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Date post: 07-Nov-2021
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令和2年度 「ICTとくしま創造戦略」重点戦略の推進に向けた調査・研究事業 徳商ICT活用人材育成プロジェクト ~共生社会を目指した地域資源の活用~ 令和3年1月 徳島県立徳島商業高等学校 制作者 教諭 鈴鹿 講師 大久保 友博
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令和2年度 「ICTとくしま創造戦略」重点戦略の推進に向けた調査・研究事業

徳商ICT活用人材育成プロジェクト

~共生社会を目指した地域資源の活用~

令和3年1月

徳島県立徳島商業高等学校

制作者

教諭 鈴鹿 剛

講師 大久保 友博

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1:はじめに

〇 本校の概要

徳島商業高等学校は1909年に創立、110年を超える⾧い歴史と伝統をもった高校である。近年

は、実社会と繋がった課題解決型の学習に力を入れており、平成27年度から平成29年度は、文部科学

省より四国初のスーパープロフェッショナルハイスクール研究校に指定された。指定された期間は各学

科の特徴に合わせた取り組みとして「企業と連携した商品開発」「外国の生徒と共に販売した徳商デパー

ト」「実際の原価要素を使っての工場関係の原価計算」「企業のHPの作成や映像制作」「県南美波町にお

ける観光開発」など、多くの活動に取り組んできた。今年度はコロナ禍でできる教育活動「ICT」を活

用する様々な取り組みを行っている。特に本校生徒には最先端技術に触れ合う機会を設け、ICT人材

育成に力を入れている。

〇 本研究の概要

(1)研究開発の経緯

昨年度は、地域のことをよく知り、様々な問題に対して柔軟に対応できるICT人材の育成、グローカ

ルな視点を有するICT人材の育成を行ってきた。今年度は VR コンテンツの充実やドローン教育にも

力を入れたいと考えている。

国土交通省観光庁観光資源課が提供している資料には、“近年、地域固有の文化や歴史等を訪日外国人

旅行者に伝えるための手段として、最先端ICT(VR/AR等)を活用した観光コンテンツが、その高

い情報伝達能力や再現性から、一部地域において先駆的に活用され始められている”と記されている。こ

れを参考にVRを活用した観光体験を新たに提唱することに加えて、誰も体験したことない観光コンテ

ンツ制作に着手することとした。また、コロナ禍において県外へ往来する移動制限が設けられ、地元の魅

力を新たな視点で情報発信することにより、コロナ禍が終息していけることを願い、デジタル配信によ

る観光地誘致とエシカル消費の観点からもPRすることを計画した。

研究をするにあたり、取り組みについては以下の通りである。

・ドローンを活用したコンテンツ制作

・ドローンプログラミング講座を実施

・コロナ禍でできる新しい徳商デパートの計画

・新たな官公庁と連携し斬新なコンテンツ制作

・障がい者でも体験できるデジタルコンテンツを制作し体験する

・高校生が観光ビデオを制作

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(2)本校のICT活用事例

本校では、前年度から継続的に研究を行っている4KVR 映像に関しては、五感を刺激するような研究

事業を始めたいと考えている。このような研究は、アミューズメントパークを含めて、数が少ないので、

それらの研究を地元高校生が効果・検証を行うということは新規性・独創性が高いといえる。

特に、VR 映像の活用に関しては、今後とも発展していく分野でもあり、VR などの映像を活用した観

光やスポーツ体験は、海外のスポーツ選手や障がい者など、実際に体験することが難しい人を対象にし

て、これまでターゲットとなりにくかった人たちを巻き込むことが可能となる。

また、ドローンを使った空撮はすでに多くの研究事業があるが、スポーツ分野での空撮は少なく、意思

疎通がしにくい集団スポーツを新たな戦略作りに活用したりすることができる。また、生徒がドローン

を扱えるようになるための講座を開いたり、サイクリングや水泳などのスピード競技による立体感ある

映像を追尾撮影したりするには他にはない独創性がある。

