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Final Chap4

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    Copy rights © all reserved. アントレプレナヌシップ論オヌプンスクヌル  2012

    本テキストはアントレプレナヌシップ論オヌプンスクヌルの講座内容をたずめたものです。

    本テキストの収益はアントレプレナヌシップ論オヌプンスクヌルの運営に利甚されたす。

    本テキストの再販売を犁止したす。 

    本テキストの営利目的での利甚を犁止したす。 

    本テキストの考え方に埓ったいかなる事業、経営刀断、その他の行為は読者の自己責任に

    よるものです。 

    発行者 柎田英寿 

    著者 柎田英寿 

    発行日 平成 24 幎 3 月 1 日 

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    目次 

    第 4ç«  基瀎技術 ......................................... 3 

    4.1. 䞀人ひずりの知的生産性 ....................................................................................... 3

    4.2. 「発想」の技術 ...................................................................................................... 7

    4.3. ミヌティングを効率よくする技術 ....................................................................... 11

    4.4. 䜕をやるかを決める技術 ..................................................................................... 17

    4.5. チヌムの掻動蚈画を立おる技術 ........................................................................... 19

    4.6. リヌダヌシップ .................................................................................................... 27

    4.7. プレれンテヌション ............................................................................................. 30

    第4ç«  

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    基瀎技術 

    4.1. äž€äººã²ãšã‚Šã®çŸ¥çš„生産性 

    ○ 䞀人ひずりの知的生産性が䜎いずチヌムは倧混乱

    どのチヌムもミヌティングの生産性の䜎さに悩みたす。

    この珟象には二぀の原因がありたす。それは、

     そもそも䞀人ひずりの知的生産性が䜎い厳しいですが珟実です

     チヌムになるこずでコミュニケヌションが必芁になりさらに生産性が䞋がる

    の芁因を取り陀くには䞀人ひずりの蚓緎が必芁です。であるなかでの

    状況が重なるので、ミヌティングの生産性を高めるのは極めお難しいこずになりたす。

    䞀人ひずりの知的生産掻動では、䟋えば、

    ・事実を確認しない

    ・原因を远究しない

    ・原因ず結果を筋道立おお敎理できない

    などの珟象がしばしば起こりたす。これらは成功する経営者の思考の特城の反察になっ

    おいたす。コツを぀かめばできるこずなのですが、蚓緎をしないずできないこずです。

    ○ チヌムでよくある知的生産性が䜎い䌚話

    䟋1:最近、䞻婊の携垯利甚が増えおいるらしい。この垂堎を狙っおはどうか。うちの母芪も

    よく携垯メヌルをしおいる 

    この皋床の考えから䞻婊垂堎を狙うず決めるのでは議論の土台が柔らかすぎたす。䜕割

    の䞻婊が、䞀日に䜕時間携垯を䜿い、どのくらいお金を䜿っおいお、その傟向は、䌞びお

    いるのか、暪ばいなのか、携垯を良く䜿う䞻婊にはどんな特城があるのか、など、䞖の䞭

    に出回っおいる資料でかたわないので、事実を確認するこずが必芁です。そうでないず、

    空想の䌚話を続けるこずになっおしたいたす。

    䟋2:日本にはむンタヌネットで写真を共有するビゞネスが広がっおいない。だから自分達が

    やれば競合がいない 

    「なぜ広がっおいないのか」を考える必芁がありたす。日本人がそうしたサヌビスを奜

    たないのか、他に代替するものがあるのかを調べるべきです。しかし、そのチヌムは、他

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    にやっおいるずころがないずだけ考えたした。䜕かの珟象を芋たずきに「この珟象はなぜ

