弾性波動デバイス - Chiba Uken/lecture/WaveE2.pdf弾性波動デバイス Part 2:...

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弾性波動デバイスPart 2: 高周波フィルタ

千葉大学大学院工学研究科

人工システム科学専攻電気電子系コース

橋本研也

平成22年4月3日版

•LCフィルタの設計

•••定定定KKK、、、誘導誘導誘導mmm型フィルタの設計型フィルタの設計型フィルタの設計

•••ラダー型フィルタの設計ラダー型フィルタの設計ラダー型フィルタの設計

•••格子型フィルタの設計格子型フィルタの設計格子型フィルタの設計

•••結合共振子フィルタの設計結合共振子フィルタの設計結合共振子フィルタの設計

•••多重結合モードフィルタの設計多重結合モードフィルタの設計多重結合モードフィルタの設計

•••トランスバーサル型フィルタトランスバーサル型フィルタトランスバーサル型フィルタ

内容

•受動・リアクティブ素子による特性合成

•雑音・非線形性弱

•高Q共振子(弾性波､電磁波)の利用（インダクタは低Q）

•インピーダンス整合要

•どうやって素子毎に微妙なインピーダンスを調整？

高周波フィルタ≒受動フィルタ

同一もしくは整数倍のインピーダンスの利用

同時に作れば相対的な誤差少

L1 L1 R0

R0C1 C1

3エレメントT型LPF 3エレメントπ型LPF

5エレメントT型LPF

7エレメントT型LPF

5エレメントπ型LPF

7エレメントπ型LPF

L6=L1I1 I2

Y11もしくはZ11から回路定数を決定

回路構成法は一意でない

011222)(

sssksksZ

と変形すれば､

L0L1 L2 L3

C1 C2 C3

s=jωここで

無損失、対称からS22=S11、S12=S21、|S11|2+|S21|2=1、S11S21

*+S11*S21=0

所望のS21を与えるS11は一意でない

011 )1(1

SSSSGY−+

+−= 2

21012 )1(

SGY−+

011 )1(1

SSSSRZ−−

+−= 2

21012 )1(

SRZ−−

2111 1|| SSjS −±= −

所望のS21からY11もしくはZ11を決定

回路定数の決定

1||2 221

011−±−

−−−

−−

SjSSSSGY

1||2 221

011−−

−−−

−−

SjSSSSRZ

)/(11)(ωω

大平坦特性　ω=0でn階微分まで零

0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2 1.4N=9N=7N=5N=3

Relative frequency

-100-80-60-40-20

0 0.5 1 1.5 2 2.5 3 3.5 4N=9N=7N=5N=3

Relative frequency

遮断特性に難、群遅延かなり平坦

N次バターワースフィルタN次バターワースフィルタ

)/1()/(1 )(2

−=+ Π n

N ωωωω

}2/)12(exp{0)( Nnjn −=∞ πωω

)/(11)(ωω

ここで

Re(ω)

Im(ω)

|ω|=ω0

上反面の極のみを選択

∞−= N

)( )/1(

1)(ωω

少位相推移設計

極配置

NnLC nn 2

)12(sin2, π−=

))規格化インダクタンス

と規格化キャパシタンス

00 / RLω

00CRω

011||1||21

||1SSSSj

SSGY−−

−−±

)/1()/(2)/1(

)/1()/1(

ωωωωωω

ωωωω

+−±−

++−=

に代入すると

N:奇数(回路が対称から)}2/)12(exp{0

)( Nnjn −=∞ πωω

R0:特性インピーダンス

7エレメントΤ型バターワースLPF

R0=50Ω, f0=1MHz

数値がばらばら

)/1(/)/1()(1

−−= ΠΠ∞

nsH ωωωω

ωL ⇔ 1/ωC の変換•LPFからHPFへ jω/ω0⇒ω0/jω

•LPFからBPFへ　jω/ω0⇒jω/ω0+ω0/jω

ωL ⇔ ωL-1/ωC、

ωC ⇔ ωC-1/ωLの変換

•LPFからBEFへjω/ω0⇒1/(jω/ω0+ω0/jω)

ωL-1/ωC: LとCの直列

ωC-1/ωL: LとCの並列

ωL ⇔ ωL-1/ωC、

ωC ⇔ ωC-1/ωLの変換

原理的にはLPFの設計手法のみで全てOK

HPF, BPF, BEFの実現HPF, BPF, BEFの実現

C'１C'1

C'1L'1 C'1

L'1C'1

•LPFからHPFへ

•LPFからBPFへ

•LPFからBEFへ

/1'/1'

