112年

(月)5 7113年

353 7 9 11111年

‒15

‒10

‒5

0

15

10

5

(%)

季調済指数(前月比)原指数(前年同月比)

1.2(季)-1.6(原)

常用雇用指数と所定外労働時間指数の推移(前年同月比)

3 5 7 9 11 112年

(月)5 7113年

353 7 9 11111年

‒10

‒5

0

5

10

25

20

15

(%)

所定外労働時間指数(製造業)常用雇用指数

3.8(所)0.1(常)

乗用車の新車登録・販売台数(前年同月比)

(月)3 5 7 9 11 112年

875113年

353 7 9 11111年

(%)

‒60

‒80

‒40

‒20

140

160

120

100

80

60

40

20

0

180普通乗用車

小型乗用車

軽乗用車

2.4(軽)-11.5(小)

4.0(普)

 8月の「新規求人数(パートを含む)」は7,765人(前年同月

比+3.7%)で、11か月連続のプラスとなり、一方、「新規求職

者数(同)」は5,934人(同-10.4%)と再び大幅のマイナスと

なった。「新規求人倍率(パートを含む、季節調整済値)」は前

月比-0.01ポイントの1.24倍で、「有効求人倍率(同)」は前月と

同じ0.81倍となった。

 また、7月の「常用雇用指数(事業所規模30人以上、2010年

=100)」は101.4、同+0.1%で、6か月連続のプラスとなってい

る。ただ、伸び率は徐々に縮小している。また、「製造業の所定

外労働時間指数(同)」は118.8、同+3.8%で、4か月連続で前

年を上回っている。今後の動向が注目される。

の生産活動や需要の一部で前向きな動きが続いているものの、ほとんどの需要項目で伸び悩んでいるため、引き続き持ち直しの動きはみられるものの、力強さに欠けた状態が続いているとみられる。

県内製造業の生産活動については、消費税率引き上げ前の駆け込み需要に伴う増産の動きが住宅関連や民間設備関連をはじめ、自動車や家電製品といった大型耐久消費財関連などで出てくるとみられるため、全体的には堅調に推移するものと思われる。 需要面では、個人消費については、上記の駆け込み需要によって乗用車や家電機器などの大型耐久消費財の販売が上向きはじめるとみられるが、家計所得の動向や円安に伴う値上げ、光熱費の上昇による節約志向の動きといった懸念材料があるため、弱含みの状態が続くものと思われる。また、民間設備や住宅着工などの投資関連では、上記の駆け込み需要が今しばらくは続くものの、年度末にかけて需要の減退とともに減速感がでてくると考えられる。 したがって、今後の県内景気は、生産活動面で堅調な動きが出てこようが、需要面での動きが弱含みにとどまるため、全体的には回復に向けた動きがみられるようになるものの、ぜい弱なものにとどまると思われる。

県内製造業の生産活動の現状を鉱工業生産指数でみると、鉄鋼や一般機械、繊維などは引き続き低水準にあるものの、電気機械や精密機械、窯業・土石、化学などの高水準が続き、前月比では精密機械や化学などが大幅の上昇となったため、原指数は前月に続きマイナスだが、季節調整済指数は再びプラスとなった。 需要面では、大型店売上高の中の飲食料品と家庭用品、3ナンバーの乗用車新車登録台数と軽乗用車の販売台数、サービス業用の民間非居住用建築着工床面積、持家の新設住宅着工戸数、公共工事の請負件数と金額などは前年を上回り堅調に推移している。しかし、公共工事を除くほとんどの需要項目が前年比マイナスとなり伸び悩んでいる。なかでも、大型店売上高や民間非居住用建築着工床面積の全体の動きは力強さのない弱含みでの推移となっている。 このような状況下、雇用情勢をみると、新規求人倍率は高水準を維持し、有効求人倍率も前月と同じ0.81倍となり、また、常用雇用指数は6か月連続のプラス、製造業の所定外労働時間指数も4か月連続のプラスとなり、改善の方向がみられる。 これらの状況をまとめると、県内景気の現状は、製造業