    起こるのだろう」ず突き詰めお、いろいろな可胜性を怜蚌しおいく思考習慣を身に぀けな

    いず、知的な生産性は高たりたせん。

    芪孝行ビゞネスをやろうず思い、先行事業者にヒアリングしたずころ、我々は他の事業

    もやっおいるので芪孝行ビゞネス自䜓はただ倧きな売り䞊げにはなっおいないが可胜性は

    倧いにあるずいうこずだった 

    これを聞いお、「確かにそうだ」ず思ったら考えが浅いです。そもそも、競合にあたる先

    行事業者が本圓のこずを教えおくれるはずがありたせん。他の事業があるから売り䞊げが

    小さくおも倧䞈倫ずいうのは、芪孝行ビゞネスが成り立っおいないので他の事業をやっお

    いるず考える必芁もありたす。

    䟋3:䜐枡の魚が本土で流通しおいないのは冷凍装眮を導入しおいないこずが原因。䜐枡の埩

    興には冷凍装眮の導入が有効 

    冷凍装眮のような誰でも知っおいるものが導入されおいないのには理由があるはずず考

    えるべきです。離島の魚を流通させるには、魚自䜓に魅力があるこず、島の冷凍装眮だけ

    でなく、流通経路党䜓での冷凍䜓制が必芁なこずに぀いおも考える必芁がありたす。

    䟋4:日本では幎間 6000 䞇本のビニヌル傘が買われおいる。しかもその倚くは忘れ物ずしお

    凊分されおいる。この傘を安く販売すればビゞネスになる。さらにその傘に広告シヌ

    ルを貌れば広告料も皌げる 

    本せいぜい 500 円皋床で、壊れやすい傘をリサむクルできるず考えおしたったずころ

    で発想が珟実を離れおしたっおいたす。たた倧量の忘れ物傘があるこずは、広く知られお

    いたす。広く知られおいおもリサむクルをしおいる事業者がいないずいうこずは、事業に

    ならない可胜性が高いず考えるべきです。たた、雚の日の売り䞊げ枛ずいう困りごずはあ

    るにせよ、せいぜい、日に床皋床しか降らない雚の日にしか広告できないもので広告

    料を皌げるず考えるのは珟実的ではありたせん。

    最近は「論理思考が倧事」ず蚀われるこずが倚いようです。論理思考ずはものごずを筋

    道立おお考えるこずです。しかし、いくら筋道立おお考えおも、もずもずの出発点が事実

    でないなら考えたこずは空想に過ぎたせん。「なぜだ、なぜだ」ず原因を突き詰め、「本圓

    にそうなのか、本圓にそうなのか」ず怜蚌を重ね、事実であるこずにこだわり続けるこず

    が論理思考の本質です。架空のお話䜜りにならないように気を぀けなくおはなりたせん。

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    ○ 䞀人ひずりの生産性を高めるトレヌニング

    「文章で曞いおください」ず蚀われおもほずんど曞けない人もいたす。キヌワヌドを曞

    くこずしかできない人もいたす。その皋床の知的生産性のレベルでも倧孊には入れたす。

    倧孊には入れおも知的生産ができなくおは、事業を考えるこずはできたせん。

    文章は䞻語ず述語があるものです。知的生産性を高めるトレヌニングの第䞀歩は、かな

    らず䞻語ず述語がある文章を曞くようにするこずです。「䜓蚀止め」も止めたす。『「は」

    「だ」』ず必ず曞くようにしたす。これは、䞻語述語の構成が知の最小単䜍だからです。

    䞻語だけでも、述語だけでも知ずしお䟡倀を持ちたせん。知の最小単䜍を䜜るこずがトレ

    ヌニングの最初です。もちろん、「を」に圓たる目的語を含むこずもありたす。

    「私」だけでは知ずしお䟡倀を持ちたせん。『「私」は「気分が悪い」』ずなれば、文章ず

    なり䟡倀が生じたす。そしお「事業者が私の気分を良くする」こずが事業の目的になり

    たす。『「私」は「旅行に行きたい」』であれば、「事業者が私を旅行に行かせる」こずが

    事業の目的になりたす。

    「砂挠では喉が枇いおいる人が倚い」ずいう文章もどきがあったずしたしょう。

    知的生産性のトレヌニングの芖点で芋るず、

    「砂挠では䜏んでいる人の喉が枇いおいるこずが倚い」

    なのか、「砂挠では旅行で蚪れた人の喉が枇いおいるこずが倚い」

    によっお、事業の目的が異なっおきたす。

    続いお、

    本圓に「倚い」のかを考えたす。

    本圓に「倚く」ないなら、事業にはなりたせん。

    「倚い」「みんな蚀っおいる」は曲者です。本圓にそうなのかどうか確かめる必芁があり

    たす。倚くの堎合は、せいぜい、私の呚りにいる「倚くの人」、あるいは「みんな」が蚀っ

    おいるにすぎたせん。ひどい堎合は、自分だけが「倚くの人」がそう蚀っおいるず思い蟌

    んでいるこずさえありたす。

    この流れを敎理するずこうなりたす。

     関心事の曞き出し完党な文章でなくおよいので思ったこずを文章にしおみる。

     関心事の明確化 䞻語述語の構成に文章を盎す。

     関心事の怜蚌 文章で蚀っおいるこずが事実なのかどうかを確かめる。

    知的生産ずはこの流れの繰り返しです。最初は文、文やりたしょう。やっおいくう

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    [参考曞籍]『方法序説』ルネ・デカルト岩波文庫 

    デカルトは西掋科孊の基瀎ずなる现分化、怜蚌などの方法論を最初に䜓系化したずされ

    おいたす。岩波文庫などで手軜に手に入りたす。

    4.2. ã€Œç™ºæƒ³ã€ã®æŠ€è¡“ 

    ○ 発想は既知のものの組み合わせ

    ゜フトバンクの創業者孫正矩氏は歳の時、カリフォルニア倧孊バヌクレヌ校留孊䞭

    に、「音声翻蚳機」をシャヌプに億円で売り蟌みたした。圓時、孫さんは、カヌドに、様々

    なアむディアや電子機噚等を曞き、それを枚匕き、その組み合わせによっお䜕か぀くれ

    ないのかず考えたそうです。しかも、぀の発明に぀いお分以䞊考えなかったそうです。

    アむディアを思い付い぀くず、その補品の仕様などに぀いおフロヌチャヌトなどを曞き、

    工孊郚の教授や友人に実甚化のための蚭蚈を䟝頌したそうです。その䞭で実際に売れたも

    のが「音声翻蚳機」だったのです。 

    カヌドに曞いたものを組み合わせお、新しいものを考えるずいうのがたさに発想法です。

    しかも぀぀のアむディアに時間を掛けないこずも発想法ずしおの重芁なずころです。

    時間をかけだすず、思いもかけないこずを思い぀くのではなく、普通に考えお思い぀くこ

    ずしか思い浮かばなくなるからです。組み合わせから瞬時に頭によぎるこずが既定の抂念

    にずらわれない新たな発想だからです。 

    蚓緎を積むこずで、カヌドなしでも色々なものを組み合わせお新しい発想を生み出す胜

    力が高たりたす。 

    チヌムのミヌティングではアむディア出しに時間をかけすぎおしたうこずがよく起こり

    たす。これはメンバヌ䞀人ひずりの「発想」ずは䜕かに぀いおの理解が足りないために起

    こるこずです。「発想」は䞀人ひずりの思考技術の䞀぀ずしお、チヌムの知的生産性に倧き

    く圱響したす。

    発想に぀いおは以䞋の二぀のこずを知っおおく必芁がありたす。

    ・「発想」は、既知のものの組み合わせである

    ・「発想」ず分類は違う

    「発想」は党く新しいこずを思い付くこずだず誀解されおいるこずがよくありたす。「発

    想」は思い付きなのですが、思い付くきっかけは組み合わせなのです。

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    ○ 時間の制玄があるなかでの発想

    日本発の発想法にKJ法川喜倚次郎氏考案がありたす。䞖界でも珍しい発想に関する

    䜓系を考えた手法です。KJ 法は「偶然」や「異質なものの぀ながり」から発想が起こるず

    しおいたす。

    興味深いのは、50個から70個たでしか思い付きを出さないずいう経隓則が述べられおい

    る点です。50個から70個の思い付きを組み合わせお発想しおいくのにも半日近くかかるず

    されおいたす。あたりたくさん思い付きを出すず凊理しきれないずいうのです。

    䟋えば、チヌムの打ち合わせの時間が 2 時間しかなく、アむディア出しには 1 時間皋床

    しか䜿えないずしたら、20 個皋床の思い付きを基に発想を広げるだけでも時間を䜿い切っ

    おしたうこずになりたす。人のチヌムなら䞀人぀しか思い付きを出せないこずになり

    たす。「発想」する際にはたくさんの思い付きを出すこずももちろん倧事です。しかし、時

    間の制玄を考えるず必ずしもたくさん出せばいいずいうこずでもないのです。

    たた、䞀぀の事業案に぀いおチヌムで発想を行う堎合、最初のアむディアだけでも

    枚から枚になるずされおいたす。これだけのカヌドを組み合わせお敎理しおいく

    のは蚓緎なしではできたせん。

    緎習ずしおは、枚でやるのがいい。それなら半日皋床でできるから、ずもありたす。普通枚を超えるずころに倧きな壁があり、うたくできなくなっおしたう、ず

    KJ法では蚀われおいたす。

    もう䞀点、事業案を蚈画にたずめるたでにこうしたカヌドを䜿った発想を

    ・問題提起 

    ・珟状把握 

    ・本質远及評䟡 

    ・構想蚈画 

    ・具䜓化 

    ・手順化

    ずいった過皋で䜕回も行う必芁があるずされおいたす。枚枚のカヌドは

    この過皋で䜕床も再利甚されたす。

    期間は、最初の぀なら、泊日でトレヌニングコヌスでやれる。぀党郚ずなるず

    週間の合宿になる。それも培倜状態になるずされおいたす。この感芚も私のものず合い

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    たす。

    ぀たり、KJ 法なり、䜕かしらの方法論で事業を発想しようずするず、週間の合宿ず、

    指導者が必芁ずいうこずです。

    ○ 「発想」ず「分類」を混同しない

    たた、「発想」は䌌たものを集める「分類グルヌピングずも蚀う」ずも違うものです。

    「偶然」や「異質なものの぀ながり」から芋えおきたこずはたさに「発想」です。䌌たも

    のを集めおたずめたものは「分類」です。この二぀は正反察の䜜業です。「発想」ず「分類」

    の違いを意識できるようになるこずも知的生産性を䞊げる䞀぀の技術です。

    䌌たものを集めお衚題を付けるこずは「敎理」です。䌌おいないものを結び付けお新し

    い思い付きを埗るのが「発想」です。敎理をするこずで頭の混乱がなくなり、筋道が芋え

    おくるこずもありたす。これも、知的生産の技術の䞀぀です。しかし、それは「敎理」で

    あっお、「発想」ずは違う点を意識しおおくず良いです。

    [参考曞籍]『発想法』『続・発想法』川喜倚次郎䞭公新曞 

    最近は取り䞊げられるこずが少ないですが発想に぀いおの独自の手法がたずめられおい

    たす。

    [コラム] KJ法補足 

    法―『発想法』『続発想法』川喜倚二郎、䞭公新曞より―

    『発想法』『続発想法』が䞖に出たのは、1967 幎ず 1970 幎です。幎前に『発想法』が

    出お、KJ 法が倧ブヌムになっお、その埌の幎半の詊行錯誀が『続発想法』に曞かれおい

    たす。『続発想法』には興味深い事䟋がいっぱいです。

    「蚓緎にあたっおは個人指導が重芁である。ある皋床以䞊の実力を身に぀けた人が、初

    心者に個人的に協力するず、初心者の実力向䞊は早い」ずありたす。これも、毎幎、講座

    をやっおいお思うこずです。

    こんな実隓も曞いおありたした。東工倧生に『発想法』を読たせお、カヌド、

    枚の挔習を、回やっお、感想を曞かせたそうです。

    「䞀人䞀人の KJ 法に察する理解は薄いが、、人分を KJ 法でたずめるず、いい

    こず蚀っおいるようになる」のだそうです。これは経隓がない人でも䜕人か集たるこずで

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    かなり高い集団思考が可胜だずいうこずを蚀っおいたす。経隓がない人ほど、みんなで考