本研究では、VRコンテンツを制作するだけではなく、最先端のVR技術を生徒が習得することを目指

し、今後のVR+ドローンコンテンツ制作に携わる人材育成づくりを強化することにした。さらに、VR

映像は解像度が高ければ高いほど臨場感あふれることがすでにわかっており、4KVR映像を制作し、

あたかもその場所に行って、観光を楽しんでいるような気分にさせるコンテンツを目指すこととする。

2:活動報告と経過

(1)実施日程表一覧

月 実施内容

7 月 ① 新型コロナウイルス感染拡大防止対策を盛り込んだ活動計画と軌道修正

8 月 ② 撮影や動画編集に使用した機材について

③ ドローン講習会に参加および飛行許可について

9 月 ④ ドローンプログラミングを授業に導入する

10 月 ⑤ 徳島県美波町椿谷地区にある ZIPLINE

11 月

⑥ 徳島中央警察署と交通安全動画を共同開発

⑦ スタジアム学園祭で初めて VR 体験ブースを設置

⑧ 徳島県の観光地を撮影(ドローンを活用して)

⑨ 東京の八芳園との連動企画「徳商デパートメント」を MuSuBu で開催

12 月

⑩ 教育用プログラミングドローンを活用して高校生が地元小学校で出前授業を実施

⑪ 各コンテンツの動画編集に着手

⑫ 第10回 ICT(愛して)とくしま大賞に3作品応募

1 月 ⑬ VRコンテンツや観光ビデオを障がい者施設で公開・体験

2月~ ⑭ GIGA スクール構想に合わせた新しい学びの場

今後 ⑮ 5G を活用した VR 観光を研究

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(2)各月の取り組み

① 新型コロナウイルス感染拡大防止対策を盛り込んだ活動計画と軌道修正

新型コロナウイルスにより世界各国が対応に追われるなか、日本も例外ではない。特に徳島県では全

国と比べて感染拡大は比較的緩やかではあるが、従来通りに県外の大会やイベントへの参加および交流

があったカンボジア国との交流ができなくなった。また、全国の公立学校すべてが臨時休校になるなど、

学びの場は大きく変化しようとしている。とくにICTを活用した教育をより一層深めていく必要があ

り、現場の教員や子供たちのスキル強化が急務となった。本校でも、コロナ禍においてICTを活用した

人材育成を強化する必要があり、予測困難な時代でも果敢に挑み続ける人材育成に力を入れることとし

た。また、当初の活動計画では、オリンピック・パラリンピック(以下オリパラと略)に向けた事業を展

開する予定であったが、大会そのものが延期となり、ワールドマスターズカップに向けたコンテンツ制

作に着手することにした。それに付け加えて官公庁との連携を図り、新しい分野での開拓を行うことに

した。コロナ禍における本研究の軌道修正としては、以下の通りである

1.オリパラに向けたコンテンツ制作 ⇒ ワールドマスターズに向けへ(延期を発表)

2.ドローンを使った観光ビデオ制作 ⇒ プログラミングドローンを活用し人材育成強化

3.五感を刺激するVRコンテンツ ⇒ 一部内容を変更し五感を刺激するVRコンテンツ制作

4.障がい者との交流 ⇒ 障がい者理解につながる教育へ

5.官公庁との連携強化し新しい視点でのデジタルコンテンツ制作(新規追加)

6.徳商デパート ⇒ オンラインで開催(新規追加)

7.感染症対策をした新しい教育について紹介(新規追加)

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② 撮影や動画編集に使用した機材について

生徒自身が所有するスマートフォンで撮影したことに加えて VR コンテンツ制作のために360°カ

メラで撮影を行った。また、ドローンは空撮用と教育用ドローンを本年度に新たに追加した。動画編集ソ

フトと VR ゴーグルとドローンを含めたスペックは以下の通りである。

(1)スペック一覧

機種名 性能概要 小売価格 製造会社

Insta360 ONE X

VR カメラ※1

5.7K 動画と 1800 万画素数写真撮影が可能

50fps モードでより滑らかになる。 52,300 円 ハコスコ

動画編集用パソコン

※1

メモリ:16GB(8GB×2)-DDR4-2666 SO-DIMM

CPU : Intel🄬Core™i7-9750H

OS : Windows 10 Home 多言語版

ストレージ:SSD 512GB (PCIEx Gen3 x2)

