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Title 細胞周期と細胞形態形成を調節する蛋白質脱リン酸化酵 ... · 2016. 6....

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89
Title 細胞周期と細胞形態形成を調節する蛋白質脱リン酸化酵 素( Dissertation_全文 ) Author(s) 島貫, 瑞樹 Citation Kyoto University (京都大学) Issue Date 1994-03-23 URL http://dx.doi.org/10.11501/3075839 Right Type Thesis or Dissertation Textversion author Kyoto University
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Page 1: Title 細胞周期と細胞形態形成を調節する蛋白質脱リン酸化酵 ... · 2016. 6. 21. · PP 一 sds22 ア、 、 M期 通. 出11 .細胞周期HillGH における分裂詩母ブオスブアタ・・・

Title 細胞周期と細胞形態形成を調節する蛋白質脱リン酸化酵素( Dissertation_全文 )

Author(s) 島貫, 瑞樹

Citation Kyoto University (京都大学)

Issue Date 1994-03-23

URL http://dx.doi.org/10.11501/3075839

Right

Type Thesis or Dissertation

Textversion author

Kyoto University

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主論文

学位申請論文

細胞周期と細胞形態形成を調節する蛋内質脱リン酸化酵素

島貫瑞樹

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目次

U日

h、結果

細胞周期制御におけるリン酸化・脱リン酸化の重要性

プロテインフォスファターゼのこれまでの研究

プロテインフォスファターゼの分類

PPl様フォスファターゼの細胞周期制御における役割

PP2A様フォスファターゼの細胞周期制御における役割

研究の経緯

ppel+遺伝子はプロテインフォスファタ ーゼをコードする

ppel+遺伝子破壊は、生育の低温感受性と

細胞形態異常および接合能の欠損を引き起こす

ムppelの低温感受性表現型の多コピーサプレッサー

出芽酵母のSIT4遺伝子も多コピーサプレッサーである

多コピーサプレッサーによる細胞形態異常の抑制

ppel+遺伝子と必須機能を共有する遺伝子

ppel+遺伝子産物の同定

ppelと直接相互作用する蛋白質

ppel+遺伝子過剰発現の細胞分裂における効果

ppel+遺伝子産物の細胞内局在

ppel+遺伝子の染色体上の位置

新しいフォスフアターゼ遺伝子ppe2+

ppe2+遺伝子の多コピー導入は

ppel+遺伝子破壊株の表現型を抑制する

ppc2+遺伝子は増殖に必須で、ない

ppe2+遺伝子の過剰発現の効果

ppe2+遺伝子産物の同定

ppe2+遺伝子産物の細胞内局在

2

12

32

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ii

考察

ppel+泣伝子の必須機能

細胞長の変化について

細胞形態の変化について

接合能の欠損について

関連閃子について

2A型プオスファターゼ関連、 ppaI +/ppa2+泣伝子

ppc2+辿;伝子

dis3+遺伝子

PKC!見通、 pckl+遺伝子

piml +iilf云子

sls5+泣伝子とsupAi宣伝子

pl30

キイキヰと )Ji去

補造

papl+依存的打り活性を制御する増殖必須遺伝子pa山+

文献

謝辞

49

56

59

78

86

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要旨

分裂酵母の新しいセリンスレオニン特異的プロテインフォスフ rターゼをコードする

遺伝子ppel-←は、 i型フォスファターゼと2A型フォスファターゼの類似性を利mしたハイ

プリダイゼーションのスクリーニングによって、 2A型に相同なフォスファターゼをコー

ドする2つの遺伝子ppal+、ppa2+と共に、大倉らにより単離された。本研究では、 ppel

フォスファターゼの細胞機能の解析を目指しt.:.o

ppelの他のフォスフアターゼに対する予想アミノ酸配列の相向性は、分裂陣ほppa2(

53%)、dis2(39%) であったo ppelに対する抗体は、分裂酵母の37kdのポリペプチド

を認識した 2 追伝子破壊は低温感受性致死と細胞形態の変化(短く、洋なし形になる)

を引き起こしt.:.o これらの表現型はppel+遺伝子を持つプラスミドの導入によって完全

に相補された。以下に示す4種類の多コピーサプレッサ一遺伝子が同定されたo 1) 2A

型フォスファターゼをコードするppal+遺伝子およびbpd+j宣伝・f・ 2)有糸分裂に必須

な泣伝子dis3+:i宣伝子、これは、出芽酵母のsit斗変異の多コピーサプレッサーである

SSDl/SRKl 遺伝 fと績似性を持っているo 3) プロテインキナ 一七C様のキナーゼをコ

ードするpclk1 +jli伝子。 4)本研究によって単離された新しいフォスブアターゼをコード

するppe2+遺伝子 また、予想されるとおり、 tV13F酵母のSI日 泣伝子もppel+泣伝子破壊

株の多コピーサフレッサーであった。 ppelプロテインフォスファターゼは、細胞の形態

形成と有糸分裂ドおいてこれらの多コピーサプレッサー泣伝 f-PM却を制御するもしくは

これらに制御されることにより機能を果たしているのかもしれな L、D

また、 ppel+遺伝子をプロープとしたハイプリダイゼーションによって、祈しいフ片

スファターゼ造{式 j乙ppe2+を単離した。 ppe2+遺伝子は、ムppcl変異の多コヒーサフレッ

サーでもあっ t.:.o 他のブォスファターゼに対する-+111百1'1:-1:は、 ppe1 (60%)、ppa2(59%)、

dis2(45%)、ウサギPPX(72%)で‘あ った。 ppe2は、相同'1"1:を持つ部分に他のフォスプアタ

ーゼには見られない、特徴的なfifi人配列を持っていたo ppe2+ ;Jl f云イイ立生育に必須では

なかっ t.:.0 ppc2+ili伝子産物は細胞内で核、特にク Uマチン領減にJUJ在した。

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序論

細胞周期制御におけるリン般化・脱リン酸化の重要性

細胞周期の進行において、生体反応をつかさどる分チはダイナミックに変動し、その

制御に蛋白質のリン酸化 ・脱リン酸化のような可逆的な翻ぷ後修飾が関与することが知

られている。

細胞周期の研究はMPF(M期促進国子)/サイクリン ・cdc2キナーゼの発見によ ってめ

ざましく発展した(Masuiet al., 1971; Smith et al., 1971)0 MPFは、成熟過程で第一減以分

? 裂前期に停止した卵細胞に対して、減数分裂を進行せしめ卵成熟を議導する卵成熟促進

因子として発見された。

「、

その後、細胞周期特異的停止の表現型を示す突然変異体の研究からcdc2キナーゼが発

見された。さらに、ウニの卵割周期に伴って劇的な泣変動を示す長打釘として発見され

ていたサイクリンがcdc2と複合体を形成し、この校合体がMPFの尖体であることかぷさ

れた(Lohkaet al., 1988; Gauticr ct aJ., 1988; DlInphy et :ll.、 1988) iVIPF/サイクリン.cdc2キ

ナーゼは、有糸分裂においても 、酵母のような下等点絞生物からヒトのようなおやU.f奈

生物まで、広く保存されていることがわかった(Lee:lnd Nursc 1987) ,

サイクリンは間期に徐々に治績し、 M期中期から後期移行fl与に劇的に分解される こ

の周期的変動は、ルlPF活性の変動と一致しており、サイクリンがi¥IPFの帯IJí~Pサブユニ ッ

トと与-えられる所以であるが、サイクリン .cdc2キナーゼ政令体は、さらド、リン殻化 ・

脱リン百変化の副訳後fl多飾によって制御されている(Gouldet al.. 1989) ,サイクリン とtiti合

したcdc2キナーゼは、 ATP結合ドメインの近傍にあたる)51'"のチ口シン波法 (Y15)を

weeJキナーゼによってリン酸化され、不活性化されている ¥lPFの活tl:化!二.土、 cdc25

フォスファターゼによるYI5の脱リン酸化が必要であり、このステップがM矧への進入

を決める鍵の一つである(DlInphyel al川 1991;Gauticr ct al.. 1991)。 もう ーカ所、 cdc2キナ

ーゼの167位のスレオニン残必 (TI67)がリン酸化されることが知られているが、 Cの

リン酸化はMPF活性に必須であり、触媒活性ポケットの形成とサイクリンの結合γ関係

すると考えられている

また、 weel/miklキナーゼおよびcdc2Sフォスファターゼも、それぞれ、リン酸化 ・脱

リン酸化の制御下にあることが示唆されており (Mi 11m ct al.. 1992a, 1992b: Parkcr et al..

1993; Wu el al., 1993)、細胞周期制御においてもリン般化脱 ・リン様化カスケード(ま複

雑なネットワークを形成しているらしい。

2

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、、

表 J'分裂醇母のブロテインホスファタ ーゼ

選伝子

dis2+

sds21+

ppal +

ppa2+

ppel +

ppe2+

pρbl・

ρ:cl

pic2.

ccc25 •

pypl •

ρ;'.02+

py.o3

型 アミノ主主特異性

セリン/スレオニン

セリン/スレオニン

2A セリン/スレオニン

2A セリン/スレオニン

中間 セリン/スレオニン

中間 セリン/スレ方二ン

28

2C

2C

ccc25

PTP

PT':>

PTP

セリン/ス μ 方ニン

亡リン/スレオニン

之 Jン/スレオニン

- -'‘ , - ン /

戸{・.

7・:_jン/

テロシン

テロシン

辻I dis2 ~ sds21・の二境汚:支誌は完売

法2: ρρ♂1 ", .opa2ーの二三辺境伐にきA完

注3: ρρe 1 +, ρρ♂2 -7]) -Hi民:亥f王:二主完

i主I.!: '.'/eel支呉が;l~入 ξ れると主資ξ~~

i主5: pyρ1", .oy,ρ2・の二塁ミ:兵?三!三雪之完

i主o: ilCC・'c25weef宍{子下て江主完

4

遺伝子夜寝

生野可能 i主1

生青可能 i主1

生育可能 i主2

生野可能 i主2

生官可能 i主3

年育可能

:三まま可員三

之許可能

一一 ‘-;1';i:: 'ユ句

之官可能 ;主5

:と許可能活5

>‘,~、, ~ー・ゐ・・ ~­.:.: 'f.i ::1 I]::: .:, ~

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G2期

一12

-aa一

一nドnv一

一P

P一

sds22

ア、、

M期 通.

出11.細胞周期HillGHにおける分裂詩母ブオスブアタ ・・・どの役割戸、

医iみをイナ:tたものがフナスファターゼの紋煤サブユニ y 卜

先端に矢印!ま正の市Ij旬、模様は負の市Ijí~~ を去す。

5

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"

1992; Yoshida el al., unpublished) (図 1)。

これらのフォスファターゼが細胞分裂周期において必須であることは、ごく最近確立

されたことである。コウジカピAspergilalusnidulans (Doonan Cl al., 1989)、分裂酵母

Schizosaccharomyces pombe (Ohkura et al., 1989)、ショウジョウパエDrosophila(Axton et al..

1990)などの有糸分裂において欠損を持つ突然変異体から、フ寸スフ ァターゼ遺伝子の

変異が発見されている。これらのフォスファターゼ遺伝チ産物は、日市乳類の l型フォス

ファターゼの触媒サプユニット (pp1) と高い相同'Itを持っている。アミノ酸配列の相

向性は、分裂酵母dis2と附乳類PP1で約80%である。 PPl線追伝子が細胞分裂に必須であ

る決定的な証拠は分裂酵母において得られた。すなわち、 PPlに山伎に頒似したポリペ

プチドをコードするdis2+遺伝子とsds21+遺伝子の二重破壊が致死をもたらすことである。

PPI様フォスブアターゼの細胞周期制御における役割

1. M期中期の進行に必須な機能

分裂酵母のPPl様フォスファターゼであるdis2 と sd~21 は、 52複する必須機能を担っ

ているo これらの迫伝子の二重破壊株は、致死となるが、ブフスミト欠t&i去によれゴ、

染色体が凝縮し、スヒンドルが短いまま M期中期プレート様偽造の状態でイデU'.している

細胞が観祭される。(Ohkuraet al川 1989)0dis2/sds21 i古I~I日立、 Mjりj rj I HJjから後期への移行

に必須であることがぶ峻される。低温感受性変異株clis2-11の場合では、 ililJI;Ni品J支圃ト (20

" OC)で、染色体は(;jf文に凝縮し、姉妹染色分体は不分離のまま、スヒンドルが伸長し、

両-極に2:1 または3:0に染色体が分布して停止する disl<現 l~~! 壱ぷす (Ohkura CI al.、 1988)コこ

のとき、制限温度ドで‘のdis2/sds21に依存したフォスファタ一七川悦(ヒストンHlおよ

びフォスフォリラーゼを基伐として測定)は非常に低下し(Kino,>hilaCI al., 1990)、HIキ

ナーゼ活刊:は向いまま維持される(Kinoshilaet 乱、 1991a)ので、¥ItJtfjから!日j期への移行が

できなくなっていると考えられる。 dis2-llの変異蛋白Tれま、野生相sds21itEf白伐の存在

にもかかわらず、そのj台Itをも低下させているので、 nの(公It効果を1.):つらし~ '0

2. sds22ili (1 nによる~n特異性の調節

分裂酵母では、細胞周期制御において重要な働きをするPP1級ソォスブ γターゼの調

節サブユニットが発凡されている。ロイシンに笛む22伐必を ij'i.f占:とサる 11[itlの反復配列

を持つ蛍115Tをコ ードするsds22+遺伝子は、 dis2-11変wの多コピーサフレッサー遺伝チ

6

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ー¥

として単離された(Ohkuraet al., 1991)0 sds22+は必須遺伝子で、遺伝子破壊すると致死

であるが、プラスミド欠落法で観察される終末表現型は、ムdis2ムsds21二重変異株の表

現型と似ており、 M期中期プレート様構造を示して停止する。 sds22+遺伝子産物と

dis2/sds21フォスファターゼは、抗dis2抗体と抗sds22抗体のいずれを用いた免疫沈降法

によっても共沈し、これらが複合体を形成することが示された。さらに、 dis2フォスフア

ターゼの基質特異性が、 sds22との結合によって変化することがわかっ t':(Stoneel al.,

1993)。抗dis2抗体で、免疫沈降したものは、フォスフォリラーゼとヒストンHlの両方と

も良い基質としたが、抗sds22抗体で、免疫沈降させたフォスファターゼはヒストンHlの

みを良く脱リン酸化したo sds22蛋白質と複合体を作るdis2/sds21フォスファターゼが、

サイクリン .cdc2キナーゼによってリン酸化された蛋自民をM期終了時に脱リン酸化す

る可能性を示して、興味深いo

sds22十遺伝子産物はdis2/scls21フォスファターゼの調節サブユニットと考えられるが、

scls22の温度感受性変異株で、は、制限温度下で、c1is2蛋白ftが不安定となり存在量が減少す

るので、dis2蛋白質の安定性にも関与しているらしい(SlOneel al., 1993)。細胞中の全dis2

蛋白質の量は、細胞周期を通じて変化しないが、サブユニットとの結合や、細胞内局在

の状態によっては、 dis2の一部は大きく変動するかもしれな"¥0

PP2A様フ ォスファターゼの細胞周期制御における役割

¥ 卜 M期進入のタイミング調節

分裂酵母のPP2A様フォスファターゼは、二つの遺伝チppal+、ppa2+!こよってコ ー ドさ

れている。これらは必須機能を共有しており、 ppa2がその主たる担い手である(Kinoshil<l

et al., 1990)0 ppa 1 +を遺伝子破壊しても生育可能である。ppa2+破壊株は生育可能だが、

細胞長が短くなる"semi-wee表現型"を示す。二重破壊株は致死である ι このH

semi-wee表現型"は、 wee表現型(Fanles1981)に類似し、未成熟な分裂 (prematuremilosis)