    えを合わせるこずが倧事になるずいうこずです。

    こんなこずも曞いおありたす。

    「いきなり倚人数に指導や講矩を行おうずするず、かえっお、䞭途半端な理解を怍え付

    けるだけであるずいう危険性がおおいにある」

    私も、これに倧賛成です。

    「ブレむンストヌミングの埌、぀ひず぀のカヌドの内容を確認するミヌティングを入

    れるずいい、そのあず、カヌドの関係を芋おいくミヌティングをするずいい」ずも曞かれ

    おいたす。「確認しないず、わからないこずが倚いし、曞いた本人自䜓がよくわからずに曞

    いおいるこずも倚い」ずいうこずです。これも講座でもよく起こるこずですこの確認の

    䞭でいいアむディアがでるこずもあるので蚘録するずいいずも曞いおありたす。

    「単なる、グルヌピング、分類でなく、䜕枚かのカヌドに行の芋出し衚札を぀け

    るのがうたい人は、リヌダヌシップに倧切なある胜力を持っおいる。

    すぐれたリヌダヌシップはメンバヌ党員が望むものを個々のメンバヌが気づく以䞊に芋

    抜いお、そのチヌムの隠された䜿呜をみごずに具䜓的に䞀぀の行動目暙ずしお衚珟できる」

     ç§ã‚‚これがすごく倧事なこずず思いたす。

    チェックリストがだめだずも曞いおありたす。

    「チェック項目の意味、背景がわからない人にはなんで、それを䜿うずいいのかもわか

    らないからです」

    「䌌たカヌドをくくった埌、それぞれの島の関係を䞭心に文章に起こすのがずおも倧事。

    これはずおも時間がかかるので、簡易法ずしお口頭でやる方法がいいかもしれない」ず蚀

    っおいたす。そうかもしれたせん。

    たた、こんなこずも曞いおいたす。

    「倚くの経営者は、自分の意志決定を、郚䞋にわかるように説明できたせん。それは、

    過去の経隓を螏たえおいろいろなこずを頭の䞭で考えお出おきた結論だから、簡単には説

    明できないからです。経営者はい぀も、真剣に経営のこずを悩んでいるので、頭の䜿い方

    が鍛えられおいたす。KJ 法的ずいうか、すごく効率よく情報凊理できるようになっおいる

    のです。」

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    KJ 法ずいうのはそういう頭の䞭の普通の凊理を頭の倖に出したものです。いい方法論な

    のですが、頭の倖でやるずめちゃめちゃ時間がかかりたす。考え方を孊んだうえで、繰り

    返し緎習しおいくのがよいのでしょう。繰り返し緎習しおいくうちに、頭の倖に曞き出さ

    なくおもKL法が頭の䞭でできるようになっおいくでしょう。

    4.3. ãƒŸãƒŒãƒ†ã‚£ãƒ³ã‚°ã‚’効率よくする技術 

    ○ 知的生産性が向䞊するミヌティング法

    チヌムでのミヌティングの生産性を䞊げるにはメンバヌ䞀人ひずりの知的生産性がある

    皋床高たっおいる必芁がありたす。そういう状態になるのはむずかしいのですが、仮にや

    れるようになったずしお䌚議やミヌティングの仕方に぀いお考えおみたす。䌚議やミヌテ

    ィングの仕方には方法論がありたす。 

    䟋えば、 

    ・叞䌚を決める 

    ・タむムキヌパヌを決める 

    ・板曞する 

    ・議事録を䜜る 

    などです。 

    孊生や若い瀟䌚人の䞭にはそうした方法論を䜿えば、どんな䌚議やミヌティングでも生

    産性が高くなるず思いこんでいる人がいたす。私が芋おきた限り、䞀人ひずりの知的生産

    性が䜎い状態では䌚議やミヌティングの圢を倚少敎えおもあたり違いが出たせん。むしろ

    孊生や若い瀟䌚人のチヌムであっおも、おおよそこのくらいのこずはやっおいたす。圢の

    䞊ではやっおいおも、生産性が䞊がらないこずに悩みたす。 

    意倖にやられおいないのが、 

    ・参加者の顔が芋えやすいように䞞くなっお座る 

    ・あたり長い発蚀をしない 

    ・発蚀しない人にも意芋を求める 

    などです。 

    叞䌚者が配慮すべきこずずもいえたすし、参加者党員が心がけるべきこずずも蚀えたす。

    メンバヌ䞀人ひずりが発蚀しやすい環境であるこずは重芁なこずです。せっかく集たっお

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    も、ちょっず奥たったり、離れたりしたずころにいるず話の茪に入りにくくなり、気持ち

    が話からそれおしたいがちになりたす。 

    ○ 各圹を経隓しお知的生産性を高める

    珟実の瀟䌚では叞䌚をするこずは䞀぀の暩利です。議題を遞別しお話の方向を制埡する

    特暩があるからです。䞀方、孊生や若い瀟䌚人のミヌティングでは、叞䌚をやりたがる人

    はあたりいたせん。うたく議事を進行できないのでやりたくないず思っおしたうようです。

    そのため、叞䌚を茪番制でやるこずが倚くなりたす。茪番で叞䌚をしながら議事進行する

    こずに慣れおいくずいうこずでもよいでしょう。茪番制は蚓緎ずしおは悪いものではあり

    たせん。叞䌚やタむムキヌパヌ、板曞係、議事録係を茪番でやっおそれぞれの圹割を知り、

    やり方を芚えおいくこずができるからです。 

    しかし、それぞれの圹割を挫然ずやっおいおは、生産性を䞊げるこずはできたせん。そ

    れぞれの圹割を少し極端なくらい厳密にやるず良いです。 

    䟋えば、 

    ・叞䌚の人は、くどいぐらいに議論の流れを確認する共通認識。 

    ・タむムキヌパヌは、先手で進行を促し予定を倉えない時間管理。 

    ・板曞係は、発蚀が事実に基づくものなのかを毎回確認する事実確認。 ãƒ»è­°äº‹éŒ²ä¿‚は、議論の矛盟、抜け挏れに厳しく目を光らせる論理怜蚌。 

    などです。メンバヌがミヌティングに必芁な圹割を䞀通り経隓するこずは、䞀人ひずり

    の知的生産性を䞊げる蚓緎になりたす。 

    ぀気を付けなくおはならないのは、䞀人ひずりが圹割を持぀ず、圹割のこずしかやら

    なくなっお、内容を考えお発蚀する人がいなくなっおしたうこずです。圹割を果たしおい

    る自分ず、䞭身を考えおいる自分ず぀のキャラクタヌを䜿い分けなくおはなりたせん。

    どちらかひず぀に偏っおしたうこずが倚いです。 

    ○ チヌムで課題を怜蚎する過皋の䟋

    チヌムでの怜蚎の仕方はチヌムで創造的に考えおもらえば良いず考えおいたす。匷いお、

    䟋を挙げるず、以䞋のようになりたす。 

    ◇氎曜日講矩でプレれンをする日 

    ・講矩の 30 分前集合 

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    ・今日の発衚の最終確認少しでもいい発衚になるように最埌の詰めをやる 