しがぎん経済文化センター

志賀

文昭

持ち直しの動きはみられるものの、力強さに欠けた状態

 2013年7月の県内製造業の生産状況は、鉱工業生産指数

(2005年=100)の「原指数」が107.5、前年同月比-1.6%と、前

月に続き前年を下回ったものの、「季節調整済指数」は99.2、前

月比+1.2%で、再びプラスとなった。しかし、鉱工業全体の季

調済指数の3か月移動平均値(6月)は99.9、前月比-0.3%で、

前月に続きマイナスとなっている。

 業種別(中分類)に季調済指数の水準をみると、「鉄鋼」や「一

般機械」「繊維」「その他」などは低いものの、「電気機械」や「精

密機械」「窯業・土石」「化学」などは高水準が続いている。また、

前月と比べると、「電気機械」や「繊維」などは大幅に低下した

が、「鉄鋼」や「精密機械」「化学」などは大幅の上昇となった。

 8月の「消費者物価指数(生鮮食品を除く総合/大津市/

(2010年=100)」は100.0、前年同月比+0.8%、前月比+0.3%とな

り、とくに前年比では4か月連続かつ大幅のプラスとなってい

る。これは、エネルギー(電気代、ガス、灯油、ガソリン)が電気代

の大幅値上げにより、大きく上昇したため(前年同月比+10.5%、

前月比+1.4%)とみられる。「可処分所得(同)」は再び前年を下

回り(前年同月比-6.0%)、「家計消費支出(同)」は8か月ぶりの

マイナスとなった(同-4.2%)。なお、「毎月勤労統計調査」にお

ける7月の「名目現金給与総額(事業所規模30人以上、2010年=

100)」は116.7、同+4.2%で、3か月連続のプラスとなっている。

 このような所得・消費環境のなか、8月の「大型店売上高(全

店ベース=店舗調整前、対象店舗数は94店舗)」は前年同月比

-0.7%で前月に続き前年を下回った。品目別でみると、「飲食料

品」は3か月連続のプラス(同+1.4%)、「家庭用品」は前年比横ば

い(同0.0%)となったものの、「家電機器」(同-10.9%)が前月に続

き大幅のマイナスとなり、「衣料品」(同-7.6%)と「身の回り品」(同

-6.2%)も前年を下回っている。また、「既存店ベース(=店舗調整

後)」の売上高も2か月連続のマイナスとなっている(同-1.4%)。

 8月の「乗用車新車登録台数(登録ナンバー別)」は、「普通乗用

車(3ナンバー車)」が4か月ぶりに前年を上回ったものの(1,300

台、前年同月比+4.0%)、「小型乗用車(5ナンバー車)」が4か月

連続の大幅マイナスとなっているため(1,155台、同-11.5%)、2

車種合計では4か月連続のマイナスだが、マイナス幅は縮小して

いる(2,455台、同-3.9%)。今後の動向が注目される。また、「軽乗

用車」は2か月ぶりのプラスとなった(1,840台、同+2.4%)。

民間設備投資 住宅投資 公共投資 雇用情勢現在の景気 生産活動 3か月後の景気個人消費県内景気

天気図

上昇・好転 横ばい 下降・悪化晴れ 曇り 雨晴れ一時曇り 曇り一時雨 前月比凡 例

現状

今後の動向

「鉱工業生産指数」の季調済指数は、再びプラス

普通乗用車の「新車登録台数」は、4か月ぶりのプラス

製造業の「所定外労働時間指数」は、4か月連続のプラス

県内景気の動向

ナリスト

 ポート

16 15かけはし かけはし2013.112013.11

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図1 県内企業の駆け込み需要の発生状況(業種別) 図2 駆け込み需要発生の時期(複数回答) 表1 駆け込み需要の内容(自由回答・抜粋) 表2 駆け込み需要を取り込むための対策(自由回答・抜粋)

非製造業

建設業

製造業

合計

(%)0 10 50403020 60 70 80 90 100

非製造業

建設業

製造業

全体

(%)0 5 25201510 30 35 40 45 50

6.815.8

12.419.2

36.341.0

3.4

3.516.117.219.5

33.344.8

5.8

14.612.5

8.3

0.0

6.117.2

10.18.1

37.444.4

3.0

41.739.6

27.1

駆け込み需要が発生している 今後、駆け込み需要が発生する見込みである駆け込み需要が発生する見込みはない その他

平成24年12月以前 平成25年1~3月 平成25年4~6月 平成25年7~9月平成25年10~12月 平成26年1~3月 その他

中業種金属製品窯業・土石化学繊維

木材・木製品その他の製造建設不動産非鉄金属繊維

窯業・土石繊維

木材・木製品その他の製造繊維

その他の製造卸売

小売

運輸・通信サービス

大業種

製造

建設非製造

製造

非製造

駆け込み需要発生の有無

駆け込み需要が発生している

今後、駆け込み需要が発生する見込みである

住宅関連資材の受注増加。

住宅建築関係の需要の増加。新築、中古住宅の売買件数の増加。

自動車販売台数の増加に伴う、関連部品受注の増加。

取引先の増産に対応するための受注増加。

4月、5月分の前倒し受注の増加。

増税直前の商品の先買い、まとめ買い。新車、中古車の販売増加。車検の前倒し。食品で日持ちする商品や高額商品(酒、米など)が増税直前に需要が高まる。高額商品の販売増加。建築資材、住宅関係卸部材の輸送の増加。設備リースの増加。

