世界諸地域とのスポーツ交流
学長メッセージ
高大連携で地域の向上を
「国際性」涵養の教育
国際参加プロジェクト
豊富な資料で研究を支援
町全体が学びの場に
パリ分校での交流会
うより、まずはコミュニケーションを楽しんでほしい」と永尾学長。長年培った語学教育力を生かして、市民とともに英語に慣れ親しんでいく。 語学教育のノウハウは随所に生かしていく。今年4月、「天理大学ビジョン2025」の成果のひとつとして、奈良育英高等学校(奈良市)と高大連携協定を結んだ。連携の理由には、同校が国際性の教育に大きく力を入れていることもある。「奈良育英高校の生徒が海外研修に行く準備段階として、本学の留学生たちと交流してはどうかと考える。世界の宗教や歴史について私たちが講義もできるのではないか。お互いに教育の中で培ってきた財産を持ち寄って、切磋琢磨したい」。国際力をひとつの媒体として今、天理大学は地域社会を大きく盛り上げているところだ。
天理大学の前身は天理外国語学校。1925年、日本で初めての私立外国語学校として創設された。以来、“語学の天理”としての教育を通じ、海外との連携を広げて国際性を涵養してきた。 国際交流はバラエティーに富む。交換留学ができる協定校は世界23カ国地域で45校。現在、約75人が世界18カ国に留学中だ。一方、毎年各国から留学生が訪れ、現在約60人が天理大学に在籍している。海外分校は二つあり、パリでフランス語学習が、ニューヨークで海外インターンシップが可能。学内には海外分校からの留学生もいて、日常的に国際交流が体験できるのも魅力だ。 また、7月に2週間行われる「夏期日本語講座」では、協定校などから70~100人の受講生を受け入れ、日本語研修のほか日本文化体験や観光地案内などの校外学習も行う。期間中は事前講習を受けた天理大学学生が、サポート役として海外受講生をおもてなしする。これは「国際交流を深めることは、日本のことを正しく知ると同時に正しい日本語を語ること」という、永尾学長の考えに合致する。 天理大学が掲げる三つの柱「宗教性」「国際性」「貢献性」を具体的にかなえたひとつが「国際参加プロジェクト」だ。インドネシアやフィリピン、ネパールなどで被災地復興支援、福祉ボランティア活動を通し、他者への献身を実践する。参加者は数カ月の事前研修で語学や文化を学んでから、2週間現地に滞在。密度の濃い体験によって、日本や世界への意識が変わった学生も多数いる。 スポーツが盛んな天理大学らしい取り組みといえば「国際スポーツ交流実習」だろう。海外に赴き、スポーツ観戦や交流試合を通じて国際交流を図る。「語学とスポーツを融合した異文化交流を、今後も進めていきたい」と永尾学長は語る。
天理大学には敷地に塀がない。天理市全部が大学のキャンパスのようでもある。大学は地域社会とも手を携えて、グローバル人材を育てていく。 2014年、天理市と包括的連携を、明日香村と相互連携に関する協定書を締結した。「大学は研究機関として超然とあるのではなく、今まで蓄積したものを色々な形で地域社会に還元していきたい」と永尾学長は話す。従来、特に地元・天理市の施策や行事には積極的に参加してきた。建学の精神「他者への献身」を果たした学生を天理市が「行政施策貢献学生」に認定する制度も設けている。市および市民との交流を深め、大学も地域の一員としての役割を果たし、存在意義を高める。同時に、学生が地域の行政施策に関心をもち、社会人としての基礎力を高めることにも期待する。 今年5月には市との共催で「Tenri Engl ish Village-天理英語村-」を天理駅前にプレオープンした(正式オープンは9月)。指導はネイティブスピーカーで、アシスタントは留学生などが務める。会話は英語のみ。村に一歩入れば日本語のない世界だ。プレオープン初日には約40人の小学生が参加した。もちろん、学生や社会人も参加できる。「英語を習うとい
