+ All Categories
Home > Documents > 1. - ten.tokyo-shoseki.co.jp › text › chu_current › ... · らませて書く 推 すい 敲...

1. - ten.tokyo-shoseki.co.jp › text › chu_current › ... · らませて書く 推 すい 敲...

Date post: 07-Jun-2020
Category:
Upload: others
View: 7 times
Download: 0 times
Share this document with a friend
10
- 1 - 1. 編修趣旨及留意点 2. 編修基本方針 (教育基本法との対照表) 受理番号 学校 教科 種目 学年 26―- 53 中学校 国語科 国語 第2学年 発行者番号・略称 教科書記号・番号 教科書名 2 東書 国語 827 新編 新しい国語 2 別紙様式 8 一生ものの「言葉の力」を育てたい。思考を巡らし,想像を広げ,他者とコミュニケーションをとりながら,日々 をいきいきと暮らし,主体的に社会に参加していくための言葉の力。 心に響く「珠玉の日本語」をだいじにしたい。古代より現代に至るまで,豊かな言語文化の伝統の中で磨かれな がら,人々の知恵と思いを伝える役目を果たしてきた珠玉の日本語。 言葉の力を育み,珠玉の日本語を受け継いでゆく。そんな願いを込めて,私たちはこの教科書を編みました。 「言葉力」 しっかりえるどんなどうやってにつけるのかそのいにえる教科書ですこの作品を読むことで,この文章を書くことで,このスピーチをすることで,どんな力を養っていくのか。 それぞれの学びのポイントを,「言葉の力」という囲みで明示しています。 力がつくのは,実践と基礎トレーニングの繰り返しから。小説を読んだり,意見文をまとめたりすること が実践なら,国語科の基礎トレーニングとは? その問いに,「学びを支える言葉の力」が答えます。 1. 知性感性もっとかに日本言語文化,未来りひらいてゆく言葉てますよりすぐりの古典作品に加えて,鑑賞・紹介の文章や美しい写真資料を豊富に盛り込み,古典の世界へい ざないます。格調高く手応えのある近代文学,親しみやすくて心に残る現代文学も,手厚く取り上げました。 また,中学生の発達段階と知的好奇心に応じて,現代の科学の成果や社会・人間の抱える問題についてや さしく説いた文章を掲載しています。構成の明快な文章を通して,論理的な思考の筋道を学べます。 2. ,火をつける生徒主体的びへといざなう仕掛けを随所にちりばめましたぱらぱらと教科書をめくり,たまたま開いたページをつい,読みふけって しまう。いつのまにか学びが始まっていて,本を閉じたときには,生徒の言 葉の世界が少し豊かになっている。そんな教科書になるよう,学ぶ意欲を引 き出す紙面を追求しました。 個性ある6人の生徒たちと案内役のキャラクターとともに,豊かな言葉の 学びへの扉を開きます。 3.
Transcript
Page 1: 1. - ten.tokyo-shoseki.co.jp › text › chu_current › ... · らませて書く 推 すい 敲 こう して読みやすい文章に仕上げる 論証・説得 根 こん 拠

- 1 -

1. 編修の趣旨及び留意点

2. 編修の基本方針

編 修 趣 意 書(教育基本法との対照表)

受理番号 学 校 教 科 種 目 学 年

2 6 ― ­5 3 中 学 校 国 語 科 国 語 第 2 学年発行者の番号・略称 教科書の記号・番号 教 科 書 名

2   東 書 国 語 8 2 7 新 編   新 し い 国 語   2

別紙様式 8

 一生ものの「言葉の力」を育てたい。思考を巡らし,想像を広げ,他者とコミュニケーションをとりながら,日々をいきいきと暮らし,主体的に社会に参加していくための言葉の力。 心に響く「珠玉の日本語」をだいじにしたい。古代より現代に至るまで,豊かな言語文化の伝統の中で磨かれながら,人々の知恵と思いを伝える役目を果たしてきた珠玉の日本語。 言葉の力を育み,珠玉の日本語を受け継いでゆく。そんな願いを込めて,私たちはこの教科書を編みました。

「言葉の力」を,しっかり鍛える。―どんな力を,どうやって身につけるのか。その問いに答える教科書です。

 この作品を読むことで,この文章を書くことで,このスピーチをすることで,どんな力を養っていくのか。それぞれの学びのポイントを,「言葉の力」という囲みで明示しています。 力がつくのは,実践と基礎トレーニングの繰り返しから。小説を読んだり,意見文をまとめたりすることが実践なら,国語科の基礎トレーニングとは? その問いに,「学びを支える言葉の力」が答えます。

1.

知性と感性を,もっと豊かに。―日本の言語文化を受け継ぎ,未来を切りひらいてゆく言葉の担い手を育てます。

 よりすぐりの古典作品に加えて,鑑賞・紹介の文章や美しい写真資料を豊富に盛り込み,古典の世界へいざないます。格調高く手応えのある近代文学,親しみやすくて心に残る現代文学も,手厚く取り上げました。 また,中学生の発達段階と知的好奇心に応じて,現代の科学の成果や社会・人間の抱える問題についてやさしく説いた文章を掲載しています。構成の明快な文章を通して,論理的な思考の筋道を学べます。

2.

学ぶ心に,火をつける。―生徒を主体的な学びへといざなう仕掛けを随所にちりばめました。

 ぱらぱらと教科書をめくり,たまたま開いたページをつい,読みふけってしまう。いつのまにか学びが始まっていて,本を閉じたときには,生徒の言葉の世界が少し豊かになっている。そんな教科書になるよう,学ぶ意欲を引き出す紙面を追求しました。 個性ある6人の生徒たちと案内役のキャラクターとともに,豊かな言葉の学びへの扉を開きます。

3.

Page 2: 1. - ten.tokyo-shoseki.co.jp › text › chu_current › ... · らませて書く 推 すい 敲 こう して読みやすい文章に仕上げる 論証・説得 根 こん 拠

- 2 -

「言葉の力」を,しっかり鍛える。―どんな力を,どうやって身につけるのか。その問いに答える教科書です。

❶ 「話す・聞く」「書く」「読む」それぞれの学習材で身につけたい知識・技能のポイントが,「言葉の力」として明確に示されています。ㅦ「言葉の力」は,習得と活用を繰り返しながら 3年間で系統的に積み上がるように配置されています。ㅦ習得した知識・技能を後の学習で活用することによって,思考力・判断力・表現力を高めることができます。

❷ 「話す・聞く」「書く」「読む」の「言葉の力」を支える学習材「学びを支える言葉の力」(基礎編)が用意されています。3領域に共通して必要となる基礎的な知識・技能を,取り立てて鍛えることができます。ㅦ「学びを支える言葉の力」への導入として,本編に「学びの扉」が設けられています。ㅦ「学びを支える言葉の力」で学んだことは,国語科だけでなく,他教科の学習や実生活にも生きてきます。

1.

知性と感性を,もっと豊かに。―日本の言語文化を受け継ぎ,未来を切りひらいてゆく言葉の担い手を育てます。

 教育基本法 第 1章 第2条に掲げられた目標を達成するために,以下の観点で題材を選定・作成しました。

❶ 日本の伝統・文化への理解を深め,親愛の情を持てる題材❷ 情報化・国際化の進む現代社会を担っていく素養を育む題材❸ 論理的・批判的に考え,説得力をもって伝える力を磨く題材❹ 豊かな想像力と,共感する心,他者と協働する精神を養う題材

2.