の結果と考えられる。6.ppa2wee 1・50二重変異株は致死となり、また、 ppa2欠失変異は

cdc25-22変異株(Nurse1976)の温度感受'Itを部分的に抑制する。これらの結果は、 ppa2ブ オ

スファターゼカ丈サイクリン・ cclc2キナーゼを負に制御することによ ってM期開始の制

御に関わっていることを示唆する(Kinoshitaet al., 1993)0

cdc2キナーゼ、の活性化因子で、あるcdc25自身についても、リン酸化・ 脱 リン酸化によ

る活性制御が報告されている(Kumagaiand Dunphy, 1992; 1zumi el al, 1992)0 cdc25はM期

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r菌、、1・

由、

M期中期停止 dis表現型

〈ごに~ 域主

野生型 Ddis26sds21 dis2-11

6sds22

wee表現型

semi-wee表現型G2期停止 丸い細胞

笹ジ ③ 6ppa2

op-sds21 op-cdc2S c'¥ppe 1

ふpypl ts cdc2S

|司2. 分裂形町プロテインフォスファターゼ変異沫の表現出

ハーフトーンは染色体領域を、小さいえばスピンドル盗体を示すg 細胞

内の直絞ltスヒンドル、自殺は細胞7{微小包:を示すaldtJJjj旦!さ受性、

cs!ま低igf;ふ52-i71.、D!立造伝子三支壊、 op!三大丞発ミえをそ1しぞれ去す。

8

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備、

開始時にリン酸化を受けて活性化され、 cdc2チロシン 15を脱リン酸化することによりそ

のHIキナーゼ活性を上昇させる。フォスフアターゼ阻害斉IJであるオカダ骸 (PP2Aを特

に強く阻害)は、 MPFの活性化を誘導するが、 cdc25の脱リン酸化に、オカ夕、.酸感受性

のフォスファターゼが関与することが示されている。 PP2Aが直接その脱リン酸化を行っ

ているのかどうか、今後解明されるべき問題である。

ppa2蛋白質の細胞内の存在量は細胞周期を通じて a定である。しかし、 PP2Aは、

60kdと55kdlの:つの調節サブユニットを持つことがわかっており、分裂酵母におけるそ

れらの存在と細胞周期制御における役割について、今後の研究が待たれるo

PPl様のdis2+遺伝チとPP2A様のppa2+遺伝子は必須機能を共イfしない。すなわち、

dis2とppa2のて;立変異株は生育可能である。 dis2および、ppa2の変異株がはっきりと異なる

表現型を示すことはこの結果と一致するが、このことは、これらの細胞分裂周期におけ

る機能が異なることを示唆する。 2B型様のフォスファターゼをコードする他の遺伝子も

出芽酵母で報告されているが(Cyenel al., 1991;しiuel aし1991)、 j立{去チ破壊は生育可能

であり、これが細胞の生育に必須ではないことを示唆する。

また、時乳類チロシンブォスファターゼと相向性を持つ分裂醇f:土pypl、pyp2!ふvee1キ

ナーゼを正に制御し(Ottilicet al., 1991: Millar el al., 1992b)、pyp3!.:!:cdc25とr'iJじ経路で

cdc2キナーゼの15位のチロシン伐碁の脱リン酸化を制御しているこ とが示唆されている

(Millar et al, 1992a)。

研究の経科

ppel +J宣伝チは、大会らにより、 ppal+遺伝チ、 ppa2+Jilf云r-とともに単離された。

2A型フォスファターゼの分裂酵母における相同遺伝子を単級するため、 Prli乳類のl型

フォスブアターゼと2A型フォスファターゼの問で保存されているアミノ厳配列

YGFYDECに対応する混合オ 1)ゴヌクレオチドを作成し、 32Pf;f'ぷプ口一ブとして、多コ

ピープラスミド、pDB248をベクターとする分裂酵母ゲノムライブヲ 1ト・に対してゆるい

条イ牛でサザンハイフリダイゼーションを行なった。このスクリ一一ング!こより 、3種類

のプラスミドヤPHIOI、pPH102、pPHJ04が単離された(Kino,>hilael aJ, 1990) サブクロー

ニング、塩基配列決定の結果、 plコト1102 、 pPHI04には、 ~1~ t.、(二 ~W%の判 IIriJfl: を持ち 、 時

乳類2A:lli!ブォスフ γターゼに対してそれぞれ78-79%の相!日H'I今持つ針山町をコードす

9

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~

る遺伝子が含まれていた。これらは、 ppal+、ppa2+と名付けられ、後の解析により、重

複した必須機能を担う 2A型フォスファターゼ相同遺伝子で、あることが示された。また、

pPHIOlからは、 ppa2に対して54%、dis2に対して43%、出芽酵母Saccharomyccsccrevisiac

のSIT4(Arndt, 1989; Sutton et al., 1991)に対して73%の相向性を持つ蛋肉質をコードする

遺伝子が発見され、 ppe1+と名付けた ((Kinoshitaet al. 1990)で、はppx1+) (~13、図 4 、

図 5) 0 ppelは、出芽酵母SIT4と同様、 PP1とも PP2Aとも異なる、新しいサブファミリ

ーに属するセリン ・スレオニンフォスファターゼであると考えられる。

本研究は、 ppe1+と名付けた新しいフォスファターゼ遺伝子の機能解析を日指した。

その結果、 ppel+遺伝子は、 2A型様フォスファターゼ遺伝子ppal+とppa2+、PIくC様キナ

ーゼ遺伝子pck1+、 および姉妹染色分体分離に必須な II0kdの蛋自民をコードする

dis3+遺伝子などと機能連関し、細胞制御に多面的に関わっていることが明らかとなっ

た。また、 ppelと相向性を持つ新しいフォスファターゼをコードする遺伝子ppc2+を単

離し、その解析も行った。

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pPH101 u 仁コ一一予

ppe1+

U

hu

'k

,.,

位13.pPHIOIの市ur;li醇素地図,、、

pPHIOI中に含まれる分裂酵母ゲノム附片の制限詳紫地図をポす。

ppcl+遺伝子のコード領域を囚角でJえした。

矢印はppeI +j立伝 子の向きを示す。

11: HindIII. BQ: 821J1. ..., ...

11

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結果

ppel+遺伝子はプロテインフォスフアターゼをコードする

分裂酵母ゲノムラ イブラリーから、2A型様フォスファターゼのアミノ酸コンセンサス

配列をコードする20塩基の混合オリゴヌクレオチドを用いたハイブリダイゼーション法

でppel+遺伝子が単離された。 ppel+遺伝子の塩基配列を決定し、305アミノ酸残基のコ

ード領域を見いだした(図的。 ppel+遺伝子の塩基配列は、Matsumo& Beach によって

単離されたespl+遺伝子の塩基配列と同一であった(Matsumotoet aし 1993)0ppe 1 +遺伝子

をプロープとしたゲノムDNAに対するサザンハイブリダイゼーション法では、予想され

るサイズに単一のバンドのみが検出された。

分裂酵母の他のセリン/スレオニンフォスファターゼとアミノ酸配列を比較すると、

ppel は2A型様フォスファターゼ:ppa2とi型様フォスファターゼrdis2に似ていた。dis2に対

して (39%同一)より ppa2に対して (53%同一) 、よりよく似ていた(図上 表2)。他

の生物のブオスファターゼと比較するとSaccharomycescercvisiaeのSIT4、Drosophilaの

PPV (Cohen et al., 1990; Mann el al., 1993)、ウサギのPPX(da Cruz e Silva et al., 1988;

Brewis et al., 1993)と高い類似性を持っていた。 ppclとこれら3つのフォスフアターゼの

アミノ酸配列の類似性は両末端付近の僅かの部分を除いては全体にわたって見られた。

しかし、カルボキシ末端の残基YFL/lがppal、ppa2、ppel、SIT+、PPH3、PPV、PPXで

保存されていたo

ppel+遺伝子破壊は、生育の低温感受性と細胞形態異常および接合能の欠損を引き起

こす。

ppel+遺伝子が生育に必須で、あるかどうか調べるため‘S.pombeのura4+遺伝子を合む

1.8kbのDNA断片を用いて遺伝子破壊を行なった (図6a)。得られたヘテロ二倍体の

Ura+形質転換体は、330Cにおいて生育可能な4つの胞チを形成した。ヘテロ二倍体 (ム

/一)および一倍体のsegregants(ムまたはー)のゲノム DNAに対するサザンハイブリ

ダイゼーションの結果、ppel+の遺伝子破壊によって予想されるサイズ (BgIII消化で、

8.5kb、HindIII消化で'2.0kbと2.lkb)にバンドが検出された (図6b)。これらの結果は、

12

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M F D L D E W 1 A T V R.K C K Y L P E H 20

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丘onlTACCCAGλ'1ATAA'1'1λCA'1'1GCTTCGTGGTAλ'1CλCG;ユ」ミλGfCGCC入G入TCACTCAAGTCY P D K 1 T L L R G N H E S 弐 Q こ T Q V

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こコ rd V

C入'1'i¥'i'λCCGλλTTC

図4. ppe 1+遺伝子の度基配列と予想泣伝子産物のアミノ言えだダIJ

守 730

260

→8tiO 230

ゆ 9)0

300

.960 305

974

{立を示す。

jTI伝子破壊に丹J~可たとcoRI {f!; f立と抗体の zajjj 拾のための棺合タンパク作成にJfJ~、たSspl部

13

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表2. ppelと他のPPaseとのアミノ酸配列の比較

S.pombeのPPase

dis2 43.3% / 277 aa

sds21 44.4% / 286 aa

ppa1 54.8% / 303 aa

ppa2 54.1 % / 303 aa

ppe2 59.9% / 307 aa

ppbl 40.8% / 282 aa

他の生物のPPase

SIT4 72.5% / 305 aa S. ccrcvisiae

PPH3 58.3% / 309 aa S. cercvisiae

PPX 61.7% / 303 aa rabbit

PPV 67.5% / 305 aa Drosophila

, 型、,A

14

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山内〔

O〔

一一〔

円二円

∞〔山

〔山一

C

山一

c=> c誕::> r、_ c=>

,__、.t:> c耳::> oc>

i,¥J亡、

ν

士ouwm一一一斗一九二夫、,

一に一心一

υ壬一

周》

J

J同申告一-三Sυ~ο一一)

ux一円一行一法三枠{ホ

,一J

一・一戸「一一法LVオ一

vu一ムヌミ-UUEωを¥州、円

QU‘l

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κ一パトハも弓一

一心一又一(一

.m一こ

MωzoトMZMZLL=主主主Cのの00〉O〉ZO¥¥山4qLMJ一〔)比のU44ω凶(}〉の22〈O〈Z白山山一)Uと一弘〈の斗〕」〉」{)ZMのl比比山・fu白山

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15

『ら,・ー-c、、J C-、,←- ru <司 v>

幽幽- O. 0 . ・F・£ノヲ ~. 0.. ..-包J

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「六

a B H ~

ー咽量4‘

B H H -'---t.

咽. 2.0 ... ー・4

b 8g11

xx + +

8.5司 喧圃哩B

6.7 -・・・ー -ーーkb .

図6. ppe)+jll(~字夜夜

(a)ppc 1;-遺伝子破壊の椛成

csz K

æp~

4.1 6.7 kb

~ H

ura4

-・85 kb

d. d. %九

H B トーム

、~

H

2.1 ...

刷、d削

+ + d. d.

