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2018年9月15日(土)午後1時半

から、慶應義塾大学の三田キャンパスにて、SFC研究所データビジネス創造・ラボ主催、カルチュア・コンビニエンス・クラブグループのCCCマーケティング株式会社をビジネスパートナーに《第8回データビジネス創造コンテスト》の本選が開催されました。

電通、アクセンチュア、ブレインパッド、NTTコムオンライン・マーケティング・ソリューション、TSUTAYAが協力、また経済産業省、総務省統計局、応用統計学会、国立研究開発法人科学技術振興機構、大学共同利用機関法人情報・システム研究機構統計数理研究所、データサイエンティスト協会、 独立行政法人統計センター、日本情報経済社会推進協会 、日本統計学会の後援で実施されました。

今回は「書籍販売データを活用し、書籍

文化の未来を創造するような書店の提案をせよ」をテーマに、蔦屋書店はじめ各種事業を展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブグループのCCCマーケティングより提供される2017年1年分の書籍販売データ(統計データ)を活用し、書籍文化の未来、書店の新たな在り方などを提案して頂きました。 全国の高校や大学から53チームの応

募があり、エントリーに必要な書類を提出した28チームを対象に書類審査予選が行われた結果、予選を通過したファイナリスト10チーム(1チーム不参加)が本選のプレゼンテーションが行いました。 リハーサルの後、発表本番、発表後には

審査員による厳しくも熱心な質疑応答、審査、結果発表、表彰が行われました。

別室で審査中の先生方

ビジネスパートナー CCCマーケティング 増田 審査員

原稿作成:前川 恒久 QCサークル京浜地区・顧問 日本品質管理学会 会員 TQE特別委員会・委員

#898=7,394Phs=56GB=Ed 32hs

慶應義塾大学

村井 審査員長

《最優秀賞》 武蔵野大学

チーム“MUST”

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《第8回データビジネス創造コンテスト》ビジネスパートナー、カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社のマーケティング部門でもあるCCCマーケティング株式会社ビジネスプラットフォーム管掌COO増田審査員が開会挨拶を行いました。 今回は「書店の未来~ネット時代の書店文化~」はCCCマーケティングから提供された全国のTSUTAYA・蔦屋書店でTカードを提示して購入の書籍販売データ(統計データ)を基に書店の将来を提案頂こうという企画です。

続いてコンテストの仕掛け人、慶應義塾大学政策・メディア研究科委員長兼環境情報学部教授の村井審査員長が登壇し、開会挨拶を行いました。 《データビジネス創造

コンテスト》も今回で第8回目を迎え、回を重ねるごとに実社会でそのままビジネスに直結できるようなアイデアが提案されており、今回も予選段階からエントリーされた資料を審査するたびに、レベルの高さに驚かされたことから、今から皆さんのプレゼンテーションが大いに楽しみと挨拶しました。

開会挨拶を行う CCCマーケティング

増田 審査員

記念トロフィとシャベル

最優秀賞のシャベル

開会挨拶を行う慶應義塾大学 大学院政策・メディア研究科委員長

教授 村井審査員長

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最初の発表は《データビジネス創造コンテスト》の常連、長野県屋代高等学校のチーム“FLYING KARAAGEKUN”、長野県の現状把握から入りました。 長野県は少子高齢化

が極めて深刻な状況にある中で、時間があるはずの60代、70代の高齢者が本を読まない、分析すると全国で一番本屋さんの少ない県である実情が見えてきます。 高齢者、長野県民に手

軽に買ってもらうため月1度の「BOOKカタログ」の発行、また忙しい学生向けの「駅ナカ書店」「出張書店」を設置や学生向けカードの発行などの提案を行いました。 2番目は筑波大学大

学院のチーム“激辛麻婆”、蔦屋書店の店頭での書籍販売は伸びているもののオンラインでの購入者を分析すると競合のアマゾン等にリードされていると分析。 書籍購入に際して蔦