一年

二年

三年

聞く

会話が弾は

む質問をしよう

●メモを取り、質問する

問題意識を持って聞こう

●聞き取ったことを吟ぎ

味み

する﹇56﹈

評価しながら聞こう

●話をさまざまな観点から評価する

話す

具体例を挙げて伝えよう

「ことわざ」スピーチ

●順序立てて話を組み立てる

●聞き取りやすく効果的な話し方をす

説得力のある提案をしよう

プレゼンテーション

●説得力のある話を組み立てる﹇108﹈

●資料や機器を活用する﹇109﹈

場面に応じて話そう

条件スピーチ

●目的や相手、時間を意識する

●場の状じ

ょうきょう

況や相手の様子に応じて話す

話し合う

話し合いで理解を深めよう

グループディスカッション

●体験や考えを出し合う

●相手の考えを受けて話す

話し合いで問題を検討しよう

リンクマップによる話し合い

●テーマを決め、メリットとデメリッ

トを出し合う﹇198﹈

●テーマについて検討する﹇200﹈

話し合いで問題を解決しよう

チャート式討論

●論点を整理する

●お互た

いの考えを生かし合う

詩歌創作

小さな発見を詩にしよう

●表現を工く

夫ふう

する

短歌のリズムで表現しよう

●描え

き方を工く

夫ふう

する﹇27﹈

俳句を作って句会を開こう

●読み合って評価する

伝達

構成を考えて書こう

「私わ

たし

」の説明文

●材料を集める

●材料を整理し、文章を構成する

調べて考えたことを伝えよう

「食文化」のレポート

●テーマを設定する﹇72﹈

●レポートの構成を工く

夫ふう

する﹇74﹈

編集して伝えよう

「環か

境きょう

」のミニ雑誌

●内容を膨ふ

らませて書く

●推す

敲こう

して読みやすい文章に仕上げる

論証・説得

根こん

拠きょ

を明確にして書こう

意見文

●根拠を示す

●読んで確かめ合う

反対意見を想定して書こう

意見文

●反論を考える﹇102﹈

●分かりやすい構成で意見文をまとめ

る﹇103﹈

観察・分ぶ

析せき

して論じよう

批評文

●複数の対象を比ひ

較かく

する

●説得力のある批評文を書く

●批評文を評価する

通信・手紙

案内や報告の文章を書こう

●掲け

載さい

する情報を選せ

択たく

する

依い

頼らい

状やお礼状を書こう

●手紙を推す

敲こう

する﹇146﹈

情報発信

学校新聞の記事を書こう

●図表を用いて情報を伝える

タウン誌の記事を推す

敲こう

しよう

●より効果的に伝わるように推敲する

﹇194﹈

感性・創造

作品のよさを表現しよう

歌の鑑か

賞しょう

●作品を鑑賞し、考えをまとめる

●感じたことや考えたことを表現する

いきいきと描え

き出そう

短歌から始まる物語

●豊かに描び

ょう

写しゃ

する﹇207﹈

●意見交こ

換かん

の観点を持つ﹇208﹈

今の思いをまとめよう

時を超こ

える手紙

●書きたい内容を考える

●手紙の書きだしと結びを整える

言語感覚

詩の心

︱発見の喜び

●詩を鑑か

賞しょう

する

短歌を楽しむ

●短歌を鑑か

賞しょう

する﹇25﹈

俳句の読み方、味わい方

●俳句を鑑か

賞しょう

する

文学一

飛べ かもめ

さんちき

●表現を手がかりにして考える

字のない葉は

書がき

卒業ホームラン

●登場人物の言葉や行動の意味に注意

する﹇36﹈

形百科事典少女

●作品を批評する

構成・展開

オオカミを見る目

●段落の役割や段落どうしの関係を捉と

える

鰹かつお

節ぶし

︱世界に誇ほ

る伝統食

●文章の構成を捉と

え、要約する﹇67﹈

絶ぜつ

滅めつ

の意味

●説得力を高めるための論の進め方を

捉とら

える

吟ぎん

味み

・判断

スズメは本当に減っているか

●事実と筆者の考えを区別する

哲てつ

学がく

的思考のすすめ

●論証を吟ぎ

味み

する﹇96﹈

黄金の扇せ

風ぷう

サハラ砂さ

漠ばく

の茶会

●読み比べて自分の考えをまとめる

文学二

少年の日の思い出

●伏ふ

線せん

に着目する

走れメロス

●人物像に着目する﹇169﹈

故郷

●人間関係の変化に着目する

言葉とメディア

ニュースの見方を考えよう

●情報を見み

極きわ

める

「正しい」言葉は信じられるか

●事実と言葉の関係を意識する﹇192﹈

いつものように新聞が届いた

 

︱メディアと東日本大震し

災さい

●情報をより深く捉と

える

各領域の

言葉の力

学びを支える言葉の力

一年

二年

三年

実用的な言葉の力整理する力

分類する

要約する[234]

比ひ かく

較する

説明する力

順序立てて説明する

テーマを立てて説明する[239]

目的や相手に応じて説明する

論理的な言葉の力分ぶん

析せき

する力

事実と考えを区別する

論証の組み立てを捉とら

える[242]

論理的に読む

議論する力

質問する

反論する[245]

合意を形成する

創造的な言葉の力解かい

釈しゃく

する力

文脈を捉とら

え,伏ふく

線せん

に気づく

人物像を捉とら

える[248]

人物どうしの関係に着目する

表現する力

鮮あざ

やかに表現する

想像を誘さそ

うように表現する[251]

素材を生かして表現する

言葉の力

一覧 ( ﹇ ﹈は載の

っているページ

話すこと・聞くこと読むこと 書くこと

巻末「言葉の力 一覧」

Page 3: 1. - ten.tokyo-shoseki.co.jp › text › chu_current › ... · らませて書く 推 すい 敲 こう して読みやすい文章に仕上げる 論証・説得 根 こん 拠

- 3 -

ㅦ文化論や科学論が取り上げられていて,物事を深く知ることのおもしろさや大切さを学ぶことができます。ㅦメディアリテラシーは全学年で扱われています。情報の受信者・発信者の,双方の姿勢が学べるように工夫されています。

ㅦ知的好奇心に訴える題材で,明快な構成の説明文がそろっていて,論理的な考え方や書き方を学べます。ㅦ「話す・聞く」では,提案の仕方や問題を検討するための話し合いの方法を学びます。

❶ 日本の伝統・文化への理解を深め,親愛の情を持てる題材

古人の思い、古人の感性に心が動く。

◆薫く

風ぷう

 初夏に吹く快い南風。

◆朝あ

凪なぎ

・夕ゆ

凪なぎ

 海辺で、陸風と海風が吹き

変わるとき、一時的に風がや

むこと。朝と夕に起こる。

◆五さ

みだれ

月雨

 旧きゅう

暦れき

の五月頃に降り続く雨。

梅雨。

◆d しゅう

雨う

 急に降りだす激しい雨。に

わか雨。夕立。

二に

十じゅう

四し

節せっ

気き

 一年を二十四の季節

に分けたときの名前。

立りっ

春しゅん

雨う

水すい

啓けいe

ちつ

春しゅん

分ぶん

清せい

明めい

穀こく

雨う

立りっ

夏か

小しょう

満まん

芒ぼう

種しゅ

夏げ

至し

小しょう

暑しょ

大たい

暑しょ

立りっ

秋しゅう

処しょ

暑しょ

白はく

露ろ

秋しゅう

分ぶん

四季の変化に富む日本には︑四季を彩る豊かな言葉がある︒

季節ごとの空・風・雨などを表す言葉を探してみよう︒

四季を彩い

ろど

る言葉

◆油あ

ぶら

照で

 夏の、薄曇りで風がなく、

じりじりと蒸む

し暑い天候。

◆炎え

天てん

 夏の焼けつくような空。

◆雲く

の峰み

 山の峰のような雲。入道雲。

◆朧お

ぼろ

月づき

 ほのかにかすんだ春の月。

◆東こ

風ち

 春を告げる東の風。

◆春は

一いち

番ばん

 立春後初めて吹ふ

く強い南風。

◆菜な

種たね

梅づ

雨ゆ

 菜の花が盛さ

りの三月から四

月にかけて降り続く小雨。

◆花は

冷び

 桜が咲さ

く頃こ

の急な冷え込こ

み。

◆花は

曇ぐも

 桜が咲く頃の薄う

曇ぐも

り。

◆霞か

すみ

 遠景がぼんやりする現象。

特に春に起こるものをいう。

寒かん

露ろ

霜そう

降こう

冬 立り

冬とう

小し

ょう

雪せつ

大たい

雪せつ

冬とう

至じ

小しょう

寒かん

大だい

寒かん

写真

・紫し

雲うん

出で

山やま

(香か

川がわ

県)か

ら眺なが

める朝霞

・菜種梅雨の菊きく

池ち

川(熊くま

本もと

県)

・中なかぐすくわん

城湾(沖おき

縄なわ

県)と雲

の峰

・五月雨の蓼たて

科しな

高原(長

野県)

・猿さる

楽がく

台だい

地ち

のそば畑(福

島県)と鰯雲

・那な

智ち

高原(和歌山県)

から見る名月

・大だい

山せん

(鳥とっ

取とり

県)に降り

た霜

・白しら

川かわ

郷ごう(

岐ぎ

阜ふ

県)の氷柱

◆名め

月げつ

 旧暦の八月十五夜の月。

◆釣つ

瓶べ

落お

とし

 井い

戸ど

に落とす釣瓶のように、

秋の日が急に沈し

む様子をいう。

◆雁か

渡わた

 雁かり(がん)が

渡る頃に吹く北風。

◆野の

分わき

 秋から初冬にかけて吹く暴

風。台風。

◆時し

ぐれ雨

 晩秋から初冬にかけての、

降ったりやんだりする雨。

◆霜し

も 冬の寒い朝、地面を白く覆お

う氷の細かい結け

晶しょう

 「枕

まくらのそう

 