駆け込み需要の内容 中業種金属製品精密機械金属製品化学

木材・木製品その他の製造建設繊維

木材・木製品金属製品精密機械窯業・土石その他の製造電気機械繊維卸売小売サービス卸売小売サービス

大業種

製造

建設

製造

非製造

駆け込み需要発生の有無

駆け込み需要が発生している

今後、駆け込み需要が発生する見込みである

時間外、休日出勤など勤務体制を見直す。

製造工程を見直し、生産性を向上させる。

営業人員の増加、社員へ受注奨励金を出す。

生産設備を更新して生産効率を上げる。

製品在庫を一時的に増加する。

需要の多い商品を絞り込み前倒し生産を行う。

ダイレクトメール、既存顧客への営業強化。

製品在庫を一時的に増加する。

顧客の販売意欲向上のため、増税前に展示会、即販会を開催予定。

駆け込み需要の内容

8.9 34.5 52.4 4.2

8.6 25.7 61.7 4.1

16.9 46.8 32.5 3.9

6.1 39.6 49.8 4.6

43.4

34.3

63.7

45.7

平成26年4月以降、消費税の税率が5%から3%引き上げられ、8%となること

が決定された。それに先立ち、当社では、平成25年8月に実施した2013年7-

9月期の「県内企業動向調査」(調査対象先:989社、有効回答数507社、有効回

答率51%)の中で、過去の消費税率引き上げ時にもみられた「駆け込み需要」

について、県内企業に与える効果と対策を調査するために、特別アンケートを

実施し、その結果をまとめた。

 消費税の税率引き上げに関する駆け込

み需要の発生の有無(見込みを含む)を

たずねたところ(図1)、全体では、「駆け込

み需要が発生している」と回答した企業は

8.9%、「今後、駆け込み需要が発生する見

込みである」と回答した企業は34.5%とな

り、あわせて4割を超えた(43.4%)。

 業種別でみると、建設業では、「駆け込

み需要が発生している」が16.9%、「今後

駆け込み需要が発生する見込みである」

が46.8%となり、合わせて6割を超え

(63.7%)、3業種で最も多くなった。

 一方で、最も少なかったのは、製造業

で、「駆け込み需要が発生している」が

8.6%、「今後駆け込み需要が発生する見

込みである」が25.7%となり、合わせて約

3割(34.3%)にとどまった。製造業の中で

は、金属製品、窯業・土石、化学、繊維、そ

の他の製造で駆け込み需要が発生して

いる(見込みを含む)企業が多かった。

 非製造業では、「駆け込み需要が発生

している」が6.1%、「今後駆け込み需要が

発生する見込みである」が39.6%となり、

合わせて4割を超えた(45.7%)。非製造

業の中では卸売、小売、不動産、運輸・通

信で駆け込み需要が発生している(見込

みを含む)企業が多かった。

 消費税の税率引き上げに関する駆け込

み需要の発生する(発生を見込む)時期を

たずねたところ(図2)、全体では、「26年1

~3月」と回答した企業が41.0%で最も多

く、4割を超えた。以下、「25年10~12月」

(36.3%)、「25年7~9月」(19.2%)と続

き、26年4月の税率引き上げに向けて、今

後駆け込み需要が発生すると見込む企業

が多かった。

 業種別でみると、製造業では、「26年1

~3月」が44.8%で最も多く、以下、「25年

10~12月」(33.3%)、「25年7~9月」

(19.5%)と続いた。

 建設業では、「25年7~9月」が41.7%で最

も多く、以下、「25年10~12月」(39.6%)、「26

年1~3月」(27.1%)と続き、他業種に比べ

て駆け込み需要が現在発生中の企業が多

かった。消費税率引き上げ後も旧税率が適

用される経過措置によるものと考えられる。

 非製造業では、「26年1~3月」が

44.4%で最も多く、「25年10~12月」

(37.4%)が続いたが、「25年1~3月」

(17.2%)が3番目となった。特に、不動産

業では今年の初めから駆け込み需要が発

生していたとする回答が目立った。

 消費税の税率引き上げに関する駆け込

み需要の内容(表1)を具体的にたずねた

ところ、駆け込み需要が発生していると

回答した企業では、「住宅建築関係の需要

の増加」(建設業)、「住宅関連資材の受注

増加」(金属製品、窯業・土石、化学、繊維、

木材・木製品、その他製造)、「新築、中古住

宅の売買件数の増加」(不動産)など、住

宅関連分野で特需が発生しているとする

企業が少なくなかった。

 また、今後、駆け込み需要が発生する

見込みであると回答した企業では、「自動

車販売台数の増加に伴う、関連部品受注

の増加」(非鉄金属、繊維)、「新車、中古車

の販売増加」(小売)、「高額商品の販売増

加」(小売)など自動車や高額の耐久消費

財の駆け込み需要を見込む企業や、「4

月、5月分の前倒し受注の増加」(繊維、そ

の他製造)など増税直前にまとめ買いが

発生することを見込む企業が多かった。

 駆け込み需要を取り込むための対策(表

2)を具体的にたずねたところ、「時間外、休

日出勤など勤務体制を見直す」(金属製

品、精密機械)、「製造工程を見直す」(化

学、木材・木製品)、「生産設備を更新して生

産効率をあげる」(繊維、木材・木製品)、「製

品在庫を一時的に増加する」(金属製品、

精密機械、窯業・土石、その他製造、卸売、

小売)、「需要の多い商品に絞り前倒し生産

を行う」(電気機械、繊維)など、自社の生産

性を向上させ、増産を行い、可能な限り在

庫を確保する対策や、「営業人員の増加」

(建設)、「ダイレクトメールによる既存顧客

への営業強化」(卸売、小売、サービス)、

「増税前に展示会、販売促進会を開催」

(サービス)など営業を強化し、販売力を高

める対策を回答した企業が目立った。

2013年第3四半期県内企業動向調査特別項目~消費税率引き上げに関する駆け込み需要について~

Text by しがぎん経済文化センター 上村 彰吾

県内企業の4割以上で駆け込み需要が発生へ

県内経済情報

駆け込み需要を取り込むための対策…生産性の向上や、販売力の強化に取り組む企業が多い

駆け込み需要の発生状況…4割以上の企業で、「駆け込み需要が発生」(発生の見込み)

駆け込み需要発生の時期…消費税率引き上げ直前の「26年1~3月」が最も多い

駆け込み需要の内容…住宅建築や住宅関連資材などで駆け込み需要が発生中

18 17かけはし かけはし2013.112013.11

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20 かけはし 2013.11 かけはし2013.11 19

※「滋賀県・全国の主要経済指標」は、KEIBUNホームページ(http://www.keibun.co.jp/)の「経済情報」でご覧いただけます。

主要経済指標 滋賀県 全 国 (2013.10.18現在)

 

今月の注目データ(滋賀県)8月の大津市の「消費者物価指数(生鮮食品を除く総合)」の動きをみると、前年同月比+0.8%となり、4ヵ月連続で上昇している。これは、ガソリンや灯油などのエネルギー価格の上昇によるものであり、「食料(酒類を除く)およびエネルギーを除く総合」でみると、4ヵ月連続で緩やかな動きとなっている。消費者物価指数は「経済の体温計」とも呼ばれており、経済政策を的確に推進する上で非常に重要な指標となっている。政府と日銀は「消費者物価(生鮮食品を除く総合)上昇率(前年比)を2%にする」という目標を掲げており、今後の動きに注目したい。(楢原)

消費者物価指数(前年同月比)は4ヵ月連続で上昇 消費者物価指数の推移(大津市)

‒1.0

‒0.5

0.5

0.0

1.0

(月)

(前年比:%)

12年8 13年1 2 54 7639 10 11 12

生鮮食品を除く総合 食料(酒類を除く)およびエネルギーを除く総合

8

‒0.1‒0.1 ‒0.1 ‒0.1

‒0.10.1

0.10.1

0.40.6

0.8

0.30.0 0.0

0.0 0.0‒0.2 ‒0.2 ‒0.2

‒0.4 ‒0.3‒0.6

‒0.4‒0.5‒0.7

項目

年 月

鉱工業指数(2005年=100) 消費者物価指数(大津市、2010年=100)(生鮮食品を除く総合)