B トー」

F・P

-4.1

_2.1 2.0

ppe l +遺伝子中のKpn I きISfむこ Hind Il I リンカーを挿入し、 ura..j.+j宣伝チのHind ll H~}J,ーを挿

入した。ここから、 8.5kbのBglII断片を切り出し、 S.pOll1bc -.的体細胞に導入した。

(b)ppe I +)宣伝子破壊の確認。

ゲノムDNAをBglIIおよびHindlll消化し、サザンj去を行った ppel+迫伝子を合む斗.Ikb

のHindllH析片を32p標識し、プロープとして用いたo

+/+: !封'生型て倍体,

+/ム:ゲノムの片方にのみ破壊されたppel遺伝子を持つヘテ口二倍体,

+および.ム:ヘテロ六倍体からのイ音体segregantsのーキ11、

+は野生型ppel+j宣伝 f、ムは破壊されたppcl遺伝子を持つことを去す。

16

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~

ppel+遺伝子が生育に必須でないことを示す。

しかし、一倍体のppel+遺伝子破壊株(ムppel)の生育は、正常ではなく、生存ネは

低下していた。 YPD富栄養培地中、 33tで細胞数の二倍に増える時!iijl立野生株では2.2

時間であるが、ムppe1では同じ培養条件で3.5時間であった。さらに、 MatSllmoto&

Beach (1993)の記述にもあるが、ムppe1の生育は低温感受信1:で、あった 26'Cでは小さな

コロニーを形成し、 200

Cではコロニーを形成しなかった(閃7a) 0 ppel+遺伝すこを持っ

た多コピープラスミドを導入すると、低温感受性の表現1f~が相補された(凶8) 。した

がって、 ppeI +J![伝子の欠損は低温感受性致死をもたらすと結論した。

ムppe1 では細胞の長さと形が野生型細胞とは異なっており、短く、)L\'、Jf~になってい

た(図7b、図的。ムppelの平均細胞長は、 260Cで、7.6,um、33Cで"9.6/lmで、あったc 26

℃で遅く増殖しているムppel株の平均細胞長 (7.6μm)は、 36Cでの川eI・50変異株

(Fantes 198 1; Russcll and Nurse 1986. 1987)の平均細胞長 7.0/1111)に近く、野生株の平

均細胞長11.0μmよりもかなり短し、。しかし、ムppcl変異株では、細胞の/よさがweel-50

変異株の場合の約1.5倍になっているという点で、 wecl・50とは異なっている(凶7b

ムppelでは、細胞が九くなっていたり、洋梨型になっていたり、あるいはもっと異常な

形態となっていたりする。weel-50変異株では、野生株と同じように、 f11型の細胞であ

る。

DAPI染色した細胞が、同7bに示しである。 過凝縮した染色体も-Y47;?にうよ記された染色

体も観察されなかった。ムppel株の有糸分裂途中の細胞の;1211介は260

Cで、の訓合は野生株

と同等で、あった。したがって、ムppelにおいて、有糸分裂における[J立った異常は{ロIも

見られなかっt::.o

ムppe1細胞の33'C 、 26-C 、 200

CにおけるDNA含尺を FACScani}~によ っ て解析したc 凶

7cに示すように、 33Cて対数増殖期にあるムppe1の細胞のD'¥八合i;1・ピークがiつであっ

たo このヒークのiUUは、向条件での野生型細胞の示すG2J.~;jの O'\ A合日・のどークから、

GJ期のDNA合iA;のピーク位問の反対但IJにずれていた G IHJjの*111胞の1)λA合訟のピーク

位置は、祭315j原枯渇させた野生型細胞や360Cの制限j副主卜.においたcdclO変異株によっ

て決めた。このずれは、おそらく 、細胞の形や長さの変化によるらのたとJ5・えられる。

したがって、.l'f容日'I~)支ドで、のムppel の細胞はほとんどG2則のDNA合 jI;:であると A考えら

れる。 26OC;でよ村舶の迎くなった細胞も、 200

Cで増殖を停止した細胞もFACScan?去の結果

17

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;a 330C

WT sppe1

図7.ppcl+法伝子破壊株の表現型

(a)低温感受性

Wl: 野生株,ムppcl:ppel+遺伝子破壊株

260C 200C

YPD寒天培地にストリークし、 330C、260C、200Cでそれぞれ4[1問、培延したo ppel 遺

伝子破壊株は、 200Cではコロニーを形成できない。

(b)細胞形態と核形態

330C、YPD中で対数的に増殖している野生株、 ppa2+jll伝子破J刻末、 wecト50変異株、

ppel +j宣伝子破壊株のそれぞれをDAPI染色し、蛍光顕微鋭で観祭した ppel+遺伝子破

壊株では、細胞が九く変形していた。核形態には異常・は凡られなかったc 幽右下のパー

は:10μmCl

(c)細胞のDNA合;If

330

C 、 YPD~I'で対数的に増殖している野生株と ppc l +遺伝子政f史料、の DNA合泣を

FACScanì法で籾IJ~主した。

号史実!こ続く

18

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wt sppa2

wee1 sppe1

n

C

wild type i1ppe1

。.."" ・Q3 _gg OQQ IQ3Q Q 2Q'oI <4QQ ~QQ Qa2 lQgQ

図7'め続さ 19

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r、

は同ネ栄であったo

また、ppel+遺伝子破壊株は、異なる接合型の野生株と掛け合わせても 、接合体を形

成せず、接合不能となっていた。

ムppelの低温感受性表現型の多コピーサプレッサー

様々のフォスファターゼ、キナーゼおよび関連の遺伝子についてムppelの低温感受性

を相補できるかどうか試験した。図8と表3で示すとおり 、分裂酵母の以下4つの遺伝子

が多コピー導入によって低温感受性を抑制で、きることがわかっ t::.o これらは、260Cおよ

び200Cでコロニーを形成することができた。フォスファターゼ、遺伝子ppal+および、ppa2

+は(Kinoshitaet al., 1990)、多コビープラスミドによって導入すると 、ムppe1の生育阻害

の表現型を抑制できた。この2つの遺伝子産物のアミノ酸配列は約80%相同である。フォ

スファターゼ遺伝子dis2+;宣伝子とsds21+遺伝子(Ohkllraet al., 1989)、およびdis2+と

sds21+の制御因子であるsds22+遺伝子は(Ohkllrael al., 1991; SLOne Cl al., 1993)、それぞれ

ムppelの低温感受性を抑制できなかった。

dis3+遺伝子を多コピープラスミドで導入したムppel株もまた、200Cでコロニー形成で

きるようになる(図8)。 したがって、dis3+遺伝子もコピー数の増加によってムppclの

低温感受性致死を抑制できるo このことは、 S.cerevisiaeにおいて、 SSD1J宣伝子の過剰

発現により sit4変異の表現型が抑制されることとよく似ている o dis3+jilイ式子産物の予怨

アミノ酸配列は、SSDI/SRK1の配列(Suttonelal.,1991;Wilsonclal., 1991)と頒似性があ

ることが示されている(Kinoshitaet al., 1991 b)o dis3+遺伝子は、フォスファターゼ遺伝子

dis2+と密接な関係にあることが報告されている。 dis2-11とdis3-54はそれぞれ低温感受

性で、その表現型は非常によく似ている。またdis2-11dis3-54の二重変異株は、非制限

温度下でも致死となる。

驚いたことに、プロテインキナーゼC関連遺伝子pck1 +(Toda et al., 1993)を持つ多コピ

ープラスミドがムppelを相補することがわかった(図8)。プロテインキナーゼpcklと

pck2は晴乳類のプロテインキナーゼCのコンセンサス配列を持っており、また、 pck2

+遺伝子の欠損変異株は、ムppelと似通った細胞形態異常の表現型をポす。

これらの多コピーサプレッサーは、3種に分類される。すなわち、フォスファターゼ、

キナーゼ、有糸分裂に必須なフォスブアターゼ関連蛋白質である。これらの泣伝子

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表 3.ppe 1 +遺伝子破壊株の低温感受性の抑ijilJ

泣伝子 コロニー形成

(200

C) (330

C)

ppcl+ +++ +++

vcctOI・のみ ++

ppal+ + ++ r""-

ppa2+ + ++

dis2+ ++

sds21+ ++

scls22+ ++

dis3+ + ++

pckl+ + ++

SIT ..J.(S. ccrevisiac) ++ +++

SSD I (S. ccrcvisiac) ++

21

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330C 200C

dis3令

割T4

/:4

l〆 !

丸右

図8. 多コピーサプレッサーによる

ppel+遺伝子破壊株の低温感受性の抑制j

それぞれの遺伝子を合む多コピープラスミドをppel+遺伝子破岐株γ導入し、 EMM2祭

天培地にストリークした。それぞれ、 330Cでi日間、 260

Cで6日間、 20Cで10日|旬、成長

した。

2.2.

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ト1

ppal+、ppa2+、dis3+、pckl+によるムppelの表現型の抑制は、 ppel+遺伝子自身によるも

のより不完全であり、 200Cや26

0Cでのコロニーの大きさは、野生株やppel+遺伝子を含

む多コピープラスミドを持つムppel株に比較して小さい。

出芽酵母のSIT4遺伝子も多コピーサプレッサーである

S. cerevisiaeのSIT4遺伝子(Arndtet al., 1989) (K. Arndt博士より供与)を含む多コピープ

ラスミドは、ムppelの低温感受性表現型を抑制した(閲8、表3)。形成されたコロニー

の大きさから判断すると抑制の程度は不完全であったが、他の多コピーサプレッサーと

比較すると、この抑制は、200Cでも26

0Cでも顕著であった。このことと、 ppelとdis3、

SIT4とSSDI/SRKIの関係が似ていることとを考えあわせると、 SIT4とppelは、機能的ホ

モログの関係にあるといえよう。出芽酵母のSSDI/SRKI遺伝子(Sutlonct al., 1991:

Wilson et al., 1991) (K. Tatchell博士より供与)はムppe l の低温感受N:~抑制で、きなかっ

た(表3)。しかし、 SSDI/SRKl遺伝子がこの条件下でS.pombeにおいて発現している

かどうか確認していない。

多コピーサプレッサーによる細胞形態異常の抑制

ヘ 低温感受性の多コピーサプレッサー遺伝子が細胞形態異常・のぷ現担もl![JilJIJできるかど

うか調べた。図9に、多コピープラスミドベクターおよびそれぞれppcl+泣伝チ、出芽酵

母SIT4遺伝子、 ppa2+遺伝子、pckl+遺伝子、dis3+遺伝子を合む多コピーフ ラスミドを

持ったムppelの形民転換体を示した。ベクターを持つムppclの細胞は匁く洋梨型をして

いるが、ppel+追伝子自身を持つ細胞は、形も長さも正常であった。細胞の大きさの分

布も野生株の場・合と同様であった。 SIT4遺伝子、ppa2+Jll伝子、 pch.1+J宣伝子、 dis3+)宣

伝子を持つプラスミドによるムppelの形質転換体は、いずれも、それぞれ短い細胞や洋

梨型の細胞を合んではいるが、大半はほとんど正常な形態の細胞であった SIT4遺伝子

の多コピー導入は、細胞の長さと形態に大きな効果を及ぼし、ムppcIの細胞形態をほと

んど正常に戻したが、わずかに丸い細胞も含まれていた。3つのJ1!伝 r、ppa2+、pckl

+、 dis3+は、不完令な抑制パターンを示し、ムppeJの細胞形態のY47tは3つのどの形針

転換体においてもすISに残存した。

23

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vector ppe1+ ppa2 +

dis3+ pck1+ SlT4 -・・・・・・・・・・・・圃圃

図9. 多コピーサプレッサーによる

ppel+遺伝子破竣株の綿胞形態異常の抑制

ppel+遺伝子破境株にそれぞれの遺伝子を導入した株をEM¥t12i色体的地rfl33>Cで培美し、

位相差顕微鋭で観祭した。図右下のパーは10μ mopDB2品ベクターのみを導入したもの

では、 九い異常な細胞形態であるが、ppel+遺伝子を導入したものは、細胞形態が正常

の椋型に反っているo ppa2+遺伝子、dis3+遺伝子、 pckl+泣か r、SIT4jliかr、それぞ

れの多コピー導入に よ って 、 完全ではないものの 、 細胞形態かf!;[{~'.! (こ民っているo

24

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戸¥

ppel+遺伝子と必須機能を共有する遺伝子

ppel+遺伝子破壊株を、他のフォスファターゼ遺伝子ppal+、ppa2+、dis2+、sds21+、

それぞれの遺伝子破壊株と掛け合わせてできた二重変異株について、生育能を調べた。

ムppelは接合能が低下していて、窒素j原を含まないSPA培地上で、異なる接合型の野生

株と掛け合わせてもほとんど接合体を形成しないので、ppel+遺伝子を持つプラスミド

で形質転換したものを掛け合わせに用いたo その後、四分子解析を行ない、プラスミド

を欠落した一倍体株を解析した。表4に示すように、ムppelムppa2二重変異株は、コロ

ニー形成がで、きなかった。このことは、ppel+遺伝子と ppa2+遺伝子が、ある必須機能を

共有することを示唆している。他の二重変異株、ムppelムppal、ムppelムdis2、ムppcl

ムsds21は、それぞれ生育可能でコロニーを形成した。しかし、そのうち二つの株ム

ppelムppelとムppelムppelは、ムppel単独変異株のようには生育せず、二倍増殖時間は、

ムppel単独変異株とムppelムppe1二重変異株がで、は3.5時間で、あるのに対して、5.2時間

であった。 ムppelムppa2の二重変異株の胞子は発芽で、きるが、細胞分裂は数回しか起こ

らずに停止する。これらの停止した細胞の形態は、ムppel単独変異株と類似していた。

ムppelとムpcklの問でも二重変異株は致死となっt.:.o したがって、 ppelブオスファタ

ーゼとpck1キナーゼも必須機能を共有しているかもしれない。 ppel+遺伝チと pckl+遺伝

子の機能的連関は、表51こ示したように、ムppelのスタウロスポリン感受'れによって、

さらに強調されるo 野生型の分裂酵母は、プロテインキナーゼ阻害斉IJであるスタウロス

ポリンに対して感受性で、あり 、濃度0.5/l g/mlの薬剤j存在下では生育できない。ムppclは

野生株よりさらにこの薬剤に対して超感受性となる(濃度0.3μ g/mlで、生育で、きない)。

ppel+遺伝子やpckl+遺伝子の多コピー導入によってスタウロスポリン趨感受性は:jJrJ制さ

れる。 ppel+遺伝子の欠損は、スタウロスポリン感受ttを決定するキナーゼのi6'I.,tまた

は量を低下させるかもしれない。

ppel+遺伝子産物の同定

遺伝子産物を同定するため、T7プロモーターを用いて大腸菌で産ことさせたppclの全長

のポリペプチドに対して、抗血清を調製した。図10に示したように、野生株の細胞抽出

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表4. 二重変異の表現型

コロニー形成 世代時間

(330C)

wild type +++ つつ

6. ppel ++ 3.5

6. ppelムppal + 5.2

6. ppelムppa2

6. ppe 1 6. dis2 + 5.2 ア¥

6. ppelムsds21 ++ 3.5

6 ppelムpckl

‘、

26

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ヲー、、

旬、

表5. スタウロスポリン感受性

wild typc

ムppcl

。ppe1 /p(ppc 1 +)

ムppc1 /p(pck 1 +)

スタウロスポリン (μg/ml)

0.2 0.3 0.5

+ +

+

+ +

+ +

27

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kD 92.5・ー

66.2 -

45.0ー圃

31.0田園

21.5園田

14.4 -

図10. ppc 1+遺伝子産物の同定

-・・ ・圃・ ...p37

WT Appe1 WTI

p(ppe内

野生株、 ppel+遺伝子破壊株、 ppcl+遺伝子多コピー導入株、それぞれの湘胞抽出法を

15%ポリアクリルアミドゲル電気泳動し、抗ppcl抗体をJIlし、てイムノフロット j去を行っ

た。分子羊マーカーとして、ブォスプオリラーゼB (92.5kd)、ウシ血消アルブミン (

66.2kd) 、オブアルブミン (45.0) 、アンヒドラーゼ (31.0kd 、タイズトリフシンイ

ンヒピター (21.5kd)、 リゾチーム(14.4kd) を用いt..:.o 約37kdのppcl+遺伝子旅物が戸]

定された。

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"'¥

液中から37kdのバンドが検出され、それはムppelでは完全に消失していたo また、

ppel+遺伝子を含む多コピープラスミドをもった株では、バンドの濃さが、わずかに濃

くなっていた。したがって、この抗体は、ppel+遺伝子産物を特異的に認識すると結論

した。

ppelと直接相互作用する蛋白質

プロテインA-セフアロースビーズと結合させた抗ppcl抗体を朋いて、免疫沈降法をお

こなっt.:0 免疫沈降後、 SDS-PAGEを行い、クーマシーブルー染色と、銀染色を行った。

図11に示したように、野生株の細胞抽出液からは、ppcl資自民自身の分子.lli:37kdのバン

ドに加えて、分子泣約130kdのバンドが検出された。ところが、ppcl+迫伝子破壊株の抽

出液からは、 37kdのバンドのみならず、この130kdのバンドも検出されなかったo した

がって、この130kdのポリペプチドは、ppel蛋白質と特異的に相互作用すると考えられ

る。このポリペフチドを回収し、アミノ酸配列決定を試みたが、 f¥:Aζ端が7'ロックされ

ていたため、結果は得られなかった。

ppel+泣伝チ過剰j発現の綱胞分裂における効果

六 分裂酵母の誘導可能なプロモーターであるnmtI (Maundrcll 1990)をppc1 +Jli伝 rの過剰

発現に用いたo ppcl+迫伝チの開始コドンの上流にnmtlフuモーターをつないだフラス

ミドを野生株に導入したo nmtlプロモーターは、チアミンのイドイ(ドで遮断され、チアミ

ンの非存在下でdが与されるo nmL-ppel+遺伝子を持った野生株!よ、宗主ノo音i忠仁でチアミ

ンの存在、非存伝によらず、コロニーを形成する d コロニーの大きさは、チアミン非存

在下では、チアミン存在下に比べて小さくなっていた。

液体培地では、細胞内のチアミンが消費され尽くすまでに以WJの分裂を安するため発

現誘導は10時間を過ぎて初めて観察される。イムノフロット法で検出したppel蛋白伐の

歪は、12時間から閉える(図12a)。たくさんの分解産物も同定された DAPI染色して

蛍光顕微3jllで観察すると 、わずかに異常な核も観察されたが、さほどLi兵計な異常・はなかっ

た (図12b)。細胞の、ド均長は10%程度伸びていた。抗チュープリン抗体による染色で

は、 大部分の細胞が、正常・な細胞質微小管を持っていた([き112c)。

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~

「、

a b C

kd

200-, kd

1~~ 二Eτ KP130200ー

66ー 一ι.116- ,1 kp130 ..