草子し

」にも冬の風ふ

情ぜい

して描え

かれている(119ページ)。

◆風か

花はな

 晴天に、花のように舞ま

う雪。

◆氷つ

らら柱

 軒のき

先さき

などに垂れ下がった氷。

◆秋あ

晴ば

 秋の空が澄す

んで晴れわたっ

た様子。

◆霧き

り 微び

細さい

な水す

滴てき

が立ち込める現

象。特に秋に起こるものをい

う。

◆鰯い

わし

雲ぐも

 魚のうろこのような雲。鰯

の大漁の前兆とされた。

◆小こ

春はる

日びより和

 初冬の穏お

やかで暖かい天候。

◆木こ

枯が

らし

 晩秋から初冬にかけて吹く、

強く冷たい風。

◆空か

風かぜ

 冬に、雨や雪を伴と

もな

わず強く

吹く、乾か

いた北風。

雲の峰

菜種梅雨

鰯雲

名月

氷柱

五月雨

源氏軍(右側の白旗の船)と平家軍(左側の赤旗の船)は壇ノ浦での決戦を迎える。右上の先頭を進む船に乗り,扇おうぎ

を持っているのが義経。

7

 寿永三︵一一八四︶年一月︑

義経軍は︑京へあと一歩とい

うところで︑宇治川︵京都府

宇治市︶の急流に足を止めら

れる︒最初に馬で川を渡わ

りき

るのは誰だ

か︑先を争って川に

入る︒

 義仲は︑京に攻め入った義

経軍を防ぎきれず︑退た

却きゃく

の途と

中ちゅう

︑粟あ

津づ

︵滋し

賀が

県大お

津つ

市︶で

命を落とす︒

■5

一いち

ノ谷た

の戦い

 西国へ逃の

れていた平家は︑

いったん勢力を盛り返し︑三

方を海と山に囲まれた一ノ谷

︵兵ひ

ょう

庫ご

県神こ

戸べ

市︶に城を築く︒

 寿永三︵一一八四︶年二月︑

源氏は範頼軍と義経軍に分か

れてこれを攻め︑一ノ谷の背

後に回った義経軍は︑鵯

ひよどり越ごえ

険しい崖が

を馬で一気に駆か

け下

りて︑平家軍を襲お

う︒

 奇き

襲しゅう

に遭あ

って総そ

崩くず

れとなっ

た平家軍は海上へ逃れ︑屋や

島しま

︵香か

川がわ

県高た

松まつ

市︶に退く︒

■6

屋島の戦い

 元げ

暦りゃく

二︵一一八五︶年二月︑

義経は僅わ

かな軍勢で四国へ渡

り︑屋島を急襲する︒慌てた

平家は沖お

へ逃れ︑義経軍との

小こ

競ぜ

り合いののち︑瀬せ

戸と

内ない

海かい

を西へと敗走する︒

 ﹁那な

須す

与よ

一いち

﹂︵137ページ︶

や﹁弓ゆ

流ながし

﹂︵140ページ︶は︑

この戦いでのエピソード︒

■7

壇だん

ノ浦う

の戦い

 同年三月︑壇ノ浦︵山口県

下しものせき関

市︶の海上で行われた決

戦に敗れ︑平家は滅亡する︒

敗戦を覚か

悟ご

した二に

位い

の尼あ

︵清

盛の妻︶が︑安徳天皇を抱だ

かかえて入じ

水すい

する︒それを見

た女性たちは次々と海に入り︑

武将たちは壮そ

絶ぜつ

な最さ

期ご

を遂と

る︒

134 133

頼朝の行動義仲の進路義経の進路範頼の進路

一番乗りの名めい

誉よ

を得ようと,二人の武将が宇治川の急流に飛び出す。

4

義経は鵯ひよどり

越ごえ

からまず馬を落とし,無事着地するのを見て,一気に駆け下りる。

5

平家の兵は義仲軍に追い詰つ

められ,俱利伽羅峠の谷に次々と落ちていく。

3

頼朝の行動義仲の進路義経の進路範頼の進路

平ひら

泉いずみ

鎌倉木曽

京都

12

3

4567

■1

石いし

橋ばし

山やま

の戦い

 治じ

承しょう

四︵一一八〇︶年八月︑

源頼よ

朝とも

は平家討と

伐ばつ

のために伊い

豆ず

︵静し

岡おか

県︶で挙兵するが︑

石橋山︵神か

奈な

川がわ

県小お

田だ

原わら

市︶

の戦いで大敗する︒

 その後︑頼朝は鎌倉︵神奈

川県鎌倉市︶を本ほ

拠きょ

地ち

とする︒

 また︑同年九月︑木曽義仲

も木曽︵長野県︶で挙兵する︒

■2

富ふ

士じ

川がわ

の戦い

 同年十月︑源げ

氏じ

軍と平家軍

は富士川︵静岡県富士市︶を

挟はさ

んで陣じ

を構える︒夜中︑水

鳥の飛び立つ音を聞き︑敵の

襲しゅう

来らい

かと驚お

どろ

いた平家軍は︑戦

わずして敗走する︒

 治承五︵一一八一︶年二月︑

清盛は熱病で命を落とす︒

■3

俱く

利り

伽か

羅ら

峠とうげ

の戦い

 寿じ

永えい

二︵一一八三︶年五月︑

加か

賀が

︵石川県︶・越え

中ちゅう︵

富山県︶

まで進んだ平家軍を義仲軍が

迎むか

え撃う

つ︒義仲軍は日暮れを

待ち︑平家軍の背後に回って︑

一いっ

斉せい

に旗を掲か

げ声をあげる︒

慌あわ

てて逃に

げる平家の兵は︑俱

利伽羅峠︵富山県小お

矢や

部べ

市と

石川県河か

北ほく

郡津つ

幡ばた

町の境︶の

谷に次々と落ちていく︒

 同年七月︑義仲軍が京に迫せ

ると︑平家は六歳さ

の安あ

徳とく

天てん

皇のう

︵清盛の孫︶を伴と

もな

って都を離は

れ︑西国へ向かう︒

 一方︑京では︑後ご

白しら

河かわ

法ほう

皇おう

と義仲との対立が深まる︒

■4

宇う

治じ

川がわ

の戦い

 義仲を討てという法皇の命

令を受けた頼朝は︑弟の範の

頼より

義経を大将とする大軍を差し

向ける︒ 源

平の合戦

132 131

❸ 論理的・批判的に考え, 説得力をもって伝える力を磨く題材

考える技術を手に入れる。

❷ 情報化・国際化の進む現代社会を 担っていく素養を育む題材

日本の知恵と技、世界へ。

6061

◆ 読む〈 構成・展開 〉 鰹節―世界に誇る伝統食

 �

文章全体と部分との関係や、筆者

の書き方の工く

夫ふう

に注意して、内容

を読み取る。

 �

筆者のものの見方や考え方を捉と

え、

自分の考えを持つ。

◌◌

鰹かつお

節ぶし

―世界に誇ほ

る伝統食

小こ

泉いずみ

武たけ

夫お

 皆み

さんは、世界一硬か

い食べ物は何だと思

われるでしょう。その答えは、日本の鰹節

です。

 鰹節というと、お好み焼きなどに振ふ

りか

けるおがくずのようなふわふわの食べ物を

思い浮う

かべるかもしれません。しかし、そ

のふわふわのものは正確には鰹節を削け

った

削り節で、鰹節とは本来削る前の状態のも

のをいいます。鰹節は、名前からも分かる

とおり魚の鰹の加工品なのですが、とても

硬く、鰹節どうしをたたき合わせるとカー

ンと拍ひ

ょう

子し

木ぎ

を打ったようないい音がします。

昔はどこの家庭でも、この硬い鰹節を買っ

てきてかんなで削って食べていました。か

んなで削って食べる魚なんて世界中どこを探してもありません。硬いことでよく知られて

いる中国の乾カ

鮑パオ

やヨーロッパの干し肉と比べても、鰹節は圧あ

倒とう

的に硬いのです。

 鰹節が硬いのは、乾か

燥そう

しているからです。例えばイカを乾燥させたスルメが硬いように、

鰹節も鰹を乾燥させているから硬いのです。

 では、いったいどのように加工すれば、刺さ

し身で食べられる柔や

らかい鰹を、かんなで削

らなくてはならないほどの硬さにまで乾燥させることができるのでしょうか。その秘密を

鰹節の製法から探さ

ってみましょう。

 鰹節を作るには、まず、新し

鮮せん

な鰹を三枚におろします。そのおろした身の部分を「節ふ

というのですが、これを一度煮に

た後、冷まして身を引き締し

めます。次に、節から骨・皮・

うろこなどを取り除き、これを底が簀す

の子になっている木の箱に入れ、下からまきをたい

て数日かけていぶします。こうすると節の表面は燻く

製せい

になりますが、中にはまだ水分が残っ

ています。この状態を「荒あ

節ぶし

」といいます。

 荒節の表面を削って整形したら、次はいよいよカビ付けとよばれる工程です。節を四、

五日間日光で乾燥させてから、カビ付け用の桶お

に並べます。この桶は何十年と使っている

ので、桶の内側には鰹節菌き

がたくさんすみ着いています。鰹節菌というのはカビの一種で、

カビといっても、病気や腐ふ

敗はい

を起こす悪玉カビではなく、人間にとっていい仕事をしてく

れる善玉カビです。このカビ桶に節を入れておくと、一週間から十日で節の表面全体にびっ

しりとカビが生えてきます。これを一番カビといいます。十日目辺りでいったんこれを取

り出し、はけできれいにカビを落として再び日干しし、再度カビ桶に入れると、一週間か

ら十日でまたカビが密生してきます。これが二番カビです。この後同様の操作を繰く

り返し、

510

5101520

読む〈構成・展開〉

9

煮 

(シャ)