ビデオカード:NVIDIA🄬GeForce🄬RTX™2080 8GB

360,000 円

パソコン

ショップ

アーク

Premiere Pro2020

動画編集ソフト※2

ビデオ編集者や映画製作者、オンラインコンテンツクリエイター放送局が使用す

るプロフェッショナル動画編集ソフト 月額 2,500 円 Adobe

Insta360 Studio2019

VR 動画編集ソフト※1 Insta360 で撮影した動画を即席として編集することができる動画編集ソフト。 本体付属品 ハストコ

HP Reverb

VR ヘッドセット

※1

4KVR ヘッドセットで、片方 2160×2160 の高解像度 LCD を採用した。ディフ

ューザー処理することなく、これまでに体験したことのない鮮明かつ繊細な VR

体験ができる。

70,000 円 HP

Mavic Air 2

(空撮用ドローン)

※3

コンパクトで高性能な空撮ドローンのパワフルさと携帯性を兼ね備え、そのコン

パクトなボディに機能を多数搭載。インテリジェント撮影機能により優れた映像

クオリティの空撮できる。

130,000 円 DJI

Tello EDU

(教育用ドローン)

※3

Tello EDU は、プログラミング教育に対応したドローンであり Scratch/Python

/Swift といったプログラミング言語を簡単に学べるのが特徴である。また、DJI

のフライトコントロール技術を採用し、EIS(電子式映像ブレ補正)にも対応。編

隊飛行させるコマンドコードを書いて、AI 機能を開発することができる。

17,000 円 DJI

※1令和元年度事業費で購入 ※2学校予算で購入 ※3本事業予算で購入

教育用ドローン VR カメラを搭載空撮用ドローン

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③ ドローン講習会に参加および飛行許可について

ドローンを操縦する前に押さえておきたいポイントとして、ドローンは必ずしも資格や申請が必要な

わけではない。航空法や自治体の条例によって詳細は異なってくるが、おおまかなルールとして、下記の

条件が揃っている場合は誰でも飛行させることができる。

・飲酒時には飛行させないこと

・衝突の恐れがあると判断した場合、衝突回避の対策を行うこと

・急降下など、危険を伴う迷惑な飛行をしないこと

・機体や周囲の状況を事前準備し、安全確認を怠らないこと

・200g 未満かつ技適マークがついた機体であること

・日中の時間帯に、目視できる範囲内で飛行させること

・飛行禁止区域では飛行させないこと

・危険物の輸送や投下をしないこと

・人、建物、自動車などと 30m 以上の距離をとること

・イベント会場およびその周辺で飛行させないこと

(上から 1~4 つ目までのルールは、2019 年 9 月 18 日付けで航空法が改正され、新たに追加された飛

行ルールである)

飛行禁止区域とされる人口集中地区(DID)は、国土地理院の『地理院地図』から確認できる。また、

大きなイベントが開催されるときや、各国の要人が来訪してくるときなどは、普段は飛行可能なエリア

でも、期間を定めて飛行禁止となる場合がある。上記のルールからひとつでも逸する状態で飛行させた

い場合、必ず許可申請や免許取得などが必要となる。飛行計画時には、必ず最新の情報をチェックすると

ともに、必要に応じて関係機関への問い合わせを行うようにしたい。

④ ドローンプログラミングを授業に導入する

本校では3つの学科があり、商業科・会計情報科・情報処理科がある。情報処理科ではカリキュラムの

中に「プログラミング」の教科がある。新学習指導要領の改訂により、小学校でも「プログラミング」授

業が導入されているが、なぜ小学校でプログラミング教育が必修化したのか。理由としては生活がどん

どんデジタル化し、AI などの新たな技術が生まれる中で、10年先の未来すら予測することが難しくな

ってきている。そんな時代を生きぬくためには「コンピュータを受け身ではなく、積極的に活用する力」

や「プログラミング的思考(論理的思考力)」が求められる結論になったからである。

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実際に小学校の新学習指導要領では、以下の 2 つの学習活動が定められている。