45- -- 92-

p37

31 -66-

21ー 45-

14- 37 値目 ~p37

31ー

ムppe1wt ムppe1wt ムppe1wt

関11. tl(ppe I抗体による免疫沈降法

JえppcI tJU(ll~古と結合させたプロテインAセブアロース ν ーズを用いて、野1:.株および

ppcl+遺伝子破壊株の細胞抽出法に対して免疫沈降j去を行った。 SDSPAGEの後、クー

マシーブルー染色 (a) 、銀染色 (b)を行った。また、イムノブU ツト法で、ppcl+泣伝

子産物を検出した (c) 分子 :il.マーカーとして、ミオシン (200.0kd) 、3・カックトシ

ダーゼ (116.2kd)、フォスフォリラーゼB (92.5kd)、ウシ血j古アルフミン 66.21-.<1

オブアルγ ミン (45.0) 、アンヒドラーゼ (31.0kd)、ダイズトリ/シンインヒヒタ ー

(21.Skd)、リゾチーム(14.4kd) を用いた 分子量約371-.<.1のppel+泣伝子産物のバンド

とともに、約 130kdのバンドが特j略的に検出されたo

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a p37- 恒ー

o 8 10 12 14 16 18hr

b

C -圃・・圃・・・・・・+T -T

-・・圃・・圃圃・圃・

図12. ppe1+遺伝子過剰発現の効果

(a)過剰産生したppel+遺伝子産物の検出

nmt1プロモーターの下流にppe1+遺伝子をつないだ多コピーフラスミド、pXP102を!時生

株に導入したo チアミンを含まない培地に移して10時間後から2時間おきにサンプリン

グし、抗ppe1抗体を用いたイムノプロット法により、 ppe1 +jli伝 r産物の訟をぷlべた。

(b)核形態の観察

チアミンを含まない培地に移してから 16時間培長した細胞をDAPI染色して、蛍光顕微

鋭で観察した。関右下のパーは10/1m。

(c)微小管:の観察

ppel+遺伝子を過剰発現した細胞を、抗チュープリン抗体TAT1とDAPIで染色した。図

右下のパーはIOllmo +T:チアミンの存在する培地で培益した細胞(白い三fCJ印は、

スピンドルを持った有糸分裂矧の細胞を示す。) 0 -T:チアミンを含まない府地に移

して16時間培益した細胞

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i"¥

ppel+遺伝子産物の細胞内局在

抗ppel抗体を用いて間接蛍光抗体法による染色を行った(図13)。野生株では、細胞

質が薄く染まり、核の抜けた像が観察されたo ppel+遺伝子破壊株では、全体に染色は

薄いものの、やはり、核が抜けて見えt::.o nmt7。ロモーターによるppel+迫伝子高発現株

では、細胞質が波く染色され、核の抜けて見える細胞が観察された。野生型細胞におけ

るppel+遺伝子産物の局在については、確定的な結果ではなかった。

ppel+遺伝子の染色体上の位置

ppel+遺伝子の全長を含むDNA断片をプロープと して、コスミドベクターを用いた分

裂酵母ゲノムライフラリーに対してサザンハイブリダイゼーシ J ンを行った。このライ

ブラリーについて、それぞれのコスミドクローンに含まれるゲノム断片どうしの相対的

な位置関係と、染色体上のマッピングが進められている (r'-.li/uJ...ami el al.、 1993)ハイプ

リダイゼーションの結果、 5つのクローンから強いシグナルがHHl',され、 さらに5つの

クローンから弱いシグナルカ守食出された。これらは、それぞiL -Ccollligを形成していた。

他の既知の泣伝 r-断片-をプローブとするサザンハイブリダイゼーシ j ンの結果から、強

ヘ いシグナルのグループは、第三染色体の長腕部に位 lrl~することがわかった(閑 14) 。ま

た、弱いシグナルのグループは、後述する解析により、新しいブィスブ/ターゼ泣伝チ、

ppe2+を合・むことがわかった。

新しいフォスファターゼ遺伝チppe2+

ppel+造伝子の全長を合むプロープを用いたハイブリダイ ゼーションで、強いシグナ

ルが検出されたコスミドが5つ、弱いシグナルが検出されたコスミドが5つ見つかった。

これらは、それぞれ 5つずつcontigを形成しており、強いシクナルのクr ループは第三染

色体上にあってppel+を合んでおり、弱いシグナルのグループは約;染色体上のdis3+お

よび、nda3-f・の近{53に位泣していた。これらのコスミドから、 ppcl+のツ Uーブを用いてサ

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wt

ppe1

wt pXP101 (nmt-ppe1 +)

antトppe1

図13. ppe 1 +遺伝子産物の細胞内局在

DAPI

YPD液体培地で対数的に増殖させた野生株、 ppel+泣伝子破f刻末、 ppel+過剰発現抹

(野生株(::pXPlOlを導入したもの、チアミンを含まなし氾Mi'v12液体培地で、16時間法義)

を、グjレタルアlレデヒド ・ホルムアルデヒド悶定し、抗ppel抗体で染色した。凶右下の

ノてー は 10μ。mo

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H RV lH円

Pし h

vhl

ア""pXP201

ppe2+ 100 bp

[:~1 1 5 . pXP20 Iの制限酵素地図

幅「

pXP201中に合まれる分裂酵母ゲノム断片のiU|l限対京地iヨiや示す。 ppe2+泣伝子の

コード領域を四角で表したo ppe2+J立{去一rにはこ aつのイント U ンがfr--{f.する。矢印はppc2+泣伝子の向きを示す。

H: Hincllll. Bg: BgIII,

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i'¥

了¥

TGAAAAACAATCTAGCGTAACGCAACGTATGTGTCAATAAAATTCGGAAGCTGCTAATTAAGGAGGTCATGTTAATTATTTTAAAAG ・201TCATTATCAAAAGGAAAACCGAATTTTAGTCACCAAAGCTCTACGCGTCATACCTCTTGACAGAGGTATTTTGACTTATTTAAAATTAAATTTCTTAAAT ・101GAGTACATAAAGTTGAAAAAGAATTTCACTTGTTTATTTTCTTATTCTAAAGGACCAAGTTATTCTAGTTTTCTTTACTTTATGTTTTGACGAGTTCAAA ・1ATGACTGATTTAGATTTGGATTGGCAACTTGAGGAACTGGAGAACGGAAGGTTAATTCCAGAATCAAATGGTATGTATAATAGTATTTATAGAATAAζTT +100 M T 0 L 0 L 0 W Q L E E L E N G R L 1 P E S N 23

TTATCTCCGTCGATATAACAACGATCATTCATATTGGTTGTTCTTTGCCATAATTATAAGAATGGGGTCTAACGTTTTGTGGTAGTTGTTGAACTTTGTC +200

V V E L C Q 29 FroRV

AGCGTGTAAGAGATATTTTAATTGAGGAATCTAACATACAATGGATCTCATCTCCTGTAACCATTTGTGGTGATATCCATGGCCAATTGCATGATTTACT +300 R V R 0 1 L 1 E E S N 1 Q W 1 S S P V T 1 C G 0 1 H G Q L H 0 L l 62

GGAGCTTTTTCGAATTGGTGGGTCATGTCCAGGTACAAAATATTTATTTCTAGGGGATTTTGTTGATAGAGGGTTTTACTCTGTAGAAACATTTCTCCTG +400 E L F R 1 G G S C P G T K Y L F L G 0 F V 0 R G F Y S V E T F L L 9S

TTATTGACTTTAAAATGTAAATATCCGAAAGAGATGACCCTTATCCGGGGAAATCATGAATCACGACAAATAACACAAGTTTATGGATTTTATGACGAAT +S00 L L T L K C K Y P K E M T L 1 R G N H E S R Q r T Q V Y G F Y 0 E C 129

GTGTAAGGI~AATATGGTTCTGCCAATGTATGGCGATATTGTTGTGAAATATTTGATTATCTTTCGCTTGGTGCTTTGGTGGATGGAAAGGTTTTTTGTGT +600 V R K Y G S A N V W R Y C C E 1 F 0 Y L S L G A L V 0 G K V F C V 162

GCACGGTGI~ACTTTCACCAAGCATCAGCAGTATCGATCAGGTATGTTATTAATTCCGAAAATTTGAACTAAACTTTTAACGCTTTTTATGAAGATTCGAC ~700 H G G L S P S 1 S S 1 0 Q 1 R l 178

TGTTGGAT(GAAAACAAGAAGTTCCGCATGAAGGAGCAATGTGTGATCTACTTTGGTCAGATCCAGAAGATATTAGTGGATGGGGTTTATCTCCCAGAGG +800 l 0 R K Q E V P H E G A M C 0 L L W S 0 P E 0 1 S G W G L S P R G 211

TGCTGGATTTTTGTTTGGTGCCGACGTTTCTGAAGTTTTTAATCGCGCTAATGACCTTTCATTCATTGCTCGTGCTCATCAATTGGTTATGGAGGGTTAC 令 900A G F L F G A 0 V S E V F N R A N 0 L S F 1 A R A H Q L V ~ E G Y 244

AAAATCCATTTTTC仁GATAAAGATAAACAGTATCCCAAATTTACAAATGAAGAGGACTCTGAGCTGGATTCAGATTCTGCCTCACCTGTTGATGATTCTC~1000 K 1 H F S 0 K 0 K Q Y P K F T N E E 0 S E L 0 S 0 S A S P V 0 0 S P 278

CGGCACCTGGAGACATAATAACCATTCCAGAAAAGGATAAAGGAAGCGTGGTTACTGTTTGGAGTGCACCCAATTACTGTTACAGATGTGGAAATGTTGC +1100 A P G 0 1 1 T 1 P E K 0 K G S V V T V W S A P N Y C Y R C G N V A 311

TTCTATATrACAACTTGATGAAAACCAAACGCAATCCTTTAAGATTTTTGGTACTGCCTCTCAAGAAAGATCTGGCATTCCAACAAAACGACCCATTGCC +1200 S 1 L Q l 0 E N Q T Q S F K 1 F G T A S Q E R S G 1 P T K R P 1 A 344

GACTACTT1"TTATGATTATTCAAAATTCATTGCTCTACTTCACTTCCCCAATATCATGTATATAGGTCAACTTGTACTAAAGATTATCCCCTTAACTCTT ~1300 o Y F L • 348

CTTA TTGGlC TCTCATTTTTAA TTCTGCACTTA TTTAA TTCTTGTTTATGGAA TTTGGTT ATTTTAGCAA TA TTGA TTTGT TT AGGACA TCATAAA TT TA + 14;)0 AAAAGTAA liAAGTTAAA TTTTAA TTGTAACTTTTTTAAGCTAACTTTCAACGCACAAGA TTGTTTAGTCGCTTTC TGAAGGTAA TlTAAAGTAGA TTGC + 1500

AAAATGCT(GGTTTTCAAACATTAATCCTGATTTGATCGG

8116. ppe2+j宣伝子の塩基配列と予想j宣伝子怪物のアミノ絞配ダ!J

ニカ所にイントロンがイ子花する。 泣伝子破壊にJIjいたEcoRV iY[; (立をぷづ コ

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表6. 他のPPaseとのアミノ酸配列の比t絞

(挿入配列を除いて比較)

S.pombeのPPase

dis2 44.6% / 276 aa

sds21 44.5% /274 aa

ppal 56.4% / 303 aa

マ『、 ppa2 59.1 % / 303 aa

ppel 59.9% / 307 aa

ppbl 37.0% / 292 aa

他の生物のPPase

SIT4 59.7% / 305 aa S.ccrcvisiac

PPH3 61.0% / 308 aa S.ccrcvisiae

PPX 71.6% / 303 aa rabbit

PPV 56.7% / 307 aa Drosophila

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dis2 sds21 ppal ppa2 ppel ppe2

dis2 sds21 ρpαl pp02 ppel ppe2

dis2 sds21 ppol

(.v ρρ02

αコ ppel ppc2

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JI¥N:に*1:11 をつけた。 ppc2にのみ、 i自にはない4 1 伐 J,I~ のjJfi人配ダIJ がイパ正する。

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Amino Acid Sequence Homology Data ]

Sequence : ppe2

348

1st Amino Acid File Name Sequence Size

[ GENETYX :

Sequence PPX 307

2nd Amino Acid File Name S,equence Size

Unit Size to compare = 2

[71.6% / 303 00]

MTDLDLDWQLEELENGRLIPESNVVELCQRVRDILIEESNIQWISSPVTICGDIHGQLH 調ド本* * * * 調ド*** 本 ** * ** 測候温ド** 本 調~*** 窓**ャド**測候

1" MAEISDLDRQIEQLLR仁ELIKESEVKALCAKAREILVEESNVQRVDSPVTVCGDIHGQFY

l'

DLLELFRIGGSCPGTKYLFLGDFVDRGFYSVETFLLLLTLKCKYPKEMTLIRGNHESRQI ** ***本 *本 * * 本*本 *****************本 *本 ** ********本本本本

61・・ DLKELFRVGGDVPETNYLFMGDFVDRGFYSVETFLLLLALKVRYPDRITLIRGNHESRQI

60' ('¥

TQVYGFYDE仁VRKYGSANVWRY仁仁EIFDYLSLGALVDGKVFCVHGGLSPSISSIDQIRLL*場**啄本車市** *本当主** 本**** ***本**** * 本*事 本*字本**ネホ本** ****-TQVYGFYDECLRKYGSVTVWRY仁TEIFDYLSLSAIIDGKIFCVHGGLSPSIQTLDQIRTI

1,~0 '

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181" DRKQEVPHDGPMCDLLWSDPEDTTGWGVSPRGAGYLFGSDVVAQFNAANDIDMICRAHQL

180'

( .1くQYPIくFTt、IEEDSELDSDSASPVDDSPAPGDIITIPEIく01くGSコ」一一一~I:-r ,,~c. 一一一一ー

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、コ「コ

(b) ppe2と既知のフォスフ rターゼのrtで最も相[言li?iiの高い ウサギPPxrの比絞子示

39

日糸jiき

したョ

図17

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了、L

プクローニングを行った。

2.2kbのHlindIII断片がppelのプロープにハイプリダイズしたので、これをサブクローニ

ング して、塩基配列決定を行った(図 15)。その結果、新しいフォスファターゼ遺伝子

を見いだし、ppe2+と名付けた(図 16)。イントロンと思われる配列を二つ含んでいた。

予想される遺伝子産物のアミノ酸配列は348残基、予想分子量は39.2kdであった。予想

アミノ酸配列には、C末端から55残基の位置に、{也のPPaseには見られない斗19兵器の配列

が挿入されていた。この部分の塩基配列にはイントロンのコンセンサス配列は見つから

ず、またこの配列を挟むようなプライマーを用いて、ゲノムDNAとcDNAをそれぞれ鋳

型としてPCRを行ったところ、両者で生成したDNA断片の長さに変化はなかっt..:.o

41残基の挿入配列には、 4つのグルタミン酸、 7つのアスパラギン酸、 6つのセリン、

2つのスレオニン、 5つのフロリン、両端近くにどlつのリジンが含まれているp

既知のフォスファターゼとアミノ酸配列を比較すると(表6、図 17) 、ppc1とppa2の両

者に対しての相向性は、それぞれ590/0であり、新しいサブファミリーであることが示唆

された。他の生物のフォスファターゼでは、ウサギPPX(Brewis et al., 1993)に7290と高

い相rJJ 'I'~I:があった。しかし、 PPX も挿入配列は持たなかったo

ppe2+迫伝子の多コヒ一辺入はppel+遺伝子破場株のぷ現型を抑制する

ppe2+遺伝子を含む多コピープラスミドをppe 1 +泣1:r~r般演株に導入し、低jhi!広受-1"1: を

h 抑制するかどうか調べた。 ppc2+j宣伝チの多コピー砕入は200Cでの増殖を不完全ながら

回復した(図18)。このとき細胞形態も不完全ながら正?首に近づいていた。すなわち、

ppe2+は、ム ppelにとって、 ppal+/ppa2+,dis3+、pd.l+と並ぶ、第 4の多コピーサフレッ

サーであった。

ppc2+遺伝チは増殖に必須で、なし、。

N末端から53残基にあたる部分のEcoRV部位にura4+泣伝子を挿入してppe2+j宣伝Tを

破壊した(図 19)。四分 r解析の結果、ppe2+遺伝子破壊株は増殖ロj能であった。

Southcrn解析により 、ゲノムヒのppc2+J宣伝千が佑・かに{政壊されていることを確認したo

ppc2+泣伝子破壊株で、は、特に典常がみられなかったF

40

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33"C

20"C 26"C

図18. ppe2+遺伝チの多コピー導入によるppe1+遺伝子俄域株の低温感受性の抑制

ppel+遺伝子破壊株にpDB248、pPH101、pXP203をそれぞれ将人し、 EMM2寒天

培地にストリークし、33"C、 26"C、 20"Cでそれぞれ411 HIJ !fy.jをした。

41

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a ppe2+遺伝子

H RV C 89 H

100 bp

ura4+

I¥ b

.僅亘自箇圃'