 にる

 にえる

 にやす

雑ぞう

煮に

15

菌 キン

殺さっ

菌きん

16

腐 フ

 くさる

 くされる

 くさらす

魚さかな

が腐く

20

繰 くる

糸いと

を繰く

7

探さぐる

2

文�

圧倒的

2

乾鮑

 鮑あ

わび

の肉を干して乾か

燥そう

させたもの。

中国の高級食材。

2

干し肉

 鳥ち

ょうじゅう

獣の肉を乾燥させたもの。

8

三枚におろす

 魚を料理するときに、頭を落とし

てから、身を片身二枚と中骨の三つ

に切り離は

すこと。

10

簀の子

 竹や板を、間を空けて並べ、横板

に打ち付けたもの。

12

拍子木

 堅か

い木で作った、二本の四角い棒

状の用具。打ち合わせて鳴らし、拍

子を取ったり、合図したりする。

8

類�

本来

1

硬 コウ

 かたい

硬こう

貨か

174175

◆ 読む〈 読書 2 〉 歴史の物差し―水月湖の年縞

水月湖の年縞

読書への招待

 二〇一二年七月︑パリのユネスコ本部で開か

催さい

された﹁第

二十一回国際放射性炭素会議・パリ二〇一二﹂で︑﹁日

本はすごいぞ!﹂と叫さ

びたくなる決定が下された︒福ふ

井い

県若わ

狭さ

町ちょう

の水月湖の年縞が︑世界の歴史の標準時となっ

たのだ︒

 歴史の標準時と聞いても︑ぴんとこないだろう︒これ

は︑どういうことか︒歴史では︑それがいつのものかは

何よりも重要だ︒歴史とは︑﹁いつ﹂を知ることなのだ

から︒歴史的な遺物が発は

掘くつ

されたとする︒それが︑いつ

のものかを調べる有力な手段として︑放射性炭素︵炭素

14︶の特別な性質を利用した年代測定が行われる︒

 大気中の二酸化炭素には︑一定の割合で炭素14が含ふ

れている︒植物は光合成によって二酸化炭素を取り込こ

でいるため︑植物が光合成を続けている間は︑植物内に

も一定の割合で炭素14が存在し続ける︒しかし︑例えば

落ちた葉では︑光合成はもう行われないので︑新たに炭

素14が取り込まれることがなくなり︑葉の中には生きて

いた間に取り込まれた炭素14だけが残る︒この残された

炭素14は︑長い時間をかけてゆっくりと︑きまった速さ

で減っていくことが分かっている︒この性質を利用すれ

ば︑枯か

れ葉︵古い時代では葉の化石︶の中に残る炭素14

の割合を調べることによって︑落葉してから何年が経過

したかが分かる︒人間も動物も植物を食べているため︑

炭素14による年代測定は︑人間や動物でも行うことがで

きる︒古代のミイラでも測定が可能なのである︒

 だが︑この測定で得られるデータは正確ではなく︑誤

差がつきまとう︒大気中の炭素14の割合はほぼ一定とは

いっても︑厳密には年ごとに僅わ

かに変化しているからだ︒

そこで︑できるだけ正確で長い歴史の物差しが求められ

てきた︒それが︑水月湖の年縞で得られたのだ︒

 ﹁年縞﹂︒聞き慣れない言葉だ︒樹木の年輪は︑その

輪の縞し

の一本が一年を意味していることはよく知られて

いる︒年輪の数を調べれば樹じ

齢れい

が分かる︒夏は木の生長

が速く︑冬は生長が遅お

い︒年輪の一つ一つの幅は

を調べれ

ば︑夏や冬の長さも分かる︒この年輪に相当する縞が︑

実は湖こ

沼しょう

の底の堆た

積せき

層にも残されている︒

 静かで深い湖沼の底には︑春︑梅つ

雨ゆ

︑夏︑秋︑晩秋︑

冬と︑季節によって異なるさまざまなものが︑そっと降

り積もっている︒植物の葉や花粉︑植物プランクトンの

死し

骸がい

︑周囲の山が浸し

食しょく

され流れ込んだ土ど

壌じょう

︑湖水に含ま

歴史の物差し

︱水す

月げつ

湖こ

の年ね

縞こう

山やま

根ね

一かず

眞ま

51015

510202530

9091

◆ 読む〈 吟味・判断 〉 哲学的思考のすすめ

 試験の問題には正解がある。だけど、まだ誰だ

も正解にたどり着いていない、正解がある

かどうかさえ分からない、そんな問題もある。いや、そういう問題のほうが多い。だから、

考える力を身につけるには、試験勉強だけしていたのではだめだ。ときには正解のはっき

りしない問題を、じっくりと、そう、哲学的に、考えてみよう!

 何も難しいことを考えようというのではない。哲学的に考える、それは物事を根本的に

考えぬこうとすることだ。身近であたりまえと思っていることほど、根本的なところはあ

やふやになっている。例えば、「恥は

ずかしい」という感情は誰でも経験したことのあるあ

りふれたものだ。だけど、そもそも「恥ずかしい」ってどういう感情なのだろう。「恥ず

かしいって、どういうことですか?」と尋た

ねられて、きちんと答えられるだろうか。たぶ

ん、そんなことは考えたことがなかっただろうし、今もうまく答えられないにちがいない。

でも、考えてみよう。

 根本的な問いかけには簡単に答えは出せない。だから、どうしたって哲学的に考えるこ

とは試行錯さ

誤ご

になる。いろいろな考えを検討しながら、手て

探さぐ

りで少しずつ前進する。ここ

では、一つの例として「恥ずかしい」という感情について考えてみることで、そんな哲学

的な考え方を体験してみよう。さて、問題はこうだ。

 恥ずかしいって、どういうことだろう?

 とはいえ、こんなふうに正面きって問いかけても、何をどう考えてよいか分からないの

ではないだろうか。また、辞書みたいに「恥ずかしいとは、これこれの感情である。」と

一言で答えたからといって、恥ずかしさについてよく分かったということにもならない。

「恥ずかしいとは何か」と大上段に問うのではなく、まず恥ずかしいということについて、

疑問に思うことを挙げてみよう。そしてその中から、今の自分にも考えられそうな問いは

ないだろうか、探してみる。さあ、どういう疑問が湧わ

くだろうか。

 同じことでも、恥ずかしいかどうか、人によって違ち

う場合があるのはなぜだろう? 人

間以外の動物も恥ずかしがるのだろうか? 恥ずかしいと感じるのは、どういうときだろ

う? そうそう。そんな感じ。こういう疑問を考えながら、「恥ずかしい」という感情の

姿を浮う

き彫ぼ

りにしていく。それじゃあ、どういうときに恥ずかしいと感じるのか、この疑

問から考えていこう。この問いかけなら、すぐにあれこれ考えることができそうだ。

 ふだんの生活の中で、どういうときに私わ

たし

たちは恥ずかしいと感じるだろうか。まず具体

的に考えてみよう。どうかな? 例えば、授業で先生に当てられたのに答えられなかった。

グループでダンスをしていて、自分だけ動きを間違えてしまった。「万ば

里り

の長ち

ょうじょう城

」を「万

里の頂上」と書いてしまった。こんな答えが思いつきそうだ。

 いくつか考えたら、その共通点を考えてみよう。具体例を「一い

般ぱん

化」するわけだ。ここ

で出した具体例は全て失敗の例になっている。そうすると、この三つの具体例を根こ

拠きょ

にし

て、「人は失敗したときに恥ずかしいと感じる。」という結論が導けそうだ。

哲てつ

学がく

的思考のすすめ

野の

矢や

茂しげ

樹き

5105101520

 �

論の進め方を捉と

え、文章の内容を

読み取る。

 �

筆者の考えなどについて、知識や

体験と関連づけて自分の考えを持

つ。

◌◌

読む〈吟ぎ

味み

・判断〉

意�

哲学

5

文�

根本的

7

類�

感情

7

類�

ありふれた

13

意�

試行錯誤

哲 テツ

先せん

哲てつ

7

恥 チ

 はじる

 はじ

 はじらう

 はずかしい

無む

恥ち

13

錯 サク

錯さっ

覚かく

8

湧 ユウ

 わく

湧ゆう

出しゅつ

3

文�

正面きって

6

意�

大上段

12

意�

浮き彫りにする

14

対�

具体的

18

類�

対�

一般

16

万里の長城

 中国の北側の国境近くにある長大

な城じ

ょう

壁へき

。歴代の王朝が防ぼ

御ぎょ

のために

築いたもの。一九八七年に世界遺産

に登録された。

デメリットメリット

レジ袋を有料化すると

レジ袋の節約になる

スーパーにお金が入る

客がお金を出さなくてはいけない

不便になる

売り上げが減るごみが減る

198199

◆ 話す・聞く〈 話し合う 〉 話し合いで問題を検討しよう

5 5

 テレビや新聞などで取り上げられているさまざまな話

題の中から︑自分たちの問題として考えられそうなもの

を選び︑討論のテーマ︵﹁︙︙するべきか︒﹂︶を決めよう︒

 テーマを決めたら︑四~六名のグループを作り︑グルー

プ内で︑それを実じ

施し

した場合に生じそうなメリットとデ

メリットを出し合って︑下のように模造紙に書き出そう︒

1討論のテーマを決め、メリットと

デメリットを書き出す

↓298ページ「話すこと・書くこと

題材例」

テーマを決め、メリットと

デメリットを出し合う

◌さまざまなメディアを使って話題を見つける。

見つけた話題をもとに、多様な見方ができるか、参考にできる

事例を探せるかなどに注意して、討論のテーマを決める。

実施した場合に生じると考えられるメリットとデメリットをな

るべく多く出し合う。メディアの情報を参考にしてもよい。

言葉の

さまざまな話題

・十五歳さ

選挙権   ・国会一院制

・救急車の有料化 

・レジ袋ぶ

くろ

の有料化

日本全国でレジ袋の有料化を義務づけるべきか︒

討論のテーマを決める

メリットとデメリットを書き出す

 グループで︑メリット・デメリット一つ一つについて︑

リンクマップに左のように書き込こ

みながら話し合おう︒

 一つずつ司会者を交こ

替たい

しながら進め︑次ページのよう

なリンクマップを完成させよう︒

2リンクマップを完成する

⑵ メリット・デメリットの意味を考える。「何で重要なの?」

⑴ テーマからメリット・デメリットまでの道筋を埋

めていく。 「どうしてそうなるの?」

会者 それではまず︑﹁レジ袋の節約になる﹂の道筋をリン

クマップに書き込んでいきましょう︒レジ袋を有料化すると︑

どうしてレジ袋の節約になるんですか︒

A

 お金がかかるので︑客はレジ袋をあまり使わなくなる︒

会者 ︵①を記入する︶そうすると?

B

 スーパーがレジ袋をあまり仕入れなくなる︒

会者 ︵②を記入する︶そうしてレジ袋の節約になるという

わけですね︒

C

 レジ袋って︑石油から作られているから︑資源の節約につ

ながるよね︒

会者 なるほど︒そうすると︑資源の節約という言い方のほ

うが︑メリットとして説得力がありますね︒︵③を記入する︶

 

メリットのゴールを︑﹁資源の節約になる﹂にしました︒では︑

そもそも︑何で﹁資源の節約﹂は重要なんですか︒﹁資源の

節約﹂の意味は何でしょうか︒

A

 限られた資源なのだから︑無む

駄だ

遣づか

いしないで大切に使うべ

きだということじゃないかな︒

B

 うん︑それは誰だ

も否定できないことだよね︒

司会者 確かにそのとおりですね︒︵④を記入する︶

リンクマップに書き込みながら話し合う

レジ袋の節約になる

② スーパーがレジ袋をあまり仕入れなくなる

① 客はレジ袋をあまり使わなくなる

資源の節約になる

④ 限られた資源を大切に使う

何で資源の節約が重要なの?

そうすると?

どうしてレジ袋の節約になるの?

