施行数が少ない救命処置は、on the job ト
レーニングのみでの習得は困難です。当科
では、シミュレーターを用いた中心静脈ラ
イン確保・気管挿管・気管支鏡、外科的気
道確保等、侵襲的手技の off the job トレー
ニングを積極的に行っています。また、体
系的な小児評価・蘇生のシミュレーション
トレーニングを定期的に行っています。臨
床研究も盛んで、仮説の設定、臨床研究の
デザイン、データの解釈、統計解析まで経
験豊富なスタッフ、隣接した臨床研究セン
ターの専門家に相談することが可能です。
ECMOは、内科的治療で管理困難な循環不
全・呼吸不全管理の最終手段です。通常の
蘇生処置に反応しない小児の蘇生にも使用
されます。小児ECMO施行数は国内有数で、
良好な成績をあげています。豊富な症例を
通して、導入から管理、離脱までを経験す
る事が可能です。
救急車・ヘリ・固定翼機により、全国から
重篤小児が集まります。発生が寡少な重篤
小児患者の集約化により、患者救命率の向
上に寄与しています。直送の重篤小児患者
の緊急入室も多く、圧倒的な症例数・症例
のバリエーションを背景に、レジデント 1
人当たりの経験数は国内随一を誇り、3年
間の研修で、集中治療専門医を取得するの
に充分な症例を経験する事が可能です。
圧倒的な
重篤小児の症例数
充実した教育活動
ECMO program
毎日朝夕に教育の時間を設けています。曜
日ごとにプログラムを組み、シミュレー
ショントレーニングや手技練習、抄読会、
スタッフによるレクチャー、症例検討会な
ども行っています。また、フェローは各々
研究テーマを持ち、学会発表や論文執筆を
行います。病院全体で行われている臨床研
究セミナーへの参加や統計学の専門家に研
究デザインの作成などの相談もできます。
当院は 365 日あらゆる小児に開かれた病
院であり、年間 3万人前後が来院します。
呼吸器感染症・尿路感染症・川崎病などの
common な疾患から、循環器・内分泌・
腎臓などに基礎疾患のある症例など、多彩
な疾患が経験できます。
呼吸循環不全や急性脳症などの緊急疾患も
多く経験でき、PALS をもとに早期認識と
介入を実践し、習得することができます。
小児科出身の医師には不慣れな外傷であ
り、救急科出身の医師には不慣れな小児で
すが、スタッフが指導しながら診療を行い
ます。小児の外傷は軽症が多い一方で、高
エネルギー外傷でない臓器損傷症例が潜ん
でいることも特徴です。当院の受診患者の
約 25%は外因系疾患であり、ウォークイ
ンからホットラインまで対応している当院
の研修はとても有意義なものになります。
豊富な症例数と
多彩な疾患
外傷症例の
受け入れ
教育の充実と
研究の促進
急性血液浄化療法劇症肝不全に対する急性血液浄化療法を始
めとした集学的治療、肝移植の周術期管理
を行います。また、急性腎障害、先天性代
謝異常症、種々の病態に対して急性血液浄
化療法を施行しています。適応の判断、病
態に合わせた施行方法の選択、透析回路の
理解、トラブルシューティングに至るまで、
新生児から成人までの急性血液浄化療法を
学ぶ事が可能です。
PICU 研修プログラム ER 研修プログラムTechnical Skill の習得 Management Skill の習得
治療方針の決定
他科との連携基本手技の習得
個々の症例経験
Conceptual Skill の習得
レジデント指導
リサーチ
Morning Conference Off the Job Training ECMO CHDF
PICU ER
航空機搬送 ヘリ搬送 初療室 シミュレーション
1 2 3年目 年目 年目
小児救急医療の基礎を習得 小児救急医療の実践現場マネジメント
Decision Making
Research Program
基本手技
主要症候学
呼吸・全身管理
1 2 3年目 年目 年目
院内 院内外部救急診療科 8ヶ月
麻酔科 2ヶ月
集中治療科 2ヶ月
成人救命救急センター
重症患者の病院間搬送と集約化も大きな特
徴であり、救命率の向上に寄与するととも
に、重症患者診療を集中して研修できます。
小児の重症患者搬送という特殊な分野を、
経験豊富なスタッフとともに実践し研修す
る事ができます。また、症例の重症度や緊
急度、搬送距離、天候などにより、救急車、
ドクターカー、ヘリコプター、固定翼、新
幹線など様々な手段からの選択や、搬送
チームがどのように関わるかなどのマネー
ジメント面の経験もできます。
国内有数の
小児搬送医療
人工呼吸
持続血液濾過透析 (CHDF)
血漿交換 (PE)
体外式膜型人工肺 (ECMO)
430
31
6
15
2609
307
36
130
主要な治療 例/年間 延べ日数 ( 日 )
2018 年診療実績