4.0kb

2.2kb

+/++/企ム+ +ム++ムム

tetrad1 tetrad2

図19. ppc2+遺伝子破壊

(a)plPc2+泣伝チ破壊の構成

ppe2+泣伝子rlJのEcoRY部位にura4+遺伝子のHindl1n+Jf H'を平行↑ぶ端化して挿入した。

ここから、 4.0kbのHindIIII祈片を切り出し、 S.pombc_:' 111体株に導入したo H: Hincllll,

RY: EcoRY, C: ClaJ, Bg: BglIl

(b)ppe2+泣伝子破棋の確認

ゲノムDNAをHindIIIにより消化し、サザンj去を行った。 ppc2+j立{去ご子を合む2.2kbの

HindIlI断片を32p標識し、プロープとして用いt:.o

+/+:野生型て倍体,

+/ム:ゲノムの片方にのみ破壊されたppe_2遺伝子を持つへrロ二倍{ι+およびム:ヘテロニ倍体からの一倍体segregantsの -k:11、

+は!野生型ppc1+遺伝子、ムは破壊されたppe2遺伝子を持つこ とを表す。

42

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"

...

ppe2+遺伝子の過剰発現の効果

nmt prornoterを持つプラスミドベクタ ーpREPlにppe2+遺伝子を挿入し、野生型細胞に

形質転換導入したo チアミ ンを含まないEMM2プレート上では、チアミンを含んだ培地

上に比べて、コロニーの大きさが小さかった(図20a)。チアミンを含まないEM M2液体

培地にシフトしてから 14時間以降は、ほとんど増殖が停止した(図20b)0 18時間後で

は、細胞が長くなっており、(平均長で、÷チアミン 11.8μ m.ーチアミン 18時間後15.2fl

m)、隅壁を持たない 2核の細胞が、全体の8%程度見られた (図20c) 0 TAT I (Woods et

al., 1989)による染色では、これらの細胞では、間期の野生型細胞で観察されるような細

胞質微小管が観察された。

ppe2+遺伝子産物の同定

イント ロンを除いたppe2+コー ド領域の全長 (cDNAを鋳型としたPCR附片)をT7

promoterにつないだ融合遺伝子を作成した。大腸菌で発現させたところ44kdの蛋白吹を

産生したので、これを粗精製して、ウサギに免疫し、抗血清を得た。アフイニティー精

製した抗体を用いたイムノプロット法により、 44kdのバンドが検出された (悶21)。

ppe2+遺伝子産物の細胞内局在

抗ppe2抗体を用いて間接蛍光抗体j去を行ったo 野生株では、細胞質が弱く、伎が強く

染色された(図22)0 DAPIによるDNAの染色像と比較すると 、染色体領域と重なる領

域が特によく染まっていt::.o 有糸分裂途中の核を持った細胞でも、 DAPJ染色と重なる

領域が強〈染色されたo ppe2+遺伝子破壊株で、は、細胞の全体がほとんど染色されなかっ

た。 ppe2-+遺伝子を含む多コピープラスミド導入株では、細胞ffが強く染色され、十五が

薄 く抜けて見える細胞が多く観察されたo イムノブロット法によると 、この株では、野

生株の数倍のppe2蛋白伎が発現していた。過剰発現されたppe2蛋千lfTは、細胞Tfにfi積

するのかも しれないo nmtフ。ロモーターにつないだ、ppe2+遺伝子を持つプラスミドの導入

43

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h

'‘

a +チアミン

図20. ppe2+遺伝チ過剰発現の効果

(a)コロニー形成

.チアミン

pXP205 pREPl

(nl't'¥t-P?eL) (火乙十0'1)

pXP20Sを導入した野生株とベクタ -pREPlを導入した株のそれぞれを、チアミンを合

むEMM2寒天培地とチアミンを含まないEMM2寒天培地にストリークし、 330

C、3日間、

培養したo pXP20S導入株では、チアミンを含まない培地でほとんどコロニーを形成で

きなかった。

(b)液体培地での増殖阻害

pXP20Sを導入した野生株とベクターpREPlを導入した株のそれぞれを、チアミンを合

むEMM2液体培地とチアミンを含まないEMM2液体培地中で、細胞数lx10S/mlに調整し

てお℃で培養を開始し、10時間後から2時間おきに細胞数を測定した。

(c)細胞のDAPI染色

pXP205導入株をチアミンを含まないEMM2液体培地中で330

C、18時間培獲し、 DAP1染

色して蛍光顕微鋭で観察し t::. o 細胞長が全体に野生塁~!細胞よりも長く、 IUl期の伎を2つ持ち、隔壁を持たない異常な細胞が約8%の頻度で、観察された(・チアミン 。有糸分裂

中の細胞を白矢印で示した(+チアミン)。

J欠頁!こ秀支く44

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+ T vector

-T vector

+ T nmt-ppe2

・Tnmt-ppe2

一-Q--

…・・0 …・・ ..

ー一四叫。一一一

108

107

一E¥頼回陸自惜

b

6 10

18 16 14

時間

12 10

C

ーチアミン+チアミン

10μm

45

図20.(Jl続寺

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品、

ー""" -・-p44

ムppe2 wt wt/ . p(ppe2+)

図21. ppe2+泣伝 f産物の同定

野生株、 ppc2+遺伝子破壊株、 ppe2+遺伝子多コピー導入株、それぞれの細胞抽出液を

15%ポリアクリルアミドゲル電気泳動し、抗ppe2抗体でイムノノt"lツ卜した。約44kdの

ppe2+遺伝子産物が検出された。

46

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wt anti・ppe2 DAPI

vilh自

「D

口 口

(

antト

ppe2

ppe2 wt pXP203

DAPI

図22. ppc2+遺伝子p'(i_物のwfU胞内局在

野生株、 ppe2+j1d伝子破壊株、 pXP203導入株、 pXP205導入株を、グルタルアルデヒド ・

ホルムアルデヒド国定し、抗ppe2抗体および、DAPIで‘染色したっ[:;c:1右ドのノtーはそれぞれ

10μmo野生株では、核が特に強く染色されど。中でも 、DAPIによる染色と一致する部

分が特によく染まっていた。 ppe2+j立伝 r破壊株では、細胞全付、にわたって全く染まら

なかった。 pXP203導入株、 pXP205導入株で、は、細胞質の染色が濃くなっ ていたo

47

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「ヘ

株でも、培地中からチアミンを除いて16時間後には、ほとんどの細胞で細胞釘領域が濃

く染色され、核が薄く抜けて見えた。

48

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ヘ1

考察

ppel+遺伝子の必須機能

ppel+遺伝子は生育に完全に必須で、はないが、遺伝子破壊株は生存不が低下し、低温

感受性致死となる。許容温度であっても、世代時間は野生株よりもかなり遅いoppelは、

これまでに同定された分裂酵母のセリン/スレオニンフォスファターゼのなかで、特徴

的な細胞機能を有していると考えられる。 ppel+遺伝子破壊株の細胞が異常な形態とな

ることは、分裂酵母の他のフォスファターゼの変異株では見られない表現型である

(Ohkura et al., 1989; Booher and Beach, 1989; Kinoshita et al., 1990; Kinoshila et al., 1991 a:

Yanagida el al., 1992; Yoshida et al., unpublished)o ppel +遺伝子破壊株で、は、許容温度下で

増殖する細胞でもこの表現型が観察され、 ppe1+遺伝子は細胞の形態を制御しているよ

うに見える。しかし、 ppelフォスファターゼが実際にどのように樗型の細胞形態の形成

に関与しているのかは不明である。 ppe1+遺伝子を含むプラスミドが、細胞形態の表現

型を完全に相補するので、ppe1+遺伝子の欠損が単独でこの表現型に関与している。

PKC関連遺伝子pck1+は、細胞形態制御に関する機能をppel+泣伝子と共有しているかも

しれない。

細胞長の変化について

ppel+遺伝子破壊株の細胞長は野生株に比較しでかなり短くなっている。制限温度下

で、の細胞の平均長はweel・50変異株(Fantes1981; Russcll and Nursc 1986守 1987)と同程度で

ある。しかし、ppe1+遺伝子破壊株は、細胞の幅(または、太さ)が野生株よりも太い

という点においてwee1・50変異株と異なっている。 したがって、細胞の体積は、野生株

とそれほど変わらないのかもしれない。 wee1-50変異株では細胞の体積は野生株のおよ

そ半分であるoこの違いから、ppeJ+遺伝子破壊株の細胞長が短くなる表現砲は、wee表

現型とは異なる現象であると考えられる。 weel・50ムppcJ二重変異株は生育可能である

ので、これらは必須機能を共有しない。ムppc1の細胞長は260Cでほお℃よりも短し、。低

温感受性と細胞長の問に因果関係があるのかもしれない。

49

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細胞形態の変化について

アミノ酸配列と変異株の表現型の相補から、出芽酵母SIT4遺伝子はppcl+遺伝子の機

能的ホモログとみなすことができるが、 SIT4遺伝子の変異株には、異常な細胞形態は見

られない(Arndlet al., 1989; Sutlon el al., (991)0 SIT4とppelのアミノ酸配列の相向性は

72%と高く、また、ムppclの表現型がSIT4遺伝子の多コピー迫入によって相補される。

しかし、lij芽隣母の野生株ではもともと細胞の形は)LI"、ので、相型の細胞形態を作り出

す機構は、分裂醇母に特異的であって出芽酵母にはないものなのかもしれない。あるい

は、 ppel/SIT4フォスファターゼの欠損が細胞骨格の変化を引き起こし、分裂酵母の細胞

形態を著しく変化させるのかもしれない。しかし、ppel+遺伝r破壊株で抗チューブリ

ン抗体染色を行うと、)Lい細胞で、スピンドルを持つものも、細胞Ti微小管を持つもの

も観察され、微小笠系に重大な異常が生じているとは考えにく L、。アクチン系に向らか

の異常があるかどうか興味深いv ppeI変異株とsit4変異株のもう 一つの大きな差異!之、

制限的条件下でのD01A合辻の測定で見いだされたo ppcl+泣伝子{波浪抹ではほとんどの

細胞がG説明のDNA合♀を持っているのに対し、 sit斗変異株ではG1 1mのDNA合長を持つ細

胞の幸子績が報告されている。この差異の生じる根拠は、 J1ll射されていなし、。出芽酵母に

おいて、 2A型フォスファターゼの触媒サブユニット(RonncCI al.、 1991)と制御サブユニッ

ト(Hearyel al. 1991)のそれぞれの変異による細胞形態の災常が祁;!?されているが、よれ

もppcl+泣伝子破壊株の点現型と l直接比較で、きない。

接合能の欠fHについて

接合時には、 1)細胞がGI期停止するo 2)接合に必須な遺伝子が発現[J5持される 3

細胞が相手の細胞と校合するために変形する。という 3つの坑象が起さるが、 ppel十j立

伝子破壊株の接合不能がこれらのどれの異常によるのか、興味i~~¥.、今後の l束通である。

関連悶 r-について

ムppclの多面的な}<.JjiA型は多コピーサプレッサーの機能と悦イ汁ゾ|がある ムppelの多

50

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~

5D

|附11→←|μk2I 細胞形態維持

.up ゐ(..

~

(在三つ

『ー¥

~ 有糸分裂開始の

チヱ Jクポイント

二重変異が致死、Jr、フォスフ yターセ

多コピーサブレ yサー当.

o 亡コ

姉妹染色分体分離

サブレ Jサ一変異. . .. .......~

キナーセ

ppelと機能述/!)Jする|刈子のまとめ

て川久

し変

刈の

・』乙』

女こ

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中川品の

は象印

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小〈、こ

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ぶ一サ

をサツ

係ツレ

問レプ

閃プサ

相サ

な一て

的ピし

いいコ対

泣多に

51

|χ123.

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コピーサプレッサーは4種類のグループに分類される ω すなわち、'2A型フォスファター

ゼ関連のppalおよびppa2フォスファタ ーゼ(Kinoshitact al., 1990)、本研究により発見され

た新しいフォスファターゼppe2、有糸分裂に必要な蛋自民dis3(Kinoshil3 el al., 1991 b)、

PKC関連キナーゼpck1 (Toda et al., 1993)である。

2A型フォスフアターゼ関連、 ppal+遺伝子、ppa2+遺伝子

ppel-ppa2が致死で、あるので、これら の異なるフォスフアターゼは、生育に必須な基質

を共有しているのかもしれない。 ppel、ppa2聞のアミノ酸配列の,Hlltij'ド1:は約50%であり、

ppe1、dis2問のものより有為に高いo ppa2+遺伝チの欠損はscmi-wee点現引を示す。細胞

長の市IJ御に関わる基n蛋白質が、ppelとppa2の両者によって制御されているのかもしれ

ないo ppe1とppa2の両者またはいずれか一方の機能の欠績によって、そのような基質蛋

白貨の活性が低下または上昇して、正常な細胞長に達することができなくなるのかもし

れなし、。

ppe2+遺イ云子

ppc2+jlH去子はPPcl+j立伝rをプロープとするハイブリダイゼーシ ;1ンによって中.離さ

へ れたが、 ー次桃泣の111同性から考えると 、ppe2とppel、ppc2とppa2、それぞれ60%碍皮

であり 、これらといわゆるホモログである可能性はilい、と忠われる 逃伝 fの過剰発現

の効果も、細胞内同伝も 、ppa2、ppc1のいずれとも異なっており、これらのそれぞれ主

とする機能が異なったものであることを示唆する ppc2+泣fI::rの多コピー導入による

ppe1+遺伝子破壊株のぷ現型抑制は、ppa2+遺伝子によるものと問機で、完全ではなL、。

一部の基JtTを共有するのかもしれな L、o ppe2+遺伝子破壊株には、特にY4常が見られな

いが、他のフォスファターゼ遺伝子とのこ重変異の解析は、立〔25な今後の叙題である u

ppe2(こ特徴的な婦人配列は、コンセンサス配列を持つセリン ・スレオニンフ '.スファタ

ーゼでは、他に例をみない。この配列の役割についても興味深い。 また、染色体領域と

細胞内局在を共にするようにみえることから 、 ク U マチン蛍I~jn を JMT とする可能性も

考え られ、興味深いo ppe2追伝手の過乗IJ発現は、細胞のfit77を計::11-_させるコこのとき 、

細胞の平均長は30%程度伸びており 、中には、間期jの核を二つ持ち、附慢を持たない紺|

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I'i

胞が8%程度観察された。 ppe2は隔壁形成かG2期調節の機能を持つのかもしれなL、。あ

るいは、過剰産生されたppe2蛋白質は細胞質に大量に存在するようになるので、この異

常は、 ppe2が本来とは異なる基質に作用した結果である可能性もある白

dis3+遺伝子

dis3+遺伝子の多コピー導入はppel+遺伝子破壊の表現型を抑制する。 dis3変異は、有

糸分裂期に染色体の不分離を引き起こす。これはdisl変異および、dis2変異にも共通に見

られる表現型であり、有糸分裂期を完了することができないことを示している。dis3

+遺伝チは 1lOkdの必須な蛋白伐をコードしているが、 dis2-dis3_:丞変異株が致死で、ある

ことより、 dis2+遺伝子との機能連関が示唆される。 dis2+jil伝チは l型フォスファターゼ

の触媒サブユニットをコードする。出芽酵母で、 dis3+と有為な相附I~!: を持つ

SSDI/SRK I 泣伝子がSil4変異を抑制するので、 dis3+遺伝子と ppcl+泣伝子の閃係は出芽

酵母におけるSIT4とSSDl/SRKIの関係とよく似ている(SulIonCl al.‘ 1991) .このように

dis3はppelとr!k!述しているが、両者の具体的な関係は明らかではなL、o ppc l-dis3て主変

異株は両者の掛け合わせが困難であるので、得られていない dis宏典株において姉妹染

色分体の不分離を引き起こすような異常な有糸分裂は、ムppcIにおいては20Cでも観祭

されなかったo したがって、dis3+遺伝子を含む多コヒー γラスミドによってムppelが抑

制される理rllは明らかでないo clis3蛋白伐の分子的な機能はほルんどわかっていない。

dis3蛋白伎は核に多くイM正し、生育に必須であるが、 diS3+ja{ilf-f政岐により致死となっ

た細胞の終末ぷ現~f~! は細胞周期特異的なものではないo dis3とppc1 か lll)~t実相互作用する

のかどうかは、今後明らかにすべき課題であるが、免疫沈1;年災駁では抗d i ~3抗体で、も抗

ppel抗体でも共沈はしなかった。あるいは、dis3は、後述する ivlJmのillljf:f~ [L~子piml や、

その関連翫自民spi1などと相互作用しているのかもしれないo ppc Iフォスファターゼの

有糸分裂における機能は今後の課題である。

PKC関述、 pckI +J立(去 r

PKC関近b宣伝f-pck1 +の多コピー導入も ppel+泣伝子f政域のぷm~~I,!を.jrjJ:1ilJする 。 pck l

+遺伝子と 向し叶nIriJ'I'-!j:を持ち必須機能を共有するpck2+泣伝 f-の欠如j<JJl型が、細胞が変

53

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h

形して洋なし型となる 、ppel+遺伝子破壊株の表現型に似たものである(Todaet al., 1993)