レジ袋を有料化すると

ㅦ美しく豊かな日本語に触れる機会が多く設けられています。ㅦ古典は,写真資料が豊富に掲載されるなど,丁寧に扱われています。また,近代文学や近代詩の名作も,全学年に掲載されています。

上:巻頭口絵「四季を彩る言葉」左:p.128~「平家物語」

左下:p.174~「歴史の物差し―水月湖の年縞」右上:p.60~「鰹節―世界に誇る伝統食」

左下:p.197~「話し合いで問題を検討しよう」右上:p.90~「哲学的思考のすすめ」

Page 4: 1. - ten.tokyo-shoseki.co.jp › text › chu_current › ... · らませて書く 推 すい 敲 こう して読みやすい文章に仕上げる 論証・説得 根 こん 拠

- 4 -

学ぶ心に,火をつける。―生徒を主体的な学びへといざなう仕掛けを随所にちりばめました。

❶ 国語の学びへの関心を高め,進んで学習に入っていけるような紙面になっています。ㅦ個性ある 6人の生徒たちと案内役のキャラクターが登場し,彼らとともに学んでいくスタイルになっています。ㅦゲーム感覚で学べる「文法の窓」,豊富な語彙が用例とともに示されている「言葉を広げよう」,さまざまな図書が紹介文と写真入りで取り上げられている「読書案内」など,学ぶ意欲を引き出すページが随所に設けられています。ㅦ基礎編・資料編を中心に,家庭学習に使える学習材が多く用意されています。

❷ 生徒自身が学びの見通しを持ったり,これまで学んだことを振り返ったりすることができます。ㅦ巻頭の折り込みで,国語科のねらいや学習の進め方を,生徒自身が確かめることができます。ㅦ巻末の「言葉の力 一覧」で 3学年の学習のつながりをつかむことができます。また,「学びを支える言葉の力」では,学んだことが国語や他教科の学習,実生活にどう生きていくのかを,「つながる・広がる」の欄で知ることができます。

3.

つながる・広がる

学習のつながり     鰹か

つお

節ぶし

―世界に誇ほ

る伝統食 �

    調べて考えたことを伝えよう     哲て

学がく

的思考

のすすめ

     説得力のある提案をしよう

生活への広がり 要約の練習を積むと、文章を正しく理解し、

的確に表現する力がつく。要約する力は、読んだことや聞い

たことを、記録したり報告したりするときに生かそう。

読﹇

﹈60P

﹈71P

読﹇

﹈90P

﹈105P

❹ 豊かな想像力と,共感する心,他者と協働する精神を養う題材

家族、友。人との関わりの中で。

4849

◆ 読む〈 文学一 〉 卒業ホームラン

5101520

25303540

 徹夫はマウンドの土をならし、ボールをこねて滑りを

止めた。例えば山なりのスローボール、そんなものを投

げるつもりはない。レギュラー組の打撃練習のときと同

じように、速球を投げ込んでやる。それが、野球が大好

きな少年に対する礼れ

儀ぎ

だ。

 ワインドアップのモーションで、投げた。ど真ん中だっ

たが、智は空振りした。完全な振り遅お

れで、バットとボー

ルも大きく隔たっている。ボールを拾いに行く背番号16

に、「しっかり見ろ!」と怒鳴った。

 二球目も空振り。外角球に上体が泳いだ。

「腰こ

が据す

わってないからだめなんだ、いつも言ってるだ

ろう!」

 智は半べその顔で「オッス!」と返す。叱られて悲し

いんじゃない、打てないのが悔しいんだ、と伝えるよう

に、徹夫に投げ返す球は強かった。

 最後の一球だ。手は抜かない。内角高めのストレート。

 智はバットを思い切り振った。

 快音とまではいかなかったが、確かにボールはバット

に当たった。

 フライが上がる。ビュンと音を立てて、強い風が吹い

︱が、打球は風に乗る前に落下し始め、佳枝の手前

でバウンドした。

「ホームラン!」

 佳枝がグローブをメガホンにして叫さ

んだ。「智、今の

ホームランだよ! ホームラン!」と何度も言った。

 徹夫も少しためらいながら、右手を頭上で回した。打

席できょとんとする智に、ダイヤモンドを一周しろと顎あ

で伝えた。

 だが、智は納な

得とく

しきらない顔でたたずんだまま、バッ

トを手から離さない。徹夫をじっと見つめ、徹夫もまっ

すぐに見つめ返してくるのを確かめると、帽子の下で白

い歯をのぞかせた。

「お父さん、今のショートフライだよね。」

 来月から中学生になる息子だ。

 あと数年のうちに父親の背せ

丈たけ

を抜き去るだろう。

 徹夫は親指だけ立てた右手を頭上に掲か

げた。アウト。

一打数ノーヒットで、智は小学校を卒業する。

 不満そうな佳枝に構わず、徹夫はマウンドを降りた。

ゆっくりと智に近づいていき、声が届くかどうかぎりぎ

りのところで「ナイスバッティング。」と言った。

206207

◆ 書く〈 感性・創造 〉 いきいきと描き出そう

 物語の流れができたら︑いよいよ物語を書いていこう︒

 まず︑あらすじをもとに︑膨らませて描え

きたい場面や

人物の様子をいったん簡潔に表してみる︒

 続いて︑描写を工夫して内容を膨らませていこう︒

 登場人物の心情は︑﹁うれしかった﹂﹁楽しかった﹂な

どと直接に書くよりも︑会話文や行動・態度の描写から

伝わってくるように書くと︑読み手の想像を促う

なが

すことが

できる︒また︑主人公の心の中の言葉として描き出すや

り方もある︒

 登場人物の行動の理由についても︑﹁︙︙したかった

ので﹂﹁︙︙するため﹂と直接説明するより︑描写から

読み手に想像させるような書き方をしてみよう︒

 場面の情景は︑視覚的なものだけでなく︑聴ち

ょう

覚かく

や触し

ょっ

覚かく

といった五感に訴う

った

えるように描き出していこう︒比ひ

喩ゆ

どの表現技法を使うのが効果的なこともある︒

 なお︑無理に全ての部分を膨らませようとせず︑簡潔

な表現を残すところがあってもよい︒

3描写を工夫して物語を書く

豊かに描写する

人物の心情や、行動の理由などを直接説明するよりも、「何を

感じているのかな。」「どうしてこんな行動をするのかな。」と

読み手に想像させるように人物や場面の様子を描き出す。

形、色、明るさ、動き、音、肌は

触ざわ

り、温度、匂に

い、味など、五

感に訴えるような描写をする。会話文を入れたり、擬ぎ

音おん

語・擬

態語を用いたり、比喩などの表現技法を使ったりするのもよい。

言葉の

あらすじをもとに、場面や人物の様子を簡潔に表した例

描写を工夫して内容を膨らませた例

 啓太は昼休みに外で遊びたかったが︑図書室に行き︑国語の

課題の本探しをした︒︙︙

    場面や人物の様子をいったん簡潔に表してみる︒

 啓太は教室の窓から外を見た︒ある晴れた秋の日︒校庭はに

ぎやかだ︒遊びに誘われて︑行きたかったが︑啓太は断った︒

国語の課題の本探しをしなければならなかったので︑図書室へ

向かった︒図書室は静かだ︒昼休みに来たのは初めてだ︒啓太

は本を選ぶのに迷った︒︙︙

 啓太は昼休みに外で遊びたかったが︑図書室に行き︑国語の

課題の本探しをした︒︙︙

    場面や人物の様子をいったん簡潔に表してみる︒

 啓太は教室の窓から外を見た︒ある晴れた秋の日︒校庭はに

ぎやかだ︒遊びに誘われて︑行きたかったが︑啓太は断った︒

国語の課題の本探しをしなければならなかったので︑図書室へ

向かった︒図書室は静かだ︒昼休みに来たのは初めてだ︒啓太

は本を選ぶのに迷った︒︙︙

 啓太は昼休みに外で遊びたかったが︑図書室に行き︑国語の

課題の本探しをした︒︙︙

    場面や人物の様子をいったん簡潔に表してみる。

 啓太は教室の窓から外を見た︒ある晴れた秋の日︒校庭はに

ぎやかだ︒遊びに誘さ

われて︑行きたかったが︑啓太は断った︒

国語の課題の本探しをしなければならなかったので︑図書室へ

向かった︒図書室は静かだ︒昼休みに来たのは初めてだ︒啓太

は本を選ぶのに迷った︒︙︙

51015

情景描写

 ある晴れた秋の日︒校庭はにぎやかだ︒

    

校庭の情景を、視覚や聴覚に訴えるように具体的に描

き出す。

 青空のもと︑イチョウの木々の黄色い葉が日差しを浴びて輝か

がや

いている︒校庭で遊ぶ生徒たちの歓か

声せい

とともに︑ドッジボール

の球をパシッと受け止める音が聞こえてくる︒

会話文・人物描写

 遊びに誘われて︑行きたかったが︑啓太は断った︒

    

人物どうしのやりとりを、会話文や行動・態度の描写

で表す。

 ボールを手にした友達が︑ふとこちらを見上げて︑

﹁おうい︑見てないで早く来いよ︒﹂と呼びかけた︒

﹁いや︑今日はちょっと︑やることがあって︙︙︒﹂

 啓太は照れ笑いを浮かべながらそう言うと︑名な

り残惜お

しそうに

ゆっくりと窓を閉めた︒

心理描写

 啓太は本を選ぶのに迷った︒

    主人公の心理を、心の中の言葉として描き出す。

 何にしようかな︙︙︒小学生の頃こ

に何度も読んだあの絵本は︑

ちょっと子供っぽいかな︒やっぱりスポーツものにしようか︒

去年の夏休みに読んだあの小説︑どこにあるかな︒

ㅦ文学では,登場人物の思いや意志に触れながら,想像力や共感する心を育んでいくことができます。ㅦ平和への思いを受け継ぐ作品が各学年に掲載されています。ㅦ「書く」では,想像を広げて創作したり,書いた作品を読み合ったりして,表現力を磨いていきます。

p.9~「『言葉の力』を探しに行こう」,p.11~「学習の進め方・教科書の使い方」,p.15~「これから 1 年間で学ぶこと」 p.234~「要約する」より

字のない葉は

書がき

父の思い出は,葉書の 記き

憶おく

とともに。

読32

卒業ホームラン最後の試合。 智さとし

の出番は……。

読37

問題意識を持って 聞こう

それって事実 ? それとも考え ?

話54

調べて考えたことを伝えよう 「食文化」のレポート

僕ぼく

は,マグロの秘密を。 君は何をレポートする ?