ア 児童がコンピュータで文字を入力するなどの学習の基盤として必要となる情報手段の基本的な操作

を習得するための学習活動

イ 児童がプログラミングを体験しながら、コンピュータに意図した処理を行わせるために必要な論理

的思考力を身に付けるための学習活動

コンピュータがますます社会に浸透する中で、コンピュータを使いこなすための力を育むためには必

要であると考えられている。

本校のプログラミング授業では、主に全商情報処理検定試験に合格するために必要な知識を得るため

に VBA(Visual Basic Applications)を活用した授業を展開している。また、検定取得を目指すだけでは

なく、現在の教育現場では、STEAM 教育やロボット工学は必須の要素となっている。ここで重要なのは、

子供たちが早い段階からそれらに触れ、関心を高めて学習し、基盤を作ることである。本校は、イノベー

ションリーダーとして先端テクノロジーと教育を組み合わせ、子供たちが STEAM 教育に関心を持ち、

向上心を高めることができる環境構築を目指す。

⑤ 徳島県美波町椿谷地区にある ZIPLINE

昨年度は初級・上級コースに加えて中級コースが完成した。また、VR コンテンツも 3 種類のコースを

撮影したコンテンツが完成し、昨年度 1 月に障がい者交流プラザで披露した。今年度は VR 映像に五感

を刺激するような装置を NPO 法人雪花菜工房と共同開発し、ZIPLINE に搭乗しなくても安全装置の設

置やロープにぶら下がり、風を感じるような装置を開発した。このリアル体験型 VR 装置は、実際に

ZIPLINE が設置している現場まで行くことができなくても、ZIPLINE が体験できる装置であり、体験す

るためには安全装備をすることに加えてある程度登山する必要があるため苦労することがあった。自力

歩行が難しい人では ZIPLINE の体験が難しかったが今年はよりリアルに疑似体験ができるようにした。

VR 体験擬似装置で五感を刺激 ドローンで VR 映像を撮影

ドローン研修を受ける生徒① ドローン研修を受ける生徒②

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⑥ 徳島中央警察署と共同で反射板を活用した交通安全動画を4K映像で制作

官公庁との連携強化し新しい視点でのデジタルコンテンツ制作をしようと計画していたところ、徳島

中央警察署の職員が交通安全動画を制作してほしいとの依頼があった。夜間走行するときに役立つ『反

射材』について普及することをテーマとし、計画した。また、作成した映像は小学生が見てもわかりやす

いコンテンツ制作を目標にすることとした。徳島県免許センターで何パターンもの映像を撮影し、比較

映像を制作した。その様子は四国放送とNHKに報道された。完成した動画は徳島県全部の小中高学校

へ配布した。また、徳島市の内藤市⾧に完成した DVD を贈呈した。

⑦ スタジアム学園祭で初めて VR 体験ブースを設置

11月に開催された徳島ヴォルティスの試合に合わせて文化祭形式のイベントが開催された。コロナ

禍で対面販売が難しくなったため、フードコーナーを廃止し、イベント体験ブースのみ設置した。感染症

対策として VR 専用マスクを装着し、アルコール消毒を徹底して体験してもらい、体験後はアンケートに

答えてもらい市場調査を行った。

免許センターで撮影 比較動画

徳島中央警察署職員に模擬授業を実施 徳島市に DVD 贈呈

VR 体験コーナー スタジアム学園の様子

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利用者約47人にアンケート調査を行ったところ下記のグラフの通りである。

⑧ 徳島県の観光地を撮影(ドローンを活用して)

スタジアム学園祭で集計したアンケートを結果に観光ビデオを制作することにした。撮影には、生徒

が所有しているスマートフォンやドローンを利用して撮影した。高校生の目線で見える徳島の観光地を

撮影するとともに主に体験型の観光地を中心に撮影を行った。

83.8%

10.8%

5.4%

VR映像を体験してよかったですか?