屋書店の店頭でのショールーミング、要は店頭で確認してネットで購入する傾向があると考えられることから、店へ足を運ぶ人たちには店で購入したくなるような工夫が必要と指摘、店頭で購入したくなるようにするにはどうすれば良いのかを具体化しました。 ジオフェンシングを

活用してポイントを付加することで来店を促すことを提案しました。

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3番目は武蔵野大学

チーム“MUST”、「本の時代再び~リアルとデジタルの融合~」をテーマに発表しました。 週刊誌、月刊誌等の出

版部数はピーク時の半減、右肩下がり、本の売れ方を分析して、本を売るための方法を考え、書籍販売や書店を復活させたいと取組みました。 TSUTAYA・蔦屋

書店の売上げ順位とベストセラーの傾向がほぼ一致したことから、人気作家や有名作品の文庫化、人気シリーズの続編などが一つのパターンに現れました。 売れている本の多く

がSNSなどを活用して情報発信していることから、これらを活用して話題作りをすることを提案しています。

4番目は慶應義塾大

学の読書好き、出版不況といった話は他人事と考えていたチーム“週2で本屋”。 ところが通い続けて

いた書店が突然閉店、この状況を何とかしたいと奮起、書店で売られている本の売上高、売上単価、売上数量などを分析し、Web上で書店はどのように語られているか調べ、分析すると書店員の存在が解りました。 一方で電子書籍は過

去3年間で2.5倍に伸びており、書店でも電子書籍を扱う必要があるのではと考えました。 そこで書店員のノウ

ハウと知識を活かしたサービスの構築により書店の未来を創造することを提案しました。

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5番目は慶應義塾大

学大学院の“RISE from Nurse”が「本という 2次元の世界から、リアル体験につなぐ」をテーマに発表しました。 65歳以上の高齢者

は“金持ち”、“運動機能が低下している”、“日本が好き”という特徴があり「高齢者の本へのニーズ分析」すれば本を読んでもらえるのではと考えました。 平均年齢70歳前後

の大学の友人の祖父母にアンケート調査した結果“旅行”との親和性が高いことが判明、「TSUTAYA」発行の旅行カタログから行きたい旅行を選ぶと、年齢や疾病を考慮した最適旅行プランを提案できると発表しました。

午前9時過ぎから

三々五々集まった事務局関係者、事務局の第一声で全員集合、朝礼、会場設営、受付や司会担当など、各自の役割を粛々と進めました。 11時過ぎ、発表チー

ムが続々到着、リハーサルが行われ、午後1時半本番が始まりました。 前半5件のプレゼン

テーションが終了したところで15分間の《コーヒーブレーク》が入りました。

バックパネルを設営して・・・・

司会の二人

トロフィなども準備完了

発表者の皆さんに壇上での展開について説明したり・・・・

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6番目は慶應義塾大

学大学院のチーム“ふかふかあはっ”が「大切な誰かを想う書店」をテーマに発表しました。 スペイン・カタルーニ

ャ地方では4月23日はサンジョルディの日、友人等親しい人に本を贈る習慣があります。 そこで「自分ではなく、

大切な誰かを思う本屋さん」贈り物に特化した本屋さんを考えました。 140名にアンケー

ト調査を実施、本を贈ったことがある人は全体の7割、贈られた人が3割、本を贈る場面を考えると相手は友人、子供、恋人という答えから、“贈り物”に特化した本屋さんを具体化し、本の売上げ増加につなげる方法を提案しました。 7番目は豊南学園の

豊南高等学校のチーム“響”が「書店における“魅力”の作り方」をテーマにプレゼンテーションを行いました。 読書文化の未来を創

造するには若者の書店利用者の数を増やすことが重要と指摘、販売額の減少すなわち利用者数の減少から、書店に魅力が無いことが原因と分析しました。 多くの来店者が書店

内の情報を参考にして本を購入していることが判明したことから、従来の背表紙しか見えない書棚を廃止し、面陳列にするなど、書店の魅力強化のため、陳列方法の工夫や購入者が書くPOPコンテストの実施 などを提案しました。