ωωωω

1'' ,1'' 222011

20 == CLCL ωω

')/(1')(')/(1')(

CLCLCL

ωωωωωωωωωω

=+−+=+−+

/1')/(1')(/1')/(1')(

CCLLLC

ωωωωωωωωωω

=+−+=+−+

1'' ,1'' 222011

20 == CLCL ωω

•基準となるLPF (遮断周波数ωc)

L1 C1 L7 C7

7エレメントΤ型BPF

)12(sin2)1/(1)1(

2)12(sin2)1/(1)1(

−=Δ+−Δ+

NnRCRL

πωω

特性インピーダンスR0

中心周波数fc

通過帯域fc/(1+Δ)↔fc(1+Δ) 12

)12(sin)2()1(2

2)12(sin

)2()1(2

−Δ+ΔΔ+

直列腕

並列腕

R0=50Ω, Δ=1%, fc=100MHz

並列腕LのQが100 直列腕LのQが100LのQが無限

左肩下がり右肩下がり

挿入損失の増加

Q-1ωcL1

中心周波数では？

)()(22

)}({)(2

075311

107531

CCCQRLLLLQG

CCCQGLLLLQRRS

+++++++≅

++++++++≅

−−

−−−

Q-1ωcL3 Q-1ωcL5 Q-1ωcL7

Q(ωcC6)-1Q(ωcC4)-1Q(ωcC2)-1

直列共振 Z=ωrL/Qr=1/ωrCQr

並列共振 Z=ωaLQa=Qa/ωaC

L2-ML1-M

共通インダクタンスの影響共通インダクタンスの影響

誘導性結合は共通インダクタンスと等価

IIdtdM

dtdIML

dtdIMV

IIdtdM

dtdIML

dtdILV

++−=+=

零点の発生！

L1, L3間の

結合と等価L4, L6間の

結合と等価

)/(11)(

ωωεω

チェビシェフフィルタ

等リップル特性、遮断特性急峻　　（群遅延特性に難）

ε: リップルを決定するパラメータ

]2/)}(sinh)12(cos[{/ 110 Njnjsn

−−±−= επω

⎜⎜⎝

≥≤

1||)coshcosh(1||)coscos(

xxNxxN

xTNここでTN(x):チェビシェフ多項式

1)/(1)/1)(/1( ωε jsTssss Nnn

n−+=+−Π

=(N:奇数)

ここで

|x|<1で大値1、小値-1

-100-80-60-40-20

0 0.5 1 1.5 2 2.5 3 3.5 4-3

0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2 1.4

0.2dB 0.2dB

N=9N=7N=5N=3

Relative frequencyRelative frequency

18.3784.13611.7900.3

17.2374.25610.6590.2

15.7174.3659.1260.1

L2 (nH)C1 (pF)L1 (nH)リップル (dB)

N=3, R=50Ω, 1GHz)/1()/(2)/1(

)/1()/1(

ssjsTjss

ssssGY

+−−±−

++−=

に代入すると　⇒

この種の表はフィルタ設計データとして多くの書籍に掲載。係数決定のフリーソフトも多数存在

eout ein Zd

能動フィルタ能動フィルタ

badcba

dcadcd

badcba

dcbdcd

ZZZZZZZZ

ZZZZZZZZZZK

ZZZZZZZZ

ZZZZZZZZZZH

++++++

−−−

−−−−

−−−

−−−−

))((})({})({)(

G eoutein+ +

この場合G=1

dabadcba

ZZZZZZZZZZ

−+++=

帰還による誘導成分の実現

ω1)/()/(

0 ++= − ωω sQse

outとすれば、

LC回路と同様の特性(Q>0.5実現可能)

eoutein H1 H2 H3

多段縦続による所望の周波数特性の実現

Qn-1=2cos{(2n-1)π/16} (n=1,2,3,4)

8次バターワースフィルタ

注: RCだとQ=0.5が限界

++= − 11)/()/(

120 ωω

1)}/(){/( 0

=+= −

GsQsK ωω +

dtdeCRe in

out −=

q=Cein

i=dq/dt

微分器

ここで、

-s/ω0

状態変数型フィルタの構成法一例

iin(t)i2(t)

スイッチトキャパシタフィルタスイッチトキャパシタフィルタ

スイッチの高速切り替え

•スイッチ入力側の時C1上の電荷＝einC1

•スイッチ出力側の時C2に流れ込む電荷＝einC1

fCe inout ∫−=2

f:切り替え周波数

コンデンサが抵抗と同様な役割R=1/C1f

-ein eout

状態変数s-1の実現

CRによる積分器 dteCR

e inout ∫−=1

全通過フィルタ(APF)

∏ ++

αωαωω

Re(ω)

Im(ω)

APFフィルタの極・

零点配置

1)( =ωH

[ ] [ ][ ]∑

∑+∠

+∠=∠

αωω

極と複素共役な零点のペア

位相のみが変化　⇒　遅延時間の増加

Re(ω)