大津市勤労者世帯 (農林漁家世帯を含む) 大型小売店販売額

生  産 出  荷 製品在庫 可処分所得 家計消費支出 店舗調整前前  年  比

店舗調整後前  年  比季調済指数 前月比 前年比 前月比 前年比 前月比 前年比 指数 前月比 前年比 円 前年比 円 前年比

2010年度(年) ※101.3 − ※14.7 − ※12.7 − ※▲10.7 ※100.0 − ※▲1.5 ※382,263 ※▲2.5 ※295,747 ※▲18.3 ※▲2.2 ※▲3.42011年度(年) ※103.0 − ※1.7 − ※0.4 − ※21.4 ※99.3 − ※▲0.7 ※329,558 ※▲13.8 ※279,021 ※▲5.7 ※0.3 ※▲1.42012年度(年) ※99.3 − ※▲3.6 − ※▲2.0 − ※▲3.2 ※99.2 − ※▲0.1 ※347,541 ※5.5 ※264,306 ※▲5.3 ※▲1.1 ※▲1.32012.   8 99.0 ▲2.8 ▲5.4 ▲1.0 ▲2.8 ▲1.7 1.3 99.1 0.0 ▲0.1 339,705 20.3 251,583 ▲3.9  0.3 ▲0.1        9 96.2 ▲2.8 ▲2.5 ▲4.6 ▲5.1 ▲0.6 1.9 99.5 r 0.3 0.3 309,005 11.2 265,637 11.5 ▲3.0 ▲3.4       10 93.8 ▲2.5 ▲4.0 ▲3.2 ▲4.8 ▲0.8 0.9 99.3 r▲0.1 ▲0.1 300,294 0.1 288,444 28.1 ▲1.1 ▲1.5       11 88.8 ▲5.3 ▲9.7 ▲4.2 ▲9.6 ▲0.6 ▲1.2 99.2 ▲0.1 0.0 291,823 6.4 258,261 11.6 0.7 0.1       12 92.4 4.1 ▲7.7 5.4 ▲8.9 ▲4.0 ▲3.2 98.9 ▲0.3 0.0 566,737 ▲2.5 303,251 ▲12.9 1.3  0.62013.   1 100.2 8.4 ▲2.1 5.5 ▲7.1 ▲3.3 ▲4.8 98.6 r▲0.2 ▲0.2 271,188 ▲3.0 319,898 28.8 ▲3.0 ▲3.9        2 98.0 ▲2.2 ▲6.4 ▲2.1 ▲8.8 ▲1.5 ▲4.2 98.7 r 0.0 ▲0.4 288,151 ▲10.9 261,290 14.9 ▲3.4 ▲3.9        3 99.6  1.6 ▲7.2 2.3 ▲8.2 1.9 ▲5.6 98.8 0.1 ▲0.4 277,311 ▲4.9 296,606 5.5 ▲0.2 ▲0.7        4 99.9 0.3 ▲2.1 0.1 ▲5.6 1.4 ▲3.7 99.0 0.2 ▲0.7 342,382 26.3 335,473 15.8 ▲0.5 ▲1.3        5 102.6 2.7 2.1  0.9 ▲2.9 4.5 ▲3.8 99.6 r 0.5 0.1 276,206 17.9 289,239 13.3 ▲1.3 ▲2.7        6 98.0 ▲4.5 ▲5.3 ▲1.7 ▲6.8 3.0 ▲2.0 99.6 0.0 0.4 419,547 ▲22.9 281,302 22.6 2.4 1.2        7 P 99.2 P 1.2 P▲1.6 P 1.3 P▲0.6 P▲2.0 P▲3.8 99.7 0.1 0.6 478,131 14.0 323,167 18.3 ▲1.2 ▲2.3        8 100.0 0.3 0.8 319,249 ▲6.0 241,047 ▲4.2 P▲0.7 P▲1.4資料出所 滋賀県統計課 滋賀県統計課 総務省 経済産業省

(注)①  P印は速報値、r印は修正値、※は暦年。    ②「前月比」は季節調整値、「前年比」は原数値の前年比増減(▲)率、%。

    ③「民間非居住用建築物床面積」は、鉱工業用、商業用、サービス業用の合計。

    ④「業況判断DI」=「かなり(やや)良い」の回答割合−「かなり(やや)悪い」の

     回答割合。 

⑤「常用雇用指数」「所定外労働時間指数」「常用労働者の賃金指数」は

  事業所規模30人以上。

⑥「機械受注額」は船舶・電力を除く民需。

⑦「建設工事受注額」は大手50社の民間工事。

⑧「円相場」は東京・銀行間直物中心・平均。

項目

年 月

乗用車新車登録台数(軽を除く)

(登録ナンバー別)

民間非居住用建築物床面積(3業用計)(注)③

新設住宅着工公共工事請負金額

求人倍率(含パート、季調済) 雇  用  保  険

受給者実人員合  計 持家 貸家 分譲 新規 有効

台 前年比 ㎡ 前年比 戸 前年比 前年比 前年比 前年比 百万円 前年比 倍 倍 人 前年比2010年度(年) ※37,306 ※10.0 ※407,340 ※▲24.9 ※9,688 ※▲0.8 ※7.0 ※▲24.4 ※58.0 94,252 ▲9.6 0.94 0.54 7,602 ▲34.32011年度(年) ※30,368 ※▲18.6 ※486,440 ※19.4 ※8,726 ※▲9.9 ※▲3.1 ※▲17.9 ※▲11.6 97,226 3.2 0.99 0.62 6,975 ▲8.22012年度(年) ※38,450 ※26.6 ※544,001 ※11.8 ※9,271 ※6.2 ※0.7 ※7.5 ※19.5 94,176 ▲3.1 1.08 0.68 7,395 6.02012.   8 2,555 5.8 45,608 ▲40.0 975 4.6 ▲12.3 ▲19.0 79.3 6,861 ▲15.6 1.09 0.67 7,749 ▲0.3        9 2,968 ▲17.3 81,554 197.0 826 44.9 7.7 110.9 137.7 8,640 ▲26.1 1.03 0.67 7,209 0.1       10 2,575 ▲13.9 31,028 ▲10.8 798 ▲5.8 11.9 59.0 ▲63.3 8,659 3.7 1.02  0.67 7,490 7.7       11 2,640 ▲9.7 30,224 ▲13.3 871 18.3 23.0 9.5 20.2 6,133 ▲42.1 1.13 0.67 7,600 11.7       12 2,340 ▲7.7 54,899 ▲38.2 806 ▲1.3 5.2 ▲9.3 ▲4.9 6,373 43.6 1.15  0.69 7,269 13.02013.   1 2,373 ▲21.7 46,496 73.2 710 ▲18.4 10.2 ▲42.7 ▲31.0 4,229 ▲28.3 1.08 0.70 7,580 13.6        2 3,279 ▲15.4 31,491 55.5 875 42.3 12.5 135.5 22.4 4,099 ▲8.3 1.11 0.71 7,082 7.5        3 4,526 ▲23.4 26,682 ▲37.0 861 46.9 4.6 97.3 150.6 7,159 8.4 1.12 0.71 6,827 6.8        4 2,685 7.0 61,223 16.0 927 23.6 22.3 23.9 21.7 13,926 28.9 1.25 0.74 7,179 10.8        5 2,401 ▲7.4 44,870 53.9 738 1.1 17.8 ▲20.6 ▲14.7 12,819 5.3 1.24 0.75 7,652 ▲4.6        6 2,826 ▲22.5 33,530 ▲48.0 667 ▲18.8 ▲9.1 ▲37.9 23.8 7,116 ▲3.4 1.24 0.79 7,313 ▲2.7        7 3,182 ▲16.4 58,638 ▲9.5 870 39.6 24.8 182.8 ▲10.2 12,549 7.4 1.25 0.81 7,685 ▲2.9        8 2,455 ▲3.9 34,501 ▲24.4 941 ▲3.5 3.7 ▲27.4 ▲0.9 11,194 63.2 1.24 0.81 7,097 ▲8.4資料出所 (社)自販連 国 土 交 通 省 西日本建設業保証 滋賀労働局

項目

年 月

鉱工業指数(2010年=100) 消費者物価指数(2010年=100)

(生鮮食品を除く総合)