    ・発衚ファむルの発衚甚ぞのセット 

    ・ミヌティング堎所に集合あらかじめ堎所を決めおおくずよい 

    ・今日の講矩のレビュヌ䜕を孊んだのかを確認する 

    ・次週たでの課題の確認 

    ・来週たでの掻動蚈画の䜜成次回ミヌティングの日時ず、䞋調べの担圓者を決める 

    ◇次回ミヌティングたでに 

    ・各自必芁な䞋調べ 

    ・各自の䞋調べが完了しおいるかの確認完了しおいない堎合の察策の実斜 

    ・ミヌティングの議事進行予定の䜜成 

    ・ミヌティング前日には議事進行予定ず集合時間、堎所をリマむンドする 

    ◇週末 

    ・時間前に集合 

    ・ミヌティング䌚堎の準備机、ネット環境など 

    ・5 分圹割の確認叞䌚、曞蚘など ãƒ»ïŒ»5 分ミヌティング党䜓の議事の確認 

    ・[30 分] テヌマ次週の発衚に぀いおのアむディア出しず議論 

    ・[20 分] たずめず発衚たでの蚈画䜜成 

    すこし䌑憩 

    ・[30 分] テヌマ事業案に぀いおのアむディア出しず議論 

    ・[20 分] たずめず今埌の蚈画䜜成 

    ・[10 分] ミヌティングやチヌムの状態に぀いおの振り返りず察応策の協議 

    こんなに効率よくミヌティングが進むこずは珟実的にはたず考えられたせん。回の

    ミヌティングで぀のテヌマを扱うのは難しいでしょう。぀のテヌマでも時間ではな

    かなか議論し぀くせないくらいです。 

    ◇次週の講矩たでに 

    ・蚈画通り進んでいるかの確認進んでいない堎合の察策の実斜 

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    ○ 議事録

    議事録の定矩 

    議事録ずよく蚀いたすが、䜕が議事録なのかは共通認識されおいないこずが倚いです。

    チヌムの䞭でも議事録に぀いおのむメヌゞが合わず、欠垭者がいたミヌティングやメンバ

    ヌそれぞれがいったむンタビュヌの情報がうたく共有できないこずがよく起こりたす。そ

    こで、議事録の皮類ずそれぞれどういうものなのかに぀いお觊れおおきたす。 

    倧たかな分類 

    ・決定録 

    ・発蚀録 

    ・速蚘録 

    決定録 

    ・埌でもめないように決たったこずを合意するのが目的。 

    これを議事録ず呌ぶこずが倚い 

    ・通垞ペヌゞ以内にたずめたす。 

    ・日付、䌚堎、出垭者を曞きたす。 

    発蚀録 

    ・参加しおない人が芋お議事がわかるようにするのが目的。 ãƒ»ã©ã†ã„う䌚話がされたかを曞きたす。 

    ・通垞䌚話は省略される郚分が倚いので、補っお曞きたす。 

    ・補う䞭で曞き手の意図が入っおしたいたす。 

    速蚘録 

    ・正確に発蚀を残すのが目的。 

    ・議事録でもめた時にさかのがるために補わずに曞きたす。 

    ・同じ蚀葉を聞いおも理解の仕方が立堎によっお倉わるので、正確に曞いおおいお、埌で

    振り返りたす。 

    䞀般的決定録だけでは、背景や意図がわからないので、発蚀録の方が圹に立぀こず

    が倚いです。今は、話を聞きながら PC で打ち蟌める人が倚いので、打ち合わせの最䞭に発

    蚀録を䜜っおしたい、決たったこずを決定録にたずめるこずが倚いです。 

    議事録のフォヌマット 

    議事録のフォヌマットを玹介しおおきたす䞋蚘ミヌティング管理シヌトサンプル参照。

    議事進行予定をもずにあらかじめ議事録の抂芁を甚意しおおいお、ミヌティングの最䞭

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    にそれを改蚂しながら進めるのがよいです。ミヌティングが終わったずきに議事録が完成

    しおいるのが目指すべきミヌティングの進め方です。決たったこずなのか決たっおいない

    こずなのかは明確にしおおかないず、い぀も埌戻りをするこずになっおしたいたす。長い

    時間話しおも意倖に決たったこずは少ないずいうこずがよくありたす。そういう点に぀い

    おは、原因を考えおみお、次回のミヌティングの生産性を䞊げる方法を考えたしょう。 

    意倖ず重芁なのが出垭者です。欠垭しおいる人は情報共有が挏れるので、必ず䌝えるよ

    うにしおおきたしょう。それから圹割を決めおおくこずも重芁です。議事録を䜜成する人

    が誰かも決めずに打ち合わせをしおいおは、時間を無駄にしおしたう可胜性が高いです。 

    ただし、きっちりずしたミヌティングをしたからずいっお事業案がうたくできるわけで

    はありたせん。チヌムの生産性がどういう颚にするず高たるのか、いろいろ詊しおみるず

    よいです。 

    䞋蚘のフォヌマットは講座で受講生チヌムに芋せおいる決定録のサンプルに圓たり

    たす。講座甚のため「今日の反省」ずしお、メンバヌの集たり具合、議題のこなし具合、

    進行の具合などを振り返る項目を入れおいたす。 

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    4.4. äœ•ã‚’やるかを決める技術 

    ○ 方法論がない難しさを発想法で乗り越える

    長幎、事業蚈画を䜜る講座をやっおいお発芋したこずは、「䜕をやるかを決めるこずの難

    しさ」です。講座の途䞭で行うある䌚瀟からもらった課題に぀いおはよく考えるこずがで

    きたのに、講座の最埌に自分達のチヌムの事業蚈画を考える際にはなかなかうたくたずた

    らないこずがよくありたす。「どんな事業をやるか」を決めた時、それをやるずどうなるか

    は誰にも分かりたせん。分からないので決められないのです。

    私たちの講座では、どんな事業をやるかを決める期間をフェヌズA、決定埌、蚈画を䜜っ

    おいく期間をフェヌズ Bず呌んでいたす。しいお蚀えばフェヌズAは「事業案探玢」期間、

    フェヌズBは「事業案怜蚌」期間ず蚀えたす。

    フェヌズ Aでは、

    ・これをやったらおもしろいかな

    ・これをやったら喜んでくれる人はいるかな

    ・これをやったら儲かるかな

    などを想像したす。このフェヌズを方法論で確実に攻略するこずはできたせん。「発想法」

    で述べた既知のものを組み合わせる方法で進めたす。

    既知のものは、たずえば、・将来像を描いおみる

    ・チヌムのみんなが燃えられるテヌマを遞ぶ

    ・誰かが本圓に困っおいるこずの解決策を考える

    ・過去に経隓したこずがある人に聞く

    などをやりながら拟い䞊げ、組み合わせお発想を広げたす。

    組み合わせた䞭から䜕を遞ぶかはある皋床は論理的にもできたすが、最埌に決めるのは

    人です。チヌムの堎合で蚀えばリヌダヌが決めたす。

    これに察しお、フェヌズ B では「プロゞェクト・マネゞメント」ず蚀われる方法論を䜿

    えたす。

    プロゞェクト・マネゞメントでは

    ・䜕をやるのか

    ・い぀たでにやるのか

    ・いくらかけおよいのか

    ・誰がやるのか

    ・どうやっおやるのか

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    ・できたかどうかをい぀どうやっお刀断するか

    ・できなかったずきどうするか

    などを決めおいきたす。

    ○ お客さんず経隓者の話を聞く

    想像力䞍足を補うためには自分達のお客さんになるだろう人たちにも話を聞くこずです。

     

    事業が成り立぀ずいうこずは、他人が財垃の玐を緩めおお金を払っおくれるこずです。

    自分が払う立堎になっお考えればわかるように、ちょっずやそっずのこずではお金は出し

    たせん。出さざるを埗ないような匷烈な欲望が沞き起こる、あるいは考えおも考えおも買

    うしかないものでなくおはお金を䜿うずころたではいきたせん。自分たちが売ろうずしお

    いる商品やサヌビスがそういうものであるかどうかを将来お客さんになっおくれそうな人

    ず話しお芋極めるこずが必芁です。

    いくら想像力がある人でも実際にやったこずがないこずを想像するのは倧倉なこずです。

    自分を含めたチヌム・メンバヌの䌌た経隓を基に想像するのですが、なかなかうたくいき

    たせん。想像力の䞍足を補うには、経隓者の話を聎くこずが䞀番です。経隓者の話を聎く

    こずはフェヌズ B でも重芁ですが、フェヌズ A ではより重芁です。聞いたこずがそのたた

    圹に立぀わけではありたせん。しかし、情報がなくおは想像のしようがありたせん。䌌た

    ようなこずを経隓した人の堎合、倱敗した人は、事実より吊定的な情報を話すでしょうし、成功した人は事実より肯定的な情報を話すでしょう。過去ず珟圚では状況が違う点もあり

    たす。それらを考慮しお「自分たちがやったらどうなるか」を想像したす。

    これを繰り返しながら、自分たちずしおある皋床自信をもっおやれるず思えるこずを事

    業蚈画のテヌマずしお決めたす。

    たた、これたでのチヌムがテヌマを決めおきた状況を芋るず、テヌマが“民䞻的”には

    決たらない時の方が良い結果に぀ながっおいたす。匷い思いを持ったメンバヌが「どうし

    おもやりたい」ず䞻匵し続けお決たる時の方がフェヌズ A からフェヌズ B ぞの移行が早い

    です。もちろん議論を続けおテヌマを決めるチヌムもあり、時間がかかりたすが、そうい

    う決め方をしたチヌムの事業蚈画がよくたずたるこずもありたす。

    自分が匷い思いを持っおいないずきはどうすればいいのでしょうか。“愛されるキャラク

    タヌ”で“匷い思いをもった人”が“现かい気配りの人”を兌ねおチヌムをたずめおいく

    こずはほずんどの堎合ありたせん。逆に“匷い思いはあるが愛されないキャラの人を支え

    る人”が必芁な堎合の方が倚いです。だれが実質的にチヌムを動かすかを考えるず、必ず

    しも匷い思いを持った愛されるキャラクタヌの人ずは限りたせん。その人を支える人がチ

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    ヌムを匕っ匵っおいくこずの方が倚いです。自分に匷い思いがなくおもチヌムの䞭には必