救急受診者数
1日あたり
救急車搬送
1日あたり
入院患者
27993
76.7
3050
8.4
2983
例/年間
トリアージ件数内訳
トリアージ
5
非緊急
準緊急
蘇生
緊急4
研修終了後の進路
小児科
集中治療科
救急科2018 年実績
すべての小児救命救急および集中治療患者に
対応できる実践的能力を備える
集中治療科 8ヶ月
麻酔科 4ヶ月
集中治療科 6ヶ月
麻酔科 4ヶ月
救急診療科 2ヶ月
集中治療科 6ヶ月
救急診療科 2ヶ月
選択 4ヶ月(外部含む)
救命医療の実践外科手技
重症外傷診療
集中治療
多職種チーム医療専任薬剤師 2名が PICU 内に常駐し、重大
な薬物相互作用発生や薬剤処方関連エラー
を防いでいます。また、専従理学療法士 3
名が PICU に常駐し、重症小児患者に対す
る積極的な早期リハビリテーションを実践
しています。多職種間の密なコミュニケー
ションにより医療安全推進や患者QOL 向
上を実現しており、PICU 研修を通してチー
ム医療の一翼を担う経験を積むことができ
ます。
挿管 ( 経口 / 経鼻 )
中心静脈ライン
11.2 / 9.3
10.0
レジデント 1人当たりの主要な手技 ( 件 / 年 )
2018 年実績
内因系、外因系を問わず、
すべての小児患者の初期診療を適切に行う
研修終了後の進路
小児科
集中治療科
救急科
麻酔科
大学院その他 海外
放射線科海外
病床数 20 床(小児特定集中治療管理料加算 20 床)
医師数 常勤医 9名、フェロー 15 名
集中治療専門医 5名、救急科専門医 7名、小児科専門医 16 名 ( 指導医 3名 )
呼吸療法専門医 1名、移植認定医 4名、麻酔科認定医 1名
日本DMAT 2 名、PALS Instructor 3 名、JATEC Instructor 1 名
コメディカル 看護師 70 名、薬剤師2名 ( 日勤常駐 1名)、理学療法士 2名
施設概要
PICU 概要
ER 概要診療室 初療室 1、診察室 7、観察ベッド 6
医師数 常勤医 9名、フェロー 4名
小児科専門医 8名 ( 指導医 5名 )、救急科専門医 8名、麻酔科認定医 1名
麻酔科標榜医 2名、日本DMAT 2 名、PALS Instructor 5 名
小児集中治療・救急
見学研修希望者募集
応募資格初期臨床研修修了後、採用時点で少なくとも1年間以上
の後期臨床研修を受けた者(麻酔科・ICU・救急・小児科
のいずれかの後期研修を経験していることが望ましい)。
問い合わせ [email protected]
重症患者の転院・搬送の依頼03-5494-7120 ( 内線 7070 )(FAX 03-5494-8149)
PICU
03-5494-7073 ( 内線 7995 )搬送チーム
2002 2005 2008 2009 2010 2011 2012 2013
373
665 695 734856 798 825
9641111 1071 1088 1070
転送
直送
病棟
術後
1200
1000
800
600
400
200
0
ICU 入室症例数予測死亡率 vs 実死亡率
全体 術後 病棟 直送 転送
2018 年
外因
内因
脳神経
呼吸器
循環器
消化器
外傷
2018 年
外因
内因
呼吸器
消化器
入室疾患内訳
感染症
外傷
熱傷
受診患者疾患内訳
QR
ICU 転送症例の搬送元地域
169 東京
39 神奈川
9 千葉
8 埼玉
5 新潟
4 群馬
2 茨木 長野
1 栃木 山梨 静岡 福島 石川 愛知 滋賀 沖縄
(2018 年 )
予測死亡率実死亡率
(2018 年 )
その他
脳神経
その他
その他
2014
885
n=1096
n=27993
異物中毒
総数 246
その他
名 称 国立成育医療研究センター病院
所在地 東京都世田谷区大蔵 2丁目 10 番 1号
病床数 490 床
診療科 28 科
告 示 東京型ドクターヘリ協力病院 救急告示病院
専門医 小児科専門医基幹病院 救急科専門医連携病院
施設認定 日本集中治療専門医研修施設認定 日本救急科専門医指定施設認定 日本小児科専門医研修施設認定
日本呼吸療法専門医施設認定
2015
1114
2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015
救急転院搬送例数500
400
300
200
100
0
同乗なし
前医同乗
搬送チーム
日本大学医学部附属板橋病院 災害医療センター 国立国際医療研究センター
日本医科大学千葉北総病院 川崎医科大学附属病院( )
(FAX 03-5494-7493)
10
8
6
4
2
0 2016
1091
2016
2017
1121
2018
1096
20182017