全国勤労者世帯 (農林漁家世帯を含む) 大型小売店販売額

生  産 出  荷 製品在庫 可処分所得 家計消費支出 店舗調整前前  年  比

店舗調整後前  年  比季調済指数 前月比 前年比 前月比 前年比 前月比 前年比 指数 前月比 前年比 円 前年比 円 前年比

2010年度(年) ※100.0 − ※15.6 − ※15.5 − ※2.4 ※100.0 − ※▲1.0 ※429,967 ※0.5 ※318,315 ※▲0.2 ※▲2.1 ※▲2.62011年度(年) ※97.2 − ※▲2.8 − ※▲3.7 − ※2.0 ※99.8 − ※▲0.3 ※420,500 ※▲2.2 ※308,826 ※▲3.0 ※▲0.9 ※▲1.82012年度(年) ※97.8 − ※ 0.6 − ※1.2 − ※5.2 ※99.7 − ※▲0.1 ※425,005 ※1.1 ※313,874 ※1.6 ※▲0.0 ※▲0.82012.   8 96.1 ▲1.4 ▲4.1 ▲0.1 ▲2.7  0.4 5.3 99.6 0.2 ▲0.3 390,041 2.2 310,643 0.5  ▲0.0  ▲0.9        9 94.0 ▲2.2 ▲7.6 ▲2.5 ▲7.9 0.0 5.3 99.8 0.2 ▲0.1 345,980 ▲0.4 299,821 0.3  ▲0.2  ▲1.1       10 94.3 0.3 ▲4.7 0.3 ▲5.1 0.0 5.2 99.8 0.0 0.0 401,061 ▲0.5 315,161 0.3  ▲2.4  ▲3.2       11 93.4 ▲1.0 ▲5.5 ▲1.6 ▲6.0 ▲0.4 4.9 99.5 ▲0.3 ▲0.1 354,350 1.0 300,181 1.7 1.6  0.8       12 94.7 1.4 ▲7.6 3.7 ▲7.8 ▲1.3 5.2 99.4 ▲0.1 ▲0.2 755,418 0.8 359,482 2.2 0.7 0.12013.   1 94.1 ▲0.6 ▲6.0 1.2 ▲4.2 ▲1.6 3.0 99.1 ▲0.3 ▲0.2 354,287 ▲0.4 321,065 3.7 ▲2.9 ▲3.5        2 94.9 0.9 ▲10.1 1.8 ▲8.6 ▲1.2 0.4 99.2 0.1 ▲0.3 395,795 ▲2.4 298,682 2.0 ▲2.9 ▲3.7        3 95.0 0.1 ▲7.2 ▲0.8 ▲5.9 ▲0.7 ▲2.7 99.5 0.3 ▲0.5 363,271 ▲0.4 350,957 6.5 3.5 2.4        4 95.9 0.9 ▲3.4 ▲1.4 ▲3.0 0.8 ▲4.0 99.8 0.3 ▲0.4 385,584 ▲0.2 340,423 0.4 ▲1.0 ▲2.3        5 97.7 1.9 ▲1.1 1.0 ▲2.1 ▲0.4 ▲2.7 100.0 0.2 0.0 318,353 2.8 307,926 1.1 0.9 ▲0.4        6 94.7 ▲3.1 ▲4.6 ▲3.2 ▲5.1 0.0 ▲2.9 100.0 0.0 0.4 591,825 1.7 296,512 1.2 4.5 3.5        7 97.9 3.4 1.8 2.0 1.4 1.6 ▲2.8 100.1 0.1 0.7 454,329 1.3 310,387 ▲0.7 ▲0.7 ▲1.6        8 97.0 ▲0.9 ▲0.4 ▲0.1 ▲1.3 ▲0.2 ▲3.3 100.4 0.3 0.8 388,907 ▲0.3 312,622 0.6 P 0.9 P▲0.1資料出所 経 済 産 業 省 総 務 省 経済産業省

項目

年 月

常用雇用指数(全産業)

(2010年=100)

所定外労働時間指数(製造業)(2010年=100)

常用労働者の賃金指数(名目)(2010年=100)

貿 易経常収支 円相場

日経平均株価(年末終値・ 月中平均)

長期プライムレート M3(平残)

業況判断DI(大企業)

「良い」−「悪い」輸出 輸入指数 前年比 指数 前年比 指数 前年比 億円 億円 億円 円 円 実施年月日 % 前年比 製造業 非製造業

2010年度(年) ※100.0 ※▲0.3 ※100.0 ※33.0 ※100.0 ※1.1 677,888 624,567 166,593 85.71 ※10,229 − − 2.0 − −2011年度(年) ※100.0 ※0.0 ※100.7 ※0.8 ※100.2 ※0.2 652,885 697,106 76,179 79.05 ※8,455 − − 2.4 − −2012年度(年) ※99.7 ※▲0.3 ※100.9 ※0.2 ※99.6 ※▲0.6 639,405 721,168 r 43,537 82.89 ※10,395 − − 2.1 − −2012.   8 99.8 ▲0.4 97.5 ▲2.8 83.5 0.4 50,444 58,128 4,448 78.66 8,950 2011.6 .10 1.50 2.1        9 99.7 ▲0.5 98.7 ▲6.6 82.1 ▲0.4 53,579 59,261 5,137 78.17 8,949 8 .10 1.35 2.1 (12. 9 ) (12. 9 )       10 99.6 ▲0.2 98.7 ▲8.9 82.7 ▲0.6 51,480 57,042 4,208 78.97 8,827 9 . 9  1.40 2.0 ▲3 8       11 99.5 ▲0.6 98.7 ▲7.9 85.5 ▲1.6 49,832 59,402 ▲1,796 80.87 9,060 2012. 3 . 9  1.35 1.9 (12.12) (12.12)       12 99.6 ▲0.2 100.6 ▲8.0 181.4 ▲1.8 52,985 59,443 ▲2,307 83.64 9,814 5 .10 1.30 2.2 ▲12 42013.   1 99.0 ▲0.6 89.8 ▲6.7 83.6 0.8 47,986 64,321 ▲3,484 89.18 10,751 7 .10 1.25 2.3        2 98.7 ▲0.8 100.0 ▲6.0 81.4 ▲0.7 52,831 60,645 6,497 93.21 11,336 11. 9  1.20 2.4 (13. 3 ) (13. 3 )        3 98.1 ▲0.7 103.2 ▲3.6 85.7 ▲1.2 62,710 66,379 12,831 94.75 12,244 2013. 2 . 8  1.15 2.5 ▲8 6        4 99.7 ▲0.4 103.8 ▲1.2 84.7 0.1 57,766 66,615 7,844 97.71 13,224 4 .10 1.20 2.6        5 100.0 ▲0.3 96.8 ▲0.7 83.2 0.1 57,667 67,648 5,666 101.08 14,532 5 .10 1.25 2.8 (13. 6 ) (13. 6 )        6 100.1 ▲0.1 103.2 1.3 148.3 1.5 60,610 62,428 3,777 97.43 13,107 6 .11 1.30 r 3.1 4 12        7 100.0 ▲0.1 106.4 4.4 113.7 ▲0.4 59,605 69,900 P 5,773 99.71 14,318 7 .10 1.35 3.0        8 99.8 0.0 104.5 7.2 83.1 ▲0.5 57,829 P 67,458 P 1,615 97.87 13,727 8. 9  1.30 3.0 (13. 9 ) (13. 9 )        9 99.24 14,372 10.10 1.20 P 3.1 11 14資料出所 厚 生 労 働 省 財務省 日本銀行 日経新聞社  みずほコーポレート銀行 日本銀行