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少子化で若者の数は減り、どこの大学も厳しい時代と言われる中、天理大学は2025年に創立100周年を迎えます。しかし、この時代の節目こそ本学が伸びる好機ととらえ、大学としてのクオリティーを高めていこうと考えました。そこで制定したのが「天理大学ビジョン2025」です。天理大学はどうあるべきかという原点に立ち返り、その理念をまとめたものです。皆が同じ意識をもったうえで変革に向けて前進したかったため、教職員と繰り返し意見交換を行って仕上げました。 大学は学生が主役です。学生にとって“本当にいい大学”を全教職員が一丸となって目指すため、長い歴史において伝統として培った良きものは守り、時代に応じて改めるべきものは改める。学生と教職員、そして天理大学自身がともに今日の「自分」を超えて、ともに未来を拓いていこうという思いが込められています。 本学の使命は、建学の精神にある「『陽気ぐらし』世界建設に寄与する人材の育成」です。「陽気ぐらし」とは、社会的条件や見た目がどうであろうと、老若男女誰もが日々喜びを感じて生活できることを意味します。学生には、この建学の精神に基づいた三つの柱「宗教性」「国際性」「貢献性」を修めて、社会の発展に寄与する人材になっていただきたい。これら三つは並列ではなく、密接に絡み合って存在します。
自分を超えて、未来を拓く創立100周年に向けて「天理大学ビジョン2025」を宣言
永尾教昭 学長永尾教昭 学長
昭和初期建造の落ち着いた空間に蔵書148万冊。「日本書紀神代巻」など国宝6点、「古事記」など重要文化財85点、重要美術品66点の貴重な史料を有し、世界各地から研究者が訪れる。
附属天理図書館
世界・日本の民俗資料、生活文化資料、考古美術資料など、約30万点もの資料がずらり。世界各地の生活や歴史を学び、国際性を養うことを目的に、1930年創設された。留学前に日本や訪れる国の歴史・文化を学ぶため、図書館と合わせて利用する学生も。
附属天理参考館
地域と連携し、社会に教育のノウハウを還元する
原点に立ち返り、全学で大学改革に挑む
海外の大学との連携で国際性をより強化する
2年次の時、天理市主催のウォーキングイベント「てくてくてんり」に参加し、大学エリアコースの企画運営から携わりました。市職員と何度も打ち合わせを重ね、構内のイチョウ並木で写真撮影したり、手作りの紙芝居や名産のほうじ茶で市の魅力を伝えたりと、学生の柔軟な発想が生きて、子どもから高齢者まで楽しんでいただきました。大学も地域の一員として、市職員や市民と協力し合い、地域活性化に貢献することの大切さを学びました。
天理市イベントの企画運営に参加し、自らが成長
西田 悠さん人間学部人間関係学科生涯教育専攻 4年次生
「宗教性」とは、特定の宗教を信じることではなく、宗教的情緒をもつことです。言い換えれば、人間は人知人力を超えた偉大な何かによって生かされていると知ること。これにより、自他の命に謙虚になり、相手を助けようとする「貢献性」が生まれます。「国際性」を身につけるなら宗教を知ることは不可欠でしょう。他国との相互理解には、その歴史的背景にある宗教に敬意を払うことが必要です。 学生は在学中にぜひ、一度は海外に出てほしい。世界には貧困やテロの脅威にさらされている国があります。日本の当たり前が世界の当たり前ではないと知ってほしいのです。その体験から自分は人生で何をすべきかが見つかるのではないかと思います。私自身海外で25年間生活して、ものの見方が変わりました。学生の輝く未来に役立てるよう、学内外で様々な異文化交流プログラムを用意しています。
7月16日(日)8月11日(金・祝)9月10日(日)11月4日(土)
10:00~15:00※入試相談会&大学祭
天理英語村では英語のカードや音楽を使うなど、英会話を楽しむ工夫が凝らされている
はるか
ひら
かんよう
せっ さ
たく ま
広告特集企画・制作朝日新聞社メディアビジネス局
Tenri University天 理 大 学 2025年に創立100周年を迎える天理大学は100年の
節目を発展の好機ととらえる。建学の精神にのっとった「天理大学ビジョン2025」で、国際的な人材を育てながら、変革を推し進めていく。
掲載日 6月 日 6月20日 大学力 天理大学 念校
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