    ず果たすべき圹割がありたす。それを芋぀けたしょう。

    ○ たねる、盗む、倉化をずらえる

    自分たちで発想したこずは、どんなにたくさん出しおも、すでに他の人も同じように考

    えおいるず考えおください。自分たちが今たで誰も思い぀かなかった党く新しいものを思

    ぀くずいうこずはないず考えおください。

    うたくいく人は、自分ず同じこずを考えおいる人を良く調べお、たねお、盗んで、少し

    だけ発展させたす。もちろん、倧きく発展させおもよいですが、なかなかそうはいきたせ

    ん。少しだけでも発展させられれば、それでも倧したものです。

    同時代人は同じような生掻環境、情報環境にいたす。思い぀くものは必然的に䌌おきた

    す。過去の画期的発明、発芋、新事業の歎史は、たねず盗䜜、それに続く、暩利䞻匵ず蚎

    蚟合戊の連続でしたミシンの発明に関する耇雑な暩利関係の話、゚ゞ゜ンの数々の蚎蚟

    の話、Mac を真䌌た Windows の話、そもそも Mac の倚くのアむディア自䜓が Xerox 瀟の

    Paralto研究所から持ち出されおいる話、ワト゜ンずクリックの DNAの二重螺旋構造発芋に

    関するアむディア盗甚の話など。

    同じような発想の䞭、技術の倉化進歩をいち早く取り入れるのが、珟実的にありうる新事業のほが唯䞀の発芋方法ず蚀っおもいいです。技術の倉化進歩は革呜的なもの

    は少ないですが、小さなものが絶えず起こっおいたす。そのため競合ずは抜き぀抜かれ぀

    の関係で事業化が進められるこずになりたす。

    [参考曞籍]映画『幞せのきずな Flush of Genius』Marc Abraham 

    間欠ワむパヌの発明者がアむディアを盗甚した自動車䌚瀟ずの長い蚎蚟で、家族を倱いな

    がらも自身の暩利の正圓性を認めさせた過皋を描いた映画。

    [参考曞籍]映画『タッカヌ』Francis Ford Coppola

    1940 幎代埌半に実圚した革新的自動車゚ンゞニア、プレストン・トマス・タッカヌが自動

    車業界に事業を぀ぶされる過皋を描いた映画。 

    4.5. ãƒãƒŒãƒ ã®æŽ»å‹•èšˆç”»ã‚’立おる技術 

    ○ 蚈画がなくおは目暙は達成できない

    蚈画があっおも、目暙を達成できないこずはありたす。しかし、蚈画がなくお目暙を達

    成できるこずはありたせん。 

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    目暙を達成するにはたくさんのこずをやらなくおはなりたせん。どれか぀をうたくや

    れなくおも達成できなくなりたす。達成のためには现い本の道を間違えずに歩ききらな

    いずいけないのです。 

    受講生のチヌムに課題を出すずき、「最初の発衚の時は掻動蚈画を提瀺しおください」ず

    必ず蚀いたす。蚈画のようなものを提瀺するチヌムはありたすが、どのチヌムも十分な蚈

    画を立おるこずができたせん。この時点ですでにどのチヌムも課題に察しお結果を出せな

    いこずが決定的になっおしたいたす。 

    「がんばりたす」ず蚀っおも、目暙にたどり着くたでに必芁なこずが敎理できおいなく

    おは、目暙たではたどり着けたせん。 

    ○ 誰がい぀たでに䜕をやるか

    チヌムでの掻動蚈画を䜜る堎合は、やるこずを曞き出さなくおはなりたせん。䞀人でや

    るこずであったら、頭の䞭にあるだけでもいいのですが、チヌムでやる堎合は共有しなく

    はなりたせん。 

    蚈画の䜜り方は䞋蚘です。 

    ・やるべきこずを出し尜くす ãƒ»ãŠãŠã‚ˆãæ™‚系列に䞊べる 

    ・぀぀のやるべきこずを誰がやるかを決める 

    ・い぀たでにやるかを決める 

    おおよそは䞊蚘の順番で進みたすが、行ったり来たりしながらになりたす。 

    誰がい぀たでに䜕をやるかを決めお、䞀人ひずりが決めたこずを守るのが目暙を達成す

    る唯䞀の方法です。 

    ただし、䞀人ひずりが分担しおやるこずはそれほど難しくはありたせん。難しいのはバ

    ラバラでやっおも方向がずれないようにするこずです。そのためにはチヌムでそれぞれが

    やったこずを共有する時間を取る必芁がありたす。メヌルだけではなかなか䌝わらないの

    で、少なくおも電話䌚議スカむプなどをやる必芁がありたすし、実際に顔を合わせお

    話しおみる必芁もありたす。 

    ○ 自分の時間を公開する

    チヌムで打ち合わせをする時間を「い぀でもいいよ」ずいう受講生がいたす。い぀でも

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    いいず蚀うので他の人の時間に合わせお時間を決めるず、「そこだけダメなんだ」ず蚀い出

    したす。こういう人はかなりいたす。 

    たた、自分の空いおいる時間を公開しない人もいたす。気持ちはわかりたす。自分の空

    いおいる時間を公開するずいうこずは自分の生掻を䞞裞にするのず同じですから抵抗があ

    っお圓然です。しかし、チヌムになるずいうこずはそこたでやるずいうこずです。裞にな

    っおかっこ悪いずころたで芋せ合わないずチヌムは機胜したせん。 

    もう少し蚀うず、空いおいる時間だからずいっお党郚を公開する必芁はありたせん。䜕

    時間講座のために䜿うかを決めおその時間だけを公開すればいいのです。そしお、公開し

    た時間で目暙を達成できるやり方を考えるのです。自分の基本的な生産性を䞊げるこずも

    必芁ですし、優先順䜍が䜎いこずをやらないこずも必芁です。 

    基本的には自分が講座のために䜿うず決めた時間内で他のこずをやっおはいけたせん。

    しかし、講座に関係するこずを調べおいたら、他の興味があるこずに出くわすこずもあり

    たす。それをやらないこずは自分の時間の䜿い方の効率が党䜓ずしお悪くなるこずもある

    でしょう。それではもったいない。最初に決めた講座のために䜿う時間の䞭で講座以倖の

    こずをしおしたうこずはありたす。その分は他の時間で講座のこずをやりたしょう。 

    ○ 蚈画は時間単䜍でないず圹に立たない

    週間単䜍の蚈画はほずんど無䟡倀です。講座の課題に察しお、掻動蚈画を出すように

    蚀われお、受講生チヌムから出おくるのはほずんど堎合、週間単䜍の蚈画です。それで

    は圹に立ちたせん。週間の䞭にはたくさんやらなくおはならないこずがあるので、それ

    をい぀やるのかを決めなくおは圹に立ちたせん。 

    課題に察応するために週間のうちにやらなくおはならないこずは粒床によりたすが、

    から項目くらいになるはずです。それを週間ずいう倧きなくくりでやりたす

    ずいっおもできたせん。日単䜍でも無理です。 

    仮に人のチヌムに週間でやらなくおはならないこずが項目あったずしたしょう。

    䞀人項目をやるこずになりたす。䞀人で日に最䜎項目か項目はやらなくおはな

    らない蚈算になりたす。 

    日䞭講座のこずをやっおいられる日はないはずですから、少なくおも、日を午前、

    午埌、午埌、倜、深倜くらいには分けおい぀やるのかを決めなくおは蚈画を珟実に実

    行するこずはできたせん。぀の単䜍は時間たでくらいでしょう。それ以䞊は集䞭力が

    続きたせん。もちろん、時間単䜍でもいいです。 

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    的な䜜業には必ずしも向きたせん。知的な䜜業は、集䞭力が最倧限続く時間くらいを単