項目

年 月

乗用車新車登録台数(軽を除く)

(登録ナンバー別)機 械受注額

建設工事受 注 額

民間非居住用建築物床面積(3業用計)(注)③

新設住宅着工公共工事請負金額

求人倍率(含パート、季調済) 完全失業率

(季調済)合 計 持家 貸家 分譲 新規 有効

千台 前年比 前年比 前年比 千㎡ 前年比 戸 前年比 前年比 前年比 前年比 億円 前年比 倍 倍 %2010年度(年) ※2,928 ※11.1 9.1 ▲2.6 ※36,515 ※6.0 ※813,126 ※3.1 ※7.2 ※▲7.3 ※19.6 112,827 ▲8.8 0.93 0.56 4.92011年度(年) ※2,386 ※▲18.5 6.2 3.7 ※38,513 ※5.5 ※834,117 ※2.6 ※0.1 ※▲4.1 ※16.2 112,249 ▲0.5 1.11 0.68 4.52012年度(年) ※3,015 ※26.4 ▲3.0 2.6 ※39,745 ※3.2 ※882,797 ※5.8 ※2.0 ※11.4 ※5.2 123,820 10.3 1.32 0.82 4.32012.   8 205 9.0 ▲6.1 2.4 3,453 ▲3.9 77,500 ▲5.5 ▲9.1 ▲2.7 ▲2.5 11,368 19.2 1.31 0.81 4.2        9 252 ▲10.0 ▲7.8 0.7 3,559 26.5 74,176 15.5 12.6 35.4 4.8 11,775 ▲1.9 1.28 0.81 4.3       10 196 ▲10.9 1.2 ▲2.0 3,527 9.6 84,251 25.2 13.0 48.2 14.2 13,721 28.2 1.31  0.81 4.2       11 213 ▲3.6 0.3 7.9 3,216 2.5 80,145 10.3 9.2 23.2 2.4 8,972 6.2 1.33 0.82 4.2       12 186 ▲4.1 ▲3.4 2.7 3,530 20.8 75,944 10.0 9.2 11.2 9.8 8,243 15.5 1.35 0.83 4.32013.   1 206 ▲13.4 ▲9.7 ▲1.1 3,089 ▲7.9 69,289 5.0 8.6 1.6 5.0 6,039 6.7 1.33 0.85 4.2        2 261 ▲13.3 ▲11.3 18.7 3,691 29.5 68,969 3.0 2.3 ▲2.4 9.1 6,708 ▲4.8 1.35 0.85 4.3        3 369 ▲16.7 2.4 ▲5.1 3,776 20.9 71,456 7.3 11.4 10.7 ▲0.3 12,338 ▲11.7 1.39 0.86 4.1        4 187 0.0 ▲1.1 3.2 3,837 24.5 77,894 5.8 17.5 7.8 ▲6.9 15,991 28.6 1.40 0.89 4.1        5 192 ▲8.6 16.5 26.6 3,896 27.6 79,751 14.5 13.5 11.6 21.7 10,842 24.8 1.42 0.90 4.1        6 233 ▲17.4 4.9 12.4 3,944 10.0 83,704 15.3 13.8 13.1 24.3 13,868 21.8 1.49 0.92 3.9        7 249 ▲15.6 6.5 1.6 3,929 15.1 r 84,801 r 12.4 11.1 19.4 r 6.0 15,725 29.4 1.46 0.94 3.8        8 189 ▲7.8 10.3 23.0 3,585 3.8 84,343 8.8 11.2 7.0 8.5 12,267 7.9 1.47 0.95 4.1資料出所 (社)自販連 内閣府 国 土 交 通 省 保証事業会社協会 厚生労働省 総務省

項目

年 月

常用雇用指数(全産業)(2010年=100)

所定外労働時間指数(製造業)(2010年=100)

常用労働者の賃金指数(名目)(2010年=100)