良かった

まあまあ良かった

普通

少し悪かった

悪かった

0 5 10 15 20 25

藍の館徳島城博物館

阿波の人形浄瑠璃うだつの町並み鳴門市ドイツ館

眉山海中観光船

轟の滝薬王寺

阿波踊り会館渦の道

文化の森四国霊場

阿波の土柱大歩危・小歩危

ひょうたん島ウミガメ博物館大塚国際美術館とくしま動物園祖谷のかずら橋あすたむらんど

11

233

4555

666

78

1010

121212

1421

徳島のどんな観光地に興味がありますか?

複数回答可

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撮影場所とサムネイル写真は以下の通りである。

撮影場所 撮影内容 写真

徳島動物園 動物をスマートフォンで撮影

植物園 植物園の上空をドローンで撮影

渦潮公園

鳴門大橋をスマートフォンで撮影

渦潮の上空をドローンで撮影

四国八十八カ所

第一札所霊山寺 スマートフォンで灯籠を撮影

祖谷のかずら橋 かずら橋上空をドローンで撮影

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大釜の滝 ドローンで滝を撮影

那賀川 川をドローンで撮影

ウチノ海公園 4K ビデオカメラで撮影

うだつの町並み 4K ビデオカメラで撮影

眉山 日の入りをスマートフォンのタイムラプ

スで撮影

日和佐海岸 ドローンで全体を撮影

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薬王寺 スマートフォンで撮影

白い燈台 日の出をスマートフォンのタイムラプス

で撮影

土柱 ドローンで撮影

⑨ 東京の八芳園との連動企画「徳商デパートメント」を MuSuBu で開催

例年開催されている徳商デパートはコロナ禍のため中止に追い込まれた。しかし締結業務提携を結ん

でいる東京の八芳園の協力もあり、2020 年 11 月 14 日(土)・15 日(日)に東京会場と徳島商業高校がオン

ラインでつないだリアルイベント【徳商デパート~雲より上はいつも晴れ 徳島から繋ごう5つの輪~】

が開催された。会場となった八芳園の新店舗ポップアップ型ショールーム「MuSuBu」では徳島商業高校

生がホストタウン活動を行う中で出会った相手国の食材や料理を取り入れ、企業や農商工との連携によ

り誕生したオリジナルパンや小籠包を八芳園「MuSuBu」のシェフたちが再現し販売した。徳島商業高校

生たちはオンラインを通してイベントに参加し、立ち寄ったお客さんに商品の説明や紹介を行った。

東京イベント会場の様子 リモートで説明している様子

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⑩ 教育用プログラミングドローンを活用して高校生が地元小学校で出前授業を実施

