地域と共に創る教育~隠岐島前高校の探究的な学びが目指すもの~
島根大学教職大学院准教授 中村 怜詞
1.はじめに
2.地域連携型キャリア教育
3.学校を社会に開く4つのヒント
目次
教育 社会×
教育と社会の協働関係よりよい社会の構築
社会で必要な力の育成
1.はじめに
1.多文化協働力/人間関係構築力2.主体性3.問題発見・解決力4.将来設計力5.基礎学力(思考力・表現力)
★自分と地域を自立させられる人へ
これから必要となる力
1.はじめに
島全体が「学校」、地域の方も「先生」ICTも活用しグローカルに学ぶ
教育・子育て
観光
文化・暮らし
商業・経営 医療
行政・政治
自然・環境
ものづくり
歴史・芸能
福祉
農業・漁業・林業・畜産業
科学・研究
地域の「先生」で足りない部分は国内外ともつなぎ、クラウド上の教育コンテンツも活用する。
1.はじめに
2.地域連携型キャリア教育
①多文化協働高校生活②地域課題解決型学習③生き方・あり方探究
2.地域連携型キャリア教育
①多文化協働高校生活②地域課題解決型学習③生き方・あり方探究
全国から意志ある脱藩生を募集
多様性を持ち込み活性化を
生徒数・クラス数が倍増推薦倍率2.3倍/島内進学者も7割超に/教員数も倍増
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プロジェクトスタート
2.① 多文化協働高校生活
島親制度 島民が里親に
2.① 多文化協働高校生活
2.地域連携型キャリア教育
①多文化協働高校生活②地域課題解決型学習③生き方・あり方探究
世界的課題食糧問題移民問題医療問題雇用問題少子高齢化
島前地域課題=
2.② 地域課題解決型学習
2.② 地域課題解決型学習
現場での実践から学ぶ
×人間は大人になれば勝手に成長する〇同じ状況、文脈の中で学べば成長する
様々な研究で分かったこと
2.② 地域課題解決型学習
2.② 地域課題解決型学習
理想と現実
解決提案• 他地域モデル• 地域にあった解決策
実践• 地域のために• 地域と共に
探究活動のレベル3段階
2.② 地域課題解決型学習
調べ学習• 本・ネット• フィールドワーク
with
for
about
in
円の大きさ
社会との関わり代
2.② 地域課題解決型学習
当事者意識を高める4ステップ
提案レベル当事者意識なし
無責任なアイディアでOK
アイディアマンどまり
対話内での役割のみ
学校内外への発信
思考力の高い人が活躍
実践レベル当事者意識萌芽自分に出来ることを探究50センチ革命の体験対話+行動面での役割体験学校内外との協働多様な能力の活用
提案と実践の壁
2.② 地域課題解決型学習
実際にやってみる
多様性を活かした小さな一歩に価値がある
2.② 地域課題解決型学習
空地、空き家問題
日本のゴーストタウン化
2.② 地域課題解決型学習
休耕地を活用して高校生がイベント
2.② 地域課題解決型学習
50cmの革命を起こす
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社会現象を変えられるかもしれない うまくいくか分からないことでも意欲的に取り組む 悩みを相談できる友人がいる
内閣府 子ども・若者白書(平成26年度版)
アメリカ ドイツ 韓国 日本 島前
「なりたい自分に近づけている」と相関有
2.② 地域課題解決型学習
若者意識調査の国際比較
2.地域連携型キャリア教育
①多文化協働高校生活②地域課題解決型学習③生き方・あり方探究
生徒を追い詰めた言葉
将来の夢は?
やりたい仕事は?
どこの大学に行きたい?
どんな職業につきたい?
2.③生き方・あり方探究
社会を知る• 仕事、働き方、生き方• 生活に必要なお金は?• 進学のメリット・デメリット
自分を知る• 大切にしたい価値は?• どんな時にやる気が出る?• 本気で探究したいことは?
キャリアデザインに必要な2つの要素
2.③生き方・あり方探究
社会を知る
自分 社会
関わり代を増やす、大人と交流、情報を得る
2.③生き方・あり方探究
2.③生き方・あり方探究
先輩から学ぶ生き方・あり方
2.③生き方・あり方探究
多種多様な職業人との出会い
社会に蔓延する問題を知る
2.③生き方・あり方探究
2.③生き方・あり方探究
自分を知るには?
体験×リフレクション
感情の針が動いた瞬間• 何故嬉しかった? 何故イライラした?• 自分にとって大切な価値が分かる
自分の強み、弱み、得意• 自分に出来る貢献は?
夢中になったこと• とことん探究したり、学び続けたいことは?
2.③生き方・あり方探究
自分を知るリフレクション
総合的な学習 ボランティア 授業 部活
学校行事 家庭生活 地域行事 旅行
2.③生き方・あり方探究
体験のチャンス
3.学校を社会に開く4つのヒント
①学校内でチームをつくる②学校と地域でチームをつくる③共有の『課題解決型ビジョン』をつくる④コーディネーターを雇用する
3.学校を社会に開く4つのヒント
①学校内でチームをつくる②学校と地域でチームをつくる③共有の『課題解決型ビジョン』をつくる④コーディネーターを雇用する
3.ヒント① 学校内でチームをつくる
20%の味方で80%の成果を
20%
80%
80%
20%
想いもあって行動もできる
なんとなくどっちでもない
なにはともあれ反対
「私もできるかも」「仲間になりたい」
3.ヒント① 学校内でチームをつくる
中間浮遊層は集団で、反対派は個別で。
アダム=カヘン「人は変えられる側になることを嫌悪する」
魔法の言葉「一緒にやりましょう」
3.ヒント① 学校内でチームをつくる
3.学校を社会に開く4つのヒント
①学校内でチームをつくる②学校と地域でチームをつくる③共有の『課題解決型ビジョン』をつくる④コーディネーターを雇用する
必殺技『チーム+@で島前高校に視察に行く』
3.ヒント② 学校と地域でチームをつくる
席次も指定、話題も確定。•視察はチームメンバーの想いをよく知る絶好の機会•自分のことや目指していることを知ってもらう絶好の機会•必ず『反対派』にも声をかけて参加してもらう•なるべく遠方で、社会に開かれた思い出づくり
3.ヒント② 学校と地域でチームをつくる
3.学校を社会に開く4つのヒント
①学校内でチームをつくる②学校と地域でチームをつくる③共有の『課題解決型ビジョン』をつくる④コーディネーターを雇用する
解決できるとものすごく盛り上がる
3.ヒント③ 共有の『課題解決型ビジョン』をつくる
魅力化推進協議会
3.ヒント③ 共有の『課題解決型ビジョン』をつくる
チームで共創創る過程でチームになる創る過程で当事者になるチームで挑戦していく
魅力化ワーキンググループ
次期魅力化の目指すものを策定
総合的な学習の時間授業目的、方法を議論して実践
3.ヒント③ 共有の『課題解決型ビジョン』をつくる
3.学校を社会に開く4つのヒント
①学校内でチームをつくる②学校と地域でチームをつくる③共有の『課題解決型ビジョン』をつくる④コーディネーターを雇用する
学校「多忙で連携に消極的」
地域「何をすれば学校に協力できるか不明」
学校のニーズと地域の強みをマッチング
学校と地域を繋ぐ
ヒント④コーディネーターを雇用する
地域と共に創る教育~隠岐島前高校の探究的な学びが目指すもの~
島根大学教職大学院准教授 中村 怜詞