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Hôtel de la Cité Carcassonne VOL175 - Ohta …ohtapub.co.jp/wlh200/WLH175.pdf46 ー2018.4.27ー...

Date post: 08-Jul-2020
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2018.4.27 2018.4.27 44 45 世界にはまだまだ日本人が訪れていないホテルがある。このコー ナーではホテリエが知っておくべき「世界のリーディングホテル」を 紹介する。これまで多くのホテル紹介本が出版されてきたが、その ほとんどが現地のホテルと事前に取材の連絡を取り合い、プロのカ メラマンや通訳、そのほか大勢を連れ立っての大名取材であり、宿 泊は省略といったことも多々であった。本連載では、著者自身が長 年にわたる個人旅行中に自分の目で感じ取り、コメントを書き込み、 自分のカメラで思いのままを撮ってきた写真を掲載する。 アコーホテル傘下のソフィテルがマネージメントしており、「Mgallery Collection by Sofitel」 の別名を持つ。正面玄関は建物にまきつく蔦が独特な雰囲気を醸し出している ホテル ドゥ ラ シテ「Hotel de la Cité Carcassonne」は 1909 年に建てられ、2008 年に改装された老舗ホテルで、プロバンス様式とモダンな設備が調和されている。 重厚なライブラリーラウンジ「Le Bar Bibliothèque」でゆったりと食後のコニャックを楽しみながら、城塞都市「カルカッソンヌ」の会話を楽しみたい ヨーロッパ最大の規模を誇る城塞都市「カルカッソンヌ」の見所は、ぐるりと二重に取り囲んだ城壁にある。その城内に位置するリュクスなホテルがホテル ドゥ ラ シテ 「Hotel de la Cité Carcassonne」だ。SNCF フランス国鉄カルカッソンヌ駅からホテルのリムジンで外側の城壁まで入り、ここで小型の車に乗り換えてホテルに辿り着く 筆者 小原 康裕 国際ホテルジャーナリスト 慶応義塾大学法学部法律学科卒。 1974 年 Munich Re 入社。 2001 年投資顧問会社原健設立、 代表取締役 CEO。 JHRCA、日本ホテルレストランコンサルタント 協会常務理事。 www.jhrca.com/worldhotel/?cat42 https://www.facebook.com/yasuhiro.obara.16 現在、筆者のホームページで 「世界のリーディングホテル」を連載中。 多くの美しい写真と興味深いコメントで、 世界中のホテルとそれら関連都市を紹介。 ホテル館内は彫刻が施されたウッドパネル、重厚なタペストリー、ステンドグ ラスの窓など、内装は洗練されたプロバンス風の装飾が施されている ブレックファストはもう一つあるエレガントなレストランで用意される フランスでは “ カルカッソンヌを見ずして死ぬな ” と言われ、数多くの見張り塔や完 全な二重城壁を有する中世の城塞都市「シテ、Cité」で知られている Hôtel de la Cité Carcassonne ヨーロッパ最大の規模を誇る城塞都市「カルカッソンヌ」の 見所は、ぐるりと二重に取り囲んだ城壁にある。その城内に位 置するリュクスなホテルがホテル ドゥ ラ シテ「Hotel de la Cité Carcassonne」である。SNCF フランス国鉄カルカッソンヌ駅か らホテルのリムジンで外側の城壁まで入り、ここで小型の車に乗 り換え、城内の入り組んだ路地を進みホテルに辿り着く。ホテル ドゥ ラ シテはアコーホテル傘下のソフィテルがマネージメント しており、「Mgallery Collection by Sofitel」の別名を持っている。 ホテルは城塞の中に佇み、建物にまきつく蔦が独特な雰囲気を醸 し出している。 カルカッソンヌは日本ではあまり知られていないが、数多く の見張り塔や完全な二重城壁を有する中世の城塞都市「シテ、 Cité」で知られている。フランスでは “ カルカッソンヌを見ずし て死ぬな ” と言われるほどで、フランス国内ではモン・サン=ミ シェルに次ぐ年間来訪者数を誇る一大観光名所だ。1997 年、カ ルカッソンヌの Cité は「歴史的城塞都市カルカソンヌ」として ユネスコの世界遺産に登録され、まさに中世にタイムトリップし た気分が味わえる。城内は土産物店やレストランを中心にちょっ VOL 175 世界のリーディングホテル www.hoteresweb.com/columntop Hôtel de la Cité Carcassonne ホテル ドゥ ラ シテ カルカッソンヌ
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Page 1: Hôtel de la Cité Carcassonne VOL175 - Ohta …ohtapub.co.jp/wlh200/WLH175.pdf46 ー2018.4.27ー ー2018.4.27ー 47 「DAMANA」製のそれぞれ異なったハーブエキスを配合したバスアメニティー