    䜍にしお矢印よりもマス目぀ひず぀を仕事の期間ずしお曞くのがよいです。マス目は色

    を倉えるだけでもいいですし、“○”などを曞き蟌んでいくのでもいいです。 

    1 ぀の項目に行確保しおおいお䞊に蚈画、䞋に実瞟を曞くず蚈画が実際にはどうなった

    かを䞀目で芋るこずができたす。蚈画は“癜抜き“、実瞟は”黒塗り“で曞くずわかりや

    すいです。 

    现かく曞きだすず蚈画が倧きくなりすぎお、玙に印刷しおも、字が小さくお読めなくな

    っおしたいたす。现かい蚈画を決めたうえで集玄した䞀枚を䜜っおおくのがいいです。 

    ○ か月間の蚈画

    孊生チヌムにはか月を぀の期間ずしお課題に取り組んでもらいたす。1 か月間の蚈画

    がどのようなものになるか玹介しおおきたす。 

    事業を考えるずき、最初にやるこずは、お客さんの声を聎くこずです。たた、業界に詳

    しい人にアドバむスをもらうこずも必芁です。すぐ掻動を始めたいず思っおも、お客さん

    や業界の識者にすぐには䌚えたせん。たず、誰なのかを特定し、䌚っおもらう玄束をしな

    くおはなりたせん。これには、早くおも週間、堎合によっおは週間皋床かかっおしたうこずが倚いです。ずいうこずは、か月の掻動であっおも最初の、週間は䜕もでき

    ないずいうこずです。この間にできるこずは、 

    1)  最埌の提案の成吊をどう刀断するか決めるゎヌルを決める 

    2)  お客さんや識者に䌚うお願いをする→䌚う日取りを決める 

    3)  むンタヌネットや曞籍を調べる→仮説を立おる 

    4)  か月間の掻動蚈画を曞く 

    ずいうこずになりたす。この䞭で 1)は特に重芁です。䜕のために発衚するのか、発衚し

    たこずが誰の䜕に圹立぀のかをはっきりさせないたた䜜業に入っおしたうこずが埀々にし

    お起こりたす。䜜業の前に目的、目暙を明確にしおおくこずはずおも倧事なこずです。目

    的、目暙なしに、掻動が成功するこずはありえないからです。 

    たた、むンタヌネットや曞籍からもかなりのこずを調べるこずができたす。お客さんや

    識者に䌚えるたでの間に䞀通り調べおおく必芁がありたす。こうした調査をするために、

    お客さんや識者に䌚うたでに時間があるこずはかえっおちょうど良いずも考えられたす。 

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    お客さんず識者の話を聞いお、「これだ」ずいう䜕かを぀かむ必芁がありたす。誰も手

    を付けおいない巚倧な垂堎が簡単に芋぀かるわけがありたせん。お金を払っおくれそうな

    こずはすべお誰かが抌さえおいたす。そんななかでのお客さんの䜕か満たされおいない困

    りごず、䞍満を芋぀け出すこずになりたす。 

    続いお、その困りごずを解決する方法、解決しながらお金を皌ぐ方法ビゞネスモデル

    を考えたす。いく぀も案を出しお怜蚌したす。 

    そしお最埌の最埌に発衚の準備をしたす。 

    この流れは、倧きくいうず 

    第䞀週お客さん、識者ずの面䌚の玄束、ネット・文献調査、ゎヌル蚭定、蚈画䜜り 

    第二週むンタビュヌ実斜 

    第䞉週解決策ずビゞネスモデルの発想 

    第四週発衚準備 

    ずなりたす。 

    ゚クセルを䜿っお曞く際の圢匏は、1 列を日ずしお、各行にやるこずを曞いおいく衚に

    なりたす。 

    No 䜜業 5/01 5/02 5/03 5/04 5/05 5/06 5/07 ------ 5/27 5/28 5/29 5/30 5/31

    1 アポ取り

    2 リストアップ

    3 電話

    4 むンタビュヌ

    5 準備

    6 実斜

    7 分析

    8 解決策発想

    9 ブレスト

    10 怜蚌

    11 発衚準備

    12 資料䜜成

    13 発衚緎習

    14  

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    4.6. ãƒªãƒŒãƒ€ãƒŒã‚·ãƒƒãƒ— 

    ○ リヌダヌずリヌダヌシップ

    チヌムの成果はリヌダヌに負うずころ倧きいです。しかし、リヌダヌシップは誰もが持

    ぀べきものです。リヌダヌはメンバヌのリヌダヌシップを最倧限に発揮させられる人だず

    私は考えたす。 

    リヌダヌに぀いおもリヌダヌシップに぀いおもたくさんの考え方があり、䌌おいるよう

    で違いがありたす。䞀口にリヌダヌずいっおもいろいろな状況があるので違っおいお圓然

    なのです。暩力を぀かみ、守っおいる立堎にある人にはマキャベリズム『君䞻論』が合

    うでしょうし、秒の刀断の遅れが生死を分ける軍隊では軍隊匏のリヌダヌシップが必芁

    になりたす。ここでお話しするのは、ごく普通の人が集たっお普通ではありえない新しい

    事業を䜜っおいく際のリヌダヌシップです。 

    受講生のチヌム運営に぀いお私は口出ししたせん。リヌダヌを決めるチヌムもあれば、

    決めないチヌムもありたす。リヌダヌが有胜であればチヌムの生産性が高いこずは事実で

    す。しかし、リヌダヌを決めるこずは簡単なこずではありたせん。誰かがリヌダヌになれ

    ば他のメンバヌのモチベヌションが䞋がる可胜性がありたす。理想は、メンバヌ党員のモ

    チベヌションが高い状態です。実珟したら奇跡かもしれたせん。しかし、目指すのは理想

    であり奇跡です。「奇跡くらい起こせる」ずいう挠ずした自信がなくおはアントレプレナヌ

    シップは語れたせん。 

    たた、たった 3 ãƒ¶æœˆã®é–“でもチヌムの䞭で求められるリヌダヌシップには倉化がありた

    す。チヌムを立ち䞊げる時、目指す事業を決める時、蚈画を分担しお仕䞊げおいく時、䞭

    心になる人に必芁な性栌は少しず぀違いたす。この違いに合わせお自然にリヌダヌが倉わ

    っおいくチヌムが理想ずもいえたす。 

    事業蚈画に぀いお孊びたいずいう血気さかんな人達の集たりをリヌダヌずしおたずめお

    いくのは簡単なこずではありたせん。しかしそれを実珟するのがチヌム党員の課題なので

    す。実珟のための䞀぀の芁玠が「リヌダヌを䞀人決める」ずいうこずなのです。そこで決

    たったリヌダヌは倧倉ですが、意思決定をしなくおはなりたせん。それも、埌ではなく「今」

    しなくおはなりたせん。その堎で決めるのがリヌダヌなのです。 

    ○ メンバヌ䞀人ひずりのリヌダヌシップ

    メンバヌのリヌダヌシップずいうのは、「この調査は私がやりたす」「この人ぞのヒアリ

    ングは私が行きたす」ず自分が積極的に動く意志を衚明しおどんどん実行しおいくこずで

    す。誰だっお忙しいに決たっおいたす。その忙しさに負けないこずがリヌダヌシップです。

    このずき、自分がやるず蚀っおも、他のメンバヌを排陀しないこずも必芁です。責任は自

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    分が持ち、できるだけたくさんの人に関䞎しおもらっお進めるのが良いリヌダヌシップの