書71

鰹かつお

節ぶし

―世界に誇ほこ

る伝統食世界一硬

かた

い食べ物 「鰹節」 の秘密。読60

助詞文よ,助詞で大きく育て

言111

説得力のある提案をしようプレゼンテーション

プレゼンで,人を動かす。

話105

反対意見を想定して書こう意見文

反対意見を迎むか

え撃う

て。

書99 要約する

前の学習材と併あわ

せて学ぼう。学69

論証の組み立てを捉とら

える

前の学習材と併あわ

せて学ぼう。学98

テーマを立てて説明する次の学習材で学びを生かそう。学70

左:p.37~「卒業ホームラン」右:p.203~「いきいきと描き出そう」

Page 5: 1. - ten.tokyo-shoseki.co.jp › text › chu_current › ... · らませて書く 推 すい 敲 こう して読みやすい文章に仕上げる 論証・説得 根 こん 拠

- 5 -

3. 対照表

4. 上記の記載事項以外に特に意を用いた点や特色

図書の構成・内容 特に意を用いた点や特色  ( )内は,教育基本法 第 1章 第 2条のうち,特に関連の深いものを示す。 該当箇所

四季を彩る言葉季節ごとの気候や空模様を表す言葉に触れて,我が国の風土や言語文化に親しみを持つことができます。(第 5号)

巻頭口絵

言葉を感じる「メッセージをどう聞くか」では,受け継がれてきた物事を見つめ直します。(第5号)短歌の鑑賞と創作を通して,豊かな情操を育みます。(第 1・5号)2・3年を通して,敬語をしっかりと学びます。(第 1・3号)

18~20ページ 21~27ページ 30ページ

感想を深める家族の姿を描いた「字のない葉書」「卒業ホームラン」で,心情を読み取り感想を深めることを通して,人と人とのつながりを見つめ直します。(第 1号)「問題意識を持って聞こう」では,話を吟味しながら聞くことを学びます。(第 3号)

32~36,37~52ページ

54~56ページ

伝え方を 工夫する

鰹節のすばらしさを説いた「鰹節―世界に誇る伝統食」を通して,伝統・文化への認識を深めるとともに,受け継いでいく意義についても考えます。(第 5号)

全教科の学習や社会生活に必要となる,レポートの書き方を学びます。(第 1・3号)

60~67ページ

71~76ページ

説得力を高める

「哲学的思考のすすめ」を読んで,考えるための技術を学んだり,反対意見を想定した意見文の書き方を学んだりして,論理的思考力を磨きます。(第 1号)地域の農業を支えることを訴えるプレゼンテーションに触れ,自然を守る意識を高めるとともに,提案する力を養います。(第 3・4号)

90~96,99~104ページ 105~110ページ

伝統文化を 楽しむ

豊富な写真資料と併せて古典を学び,伝統文化に親しみます。(第 5号)依頼状やお礼状の書き方を学び,職業への意識・社会性を養います。(第 2・3号)

118~145ページ 146~147ページ

描写を味わう 信頼と葛藤を描いた「走れメロス」を通して,豊かな情操や誠実な心,自律の精神を育みます。(第 1・2号)

152~169ページ

効果的に 表現する

言葉の特性を論じた「『正しい』言葉は信じられるか」を読んだり,新聞記事を読み比べたり,タウン誌の記事を推敲したりして,言葉への認識を深めます。(第1・3号)環境問題などを題材として話し合う活動を通して,公共的・社会的な問題について検討したり意思決定をしたりするための方法を学びます。(第 3・4号)

短歌から想像を広げて物語を書くことで,個性を磨き,創造性を養います。(第2号)

186~192,193~195ページ 197~201ページ

203~209ページ

読書への招待/ 読書案内

「小さな労働者」を読み,子供の人権について考えます。(第 3号)「歴史の物差し―水月湖の年縞」を読み,最新の科学の成果を知るとともに,研究者の探究する姿勢を学びます。(第 1号)夏目漱石の「坊っちゃん」を読み,近代文学に親しみます。(第 1・5号)一年間を通して多種多様な読書案内が配置され,3学年で 305 冊ものさまざまなジャンル・テーマの本が紹介されています。(第 1~ 5号)

80~85ページ 174~181ページ

214~226ページ 86~88,227~229ページ ほか

詩悠久の時の中で未来を主体的に切りひらくことをうたう「未来へ」,戦争を乗り越えて生きる決意をうたう「わたしが一番きれいだったとき」を学びます。(第2・5号)

「日本語のしらべ」として,北原白秋の「落葉松」を学びます。(第 5号)

巻頭見返し, 212~213ページ 114~116ページ

広がる言葉 学年に 4か所ある「広がる言葉」で語彙を広げることができます。(第 1号) 53ページ ほか

【 基礎編 】国語科だけでなく,全教科および実生活にも生きる,基礎的な知識・技能(「学びを支える言葉の力」)を取り立てて学び,鍛えていきます。(第 1号)

234~253ページ

【 資料編 】本編の作品と読み比べられる小説・説明文や古典作品の解説,語彙・漢字資料など,多くの資料が掲載され,自主的な学習に役立てることができます。(第 1~5号)

272~336ページ

123

456

7

 教育基本法に定められた教育の根本精神に基づき,幅広い知識・教養と思考力,豊かな人間性,伝統文化を受け継ぐ心,未来を切りひらく創造性と公共の精神を育む,多彩な学習材や学習活動が調えられています。

 全ての生徒の学びが確かなものとなるように,カラーバリアフリーを含めたユニバーサルデザインや,特別支援教育等の観点から,次のような配慮がなされています。ㅦ全ての生徒にとって,紙面上の各部分の区分けや働きが分かりやすく,重要な部分が判別しやすいように,文字の大きさと書体,罫線や囲みの使い方,色遣いなど,デザイン・レイアウトの工夫がなされています。ㅦ小学校で学習していない漢字には,学習材ごとの初出箇所に振り仮名が付けられていて,生徒の抵抗感を和らげています。

Page 6: 1. - ten.tokyo-shoseki.co.jp › text › chu_current › ... · らませて書く 推 すい 敲 こう して読みやすい文章に仕上げる 論証・説得 根 こん 拠

- 6 -

1. 編修上特に意を用いた点や特色

編 修 趣 意 書(学習指導要領との対照表,配当授業時数表)

別紙様式 9

受理番号 学 校 教 科 種 目 学 年

2 6 ― ­5 3 中 学 校 国 語 科 国 語 第 2 学年発行者の番号・略称 教科書の記号・番号 教 科 書 名

2   東 書 国 語 8 2 7 新 編   新 し い 国 語   2

「言葉の力」を,しっかり鍛える。―どんな力を,どうやって身につけるのか。その問いに答える教科書です。

ㅦ国語学習で身につけたい知識・技能のポイントが,「言葉の力」として,各学習材に明確に示されています。ㅦそれぞれの「言葉の力」は,各学習材間でつながりを持ちながら,中学校 3年間で系統的に積み上がるように配置されています。習得した知識・技能を後の学習で活用することによって,思考力・判断力・表現力を高めることができます。ㅦ基礎編「学びを支える言葉の力」では,「話す・聞く」「書く」「読む」に共通して必要となる基礎的な「言葉の力」(知識・技能)を,取り立てて鍛えることができます。本編の「学びの扉」が,「学びを支える言葉の力」への入り口となっています。

1.

読む〈構成・展開〉

オオカミを見る目

学びの扉

分類する

書く〈伝達〉

構成を考えて書こう

分かりやすく伝える

3

読む〈構成・展開〉

鰹節―世界に誇る伝統食

文章の構成を捉え、要約する

学びの扉

要約する

学びの扉

テーマを立てて説明する

書く〈伝達〉

調べて考えたことを伝えよう

テーマを設定する

レポートの構成を工夫する

伝え方を工夫する

3

読む〈構成・展開〉

絶滅の意味

学びの扉

論理的に読む

学びの扉

素材を生かして表現する

書く〈伝達〉

編集して伝えよう

文章の展開を考える

3

読む〈吟味・判断〉

スズメは本当に減っているか

学びの扉

事実と考えを区別する

書く〈論証・説得〉

根拠を明確にして書こう

考えをまとめる

4

読む〈吟味・判断〉

哲学的思考のすすめ

論証を吟味する

学びの扉

論証の組み立てを捉える

書く〈論証・説得〉

反対意見を想定して書こう

反論を考える

分かりやすい構成で意見文を

まとめる

説得力を高める

4

読む〈吟味・判断〉

黄金の扇風機

サハラ砂漠の茶会

学びの扉

比較する

書く〈論証・説得〉

観察・分析して論じよう

多面的に検討する

4

読む〈言葉とメディア〉

ニュースの見方を考えよう

書く〈情報発信〉

学校新聞の記事を書こう

表現を考える

7

読む〈言葉とメディア〉

 「正しい」言葉は信じられるか

事実と言葉の関係を意識する

書く〈情報発信〉

タウン誌の記事を推敲しよう

より効果的に伝わるように推

敲する 効

果的に表現する

7

読む〈言葉とメディア〉

いつものように新聞が届いた

 ―メディアと東日本大震災

思いを馳せる

7

〈分析する力〉論証の組み立てを

捉える

〈解釈する力〉人物像を捉える

〈表現する力〉想像を誘うように

表現する

〈議論する力〉反論する

〈説明する力〉テーマを立てて

説明する

〈整理する力〉要約する

【 基礎編 】学びを支える言葉の力実用的な言葉の力論理的な言葉の力創造的な言葉の力

深まる積み上がる

言葉の力積み上がる

つながるつながる

Page 7: 1. - ten.tokyo-shoseki.co.jp › text › chu_current › ... · らませて書く 推 すい 敲 こう して読みやすい文章に仕上げる 論証・説得 根 こん 拠

- 7 -

未来へ  谷川俊太郎 [詩] 新扉の短歌七首 [短歌]口絵 扉 うち四首 新メッセージをどう聞くか  加賀美幸子 [随筆]新短歌を楽しむ  道浦母都子 [短歌の鑑賞文]書字のない葉書  向田邦子 [随筆]卒業ホームラン  重松 清 [小説]落葉松  北原白秋 [詩]走れメロス  太宰 治 [小説]わたしが一番きれいだったとき  茨木のり子 [詩]坊っちゃん  夏目漱石 [小説]読書【資料編】カメレオン  アントン・チェーホフ [小説]