ことから、ppelフォスファターゼとpck1/pck2キナーゼの関係の深さが示唆される o 6..

ppelムpckI二重変異株が致死であることは、これらが必須機能を共有していることを示

している。ppelフォスファターゼは、直接または間接に、 pckl/pck2キナーゼの活性を正

に制御しているのかもしれなL、。この仮説は、ppel+遺伝チ破壊株がスタウロスポリン

に対 して超感受性を示すことと整合性がある。これら二つの遺伝子は、細胞形態形成に

関与するようである。

piml+遺伝子

米国ColclSpring Harbor研究所の松本らにより 、ppel+遺伝子の変異 (csp1 )が、有糸分

裂のタイミングを凋節する因子pim1 (Matsumolo and Beach 1991: 1993)の高温感受性変異

を抑制することが報告されたo espl変異株の表現型は、ppcl遺伝子破壊株の衣現型と類

似していた。piml変異株ほ、制限温度下でGI/S期停止したk:fII泡がむ糸分裂に入る、いわ

ゆる"pim (premature initiation of mitosis)表現型"を示す ーしかも 、piml+j立伝チの機能

欠損は、(;E乳鎮RCC1 )ll1云チの変異体と同様の、染色体の過剰凝縮を引き起こす。piml

蛋白質は、n附ft前H乳煩RミCCl(Oh刷11胤刷S以印1I巾b加oe引tal., 1ゆ987)比と約3苅0% の材相I f同口司斗制l上H~川'1官制悦|作I'~I河免1: を J持午つ o p戸1m州1什i蛋白T伐:の分

子機能として、分裂醇E母土S叩pi川1GTPas詑Cを不i活舌官引性I~型 (ωGDP結合)~~!的qり) カか、らj川i目泊斤川1q?引.吋イ'1れ|

に変換する触姑煤tイf作/乍F月jが矢11られている。 piml変異はspi1 GTPasc "i:-多 ;1:に発現させると相袷

される。spi1 GTPascは、25kDのRasファミ リーの中で新しい4)ブクッスに分知され、そ

の作用閃子はまだわかっていなし、o piml 遺伝子産物!針案に白:犯していることから、 DNA

複製完了のチェックポイントとして、間期におけるcclc2キナ一七のj斤It化存[)ililJに主要な

役割を持つことが考えられるo ppelの変異がどのような{技術で'piml変呉を抑制するのか、

ppelの有糸分裂制御における役割を考えるうえで興味深い問題である pimlまたはspi1

は、 リン酸化されていて、その脱リ ン酸化がppelによ って制御されているのかもしれな

L 、。あるいは、SpiI GTPaseのエフェク ター経路にppelがあるのからしれなし、。

stsS+遺伝チとsllpAill伝子

登回によ り、スタウ Uスポ リン超感受性変異として発凡されていた日Is5変異(Todael

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子、

al., 1991)が、 ppel+遺伝子破壊との二重変異により致死となることが示された。sls5変異

は、 ppel+遺伝子破壊とよく似た丸い細胞形態を生み出す。このことから、 sls5+遺伝子

産物は、 ppelフォスファターゼと非常に密接な関係を持つことが予想されるが、まだ、

遺伝子産物は特定されていないo sts5変異は生育に影響はなく、低温感受性ではなかっ

た。また、 stsS変異とpckl+遺伝子破壊との二重変異は、致死的ではなかったo また、登

田により、 ppcl+泣伝子破壊のサプレッサ一変異が単離されたが、そのひとつ、 sllpA変

異は、 sts5変異のサプレッサ一変異でもあった。このことも、山5+辿伝子産物とppelフォ

スファターゼとの関係が密接なものであることを強く支持する。また、 supA+j宣伝子産

ヰ却カfプロテインキナーゼであることカf明らかになり 、supAとppclがJ古抗的に倒jいている

ことが示唆された(Todaet al., llnpublished)。

p130

ppelを特異的に認識する抗体によってppelと共沈する蛋白:'lpI30は、 ppclフォスフア

ターゼの調節サプユニットである可能性が高いと考えられる m芥酵付SlT4にも、特異

的抗体によって共沈する蛋自民、 pl90とpl55が存在する これらのSIT4への結合はGl/S

期に変動することが報告されている(Suttonelal., 1991) pl30の災体が何であるかととも

にその細胞周期jにおける挙動も非常に興味深い問題である

おわりに

本研究によって明らかになった様々な関連因子が、具体的に どのような分子機能を持っ

て相互作用するのか、将来の諜題であるが、その機能の分二子レベルでの理解には生化学

的な裏付けが必要である しかし、フォスフアターゼのjLTtは、特兇的なキナーゼによっ

て特異的な部位がリン酸化された蛋自民でなければならないため、ブ "スファターゼの

生化学的砂f究には閃難が付きまとう わフォスファターゼの法伐を発見することも重要な

ステッフ。てユあり、そのためにも、酵母のような系でi宣伝学(1¥1解析を行うことはまた重要

である。

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ト、

材料と方法

酵母菌株、大腸菌株および培地

本研究に用いた分裂酵母 Schizosaccharomycespombeは、すべて972h+及ひ、975h-に由来

する。目的に応じて以下の大腸菌株を使用しt::.o プラスミドの凋捻にはMM294、T7プ

ロモーターによる融合タンパク質の発現にはBL21(DE3)を用いた。

大腸菌の培地には、 LBおよび、LB+ampicilinを用いた。

分裂酵母の培廷には、完全培地としてYPD、合成最少培地としてEMM2を用いた。

塩基配列決定

stepwize dcletion (Hcnikoff 1984; Yanisch-Perron et al., 1985)により作製した 2本鎖フラス

ミドDNAを鋳型として(Haltoriand Sakaki 1986)ジデオキシ法(SangcrCI al. 1977)を行い、

塩基配列を決定した"Bluescript KS+ (Stratagene)をベクターにff}¥,、た。出基配9'J決定した

領域はそれぞれ結果に示した a

ppel+についてはpPH211とpPH221、ppe2+造{云千についてはpXP201をJtl¥'、てstep¥¥'ia

delelionを千ぜった。

遺伝子破壊

ワンステップ逃伝 r[n換法(Rothstein1983; Grimm ct al., 1988) (・l よって行った。

ura4+遺伝チを合も、 1.9kbのゲノム断片をppe l +泣伝チのKpnl i~r)f立に 1lF人したものを作成

し、ここから8.5kbのBgllI断片を切り出して分裂酵母二倍休株に形1竹J;換iZ人した。ま

た、ura4+遺伝子・を含む卜9kbのゲノム断片をppe2+造伝子のEcofミvM)位に11t人したものを

作成し、ここから4.lkbのHindIII断片を切り出して分裂醇ほ一;的体伐に形れ転換導入し

た。それぞれ、安定なUra+のヘテロ二倍体株をYPD定夫培地上で胞子形成させ、四分子

解析を行った。

FACScan角材斤

Costello et al. (1986)に従い、 FACScan(Beckton Dickin,>on)をifj¥'、てiftiJi主した。

遺伝子過剰発現

S. pombcのnmtlプロモーター(Maundrell,1990)を持つプラスミドヘクタ -pREPIを用い

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ち、

た。培地中にチアミン (2μM)が存在する場合は、 nmllプロモーターに続く遺伝子の

発現がほとんど抑えられているが、チアミンを含まない培地中では大:止に発現する。

ppel+遺伝子の開始コドン直前にNdeI部位を、終止コドン直後にBamHI部位を付加し

たDNA断片をPCR法で作成し、 pREPIに組み込んでpXPIOIを得た。同様にして、 ppe2

+遺伝子の過剰発現プラスミドpXP201を得た。

pXPlOlまたはpXP201によって形質転換した細胞を、 EMM2液体培地+チアミン (0.2

μM) 中、 330Cで対数増殖的に培養し、 EMM2液体培地で二度洗浄した後、 330Cの

EMM2液体培地で、lxl05細胞Imlの濃度培養を開始した。 10時間後から、 2時間おきにサン

プリングした。

抗体作成

Harlow and Lane (1988)に従った。大腸菌での蛋白の産生にT7プロモーターを持つプラ

スミドベクターpAR3038を用いた(Studierand Moffat 1986)0 ppc 1 +jfi f云下の開始コドン直

前にNdeI部位を、終止コドン直後にBamHI部位を付加したDNAI.ojf片をPCR法で作成し、

pAR3038に組み込んでpXPIOIを得た。また、 ppel+遺伝子のふpl部位にNdeIリンカーを

挿入し、以降、終止コドンまでを含むDNA断片をpAR30.. W!こ組み込み、 pUM32を得た。

これらをそれぞれ大腸菌BL21(DE3)に形質転換導入し、発現させると、 pXPI02導入株

では37kd、pUM32導入株では20kdのポリペプチドを産生した SDS..PAGEによって、こ

れらを分離、回収してウサギに免疫し、抗血清を得た。 (pXPI02件l米の抗原に対する

抗血清(E I ・ F) よりも、 pUM32r!l米の抗原に対する抗I血~ 11Í" (E I ・C>のほうが}iW;{ を強く認識

した。本論分に拘Jiiえしたデータはすべて(EトC)を用いたものo )

ppe2+遺伝子の開始コドン直前にNdeI部位を、終止コドン1ft後にBamJJ Ii}l) f立をf、f加し

たDNA断片を、 S.pombcのcDNAを鋳型としてPCR法で作成し、 pAR3038t..キ11み込んで

pXP207を得た。大腸菌中で約44kdのポリペプチドを産生した 以下、 fdJ級にして抗

ppe2抗血消を得た。

間接蛍光抗体法

基本的にHagananclllyams(1988)に従った。 DNAの染色lこDA門 (ToclaCI al.. 1981)、チュ

ープリンの染色にTATI(Woods CI al., 1989)を用いた。

アフィニティ粕製した抗体を濃縮し、 PEMBALバッファ ーで51古希釈して-次抗体と

した。て現;:抗体は、 FITC標識したヤギ抗ウサギ、抗体を200情希釈してJlJし、た。

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イムノプロット法

Towbin et al. (1979)に従った。適当な培地中で対数増殖期にある分裂酵母細胞を回収し、

TEGノてッファー(50mMTris, ImM EOTA, 10% glycerol, 150mM NaCI, 101M PMSF)中で、グ

ラスビーズにより破砕した。 14000叩m、10分遠心してと清を回収し、再び述心を繰り返

したo 上清を回収し、蛋白誌を測定したうえで、 SOS平AGEに用いた。シグナルの検出

に、 HRP標識した抗ウサギ抗体、および、 ECU.食出キット(Amersham)をJflI.、た。

免疫沈降法

アフイニティー精製した抗ppe1抗体を、プロテインAセフアロースピーズ(Pharmacia)と

共に3時間、室温で緩やかに振務した。 TEGバッファー(50mMTris. I rnM EDT A, 10%

glycerol, 150mM NaCI, I mM PMSF. 0.05% NP斗0)で3同洗浄した後、イムノ プロット法

と同様にして調整した分裂酵母細胞抽出液と共に、 40

C、4時間殺やかに振務したo TEG

バッファーで3回洗浄した後、 SOS-PAGE(こ用いた。ゲルをクーマシーブルー染色、銀

染色して、バンドを検出したo

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ト、

補遺

papl+依存的転写活性を制御する増殖必須遺伝チpad1+

分裂酵母のPKCとその細胞機能を研究するため、 PKCの強力な阻害斉IJであるスタウロ

スポリンを用いて、突然変異株と遺伝子のスクリーニングを行った。その結果、スタウ

ロス ポリン超感受性変異を与える 11遺伝子座 (SlSI-SlS 1 1)が発見された(Todact al., 1991)。

また、PCRy去によって、 PKC様キナーゼをコ ー ドする遺伝子、pckl+とpck2+が単離され

た(Todael a1., 1993)0 sts6とpck2+は同一遺伝子座であったo また、 sls5は、細胞形態異常

表現型の類似性や、二丞変異株の致死性などから、 pckl+、pck2+、ppcl+などと密接な

関係にあることがわかった。

また、 SlS1変異は、スタウロスポリンのみならず多種の楽斉lJゃ金以カチオンなどに超

感受性を本し、 slsl+泣伝子は、鳥類のラミンB受容体と液似性を持つ蛋自民をコードす

ることがわかった(Shimanukiet a1.. 1992)。

スタウロスボリン耐性付与を指標として、多コピープシスミドをベクターとする分裂

酵母ゲノムライブラリーをスクリーニングし、プラスミド'pSTl、pST12、pST22、pST23

を得た(求A・1)0 pSTI、pSTI2、pST22は、互いにオーバーフソ 7したゲノム断片を含

んでおり 、これらから、多コピ一導入によつて楽斉剤lリj耐"'/竹ゾ

様転写閃ザ千-をコ一ドする追イ伝云子p仰apl什+が向定され1たtと:0pST23の多コピー導入による楽剤耐

性付与には、 papl+泣伝子の存在が必須であった白さらに、 pST23を細胞に多コピー導入

すると、転写因子paplに依存した転写活性が増大することを凡いだした pS丁目上のゲ‘

ノム断片には少なくとも 2 つの遺伝子が存在し、 papl依存的な Ilj~写促進と薬剤耐性に寄

与するのは、 MAPキナーゼ関連遺伝子spkl+ではなく、その5・1二流域に位置する別の遺

伝子pad l +であることが判明した。遺伝子破壊の結果、 pad l +はf~M(こ必須であったn 予

想されるpadl+j宣伝子産物は、日市乳類とショウジョウバエのMOV3--l(Gridlcy cl al.. 1990)