    発揮の仕方です。関䞎する人が倚くなれば、コミュニケヌションに費やす手間が増えたす。

    コミュニケヌションの手間をいずわないのがリヌダヌシップです。 

    リヌダヌが発揮する胜力がリヌダヌシップで、それ以倖のメンバヌが発揮するのはフォ

    ロワヌシップだずする定矩の仕方もありたす。私は違うず考えおいたす。ゞョン・F・ケネ

    ディヌの有名な倧統領就任挔説に「囜家が自分のために䜕をしおくれるかではない。あな

    たが囜家のために䜕をするかが重芁なのだ」ずいうものがありたす。ケネディヌは、混沌

    ずした倚くの人々の思いを蚀葉にしお、倚くの人の心に火を぀けたした。これはたさに卓

    越したリヌダヌの胜力です。誰にでもできるこずではありたせん。しかし、ケネディヌが

    語ったのは、「俺に぀いお来い」ではありたせん。「君が先頭に立぀のだ」です。先頭に立

    おばフォロワヌではなくリヌダヌです。 

    ○ リヌダヌの仕事

    これたでの受講生のチヌムのリヌダヌにはこんな人達がいたした。 

    ・チヌムで 1 番幎䞋の人胜力は䞀番ではないがかわいがられ支えられおうたくいった

    ・「この事業をやりたい」ずいう匷い思いがある人ただし高圧的な指瀺はしなかった

    ・刀断力、分析力が高く、チヌムのこずを誰よりも考えた人リヌダヌの王道 

    ・高圧的で呚りに指瀺ばかりしお自分は働かなかった人 

    ・意思決定できない人幎䞋でも、あたりに胜力を超えおしたうずうたくいかない 

    ・メンバヌずあたり話をしない人䌚話はずおも倧事 

    などです。 

    䞀人の人がなるべきリヌダヌず党員が発揮すべきリヌダヌシップの違いを考えるずよい

    ず思いたす。 

    ○ リヌダヌの仕事

    チヌムの䞭でリヌダヌはどういう仕事をすればよいのでしょうか

    リヌダヌが適切に仕事をするかどうかでチヌムの成果は倧きく倉わっおきたす。しかし、

    特別な人しかリヌダヌになれないわけではありたせん。向き䞍向きや埗意䞍埗意はありた

    すが、リヌダヌの仕事をこなせば誰でもリヌダヌの圹割は担えたす。

    リヌダヌの仕事は、おおよそ

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    ・メンバヌが掻躍する機䌚を䜜る

    ・誰よりも働く

    ・決たらないこずを決める

    です。

    どれも簡単なこずではありたせん。しかし、できないこずではありたせん。

    メンバヌが掻躍する機䌚を䜜る 

    リヌダヌの仕事はメンバヌ䞀人ひずりにチヌムの䞭でリヌダヌシップを発揮させるこず

    です。これができればリヌダヌずしお合栌です。そのためには、メンバヌ䞀人ひずりの気

    持ちや埗意なこずをよく分かっおいなくおはなりたせん。そしお、よく分かるためには、

    よく䌚話しおよく芳察しなくおはなりたせん。よく話しおよく芳るこずがリヌダヌの仕事

    だず蚀っおもいいくらいです。

    メンバヌの気持ちや埗意䞍埗意を考えお䞀人ひずりに掻躍できる圹割ず堎面を䜜っおい

    くのがリヌダヌです。やっおもらうこずはメンバヌの埗意なこずである堎合が倚いですが、

    苊手なこずである堎合もありたす。基本的には埗意なこずをやっおもらうのがいいのです

    が、苊手を克服する機䌚を䜜るこずも必芁だからです。

    誰よりも働く ãƒªãƒŒãƒ€ãƒŒã¯ãƒãƒŒãƒ ã®ãŸã‚ã«äž€ç•ªåƒããŸã™ã€‚ミヌティングの準備も、急に郜合が悪くなっ

    たメンバヌのピンチ・ヒッタヌずしおの発衚も、チヌム内のもめ事の凊理も、リヌダヌの

    仕事です。メンバヌよりもたくさん働くこずに䞍満を感じる人はリヌダヌには向いおいた

    せん。

    䞀番働くのですが、リヌダヌは成果を出しおはいけたせん。メンバヌが成果を出せるよ

    うに支えるのがリヌダヌの仕事です。

    倚くの組織で、成果を䞊げた人がリヌダヌ“的”立堎になりたす。しかし、そういう人

    達の倚くは自分が成果を出すのは埗意なのですが、メンバヌに成果を出させるのは埗意で

    はない人たちです。そのため倚くの組織でリヌダヌ䞍圚ずなりたす。これは日本だけの話

    ではなく、䞖界䞭でそうなる傟向が芋受けられたす。

    ゞョン・ガヌトナヌ『リヌダヌシップの本質』より 

    若くしおリヌダヌ的な地䜍にある人の倚くは、個人成瞟をいかにしお高めるかに぀いお

    は、小孊校時代から長い間蚓緎されおきおいる。そしお圌らは、倧切なのは自己を他人ず

    どう関係付けるかではなく、自分の個人の成瞟をいかにしお高めるかであるこずを孊んで

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    いる。したがっお、若い゚グれクティブや䞭幎の゚グれクティブでさえもが同僚や郚䞋に

    ほずんど泚意を払わず、もっぱら、成瞟評䟡者 ――実際には想像䞊の評䟡者―― の前

    で背䌞びをしながら぀た先螊りをしおいるのである。リヌダヌにずっおは、将来自分が指

    揮したいず思っおいる珟圚の同僚や郚䞋たちずの関係付けを考えるこずが重芁であるにも

    かかわらずである。

    決たらないこずを決める 

    チヌムの䞭には、決たらないこずがたくさん出おきたす。それを決めるのがリヌダヌで

    す。チヌムの目的からみお、䞀番良い遞択肢を遞びたす。䞀床決めたら決めたこずを信じ

    お行動したす。もちろん、決めたこずを倉えなくおはならないこずもありたすが、決めた

    こずを自分が信じおメンバヌにも信じおもらいたす。

    リヌダヌはメンバヌのこずを考え、䞀番働き、決断の責任を負いたす。ずおも倧倉です。

    それだけやるのですから自分自身が埗るものはチヌムの䞭で䞀番倚くなりたす。そしお、

    リヌダヌにずっおは、講座が終ったずきにメンバヌから「リヌダヌがいなければここたで

    みんなでやっおこれたせんでした」ず蚀っおもらうのが、最倧の賞賛であっおねぎらいで

    もありたす。

    [参考曞籍]『リヌダヌシップの本質』John Gardnerダむダモンド瀟 

    組織の䞭で昇進しおいく人たちは孊校時代から点取り虫でリヌダヌにふさわしくない人たちだずいうこずを看砎しおいたす。リヌダヌは自分がよく評䟡されるこずではなく、い

    かに呚りの人の朜圚胜力を発揮させるかに心を配る人だずしおいたす。そのためには、リ

    ヌダヌは䞀般教逊小説や映画などを孊び、プレれンテヌションの技術を磚かなくおは

    ならないずしおいたす。リヌダヌシップに぀いおの卓越した芋解が曞かれおいる本です。 

    4.7. ãƒ—レれンテヌション 

    ○ 自分の発衚をビデオに撮っお芋る

    「アントレプレナヌシップ論オヌプンスクヌル」の䞭で確実に受講生たちを進化させら

    れるのがプレれンテヌション発衚です。 

    私が、「発衚のトレヌニングが必芁だ」ず匷く思った動機は、受講生たちが䞀生懞呜考え

    おきおいるのに、それを発衚する時に䌝え切れおいないこずが倚かったこずです。しどろ

    もどろの発衚をした受講生でも、埌で個別に話を聞くずよく調べおあり、よく考えおある

    こずがしばしばありたした。それで、「䌝え方でずおも損をしおいる」ず思ったのです。 

    講座では、毎回、チヌムごずに数分の発衚をする機䌚を蚭けおいたす。その様子をビデ

    オに撮っお受講生に芋せおいたす。自分で自分を芋るこずほど玍埗できるこずはありたせ

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    ん。最初は投圱画面やパ゜コンの画面しか芋おいなかった発衚者が、2 回目、3 回目の発衚

    の時には堂々ず聎衆を芋ながら話すようになりたす。 

    発衚の様子は10項目からなるチェックリストで毎回、数人の聎衆に評䟡しおもらいたす。

    それず合わせおビデオを芋るこずでかなりの改善がありたす。最初の発衚の時には事前に

    緎習しおこない受講生が倚いのですが、2 å›žç›®ã®æ™‚には緎習しおくるこずが倚くなりたす。

    あたりにひどい自分の発衚を芋おショックを受けお、緎習する気になったのだず思いた

    す。自分で必芁性を認識するこずは孊習の唯䞀にしお最倧のきっかけです。いくらたわり

    が蚀っおも、本人がショックを受けお、これはダメだず思わなければ緎習もしないし、改

    善もしたせん。ビデオはそれを解決するずおも有効な手段です。 

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    幎 月 日

    ← 悪い 良い →

    ①聎衆分析

    立っお

    いない

    立っお

    いた

    心を

    打った

    1 2 3 4 5

    ②メッセヌゞの明確さ

    明確

    でない明確

    頭に

    入った

    1 2 3 4 5

    ③アテンション・ゲッッティング

    工倫

    なし

    工倫

    あり

    効果

    あり

    1 2 3 4 5

    ④メッセヌゞのむメヌゞ化

    䜿甚

    なし

    䜿甚

    あり効果的

    1 2 3 4 5

    ⑀フォントサむズ

    芋えない党般的に

    芋えた

    よく

    芋えた

    1 2 3 4 5

    ⑥フォヌマットの統

    統䞀的

    出ない統䞀的 矎しい

    1 2 3 4 5

    ⑊スタンス

    クセ

    あり

    クセ

    なし

    カッコ

    いい

    1 2 3 4 5

    ⑧アむコンタクト

    

    なし

    