企業倒産 手形交換高 不渡手形発生高 銀行取引停止処分 業況判断DI

指数 前年比 指数 前年比 指数 前年比 件 百万円 千枚 億円 前年比 枚 百万円 前年比 件2010年度(年) ※100.0 ※▲0.6 ※100.0 ※37.7 ※100.0 ※1.3 ※147 ※36,700 ※443 ※5,998 ※▲15.2 ※694 ※1,355 ※▲15.8 ※25 −2011年度(年) ※101.3 ※1.3 ※106.7 ※6.7 ※100.8 ※0.8 ※118 ※17,843 ※408 ※5,631 ※▲6.1 ※439 ※692 ※▲48.9 ※26 −2012年度(年) ※100.6 ※▲0.7 ※110.3 ※3.4 ※98.7 ※▲2.1 ※107 ※55,530 ※380 ※5,149 ※▲8.6 ※306 ※303 ※▲56.2 ※17 −2012.   8 101.1 ▲0.6 110.0 7.2 82.4 ▲3.4 8 265 32 440 ▲16.0 18 10 ▲79.9 0 (7−9月期)    ▲26        9 100.9 ▲0.1 107.5 ▲4.1 81.2 ▲1.6 6 225 25 322 ▲23.0 11 17 70.2 0       10 100.7 ▲0.8 108.1 ▲1.3 81.5 ▲1.9 13 5,131 35 481 20.8 76 71 552.0 3       11 100.5 ▲1.3 113.1 8.2 85.2 1.8 8 2,435 29 397 ▲0.3 23 14 ▲37.6 2 (10−12月期)   ▲35       12 99.1 ▲2.0 112.5 0.3 176.8 ▲9.2 7 232 27 339 ▲12.5 12 4 ▲84.2 02013.   1 100.0 ▲0.2 95.6 0.6 85.7 0.1 9 1,335 34 461 ▲0.9 15 5 ▲78.6 1        2 101.4 1.3 108.1 ▲5.5 80.5 ▲1.5 4 238 29 400 ▲3.1 31 23 ▲19.9 1 (1−3月期)    ▲27        3 100.7 0.8 111.3 ▲4.3 87.3 0.0 5 202 26 342 ▲3.6 14 14 ▲31.2 3        4 101.8 0.7 115.6 2.2 82.8 ▲0.6 7 2,750 35 491 16.2 49 69 22.7 2        5 101.7 0.5 110.6 2.9 82.4 0.2 7 2,152 31 407 ▲27.3 23 55 73.8 1 (4−6月期)    ▲14        6 101.3 0.3 115.6 3.3 147.0 1.3 6 716 24 351 ▲19.5 17 22 176.1 0        7 101.4 0.1 118.8 3.8 116.7 4.2 9 604 36 480 ▲7.2 26 66 232.1 1        8 5 178 25 336 ▲23.7 19 29 196.3 1 (7−9月期)    ▲11        9 8 521 32 444 37.6 54 22 28.5 3資料出所 滋賀県統計課 滋賀県統計課 東京商工リサーチ 大津手形交換所 KEIBUN

Page 12: SHIGAGIN BUSINESS WATCHING KEIBUN特別セミナー · になった理由は、社員たち自身が団結して作った経営戦略を実行し たことでした。その「経営戦略立案の方法」と「営業活動のマネジメ

※詳細は、当社ホームページ内[滋賀ビジネスレポート]にて掲載中。 http://www.keibun.co.jp/

 10月21日、名神高速道路に県内初のETC搭載車両専用ICである「湖東三山スマートインターチェンジ(SIC)」が開通した。場所は彦根IC~八日市IC間で、国道307号線から旧・秦荘パーキングエリアに接続する。両IC間の距離は、名神では最長(21.3km)という不便な面もあり、地元の要望を受けて計画が進められてきた。 直近である平成23年度の同区間内の交通量をみると、1日あたりのIC出入量は、彦根ICで6,150台、八日市ICで5,938台だった。また区間内の交通量は52,757台だった。 これに対し、計画では来年度の湖東三山SICの出入量は2,300台とされている。SIC

の開通で、交通の円滑化による物流にかかる時間の短縮、CO₂排出量の削減、救急患者の搬送や災害時の経路確保など、さまざまな効果が見込める。なかでも湖東三山(西明寺、金剛輪寺、百済寺)を中心とした、

県内データ あれこれ

観光客増加への期待は大きい。もっとも、観光客の交通出入量が彦根や八日市から新ICにシフトするだけでは、地域として十分な効果があるとはいいがたい。 市町単位の枠を超えた行政の連携や民間企業の協力により、東近江、湖東地域への新たな観光客の誘致に成功することを期待したい。

((株)しがぎん経済文化センター 中村 雅臣)

湖東三山スマートインターチェンジが10月21日に開通東近江、湖東地域の新たな観光客誘致に期待

県内の高速道路交通量(インターチェンジ出入交通量、区間交通量)

1日あたり平均の県内の高速道路交通量(平成23年度) (単位:台)

資料:滋賀県「しが統計ハンドブック(2013年版)」(中日本高速道路㈱、西日本高速道路㈱)※新SICの情報…県土木事務所、愛荘町、東近江市、長浜市

台数:各IC内…出入交通量   IC区間…区間交通量

敦賀IC6,980

京都東IC33,848

大津IC10,226

草津JCT

亀山JCT

瀬田西IC6,911

瀬田東IC11,603

栗東IC26,027

竜王IC18,630

草津田上IC10,689

石山IC5,157

南郷IC949

笠取IC3,805

信楽IC4,551

甲南IC3,525

甲賀土山IC4,594

木之本IC2,026

長浜IC3,386

米原IC1,881

関ヶ原IC3,864

彦根IC6,150

湖東三山SIC(開通:10/21)2,300(予想)

小谷城SIC(開通予定:29年春)2,000(予想)

蒲生SIC(開通予定:25年度)2,600(予想)

八日市IC5,938

米原JCT23,057

84,789 85,118 78,208 117,944 80,516 67,305

48,11944,987

43,99250,14449,194 40,673 38,076

39,716

24,811 28,577 31,219

43,132

52,300 52,757 57,089

滋賀銀行 常務取締役

今井 悦夫

 ある取引先に掲げられていた張り紙が今でも強く印象に残っています。 「商売は『あきない』という。それは、おもしろいからあきないのだ。おもしろいと笑顔がたえないから『笑売』となる。笑顔でいつも活発だから『勝売』となる。」 全国で活躍する講師・清水英雄氏

の著書にあることを後に知りましたが、なかなか言い得ていると印象に残りました。さらに続けてこうあります。「おもしろくないと思っていると不平不満や愚痴が出て『傷売』となる。そのうち誰もよりつかなくなり『消売』となってしまう。」 当て字表現ではありますが、ついつい自分で、他の字も当てはめて思い巡らしてしまったものです。「招売」「正売正買」「焦売」「少売」・・・ 商売の極意として常に思い起こすのは、近江商人の哲学である「三方よし」であります。プラスαの「四方よし」を掲

げ、その企業らしさを出しておられるところも数多くあります。 金融機関に、地域密着型金融という言葉が使われて相当経ちますが、「お取引先のために」お役に立てる銀行としての「商売」が必要と、改めて意を強くしているところであります。 当行は創立80年の重みをかみしめ、感謝の気持ちとともに、次の一歩をすでに進めています。 お取引先とともに成長していく「昇売」を常に願い、取り組まねばならないと思っています。

商  売

 自然豊かな日野町にある有限会社藏尾ポークの豚舎。養豚と豚肉の卸・販売をしている藏尾ポークは「美味しい豚を育てるためには環境が大切」と、空気や水のきれいな日野町を選んだ。さらに豚舎を常に清潔にして適温を保つ等、豚にストレスを与えないよう細心の注意を払っている。 豚肉の質を左右する飼料にもこだわっている。長年の研究と経験をもとに配合された飼料には有名洋菓子店のバームクーヘンが含まれ、「バームクーヘン豚」と