ー 2018.4.27ー ー 2018.4.27ー44 45

世界にはまだまだ日本人が訪れていないホテルがある。このコーナーではホテリエが知っておくべき「世界のリーディングホテル」を紹介する。これまで多くのホテル紹介本が出版されてきたが、そのほとんどが現地のホテルと事前に取材の連絡を取り合い、プロのカメラマンや通訳、そのほか大勢を連れ立っての大名取材であり、宿泊は省略といったことも多々であった。本連載では、著者自身が長年にわたる個人旅行中に自分の目で感じ取り、コメントを書き込み、自分のカメラで思いのままを撮ってきた写真を掲載する。

アコーホテル傘下のソフィテルがマネージメントしており、「Mgallery Collection by Sofitel」の別名を持つ。正面玄関は建物にまきつく蔦が独特な雰囲気を醸し出している

ホテル ドゥ ラ シテ「Hotel de la Cité Carcassonne」は 1909 年に建てられ、2008 年に改装された老舗ホテルで、プロバンス様式とモダンな設備が調和されている。重厚なライブラリーラウンジ「Le Bar Bibliothèque」でゆったりと食後のコニャックを楽しみながら、城塞都市「カルカッソンヌ」の会話を楽しみたい

ヨーロッパ最大の規模を誇る城塞都市「カルカッソンヌ」の見所は、ぐるりと二重に取り囲んだ城壁にある。その城内に位置するリュクスなホテルがホテル ドゥ ラ シテ「Hotel de la Cité Carcassonne」だ。SNCF フランス国鉄カルカッソンヌ駅からホテルのリムジンで外側の城壁まで入り、ここで小型の車に乗り換えてホテルに辿り着く

筆者 小原 康裕国際ホテルジャーナリスト

慶応義塾大学法学部法律学科卒。1974 年 Munich Re 入社。2001 年投資顧問会社原健設立、代表取締役 CEO。JHRCA、日本ホテルレストランコンサルタント協会常務理事。

www.jhrca.com/worldhotel/?cat42 https://www.facebook.com/yasuhiro.obara.16

現在、筆者のホームページで「世界のリーディングホテル」を連載中。多くの美しい写真と興味深いコメントで、世界中のホテルとそれら関連都市を紹介。

ホテル館内は彫刻が施されたウッドパネル、重厚なタペストリー、ステンドグラスの窓など、内装は洗練されたプロバンス風の装飾が施されている

ブレックファストはもう一つあるエレガントなレストランで用意されるフランスでは “ カルカッソンヌを見ずして死ぬな ”と言われ、数多くの見張り塔や完全な二重城壁を有する中世の城塞都市「シテ、Cité」で知られている

Hôtel de la Cité Carcassonne

ヨーロッパ最大の規模を誇る城塞都市「カルカッソンヌ」の見所は、ぐるりと二重に取り囲んだ城壁にある。その城内に位置するリュクスなホテルがホテル ドゥ ラ シテ「Hotel de la Cité Carcassonne」である。SNCF フランス国鉄カルカッソンヌ駅からホテルのリムジンで外側の城壁まで入り、ここで小型の車に乗り換え、城内の入り組んだ路地を進みホテルに辿り着く。ホテル ドゥ ラ シテはアコーホテル傘下のソフィテルがマネージメントしており、「Mgallery Collection by Sofi tel」の別名を持っている。