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8番目は東京大学大

学院チーム“NULL”が《「読書マップ」で始めるこどもの読書習慣〜未来の読書家を育てるサービス〜》をテーマに発表しました。 書店の未来を考える

には「未来を創り出していく子どもたちついて考える」必要があることから、0歳児から6歳児までの絵本の購買状況を分析しました。 親が子供に読み聞か

せる時期から、自ら本を読むようにするためにどうすれば良いのか、親の悩みを考え、ゲーミフィケーションと機械学習を組合せ、ゲーム感覚で本を楽しみ、次第に自分で読むように仕向けることを提案しました。 最後は慶應義塾大学

のチーム“wadao.inc”が《読書の再定義による非日常の読書体験の提供、読書ジム》をテーマにプレゼンテーションを行いました。 日本の書店数は減少

の一途をたどる一方、雑貨屋併設型など新しいタイプの大型書店が都市部にオープンする例は増加しているが、出版業界の実情は1997年をピークに売上げが減少していると指摘。 読む人は読んでいる

が、読まない人が増えていることから近年の電子化時代“デジタルネイティブ”を読書に結びつけるには、脱日常として 読書を体験する“読書ジム”という新しい形で自ら足を運び読書する習慣化を提案しました。

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慶應義塾大学政策・メディア研究科委員長兼環境情報学部教授の村井審査員長、電通データテクノロジーセンター有井局長、総務省統計局統計利用推進課の栗原課長、ブレインパッド・アナリティクスサービスの角谷本部長、NTTコムオンライン・マーケティング・ソリューションの塚本社長、文部科学省初等中等教育局の長尾視学官、アクセンチュアの保科マネジング・ディレクター、カカクコム/デジタルガレージの

宮島執行役員、CCCマーケティングの増田COO、TSUTAYA・BOOKカンパニーの吉田カンパニー長、Preferred Networks の丸山PFNフェロー、慶應義塾大学健康マネジメント研究科の渡辺教授、12名が審査を行いました。 発表終了時には早速審査の先生方の手

が挙がり、ITや販売業界の専門家でもある先生方の突っ込んだ質問にもたじろがず答える質疑応答風景が見ものでした。

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審査委員会が行われている間、会場では今回のビジネスパートナー、CCCマーケティングのプラットフォーム事業企画部門の新口氏が事業紹介を行いました。 TカードやTSUTAYA・蔦屋書店で馴染み深いカルチュア・コンビニエンス・クラブですが、実は全貌はなかなか理解できないのが実情、企業紹介の中では、発表を終えたプレゼンターの皆さんに質問を行うなどに質問を行うなどして「これからもコンテンツやプラットフォームの未来を考え続けてほしい」と審査中の会場でのひと時を楽しみました。

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最初にCCCマーケティングの増田COOが登壇、全てのチームに入賞の表彰状を授与しました

Preferred Networksの丸山PFNフェローがチーム“響”へ《審査員特別賞》を授与

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⑩ ⑪

カカクコム/デジタルガレージ宮島執行役員が《優秀賞》を授与

NTTコムオンライン・マーケティング・ソリューション塚本社長が《未来創造賞》を授与

TSUTAYA・BOOKカンパニー吉田カンパニー長が《顧客価値創造賞》を授与

文部科学省の初等中等教育局の長尾視学官が《高校生部門賞》を授与

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村井審査員長から武蔵野大学のチーム“MUST”の皆さんへ《最優秀賞》を授与

《最優秀賞》のシャベル、純金製なので重いから落さないでね・・・・って

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表彰式も終えてホッとする間も無く、閉会の挨拶をする村井審査員長

次回パートナーは日本文教出版さん

《第8回データビジネス創造コンテスト》無事終了、おめでとうございます・・・乾杯!

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午後1時15分、プレゼンテーションを前に最初の記念撮影を行いました。

皆さん、余り緊張はしていない様子です。最近の若い皆さんは強心臓ですね。

プレゼンテーションを終えてもう余裕の皆さん、お疲れ様でした。

次回、《第9回データビジネス創造コンテスト》は来年3月ですよ!


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