に類似性を示したo 染色体構造の異常を示す変異crmlは、スタウ uスポリン叶!'!j:をもた

らすことが知られていたが、この耐性付与効果も転'k_;'[)~ fpap 1 に依存していた(Todael

al., 1992)。分子機構は不明であるが、papl転写凶子の活性を、 pad1は正に、 crmlは負に

調節していると与-えられる。また、paplの経路による紫斉IJtfij'Hl(士スタウ U スホリン特異

的な ものではないと4・えられる。

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表A-I スタウロスポリン耐性を付与するプラスミド

スタウロスポリン耐性

スクリーニング 単離された (コロニー形成能)

に用いた株 フ'ラスミド 遺伝子 sts 1・5sts2・6sls3・15Hi¥II23

0.3 0.3 0.3 0.5 (μg/ml)

SIS 1-5 pST2 SIS 1 + + Sls2-6 pST8 Sls2+ +

Sls2-6 pSTl papl+ + + + .$ls3-15 pST12 papl+ + -ト 十

n .$ls3-15 pST22 papl+ 十 一 +

.sls3-15 pST23 padl+ J.. -B • 十

pD B2..j.8( veclOr)

、1

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結果と考察

pST23のサブクローニング

スタウロスポリン耐性を付与する多コピープラスミドpS丁目は、約13kdのゲノム断片

を含んでいた。 pST23の制限醇素地図を作成し、サブクローニングを行った(図A-l)。

pST23は、 sts3の多コピーサプレッサーとして単離されたが、野生株に導入しても、そ

のスタウロスポリン耐性をさらに増大させることがわかっt.:.o 当初、 sls3-15変異株を用

いてサブクローニングを行ったところ、 pST23-2とpST23-3の両-5-が51S3-15変異株に耐性

付与しない結果となったので、これらの境界のBglII部位付近の塩基配列決定を行い、新

しいプロテインキナーゼ遺伝子spkl+を見いだ、した。予想されるspk1+泣伝 j三産物はスタ

ウロスポリンがもっとも強く阻害するPKC(プロテインキナーゼC) とは異なり、 MAP

キナーゼにもっとも高い類似性を持つものであったが、キナーゼ阻害剤師ナI'~I:にキナーゼ

遺伝子が関与することは矛盾のないことと思われた。 しかし、中kl+追伝子を完全に含

むサブク口一ンには耐性付与能がなく、さらにサブクローンを進めると、 spkl+とは関

係のない領域がスタウロスポリン商Ht付与能があることがわかった。そこで、この領域

の塩基配列決定を行い、新しい造伝子padl+を見いだした pST23f-_のケノム附片では、

padl+遺伝子の3'末端が欠けていた。そこで、padl+遺伝子の令以を合むコスミドから 、

約6kbのXbaI断片をサブクローニングして、 padl+追伝子の全長のt~UI何ê~IJ や決定した。

pST23仁で欠失している部分は、終止コドンまで 100塩Lらえらずであった。

padl+遺伝子産物の他の蛋白質への相向性

padl+遺伝子は308残基、予想、分子量35kdのポリペプチドをコ ー ドすることが予想され

た(図A-2)。データベース検索によると、チ怨されたpadl+遺伝子産物は、ショウジョ

ウパエとマウスのMOV34(二女ナして類似性を持っていた([ヌIA-31 。 まf、ヒトのti受能不

明の遺伝子産物に対しても部分的に有為な類似性をぷした。 ショウシ弓ウパエMOV34遺

伝子は発生途中で致死となる変異を与える遺伝子-Hiとして!日Ji主されたもので、 jS伝子産

物の機能は不明である(Gridlcyct al., 1990)。

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わ pST23

23・1

23・2

23・3

23・4

23・5

23・6

23・7

目、

冨薗臨盟 園盟国 1kb

-一一ーーーー一・ー-

padl+ ORFl spkl +

スタウロスZ11・リン~1主付与

+

+

+ ー下

じい-I. pST23の制限(1手法}訓示iとサブクローニンク

おサブクl]-ンのスタウロスポリンヴ性十j'I j.能の不r.:jlf,をー、ーでぶした司

23・7で!よ、 Smalffii':,:!こフレームシフトをおこす交Y4をj話人しんョ

クょf-:;二j立{ょ;(の1(;)~をぷす。 padI+i立{ぷ了・は3' ぷおを欠・.、ているつ

Sm: Srnal. Sc: Sacl, Bg: 8g11l. RV: EcoRV司 SI:Sall

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-

r、

AAGTTCTIAGGGCATTCTTCCCGAGATAAATCACCTTTAGAAGAAAATGGCGTATCTACGTACCAAATNTTCGCTCAAAGGATACAGACTCGGCTATGCCG ・701ATTACGGAAGCACAGAAACATTTTGAGTCTGTTCAGGAACAAAGNTTACTTCAGAAAGCAAAGAATGAGCGATTGAAAACACATAAAGACAGNATTGATG ・601AGTATATITAGACTACTGGAAAGTCAGTCGGAGCATTTTGACATGCCTAAAATTGGACCCGGCTAGTTTTCAAAANACGTCCTTTTTTCTCTCAATAGCTA ・501TACTTAT.ATAGCAATGGATGCCTCCTCTATTCTGCATAGTTTTTCTCCATCCACCTACCATATTCTTTTATGAATTACGCACTCTAATGAAATCACTATT -401

孟.1mエTTATT11'AACAATACGCATTATACCTCATTATTGTTATAGCTATTCATTTGTCTCTAGAAAAAACCTGTTTATAGCCAACTACCACGTAAACGTATACTA ・301GCTGCC1'AAGTGAGACCAAAGACATAGAATCTTGTATATTCGTTTTGTATAGTGGTTGAAACATATAGAAAGAACTTCCTTTGAAGAACAAGCACATTAT ・201AGTGAC(TTTGA n・GmアTGTCGTCTTACTAAATAT(AGTGAACAGCAiTAA(GTTTTGGTAACTTTATTTAAATACTTATACTGAGTTTCTCATTTAA -101

但山工

TCTCCAATTACACTTTTATTTGCGGTTATTTGAGAGGAACCCCACTGATACTGATAAACTCTCATATTTCAATACATACATACGAGTCATATTTTTCGCG -1 ATGGAA1'CTTTACAAAGATTGTTACAAGGTGCCCGCATGGGTACTGGTATGATGGGAGATCAGCCTCTTGTTGATAATTCCGAGTGTGTATACATTTCAT -100 M E S L Q R L L Q G A R M G T G M M G 0 Q P L V 0 N 5 E C V Y 1 5 5 34

CTCTAGCTTTGTTAAAAATGCTTCGTCATGGGCGACATGGTACACCAATGGAAGTTATGGGTTTGATGTTAGGAGAATTCGTTGATGACTTTACAGTACG +200 L A L L K M L R H G R H G T P M E V M G L M L G E F V 0 0 F T V R 67

TGTTGHGATGTTTTTGCAATGCCTCAATCTGGTACAGGTGT仁AGTGTAGAAGCAGTCGATCCAGTTTTCCAAAAAAATATGATGGATATGCTTAAGCAA +300 V V 0 V F A M P Q 5 G T G V 5 V E A V 0 P V F Q K N M M 0 M L K Q 100

包♀エACAGGACGGCCAGAAATGGTTGTAGGTTGGTATAATTCTCACCCGGGTTTTGGTTGTTGGCTTTCTAGTGTCGATATCAACACCCAACAATCATTTGAGC +400 T G R P E M V V G W Y N 5 H P G F G C W L 5 5 V 0 1 N T Q Q 5 F E Q 134

AATTAACACCAAGAGCGGTGGCAGTTGTTGTCGACCCTATTCAATCTGTCAAAGGAAAGGTGGTAATTGACGCCTTTCGATTGATTAATCCGTCTACCCT -500 l T P R A V A V V V 0 P 1 Q 5 V K G K V V 1 0 A F R L 1 N P 5 T l 167

AATGATGGGTCAGGAACCCAGACAAACAACTTCCAATTTGGGTCACATCAACAAACCTAGCATTCAAGCTTTAATTCACGGTTTAGGAAGACATTACTAC -600 ~~同 G Q E P R Q T T S N l G H 1 N K P S 1 Q A l 1 H G l G R H Y Y ZOO

TCCCTTCGCATCAATTACAAAAAAACTGAGCTTGAAGAGATCATGCTTTTGAATTTACACAAACAGCCTTGGGCACATGGTCTTTTACTTGAAAACTTTA -700 S l R r N Y K K T E L E E 1 M L L N l H K Q P W A H G L L L E N F N 234

ATTCTGCTGCGGAAAAAAATCATGCTTCTATTGATAAGATGAAATCCTTGTCAGAACAGTACACTGAACGTGTTCAAAATGAAGTGACTTTAAGTCCGGA .800 S A A E K N H A S r 0 K M K S L S E Q Y T E R V Q N E V T l 5 P E 267

GCAACTTCGTATTCAATACGTTGGTAAACAAGATCCCAAGAAGCATCTTGACGCTGAGGTTCAGAAATGTATAGACAACAATATfTCTTCCATGTTAGCT -900 Q L R r Q Y V G K Q 0 P K K H l 0 A E V Q K C r 0 N N 1 5 S 川 l A 300

TGTATGCTTGATTCCGTTGCCTTCTAGTACATCTATTTTGGTAATACCTCTTTTCCATCATCCGTTTTTTATGAGCTACTTTCTTTCCTTACT(AAAGCA -1000 C ~ L 0 5 V A F ・ 308

TTTATGAACTGTTTGAATAA:‘KCTGTTGGTCGAATCTGATACT ACTTTTTT ACGA TTTCATATTCGTGACTAGGAGT ACA T TTTTTTTAMACTTTTTAC -.lC:> ATGATCGTGGAGTATGATTGATGATATTTTGGTAAGCTCTTGAGATTGCGAGCGTTTGCTTTGATGGATTCTTATATATTTTTTTT(ATAGATC(TTAAG -lZ~0 ATATACζTGCACACCAGTCTTTCAAGCTTCTTCCCAATAAGAAAAAATTGTTTCAATTATTGAATTTGTAAACATCTTCTAC(AACATGTTAAAAATTTT ~13CO GTTTCCTTGATTGTTTGTAATGTACCTGTAAGGATCGTCGATCAGCGTCAAACCATTGAAGTTGAATACATAAAGGTATAACTGAGGCTACTTAATTTAT .1400 TATATGACATTTTAGCGTGATATGATTTTTTGATGTAGCATGATATTGTACTTGTCAAGTATNCCTATCTATCTTTCAACCTTTGCCAACCACTAACGTA +1500 TGTTGGTTTACGGAATCAACAAACAATTGTTTATTAAGAAGTTTAACAAGGTTTCTTTTTTATTTTCAACGTTTAAGACTTGCTCCAATATTTAACTGGT +1600 TTTTTGAATTCATAATGAATAGATCTGCTGCTTTATCAATCTTAAAGCGCCAAAGTTCTACGGCAGCTTCTTCTTCACTCAAGAGAACTCCTTTATATGA +1700 TCTGCATTTAAAAGAAGGAGCTACCATAGTCCCCTTTGCTGGTTTTTCAATGCCAGTACAGTATAAAGTCAAACCATTAGTGCCAGTCATAAGTGGACAC・1800

じJA・2, pad)+迫伝子の控基配列と予想近伝子産物のアミノ該配ダIJ

ilt伝子破壊に丹jいt.Nrul部位、 SmaI部位、およびXbaJきf)f立をノJ'した。

63

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padl +遺伝子の多コピー導入によるスタウロスポリン耐れ付与・は、転写因子paplに依

存する。

padl+遺伝子とAP-l様転写因子をコードするpapl+泣伝子との問jに興味深い関係が見つ

かった。 padI +j宣伝チとpapl+遺伝子はいず、れも多コピー導入によ って野生株にスタウロ

スポリン耐性を付うするが、 padl+遺伝子によるスタウロスホリン両十I.t付与には、 papl

+遺伝子の存在が必要であった。 papl+遺伝子は生育に必須で、はなく、その造伝子破壊株

は生育ロJ118である。しかし、 papl+遺伝子破壊株にpad1 +:ili伝子を多コピー導入しでも、

スタウロスポリン耐性は変化しなかった。

padl+遺伝子の多コピー導入は、転写因子papl依存的な転写活性を増大させる。

p25と呼ぶポリペプチドをコードする遺伝子は、その5・t流域に八P-l配列を持ち、

papl+遺伝チ産物によって転写制御されている (図A・~ ^針生株!こpad1+泣伝子の多コ

ピー導入したものでは、 p25遺伝子の転写が促進され、 p25が退乗IJg量生されていた。 しか

し、 papl+遺伝子破決株にpadl+遺伝子を多コピー導入したもので法、 p25は全く発現し

ていなかった (~IA・5) 。 すなわち、 padl+遺伝わ宝物は、 I転!ト伝1正三ち写:[~凶I~ -イ(-p仰a巾pμl の i泊古削,↑竹|

の形でで、正に街制|リl御していると考考,えられるo この仮説は、 padl+巡伝イ・によるスタウロスポ

リン耐性付うがpapl+;立伝チの存在に依存する事実と終合性がある (125;立伝子破壊株は

へ 生育可能で、これにpapl+遺伝子を多コピー導入しでもスタウロスポリン耐性は付与さ

れる。したがって、 p25は薬剤耐性に直接関与せず、実際に業斉IJifHYI:を担っているのは、

転写因子paplの制御下にある未知の遺伝子産物であると考-えられる

p25の発現誘導!まpaplの結合するシス配列に依存する

p25遺伝子は、次の場合に発現誘導が起こることがわかっている すなわち、 papl+追

伝子の多コヒー導入、 padl+泣伝チの多コピー導入、 cfml・809変兇である p25迫伝子の

上流に存在するpapl結合配列に塩基置換を導入し、これかp25u'l伝子の発現誘導に与え

る影響をイムノブU ツト法で調べた(図A-6) 0 AP-l吉!日立に変児をJぷつp25泣伝子は、

padl+遺伝子の多コピー導入では発現誘導されたが、 papl+j立伝 r-の多コピー導入では、

65

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表A・2, スタウロスポリン耐性

コロニー形成できる最大のスタウロスポ 1)ン淡皮 (,lLg/ml) を示した

プラスミド

pDB248

vector

pSTl

papl+

pST23

padl+

野生株

0.3

0.5

0.5

papl+遺伝子破壊株

0.2

0.5

0.2

66

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-

TACAC/lAAMcmCCAA臼ATGATGAT臼ACTGGCTGACCATCAATGCATmGCACTTAAAATAGCGTACGTTTTATCGATTTACCGATGTTTTCCAT。,J

T民GnrGTGTTAM TT AGA∞TGACCGTAACCATGTTATTTTCCCAGTACTAAGTTAGTA∞AMGCTATAωGAAACCCAAAGTCCCCCACTTAC~CA

ACAGT(~GCAGCTACATCGATAMGCAAAGATGAAAATAGCGATACAAAA∞TCAACACCAAAAACTCATCAAGCGAGCCAAAGTATGTAACCACAGTT

TACAGIぬAAT∞GACAGGTAATAACAAATGCCAACACC丁目∞AATGAA∞TA廿TCAAGGCACAAAATCC~TTTGπT邑TCTAAAGTGAGCATGAATGS.u3八l

AP-l A臥臼{州G刷TAAAATAATAATAGAATCATTGT打倒TAGG~州TGGTTωmTCACAAT明PWCAAA∞Ik>'GT'I'TA

PlD 豆亙豆ヨT∞TAATCAACCGCT∞TCCCAAAAAAAA田AAAT AAAAAAAAACACA TC∞AGGCTTTCAA品川CTを豆B∞ACGTAAAA打CCCTA

Sn.illl

TATTTl寸AMCGTTCCAAAGAAATTCAATCACAGCTTCATTCTTCACTGTCGTGCTTCGATTTCGTTATTTTATTACTCCAGCGTTTTATTAAACCCAGT

ATGTCTACCGCAAACACCGTCGCTAl寸GTGATTTATTCCACTTAT∞CCATGTCGTCAMCTα';CTGAGGCCGAAAA∞CTGGCATTGAGAAAGCTGGTGH STANTVAIVIYSTYCHVVKLλE A E KλCIEKAGC