ホテルは城塞の中に佇み、建物にまきつく蔦が独特な雰囲気を醸し出している。

カルカッソンヌは日本ではあまり知られていないが、数多くの見張り塔や完全な二重城壁を有する中世の城塞都市「シテ、Cité」で知られている。フランスでは “ カルカッソンヌを見ずして死ぬな ” と言われるほどで、フランス国内ではモン・サン=ミシェルに次ぐ年間来訪者数を誇る一大観光名所だ。1997 年、カルカッソンヌの Cité は「歴史的城塞都市カルカソンヌ」としてユネスコの世界遺産に登録され、まさに中世にタイムトリップした気分が味わえる。城内は土産物店やレストランを中心にちょっ

VOL175世界のリーディングホテル www.hoteresweb.com/columntop Hôtel de la Cité Carcassonneホテル ドゥ ラ シテ カルカッソンヌ

Page 2: Hôtel de la Cité Carcassonne VOL175 - Ohta …ohtapub.co.jp/wlh200/WLH175.pdf46 ー2018.4.27ー ー2018.4.27ー 47 「DAMANA」製のそれぞれ異なったハーブエキスを配合したバスアメニティー

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プロバンス様式の店内はスペインの雰囲気も感じられる ベテランのメートル・ド・テルのサービス「DAMANA」製のそれぞれ異なったハーブエキスを配合したバスアメニティー

ミシュラン1ツ星ダイニングを獲得したメインダイニング「La Barbacane」。エグゼクティブシェフの Jérôme Ryon、パティセリシェフの Régis Chanel とのコンビで、極めてクオリティの高い料理を堪能できる

この部屋はジュニアスイートに準じる「Superior Room」のカテゴリーで、窓からガーデンプールが望める

樹木に囲まれた芝生のガーデンプールは、静寂の中でゆったり泳げる

クラシカルなバスルーム。角部屋なので窓からの採光も嬉しい

「Superior Room」のベッドルーム。約 35㎡とやや狭いが、お城の中に泊まっている様な可愛い部屋だ

ホテル内の庭園から城塞の中心である「コンタル城」が望める

盛りだくさんのフロマージュワゴン 目にも鮮やかな前菜の一品

とした町を形成している。ドゥ ラ シテは 1909 年に建てられ、2008 年に改装された老舗

ホテルで、プロバンス様式とモダンな設備が調和されている。今回はクラシカルな「Superior Room」を紹介したい。約 35㎡とやや狭いが窓からガーデンプールが望め、お城の中に泊まっている様な可愛い部屋だ。ホテル内の庭園から城塞の中心である「コンタル城」が望め、樹木に囲まれた芝生のガーデンプールも楽しめる。メインダイニングはミシュラン1ツ星ダイニングを獲得した「La Barbacane」があり、エグゼクティブシェフの Jérôme Ryon 、パティセリシェフの Régis Chanel とのコンビで、極めて

クオリティの高い料理を堪能できる。ブレックファストはもう一つあるエレガントなレストランでビュフェスタイルを提供している。スパ施設は別棟にゴージャスな「Le Spa Cinq Mondes」を用意している。

ドゥ ラ シテはスイートを含め全 59 室のクラシカルな趣のホテルで、館内は彫刻が施されたウッドパネル、重厚なタペストリー、ステンドグラスの窓など、内装は洗練されたプロバンス風の装飾が施されている。重厚なライブラリーラウンジ「Le bar bibliothèque」でゆったりと食後のコニャックを楽しみながら、ヨーロッパ最大の規模を誇る城塞都市「カルカッソンヌ」の会話を楽しみたい。

VOL175世界のリーディングホテル www.hoteresweb.com/columntop Hôtel de la Cité Carcassonneホテル ドゥ ラ シテ カルカッソンヌ


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