鰹節―世界に誇る伝統食  小泉武夫 [説明文]書小さな労働者  ラッセル・フリードマン [ドキュメンタリー]読書

哲学的思考のすすめ  野矢茂樹 [評論文]新 書歴史の物差し―水月湖の年縞  山根一眞 [説明文]読書 新 書「正しい」言葉は信じられるか  香西秀信 [説明文]書【資料編】白川郷―受け継がれる合掌造り­ NHK「世界遺産」プロジェクト [ドキュメンタリー]

読むこと ●

文学

読むこと ●

説明文

ㅦ各学習材には,学習のねらいや進め方が分かりやすく示され,生徒が主体的に学習に取り組めるように工夫されています。ㅦ「話す・聞く」「書く」の学習材では,生徒の活動の助けとなるよう,具体例が豊富に盛り込まれています。また複数の完成作品例が示されるなど,生徒の多様な思考・表現を支援する配慮がなされています。

目標学習材冒頭および「てびき」に示されている目標と,「てびき」に示されている言語活動を確認し,学習の見通しを持つ。

文章/脚注/読み取る・考えを深める/言葉の力文章を通して読み,脚注の言葉や漢字を確かめる。「てびき」の「読み取る」設問に沿って,内容を読み取る。「てびき」の「考えを深める」設問に沿って,内容や構成・表現について考えを深める。

「言葉の力」で学習のポイントを確認する。

広がる言葉・広がる漢字文章と関連して,使える言葉や漢字を増やす。

目標/学習の流れ(例)学習材冒頭に示されている目標と,「学習の流れ(例)」を確認し,学習の見通しを持つ。

学習の手順・具体例/言葉の力初めに,必要に応じて,基本的な技能の練習をする。学習材の上段で,言語活動の手順を学ぶ。適宜,学習のポイントである「言葉の力」を確認する。活動の過程では,学習材の下段の具体例を参考にする。学習材末尾の完成作品例(適宜複数示されている)も参考にする。

学習を振り返ろう最後に学習を振り返り,目標に照らして自己評価を行う。

話すこと・聞くこと/書くこと 読むこと

知性と感性を,もっと豊かに。―日本の言語文化を受け継ぎ,未来を切りひらいてゆく言葉の担い手を育てます。2.

新…「読むこと」「古典」の新学習材,書…教科書のために書き下ろした作品

ㅦ現代の作家の新鮮な作品から定評のある作品,近代文学の名作まで,幅広い作品が掲載されています。 ㅦ登場人物の思いや意志に触れながら,想像力や共感する心を育んでいくことができます。 ㅦ各扉に詩歌が配置され,美しい日本語に触れることができます。

ㅦ学習目標に則した書き下ろしの文章が数多くあります。 ㅦ構成の明快な文章を通して,論理的・批判的に考える力を磨くことができます。読み比べや図表の読み取りも扱われています。 ㅦ文化論,科学論,メディアリテラシー

等の,知的好奇心に訴える文章から,多様な考え方を学ぶことができます。

p.71~「調べて考えたことを伝えよう」 p.90~「哲学的思考のすすめ」

「坊っちゃん」より

「鰹節―世界に誇る伝統食」より

Page 8: 1. - ten.tokyo-shoseki.co.jp › text › chu_current › ... · らませて書く 推 すい 敲 こう して読みやすい文章に仕上げる 論証・説得 根 こん 拠

- 8 -

四季を彩る言葉 口絵 新枕草子・徒然草 枕草子…春はあけぼの/

九月ばかり、夜一夜降り明かしつる雨の 新 徒然草…つれづれなるままに/仁和寺にある法師平家物語 祇園精舎/那須与一/弓流漢詩 黄鶴楼にて孟浩然の広陵に之くを送る/春望【資料編】清少納言と紫式部  三角洋一 書

漢詩の世界  日原 傳 書­ 古典芸能に親しもう

問題意識を持って聞こう説得力のある提案をしよう プレゼンテーション話し合いで問題を検討しよう リンクマップによる話し合い【資料編】取材の仕方(インタビュー・アンケート)

短歌のリズムで表現しよう調べて考えたことを伝えよう 「食文化」のレポート反対意見を想定して書こう 意見文依頼状やお礼状を書こうタウン誌の記事を推敲しよういきいきと描き出そう 短歌から始まる物語【資料編】手紙の書き方/原稿用紙の使い方・推敲の観点(条件作文)

古典(伝統的な言語文化)

話すこと・聞くこと

書くこと

ㅦ「四季を彩る言葉」では,暮らしの中で受け継がれてきた季節感豊かな言葉に触れることができます。 ㅦ古典の学習材では,鑑賞・紹介の文章や美しい写真資料が豊富に掲載されていて,伝統的な言語文化の豊かさを知り,古典作品に親しめるように,工夫されています。

ㅦ友達と言葉を交わして,よりよく理解し合いながら学びを深める活動が取り上げられています。 ㅦ互いに認め合い,高め合い,協力し合う心性を育むことができます。

ㅦ実用的な文章,論理的な文章,創造的な文章と,多様な文種を書く活動がそろっています。 ㅦ分かりやすく説得力をもって書くことを通して論理的思考力を,発想豊かに書くことを通して想像力を養っていくことができます。

学ぶ心に,火をつける。―生徒を主体的な学びへといざなう仕掛けを随所にちりばめました。

ㅦ楽しく学ぶ 個性あるキャラクターが登場し,生徒にさまざまな気づきを促してくれます。また,苦手意識を持たれがちな文法をゲーム感覚で楽しく学べる「文法の窓」が設けられているなど,学ぶ意欲を高める数々の工夫がなされています。ㅦ学び方を知る 巻頭折り込みには,国語で何を学ぶのかということや学習の進め方が,生徒にも分かるように示されています。また,中学 1年の最初に確認しておきたい小学校の既習事項が,「学習を始める前に」として資料編に掲載されています。ㅦつながる・広がる 巻末には 3学年の「言葉の力 一覧」が掲載されていて,3年間の学習の流れを見通すことができます。また,「学びを支える言葉の力」には,学んだことが国語や他教科の学習,実生活にどう生きていくのかが示されています。ㅦ語彙を豊かにする 「読む」学習材末に「広がる言葉」,資料編に「言葉を広げよう」が設けられていて,生徒の語彙を豊かにする手立てが工夫されています。「広がる言葉」「言葉を広げよう」には,3学年で 1570 の言葉が掲載されています。ㅦ読書が進む 教科書で読んだ作品をきっかけに,さまざまな本に手を伸ばすことができるように,「読書案内」が工夫されています。多種多様なテーマの本,古典,翻訳書,話題の作品から名作まで,3学年で 305 冊の本が紹介されています。ㅦ家庭で学ぶ 資料編には,本編の作品と関連させて読むことのできる文学・説明文・古典の作品や,「話す・聞く」「書く」の学習に役立つさまざまな資料が掲載されています。資料編の学習材は家庭学習で活用することもできます。

3.

 一ノ谷の戦いで︑源氏軍の熊く

谷がえの次じ

郎ろう

直なお

実ざね

は︑手て

柄がら

を立てたい

と平家の武将を探していました︒すると︑豪ご

勢せい

な装し

ょう

束ぞく

の武者が︑

海上の船に逃げ込こ

もうと馬を進めています︒直実が﹁ひきょう

にも敵に後ろをお見せなさるか︒お戻も

りなされ︒﹂と扇お

うぎ

を上げ

て招くと︑武者は潔

いさぎよく

引き返してきました︒その武者を馬から

落として組み伏ふ

せ︑首を斬き

ろうとかぶとを押お

し上げると︑我が

子と同じ年と

頃ごろ

の美しい少年でした︒直実は刀の手を止め︑若武

者を逃がそうとしますが︑後に続く源氏の軍勢を見て︑助ける

ことはできないと悟ります︒直実が﹁同じことなら直実の手に

おかけ申して︑のちの供く

養よう

をいたしましょう︒﹂と言うと︑若

武者が﹁ただ早く首を取れ︒﹂と言うので︑泣く泣く首を斬っ

たのでした︒その後直実は︑若武者の腰こ

に付けられた錦に

しき

の袋ふ

くろ

笛が入っているのを見つけ︑その優ゆ

雅が

さに心を打たれます︒若

武者は︑十七歳の平敦盛でした︒これを機に︑直実は出家の志

を強くします︒

 直実と敦盛のエピソードは︑後世の人々の心に響き︑能や浄じ

ょう

瑠る

璃り

の演目にもなりました︒

敦あつ

盛もり

の最期  ~一ノ谷の戦いでのエピソード~

いつ(時)

ある晴れた秋の日︑昼休み

どこで(場所)学校の図書室=静かな場所

誰が(人物)

啓太=主人公︑中学二年︑スポーツが好き

優一=啓太と同じクラス︑よく冗じ

ょう

談だん

を言う

どうした

(出来事)

 

=あらすじ

 啓太は昼休みに外で遊びたかったが︑図

書室に行き︑国語の課題の本探しをした︒

熱心に本を読む優一を見かけ︑新たな一面

を発見できてうれしかったが︑読書に集中

しているようだったので話しかけなかった︒

「平家物語」より

「話し合いで問題を検討しよう」より

「いきいきと描き出そう」より

p.307~「言葉を広げよう」 p.30「敬語」 p.288~「本と出会おう」 p.296~「古典芸能に親しもう」

Page 9: 1. - ten.tokyo-shoseki.co.jp › text › chu_current › ... · らませて書く 推 すい 敲 こう して読みやすい文章に仕上げる 論証・説得 根 こん 拠

- 9 -

教科書の特色教育基本法の遵守

教育基本法の目的と理念を実現するため,特に次の 4点を育むことを重視して編集されています。­ ­①­幅広い知識・教養と思考力 ②­豊かな人間性 ③­伝統文化を受け継ぐ心 ④­未来を切りひらく創造性と公共の精神