徳島市の地元小学校にてドローン教室を開催した。高校生が地元小学生に対してドローン教室を行う

ときに専門用語をやみくもに使うのではなく、小学生がわかるような身近な言葉で説明をした。授業を

実施してわかったことは以下の通りである。

・人間の操縦でどういった振る舞いをするのか体験することにより興味関心が向上した

・小学4年生でスマートフォン所有している児童は86名中15名であった

・同じ講座を3クラス行うため、3日間にわけて実施した

・ドローンを操縦したことが ある・あるいは持っている児童は全体で20名もいた

・高校生がレクチャーを行い児童が操縦することにより教師より身近に感じていた

・5台のドローンを用意し5チームにわかれて授業を実施し、1本のバッテリーが15分程度しか持

たないため、スペアバッテリーがないと45分授業に耐えられなかった。

授業の終盤ではプログラミングでドローンを飛ばせることを紹介した。感想としては、ドローンに非常

に関心を持ち、自分たちでドローンプログラミンをやってみたい児童生徒が増えた結果となった。

⑪⑫ 各コンテンツの動画編集に着手し、第10回 ICT(愛して)とくしま大賞に3作品応募

各コンテンツの動画編集を行い完成した動画は第10回 ICT(愛して)とくしま大賞に応募した。授

賞作品に選ばれた場合、3月に表彰されるが現在(R3.1.28 現在)は結果がわからないため投稿した動画

を紹介する。今回は、企画・撮影・編集はすべて高校生が行っており、年々スキルアップが大きく目立つ

ようになってきた。また、来年度に新学科が設立されるため、ICT人材育成にも貢献できるきっかけと

なるような作品をこれからも多く出品していきたい。

ドローンプログラミン画面 小学校でドローン教室

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作品名と概要 動画のサムネイル

作品名:Let´s spend a day in Tokushima

高校生が「徳島の一日を過ごす」というのを題材に

ストーリー考案した。高校生の目線で徳島の有名な

観光地を調査し、実際に現地へ赴き撮影を行った。

海岸から覗く日の出や眉山の頂上では、⾧時間撮影

となったが、撮影日を分け、1日にあったストーリ

ーに仕上げた。 作品名:徳島アドベンチャー~グルメの旅~

徳島のグルメをテーマとしたアドベンチャー要素

を取り入れたストーリーに仕上げた。

徳島のグルメを食べると宝の地図が手に入るとい

う噂を確かめるために高校生が動き出す物語であ

る。笑いを取り入れたストーリーである。

作品名:空中散歩 in 徳島

ドローンを利用し、空中を散歩しているかと思え

るような映像である。渦潮に加え祖谷のかずら橋の

撮影し、鳥になったような気分で徳島の観光地を体

験してもらうために制作した。ステイホームで気軽

に楽しめる VR 映像をさらに空中で体験する観光ビ

デオ作品となっている。

⑬ パラリンピックフェスティバルで障がい者を対象としたVR体験を実施

1月26日に障がい者交流プラザにて、パラスポーツフェスティバルが開催された。コロナ禍で入場

制限もあり来場者数は見込めなかったが、それでも多くの人がブースに足を運んでくれた。今回体験ブ

ースでは今まで制作した『ZIPLINE』『沖縄の海』『空中散歩』『美波町の川』の4本作品を出展した。

会場の様子① 会場の様子②

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3:効果検証のまとめ

本事業における本校の目的は、社会に必要とされるグローカルな感覚を持った ICT を活用できる人材

を育成することであった。その実現のため、ICT を活用した教育プログラムをドローンプログラミング

や VR などを中心に実施してきた。本校では、昨年までオリパラ教育を進めており、スポーツ×ICT・

観光×ICT を進めている。しかし、新型コロナウイルス感染症の影響により東京 2020 大会が延期とな

り、それに伴いホストタウン特使としての役割が1年間延⾧されることとなった。生徒たちの ICT 活用

技術の習得を目指し、共生社会をテーマとした ICT を用いた観光資源の PR ができる人材の育成を図る

ことができた。

前年度から継続的に研究を行っている4KVR 映像に関しては、五感を刺激するような研究事業を始め

ることができた。アミューズメントパークを含めて、まだまだ数が少ないため、それらの研究を地元高

校生が効果・検証を行うということは新規性・独創性があり、今後は現地に行かなくても参加できるよ

うなコンテンツ制作が普及されていくと考えている。

特に、VR 映像の活用に関しては、今後とも発展していく分野でもあり、VR などの映像を活用した観

光やスポーツ体験は、海外のスポーツ選手や障がい者など、実際に体験することが難しい人を対象にで

き、これまでターゲットとなりにくかった人たちを巻き込むことが可能となった。

コロナ禍において、共生社会を作り上げる人材育成では障がい者との交流を含め、小学校や警察署など

の協力もあり多くの活動ができた。新しい生活様式でもICTを活用していけば教育が滞ることなく新

型コロナウイルス感染拡大している昨今でも共生社会に壁がないことが今回の事業でわかった。

4:今後の予定

今後は、コロナ禍で実施できなかったICTを活用したスポーツ分野にも力を入れていき、5Gを使っ

た通信教育や観光ビデオなどの事業にも着手していきたい。


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