も呼ばれるようになった。 最高品質の豚肉を提供する藏尾ポークの中でも、美食家を唸らせる一品が桃色の肉に見事なサシが入った「極上ロース」。肉の柔らかさ、甘さ、旨みはまさに極上だ。しゃぶしゃぶで食べてもほとんどアクが出ないことに驚き、シメの雑炊の絶品さに舌を巻くだろう。焼肉では塩・コショウのシンプルな味付けで十分堪能できる。 「一度味わうとやめられない」と、リピーターが増加中だ。

■本社/滋賀県蒲生郡日野町松尾3丁目23-5■設立/2002年 ■資本金/300万円■代表/藏尾 忠■従業員数/7名■事業内容/養豚・卸・販売■問い合わせ先/072-896-0291(大阪直売店)■URL/http://kuraopork.com/(オンラインショップ)

会社DATA

イチ押し!pick up

有限会社藏尾ポーク甘みと旨みに富んだワンランク上の「極上ロース」

SHIGAGIN TOPICS

指揮者・佐渡裕さんを迎え「創立80周年記念コンサート」を開催

 滋賀銀行創立80周年記念コンサートが9月23日、びわ湖ホールで開催されました。本公演は、長年にわたる地域の皆さまのご厚情に対し感謝の意を込めて企画したものです。2月にひこね市文化プラザで開催した「創立80周年記念プレ・コンサート」に引き続いて、日本を代表する指揮者・佐渡裕さんをお迎えし、佐渡さん自らが芸術監督を務める兵庫芸術文化センター管弦楽団と、世界的アコーディオン奏者・御喜美江さんの演奏が行われました。 当日は1,704名のお客さまがご来場。演奏に先立ち佐渡さんによるプレトークが行われ、創立80周年への祝辞を述べられた後、プログラムについて解説をいただきました。 その後披露されたワーグナー「歌劇『タンホイザー』序

曲」、ピアソラ「バンドネオン協奏曲」、ブラームス「交響曲第4番 ホ短調」の素晴らしい演奏に、満場の客席から盛大な拍手が送られ、ホールは歓喜の渦に包まれました。

み き

撮影:二村 海

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Page 13: SHIGAGIN BUSINESS WATCHING KEIBUN特別セミナー · になった理由は、社員たち自身が団結して作った経営戦略を実行し たことでした。その「経営戦略立案の方法」と「営業活動のマネジメ

KEIBUN特別セミナー

経営幹部の皆さまには、日々厳しい経営環境のなか、企業の永続的発展のためにご尽力されていることと思います。今回の特別セミナーでは、知られざる世界トップ企業をご紹介いたします。ほんの十数年前まで日本で万年3位といわれたその会社(の一事業部)が短期間で世界トップに上り詰め、高収益を誇るようになった理由は、社員たち自身が団結して作った経営戦略を実行したことでした。その「経営戦略立案の方法」と「営業活動のマネジメント方法」を当事者である講師が熱くお伝えいたします。

小さな事業部が、世界トップの高収益企業になった方法!!

株式会社 クリエート・バリュー

代表取締役 駒井 俊雄氏

経営幹部(管理職以上)

40名 ※先着順(定員になり次第締め切らせていただきます)

1社2名以上お申込の場合は、1名につき1,000円割引をいたします。しがぎん浜町研修センター6F(滋賀銀行本店より東へ100m)※駐車場はございませんので、公共交通機関をご利用ください。

経営幹部のための

経営戦略とマネジメントセミナー

プログラム

日 時

講 師

対象者

定 員

受講料

年 末特別割引

会 場

半日コース

成果をあげ利益を生む!

製造現場の仕事力向上セミナー

経営幹部のための

経営戦略とマネジメントセミナー

成果をあげ利益を生む!

製造現場の仕事力向上セミナー

製造業を取り巻く環境は、ますます厳しさを増し、自社の価値向上のためには、“現場力の強化”とともに、中堅、若手社員の育成は欠かせません。本セミナーは、製造現場の仕事の基本をはじめ、効率の良い生産活動に向けての「見える化」「5S」「カイゼンの手法」などをわかりやすく解説いたします!製造業に勤務されている若手社員の皆さまには、おすすめの特別講座です。

日本のモノづくりは現場が支える!!

プログラム

Attic faith(アティックフェイス)代表中小企業診断士 ファイナンシャルプランナー

顕谷 敏也氏

製造現場に携わる中堅・若手社員

40名 ※先着順(定員になり次第締め切らせていただきます)

※会員料金とは、しがぎんビジネスクラブ会員企業の受講料です。※テキスト代を含みます。昼食は各自でご準備ください。

※会員料金とは、しがぎんビジネスクラブ会員企業の受講料です。※テキスト代を含みます。

1社3名以上お申し込みの場合は、1名につき2,000円割引いたします。しがぎん浜町研修センター6F(滋賀銀行本店より東へ100m)※駐車場はございませんので、公共交通機関をご利用ください。

日 時

講 師

対象者

定 員

受講料

年 末特別割引

会 場

1日コース

年末緊急!

平成25年12月13日(金) 13:00~17:00平成25年12月6日(金) 9:30~16:30

会員料金 12,600円(税込)一般料金 15,750円(税込)

会員料金 10,500円(税込)一般料金 12,600円(税込)

1 生産管理って何だろう?2 生産性の阻害要因とは? 演習 業務のムダを見つけよう!3 見える化のアプローチ4 カイゼンの目のつけどころ 演習 作業改善を実感しよう!5 スムースな流れを実現するには?   演習 ラインバランスを改善しよう!   演習 ボトルネックを実感しよう!

KEIBUNビジネスセミナー 検 索TEL.077-526-0005http://www.keibun.co.jp

株式会社しがぎん経済文化センター 人材開発部お問い合わせお申し込み

1 世界トップ企業になるための経営戦略

2 〈事例研究〉経営戦略の基本フレームワーク

3 戦略からマネジメントへ

●かけはし通巻241号●平成25年11月号●毎月1回発行

●発行/滋賀銀行●企画・編集/株式会社しがぎん経済文化センター

〠520-

0041大津市浜町1番38号

 (077)526-

0005  (077)526-

3838

●URL:http://w

ww.keibun.co.jp/

株式会社アイティプランツ企業・強みの研究

矢橋ホールディングス株式会社時代にどう対応する──企業の持続可能性の研究

高 島地域が変わる──地域活性化の現場

SHIGAGIN BUSINESS WATCHING

2013 vol.152

November

11

木村水産株式会社

かけはしマネジメント対談■

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