GAAAACに丁目CATTTATCAGTTCCCCGAGACATTGAGTCCTGAAATCTT∞AGAAGATGCATGCTGCACCCAAACCC品 TTACCCTGTTGTTACACTCGAK A V 1 Y Q F P E T L S P E 1 L E K H H A A P K P S Y P V V T L 0

TGTCTl'AACGCAGTATGATGCCTTCCTCTTCGGTTATCCTACACGCTAC∞CACTCCTCCTGCTCAGTTCCGTAcnmGG臼CTCCACTGGTGGTTTAVLTQYDA f' L F C Y P T R YGTPPλQ f' R T F W 0 S T G C L

T∞GTCにAAGGTGCmc.cAT∞AAAGTACTTTGGTCAGTTCTTTTCCACC∞TACCTTGGGC凶T∞TCんおん¥AGCACTGCTCTTACTGCCATGACCAWVQCALHCKYFCQ f' FSTCTLCCCQ ESTALTAHTS

GCTTTGiTTCATCA T∞AATGATTTTTGTACCTCTTGC.cTATAAGAATACATTTTCACTCATGC.cTAACGTTGAGTCCATTCATGGC∞CTCCAC.cTαぉGFVHHC HIFVPLGYKNTFSLMANV ES!HCCSSWC

CGCTGGTTCCTA TGCTGGAC.cCGAC∞TTCTCGTAATGTATCCGATGATGAACTAGAAATTGCACGAATTCAλ∞TGょGACTTTCTTCAAGACTGT打TCAGSYAGADCSRNVSDDELEIARIQCETFFKTVF

CGCAAGoTAAGACTTTGCGAATAGTATCTATTGAAACAGTGCAAATGATTGCACAAT下rTGAGTTGAATCACCAACTGC.c行TTTTTGT打ACCGCCCATGR K •

図A・4. p25 JTI伝子の塩基配列と予想送伝子産物のアミノ三支配列

-601

鴫 501

-401

情 301

-201

-101

+100

+200

...300 100

~t!00 13J

+500 1吾7

-600 200

-700 202

AP-lとパリンドローム (PLD)の二つのpapl結合員ぴIJをr:.;jf)で民iんで不したa

予想されるTATA配列を影付けして示した。

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A wt Apap1

hM-0

・h

C告を

F宅

ZE

probe: β;oger・・

B

n w叫M広P叩t

C 省略ゃ25 ーー..・・・ ..

D

anti-ゃap1

t 2 3 4 5 6

図A-5. padl+遺伝子の多コピー導入によるpapl+依存的転写の誘導

lレーンあた り10μgの全RNAを泳動し、ノーザンj去を行った。(A)で、はp25泊伝列祈片

を、 (B)で、はpapl+遺伝子断片を32p標識し、プロープとした。野生株lこpad1 +j~'1Í!~ rを多

コピー導入したものでは、p25のmRNAが大泣に検出されるが、このとき papl+のmRNA

Uは増えていない。また、 papl+泣伝子破壊株にpadl+遺伝子会多コピー導入したもので

は、 p25のmRNAは全く検出されない。

また、それぞれの細胞抽出液を調整し、イムノプロット法移行った。(C)ぽ、抗p25抗

体、 (0)抗papl抗体によって検出した。それぞれについて、 A、8のノーザンjLにおいて

検出されたmRNA:J[に対応した:i::のj宣伝子産物が検出された。

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「、

AP-l Palindrome

wt TTAGTCA AGTTT ACGT AA TCT

AP-mtl A-TC一一ー

AP-mt2 一CC一一一ー

PLD・mll A-T一一一

PLD-mt2 GG一一C

AP PLD wt mtl mt2 mtl mt2

+p(papl勺 司園町'

+p(pαdl勺.圃・・・・・・cscrml ..~.

図A・6. p25遺伝 r-のpapJ結合部位への変異導入

papJ結合配列に変異導入したp25j宣伝子を持つプラスミドをp25jh伝子破壊株に形氏転

換導入した株を用いて、抗p25抗体によるイムノフロット j去によワ、以下の3つの条件下

で、のp25の産生を調べた。 1)papl +遺伝子の多コヒ一主.3入、 2 pad J+j宣伝子の多コピー

導入、3)crm J・809変兇の導入。

J)、2) は変異p25泊伝子のプラスミドと papl+l宣伝子またはpadJ j立伝'[-の7ラスミド

をp25遺伝チ破壊株に!日j時lこ形針転換導入 した株を用い、3) は、 ムp2ScrlllJ・809二 g立変

異株 に、変異p25jお;伝[-のプラ ス ミドを導入 した株を刑いた。

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全く誘導されなかった。 crml・809変異で、は、 AP・mll変異は発現誘i与されたがAP-mt2変異

は発現誘導されなかった。パリンドローム部位に変異を持つp25泣伝子は、いずれの場

合にも全く誘導されなかった。 paplはp25の発現には必須である。パリンドローム配列

は、発現誘導に必須である。 papl以外にも p25の発現に関与する転写囚子が存在する可

能性が示唆される。

padl+遺伝子産物の同定

T7プロモーターの下流にpadl+遺伝子のORF中にあるNruI部位以降をつなぎ、大腸菌

f、 で発現させて分子52約40kdの融合蛋自民を得た。これをSDSPAGEで粗粕製して回収し、

ウサギに免疫して抗pad1抗体を得た。

イムノプロット法により、分子量約35kdのpadl+遺伝子産物がI司定された。1・末端を欠

失したpadl+遺伝-f-を持つプラスミドpST23を導入した株では、 35J...dに加えて、 33kdのポ

リペプチドが検出された (図A-7) 。

padl+遺伝子産物の細胞内局在を調べるため、 31主演のl?il定法 (メタノール問定、フ÷

ルムアルデヒド悶定、フすルムアルデヒド ・ グルタルアルデヒド[~I定) で、 1111接蛍光抗

体法を行ったが、 1-[ t.~ な染色f象は得られなかっ t.:.. o

~ padl+辺i伝子は1itffに必J頁である。

padl+遺伝子の開始コドンごく近傍のNruIからORFtjlほとのSmaliiil日、tまでをurμ+J立伝

子で置換し、分裂醇ほ二倍体細胞に導入して、問分子解析を行った (IヌIA・8 。胞チは、

2 : 2の生存パターンをI~ し、生育可能であったコロニーはすべてウラシル要求性で、あっ

た。したがって、 padl+遺伝子は生育に必須であったn

padl+遺伝子破境株の終末表現型を観察した (図A・9'0 ・jiのpadI+j宣伝子がura4+遺

伝子の置換挿入によって破壊されたヘテロ二倍体を胞子形成ぷせ、ウラシル非存点下で

発芽させた。細胞が伸長し、異常な形態の核を持った細胞かDAPI染色により、観祭さ

れた。また、 pacll+j立伝子を合むプラスミドを導入したー-f(1H~pad 1+辿伝 r破壊株を非選

択的培地で生育させ、プラスミドを欠失した細胞の心す火羽)~~!を制名手した。 flfl 長し、異

常な核を持つ細胞が、 DAPI染色により観察されたo padl+j立伝r版物の機能のひとつは、

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4長一35kd

約一N

↑ωa

Fト

ωa

-・園圃圃圃・ ・圃圃・圃圃・

∞守Nmoa

padl+迫伝子産物の同定図A・7.

抗padl抗体を用いたイムノプロット法により、 35kdのpad1 +j宣伝千産物を同定した。 3・

末端を 100塩基足らず欠損したpST23導入株で、は、 33kdのjilfム子.rl'(;_物がIBJll寺に認識され

t.:.o papl +泣伝子を持つ多コピープラスミドを導入した株では、 padI+j立伝子産物の量に

は変化がない。

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CI Sm Nr Xb

+

id

z

p

J守

CI Sm

ura4 +

RIA-8. pad 1-:-遺伝子政壌の議成

Nr Xb

padl+泣伝子中の:\ruI部位からSma l部位までの約350bp~'" :;JJ :)出し、ここにlIraゐ遺伝子を挿入した。ここから、約2.SkbコXbal/ClaI断片を

切り出し、 S.pombe二倍体涼に混入した。矢f;[J!よj宣伝子の向きを示す,

CI: Clal, Sm: Smal, Nr: NruI, Xb: Xba[

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了¥

a

~pad1

b

10um

図A・9. padl+J宣伝チ破壊株の表現型

(a)選択的条件下で、の発芽による観察

~pad1 / p(pad1+)

10μm

(---d)

↓on-sele凶 emedium

phcnotype

Cェ

θθee Ura. Ura. Ura+ Ura+

-Ura,、IJgcrmination可F

phenocype?

ura4+追伝子の置換挿入によって破壊されたpad1 jili式子を持つヘテu 抗体を、ウラシ

ルを含まない培地で胞チ形成、発芽させることにより、 padl+遺伝チ破壊株の表現担を

観祭した。細胞のDAPI染色{象を示した。

(b)プラスミド欠落法による観察

padl+遺伝子を含むプラスミドを導入して致死'1'-'1:.を相補させたpadl+泣伝子破壊株を、

非選択的培地で培養することにより、プラスミドを欠詳して致死となったとJ5・えられる

異常な細胞を観察した。

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核形態の維持に関与することかもしれない。

crm 1cs変異は低温感受tl:で染色体の高次構造に異常をきたす変異として分離された(

Adachi and Yanagida 1989)。衣現型は多面的で、低温感受性、スタウロスポリン耐院の

ほかに、Ca++に超感受tl:となっている こと、 分 子iil:25kdのタ ンパクn(p25)が異常に

議秘することがわかっていた。

crm1+遺伝子産物も、p25タンパク貿も 、機能は不明であるが、今回、本研究により単

離されたpad1+遺伝子産物と共に、分裂酵母AP-1因子pap1との密接な関連が示唆された

(図ん10)。

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⑥mRNA _

s

e

n

e

qd

AYL e

qd

er

na

et

gr

M

'4&a‘

po

崎、 |χLヘ-10. モデル

pap 1 i{{イf:(j(Jな!lu:り:を、 padI!二.iE!こ、 crml!二f'!にi!il)f却すると与・えら hる“

75

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材料と方法

酵母株、大腸菌株、薬剤

本研究に用いた分裂酵母 Schizosaccharomycespombeは、すべて97211+及び975h-に由来

する。基本的な取り扱いは Gutzet al. (1974)、Mitchison(1970)に従った。目的に応じて

以下の大腸菌株を使用した。プラスミドの調製にはMM294、融合タンバク 'l1の発現には

BL21を用いた。スタウロスポリンは KyowaHakko Co.の NakanotW:I:にご供与頂いたo

DMSOにCI.2mg!m1の波度に溶解し小分けにして-200Cで保管し、使用直前にエタノールで

10倍に希釈して用いた。

スタウロスポリン耐性を付与する遺伝子の単離

スタウロスポリン超感受性株としてh-leu1 sts 1・5;h-1clIl sls2・6:h・Icu1 sls3・15、野生株と

してHM123(h-Ieul)を用いた。これらをリチウムj去(ItoCl川.1983)により、 pDB248

(Beach ancl Nursc 1981: Beach et al. 1982: Hirano el al. 1988)をベクタ ーとするS.pombeゲノ

ムライブラリーで形民転換したυ Leu+の形質転換体をち1,>変~(, t未は0.3/i g/ml、野生株は

0.5μgJmlのスタウロスホν リンを含むYPD寒天培地にレプリカ して、スタウロス ポリン罰

性を判定した。スタウロスポリン耐性とLeu+のsegregalion解析によ り、耐't'l:がプラスミ

ドに南来することを確認し、 Nasmythand Reed (1980)に従い、ブツスミドを[Lfl以した。

DNAおよびRNAの取り扱い

"""¥ DNAおよびRNAの基本的取り扱いは、Maniatisel al. (1982) t -U.っt.

DNA塩基配ダIJ決定

Sangcr el al. (1977)によるジデオキシ法で行った。slepwilCdeletion (Hcnikoff 1984:

Yanisch-Perron Cl al., 1985)により作製した 2本鎖プラスミト D'¥JA ~ $.h ff,~!として (Haltori and

Sakaki 1986)塩基配列を決定した。BluescriptKS+ (Slralagcnc)をベクタ ーに月1¥,、た。塩基

配列決定した領域はそれぞれ結果に示した。

遺伝子破壊

ワンステッフ。iat:f-E換j去によって行った(Rothslcin1983; Grimm Cl al・, 1988)。 結果

に示す制限醇宋音IS位にura4+泣伝チを挿入した。

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ー¥

抗体作成

基本的にHarlowand Lane (1988)に従った。 T7プロモーターを持つプラスミドベクタ-

pAR3038を用いた(Studierand Moffat 1986)0 nプロモーターの下流!こpadt+j宣伝子のORF

中にあるNruI部位以降をつなぎ、大腸菌で発現させて分子歪約斗QI...dの融合蛋白伐を得た。

これをSDS-PAGEで粗精製して回収し、ウサギに免疫して抗padt抗血消→を得た。

間接蛍光抗体法

基本的にHaganand Hyams (1988)に従った。

アフ イニテイ精製した抗体を濃縮し、PEMBALバッファーで51古希釈して一次抗体と

した。二次抗体は、FITC標識したヤギ抗ウサギ抗体を200倍希釈して用いた。

イムノプロット法

適当な培地中で対激増殖期にある分裂酵母細胞を回収し、TEGバッファー(50mMTris.

ImM EDTA, 10% glycerol, t50mM NaCI、ImMPMSF)中で、グラスビーズにより破砕したo

14000叩m、10分遠心して上清を回収し、再び遠心を繰り返したp kifjを[lJ]収し、蛋白星:

を測定したうえで、 SDS-PAGE !こ用いたo シグナルの検出ド、 HRPf;r~ぶした抗ウサギ抗

体、および、 ECU.会出キット(Amersham)を用いたョ

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デ、、

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謝辞

5年間、指導してくださった柳田充弘教授に感謝します。研究とはどういうものであ

るのか、ものを考えるということがどういうことであるのか、訟の頑なな頭に、絶えず、

教えてくださいました。ありがとうございました。登田隆博士には、科学の手ほどきか

ら教えを受け、また、研究生活のあり方を教えていただきました。感謝し、たします。丹

羽修身博士、 rlqlt占幸信博士には、毎日の研究生活のヒで、いろいろなことを教えてい

ただきました。感謝いたします。すばらしい研究環境をつくってくださった研究室のす

べての皆様;に、感謝いたします。

僕等はたよりない子供だから

僕等のあはれな感触では

わづかな現はれた物しか見えはしなし、

僕等は遥かの丘の向うで

ひろびろとした自然に住んでる

かくれた万象の街u去をきさ

見えない生き物の動作をかんじた。

詩人は、円安住の??後に目されて居るものを恐れましたが、科学はそれγιち[rlJかう手段

です。未熟な本ですが、今後の人生においても、偽造研ての修行が役立つとも:していま

す。ありが:とうございました。

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