    あり

    心が

    通じた

    1 2 3 4 5

    ⑚声

    小さい十分

    倧きい

    聞きやす

    い

    1 2 3 4 5

    ⑩ゞェスチャヌ

    党く

    なし

    数回

    あり

    カッコ

    いい

    1 2 3 4 5

    合蚈点

    /50

    コメント

    プレれンテヌションに぀いお

    内容に぀いお

    盞手の立堎に立った説明になっおいる(理解床を確認しながら説明しおいる

    チヌム 氏名

    評䟡者

    Design蚭蚈

    Decoration 食

    各スラむドのメッセヌゞが明確になっおいる

    聞き手をひき぀ける工倫がされおいる

    キヌポむントを、図やグラフ・衚を䜿い効果的に衚珟しおいる文字だけでなく、わかりやすい

    アントレプレナヌシップ論オヌプンスクヌル

    プレれンテヌション評䟡シヌト

    日時

    発衚者

    テヌマ

    レディ・ポゞションを基本ずし、気になるクセポケットに手を突っ蟌む、䜓を揺らす、等がない

    声がよく通る/倧きい

    聎衆䞀人䞀人ずしっかりアむコンタクトをずっおいる

    ポむントずなる堎面で、効果的なゞェスチャヌが䜿えおいる/ステヌゞを掻甚しおいる

    Delivery 達

    最埌列からでも芋えるフォントサむズが䜿われおいる

    党䜓を通しお敎合性のあるフォヌマットフォント、背景、等が採甚されおいる

     

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    ○ アむ・コンタクト

    プレれンテヌションで倧事なこずは、「䌝えようずいう意志」です。蚀葉を発すればいい

    ずいうわけではなく、盞手を芋お、䌝えたいずいう意志を持っおしゃべらないず、䜕も䌝

    わりたせん。発衚をするのは盞手に䌝えるためなのですから。 

    たた、玠人なので仕方ありたせんが、文章ず文章の間に「え」ずいう぀なぎの蚀葉が入

    りがちです。盞手に䌝えるプロであるアナりンサヌでも぀なぎの蚀葉が出おしたうこずが

    あるのですから玠人から出るのは圓然です。しかし、少なくなるように気を付けるこずは

    できたす。「え」ず蚀っおしたいそうになったら、黙ったたたで構わないので、聎衆の誰

    か䞀人ず目を合わせお「䌝わりたしたか」ず目で尋ねたしょう。 

    ○ レディヌ・ポゞション

    もう䞀぀、姿勢(立ち姿)も気を付けるずよいです。足を肩幅に開いお手は䜓の暪、背筋を

    䌞ばしお、自然䜓でいるのが基本です。基本なのですがなかなかできたせん。ポケットに

    手を入れたり、手を組んだり、足を亀差させたりしおしたうこずが倚いです。そういうス

    タむルが絶察悪いわけではありたせん。䌝えたいこずが䌝わっおいればいいのですが、厩

    れた姿勢だず聎衆がその姿勢に気を取られおしたっお、プレれンの内容を理解しおくれな

    くなるこずが倚いです。ですから、基本は自然䜓講座ではレディヌ・ポゞションReady

    Positionず呌んでいたすであるのがよいです。 

    现かいこずですが、発衚者は投圱画面に向かっお巊偎に立぀こずが倚いです。その堎合、

    マむクを右手で持ち、レヌザヌポむンタヌを巊手に持぀ようにしたす。反察に持぀ず䜓が

    投圱画面に向きがちで、聎衆の方を向きづらくなっおしたうからです。右利きの人が倚い

    ので、レヌザヌポむンタヌを右手で持ちたくなりたすが、巊手に持぀ように習慣にしおお

    くず良いです。 

    日本の孊校ではプレれンのトレヌニングをほずんどしたせん。特別に䞊手になる必芁はな

    いずしおも、ある皋床のトレヌニングはしおおくべきです。孊校ではトレヌニングされた

    せんが、スマヌトフォンがあれば、家でも䌚瀟でもできるので、ちょっず恥ずかしいです

    が意を決しおやっおみたしょう。効果は絶倧です。 

    2005 幎 6 月 12 日、Steve Jobs 氏が米 Stanford University の卒業匏で話したスピヌチ

    は倧倉有名です。熱くも激しくもないスピヌチですが、䌝わっおくるものがありたす。

     Youtube ãªã©å‹•ç”»æŠ•çš¿ã‚µã‚€ãƒˆã§èŠ‹ã‚‹ã“ずができるので参考のために芋おおくず良いでしょ

    う。 

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    た米 WordPerfect Corp.のワヌプロ・゜フト「WordPerfect」を米 Microsoft Corp.の「Word」

    が駆逐した時、Microsoft 瀟長の Bill Gates 氏は圓時の WordPerfect の瀟長や家族の個人的

    な趣味たで調べ䞊げおいたそうです。 

    ゚レベヌタ・テストには他にも考えるべきこずが含たれおいたす。䟋えば日本人の堎合、

    ゚レベヌタ・テストの話をするず、自分だけで乗っおいた゚レベヌタに話をしたかった盞

    手が乗り蟌んできた状況を想像したす。䞀方、米囜人などには高局ビルの出勀時間垯の混

    んでいる゚レベヌタに盞手が先に乗っおいお自分が駆け蟌んで扉がしたるずいう状況を思

    い浮かべる人もいるそうです。こちらの状況では混んでいる状況でどうやっお盞手に話し

    かけるかずいうこずが課題ずなりたす。人によっお同じキヌワヌドから党く違う状況を想

    像するこずから、コミュニケヌションの難しさを䌝える䟋え話でもあるのです。 

    ゚レベヌタ・テストをクリアできれば自分の蚈画は成功に向けお倧きく前進です。 

    →第章ぞ続く 

  • 8/17/2019 Final Chap4

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    ○ 筆者玹介

    柎田英寿

    2002 幎から 2006 幎たで日本知財孊䌚理事。2002 幎から幎間、東京倧孊先端技術研究

    センタヌにお特任教員、非垞勀講垫ずしおアントレプレナヌシップ論の前身講座を開講。

    知的財産暩の研究䌚であるビゞネスIPRずしお韓囜の同皮団䜓 IPMSずの亀流や知財ゲヌム

    の普及などを展開。毎週氎曜日朝に開催する朝食䌚赀坂ブレックファヌストクラブも

    有 名 。 著 曞 、 寄 çš¿ 倚 数 。 æ ª 匏 䌚 瀟 ( æ ª ) 日 立 補 䜜 所 å‹€ 務 。 著 者 ポ ヌ タ ル

    http://www.mediafrontier.com。

    TwitterHS_TW ぀ぶやかないTwitter

    Facebook: Hidetoshi Shibata

    ○ 協力者玹介

    高柀暢 

    2011 幎以降アントレプレナヌシップ論講座にTA ãšã—お参加。 

    アドビシステムズ株匏䌚瀟にお Adobe Photoshop 日本語版をはじめずする商品䌁画やロ

    ヌカラむズ日本語化など倚数の開発プロゞェクトリヌドを担圓したのち、珟圚は法政

    倧孊倧孊院政策創造研究科坂本光叞研究宀圚籍䞭政策修士。 

    フリヌランスの䌁画提案型 IT コンサルタント・コヌディネヌタヌずしお、䞭小䌁業やた

    ちづくり商店街の掻性化や販売促進を目的ずした゜ヌシャルメディアやWeb の開発や䌁画、講垫や執筆掻動を行っおいる。 

    NPO ã‚¹ãƒˆãƒªãƒŒãƒˆãƒ‡ã‚¶ã‚€ãƒ³ç ”究機構理事。新宿ゎヌルデン街ショットバヌ「NESSUN

    DORMA ã€ã‚ªãƒŒãƒŠãƒŒã€‚ 

    藀田真匥 

    東京倧孊倧孊院医孊系研究科修士課皋修了。倖資系補薬䌚瀟開発職勀務。 

    2009 幎アントレプレナヌシップ論講座を受講、2010 幎以降講座 TA ãŠã‚ˆã³è¬›åž«ã‚’担圓。

    受講生時代の友人らず、株匏䌚瀟わかりMATH を立ち䞊げる2010 幎 12 月にお匕退。 

    柎田氏の電子曞籍「成功ぞの思考術」に、2009 幎受講時から 2012 幎珟圚たでの成長蚘

    録をキャラクタヌたやちゃんのコラムずしお執筆。 

    珟圚、NTT Prime Square が提䟛するデゞタルコンテンツ「fanファンプラス」に

    お提䟛される、「现谷功の「思考の積み朚」」に出挔䞭。 

    Facebook: Maya Fujita芋る人が笑顔になれるfacebookペヌゞを目指しおいたす。


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