学習指導要領の遵守

中学校学習指導要領(国語)に示された教科の目標に則り,指導事項と言語活動例はもれなく扱われています。各指導事項を多彩な言語活動を通して習得・活用することができ,知識・技能と思考力・判断力・表現力を養えます。「伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項」が重視されていて,伝統文化や言語について深く学ぶことができます。

内容・系統

「話すこと・聞くこと」「書くこと」「読むこと」の学習が,相互に関連しながら,3年間で系統的に積み上がるように構成されています。また,各領域を支える基礎的な力を鍛える「学びを支える言葉の力」が設けられています。「伝統的な言語文化」「国語の特質」の学習は,生徒が意欲的に取り組み,確かな力をつけられるように工夫されています。生徒の知的好奇心に訴え,知性と感性を育む,多彩な題材が用意されています。

配列・分量本編・基礎編・資料編の 3部から成っています。学習指導要領の内容は本編で網羅されており,基礎編・資料編を用いて,適宜学習の深化や拡充が図れます。3学期制でも 2学期制でも各領域等の指導がバランスよくなされるように,学習材の配列が考えられています。

学力の育成

各領域の各学習材に,身につけたい知識・技能が「言葉の力」として明示されていて,その着実な習得が図られています。習得した「言葉の力」を後の学習で活用することによって,思考力・判断力・表現力を高められるようになっています。各領域の「言葉の力」を支える基礎的な力を,「学びの扉」と,それにつながる基礎編「学びを支える言葉の力」において,しっかり鍛えることができます。複数の文章を読み比べる活動や,図表を読み取ったり作成したりする活動が,全学年に用意されています。語彙・文法・漢字を確実に習得するための学習材が設けられ,また,生徒の語彙を豊かにする工夫がなされています。

学習意欲・主体的な学習態度の育成

巻頭折り込みに,国語学習の意義と進め方,1年間の見通しが,生徒にも分かりやすく示されています。巻末の「言葉の力 一覧」を用いて,3年間の学習を見通したり振り返ったりすることができます。また,資料編の「学習用語一覧」を用いて,具体的に学習内容を確かめたり振り返ったりすることができます。「学びを支える言葉の力」では,学んだことが国語や他教科の学習,実生活にどう生きていくのかを確かめられます。多種多様な「読書案内」や「言葉を広げよう」などで,主体的に読書をしたり語彙を豊かにしたりする態度を養えます。キャラクターの使用,ゲーム仕立ての学習材,折り込みの効果的な使用など,生徒の学習意欲を高める工夫が豊富です。

伝統・文化の取り上げ方

我が国で長く読み継がれてきた優れた古典作品が,多くの美しい写真資料とともに掲載されています。古典の鑑賞・紹介の文章も豊富に掲載されています。また,近代文学や近代詩の名作も,全学年に掲載されています。口絵と扉に季節感のある言葉や詩歌が掲載されていて,一年を通じて日本の豊かな風土に培われた言語文化に親しめます。「話すこと・聞くこと」「書くこと」「読むこと」でも,日本の伝統・文化に関する文章や言語活動が多く扱われています。

今日的課題の取り上げ方

次のように,さまざまな今日的課題に対応した内容が扱われています。([ ]内は扱われている学年・ページの例)­ ­生命の尊重,安全・防災[3年 p.184~] 環境[3年 p.62~] 人権・福祉[2年 p.80~] キャリア教育[3年 p.174~]食育[2年 p.60~] 郷土への思い[3年 p.52~] 国際理解・平和[1年 p.82~] メディアリテラシー[1年 p.186~]

小学校・高校との関連

「言葉の力」は,小学校国語の学習内容を受け,小中 9年間の見通しを持って系統的に設定されています。1年では「学習を始める前に」で,小学校で学んだ,国語学習の土台となる内容を,適宜確かめることができます。3年では評論文が多く扱われ,資料編で「古典の文法」も学べるなど,高校国語へ移行しやすいように配慮されています。

他教科・実生活との関連

全教科の学習と実生活の言語活動を支える基礎的な力を,「学びを支える言葉の力」で鍛えることができます。レポートや,手紙,スピーチ,多様な話し合いなど,他教科の学習や実生活で生きる言語活動が豊富に扱われています。社会,理科,技術・家庭,音楽など,他教科と関連する題材が積極的に取り上げられています。

道徳との関連 豊かな情操を育む文学作品,共感する心を養うドキュメンタリー,公共の精神を育てる協働的な言語活動が豊富です。

家庭学習への配慮

巻頭折り込みに学習の進め方が示され,その中で,家庭でも扱うことができる学習内容にマークが付けられています。特に資料編には,自学できる素材が多く掲載されています。例えば「言葉を広げよう」には,3学年で 1412 もの言葉が,分類されて,全て例文つきで示されていて,生徒が語彙を豊かにしていけるようになっています。

読書生活への配慮

多種多様な「読書案内」が用意されていて,3学年で 305 冊もの本が,紹介文と写真入りで掲載されています。読んだ本を紹介したり,その内容について話し合ったりする読書活動が,全学年に複数示されています。

情報活用・ICT活用

全学年に「言葉とメディア」の系統が設けられていて,メディアリテラシーを深く学ぶことができます。デジタルコンテンツを利用することが効果的な学習材には,そのことを示すマークが付けられています。

特別支援・ユニバーサル

デザイン

特別支援教育の観点から,内容およびデザインについて検討・校閲がなされています。全ての生徒にとって,各部分の認識や重要な部分の判別がしやすいように,文字の大きさと書体,罫線や囲みの使い方,色遣いが工夫されています。カラーバリアフリーの観点からも,全ページにわたり配色とデザインの検証が行われています。小学校で学習していない漢字には,学習材ごとの初出箇所に振り仮名が付けられていて,生徒の抵抗感を和らげています。

文字・印刷・製本

本文書体に,小学校教科書で使用されている教科書体に筆遣いや字形を合わせた,特別な明朝体が使用されています。環境への配慮から,再生紙・植物油インキが用いられています。本文用紙は軽量化が図られ,製本は堅牢です。

Page 10: 1. - ten.tokyo-shoseki.co.jp › text › chu_current › ... · らませて書く 推 すい 敲 こう して読みやすい文章に仕上げる 論証・説得 根 こん 拠

- 10 -

2. 対照表

ページ 学習材名 指導事項・言語活動例との対応 配当時数 配当学期話 書 読 伝 話 書 読 伝巻頭 未来へ ア 1

前期58時間/書・予10時間

一学期39時間/書・予9時間

18 メッセージをどう聞くか ア 221 短歌を楽しむ ア,ウ/ 活ア 226 短歌のリズムで表現しよう ウ/ 活ア 328 方言と共通語 イ(ア) 130 敬語 イ(ア) 232 字のない葉書 イ,エ/ 活ア 337 卒業ホームラン イ,エ/ 活ア 454 問題意識を持って聞こう エ/ 活ア 357 形の似た漢字 ウ(ア),(イ) 160 鰹節―世界に誇る伝統食 イ,エ/ 活イ 469 要約する イ 170 テーマを立てて説明する ア 171 調べて考えたことを伝えよう ア,イ 677 用言の活用 イ(エ) 278 漢字の意味 ウ(ア),(イ) 180 小さな労働者 オ 290 哲学的思考のすすめ イ,エ/ 活イ 5

二学期47時間/書・予9時間

98 論証の組み立てを捉える イ 199 反対意見を想定して書こう イ,ウ/ 活イ 6105 説得力のある提案をしよう イ,ウ/ 活ア 5111 助詞 イ(エ) 1

112 同訓異字 イ(イ),ウ(ア),(イ) 1

114 落葉松 ア 1

後期55時間/書・予17時間

118 枕草子・徒然草 ウ エ ア(イ) 1 3 (4)128 平家物語 エ ア(ア),(イ) 4 (4)142 漢詩 ウ ア(ア) 3 (3)146 依頼状やお礼状を書こう エ/ 活ウ 3148 話し言葉と書き言葉 イ(ア),(オ) 1150 助動詞 イ(エ) 2152 走れメロス イ,ウ/ 活ア 6171 人物像を捉える イ 1172 類義語・対義語 イ(イ) 1174 歴史の物差し―水月湖の年縞 オ/ 活ウ 2186 「正しい」言葉は信じられるか ウ/ 活ウ 3

三学期27時間/書・予9時間

193 タウン誌の記事を推敲しよう エ 3196 反論する オ 1197 話し合いで問題を検討しよう ア,オ/ 活イ 6202 想像を誘うように表現する ウ イ(ウ) 1203 いきいきと描き出そう ウ,オ/ 活ア 6

210 同音異義語 イ(イ),ウ(ア),(イ) 1

212 わたしが一番きれいだったとき ア,エ/ 活ア 2214 坊っちゃん エ 4

計 15 30 54 14 113書写および予備 27

総計 140

[ 備考 ]・見出し欄の,「話」は「話すこと・聞くこと」領域,「書」は「書くこと」領域,「読」は「読むこと」領域,「伝」は「伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項」を表す。・「指導事項・言語活動例との対応」の「話」「書」「読」欄に,活とともに示された記号は言語活動例を表し,それ以外の記号は指導事項を表す。・「配当時数」の「伝」欄に,括弧付きで示された数字は,それぞれの学習材における「書」および「読」の配当時数を合計したものである。・「配当学期」欄に, 書・予とともに示された数字は,書写および予備の時数である。・「伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項」の「イ(イ)」は,上表に記載した学習材のほか,「読むこと」の全ての学習材で扱っている。・「伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項」の「ウ(ア)」のうち,第 1学年までに学習した常用漢字については,読み慣れることを目的として全ての学習材で扱っている。その他の常用漢字については,375 字を第 2学年で新出漢字として提出している。・「伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項」の「ウ(イ)」は,上表に記載した学習材のほか,「書くこと」の全ての学習材で扱っている。特に小学校 6年で学習した漢字は,「小学校 6年の漢字一覧」で確かめられるようにしている。


Recommended