Im(ω)少位相推移系

零点が全て上面に有り

例：Z=Y-1: Z、Yのどちらも伝達関数だから

全ての時間不変な連続フィルタは少推移系＋APFの積で表現可能！

•••LCLCLCフィルタの設計フィルタの設計フィルタの設計

•定K、誘導m型フィルタの設計

内容

LV1 V2

ES R02=L/Cに設定

定K型フィルタ定K型フィルタ

2L 2L 2LI1 I2

反転させながら縦続

(伝送線路の等価回路)

殆ど同一数値の要素のみで実現

-100-80-60

-40-20

0 0.5 1 1.5 2 2.5 3 3.5 4 -3

0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1.2 1.4N=9N=7N=5N=3

Relative frequency

N=9N=7N=5N=3

Relative frequency

バターワースフィルタと類似した特性

LV1 V2

長さnλ/2の伝送線路と等価の時|H|=1

イメージパラメータ Zi, Zo & ϕイメージパラメータ Zi, Zo & ϕ

ϕ ZoZi ϕZi Zi ZiZo Zo

ϕ ϕϕ

Zi Zi Zi

ZoZo Zo

入出力反転を伴う縦続

⎥⎦

⎤⎢⎣

−−

ϕξϕξϕξϕξ

coshsinhsinhcosh

ここで ξ=(Zi/Zo)0.5

例えば

解析解析

⎪⎪⎩

⎪⎪⎨

⎥⎦

⎤⎢⎣

⎥⎦

⎤⎢⎣

)even :(coshsinh

sinhcosh

)odd :(coshsinhsinhcosh

MMMZMZM

ϕϕϕϕϕξϕξϕξϕξ

R0 [Fo] [Fe] R0 eout

i2 i3 iM+1

[Fe][Fo] or

[Fo]#1 #2 #3 #M

反復を伴う縦続接続

Mjn /πϕ =

F12F11

の時|S21|=1⎪⎪⎩

⎪⎪⎨

−−

)even :(sinh)//(cosh2

)odd :(sinh)//(cosh)(

120210221121

MMZRRZM

FGFRFFS

ϕξξϕξξ

ωωϕ

ω<ωcの時：ϕは純虚数、Zi、Zoは実数⇒通過域

ϕ=jnπ/Μ ⇒ ω/ωc=sin(nπ/Μ)

ω>ωcの時：ϕは実数、Zi、Zoは純虚数⇒阻止域

無損失周波数

定Kフィルタの場合､R0

2=L/Cに設定

誘導m型フィルタ誘導m型フィルタ

(m-1-m)L

(m-1-m)C

直列共振による零点発生

並列共振による零点発生

R02=L/C、

0≤m≤1に設定

急峻な肩特性と帯域外抑圧の劣化

0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2 1.4-100-80-60-40-20

0 0.5 1 1.5 2 2.5 3 3.5 4Relative frequency

m=0.9m=0.8m=0.7m=0.6

Relative frequency

(m-1-m)L

C 誘導m型フィルタと定Kフィルタの

組み合わせ

•ラダー型フィルタの設計

内容

ラダー型フィルタラダー型フィルタ

• 同一基板に多くの共振子作成

• 超低損失

• 高耐電力性

• 中庸な帯域外抑圧

回路構成(定K型フィルタの共振子版)

R. Ruby, et al., IEEE Microwave Symp. (2004) pp.931-934

ラダー型FBARフィルタラダー型ラダー型FBARFBARフィルタフィルタ

By Agilent

ωr ωa

Frequency ωInse

Frequency

ωr ωa

並列接続直列接続

Frequency

ωa=ωr

π型構成

両側に零点発生！

QjjQjjCjY

/)/(1)/(/)/(1)/(

0 ωωωωωωωωω

共振器Yp, Ysのモデル共振器Yp, Ysのモデル

1. ZsとZpのγとQrは同一

2. ωrs=ωa

仮定 RCL

-1<Yp/Ys<0 (Ys、Ypのどちらか一方が誘導性)の時通過域

ωap=ωr

-1<Yp/Ys<0 (Ys、Ypのどちらか一方が誘導性)の時通過域

零点

Ysを大きめに選ぶと広帯域

共振周波数付近(ϕ≈0)で

)//(22

−−

ZRRZNS

pssr ここで

psCCR 000ωη =

損失少条件 η=1

γ/rQM = (FOM)

sp CCr 00 /=

1121 1

≅NrM

ηωω

NrM-1«1であれば、低損失

⎪⎪⎩

⎪⎪⎨

+++=−−

)even :(sinh)//(cosh2

)odd :(sinh)//(cosh)(

NNZRRZN

NNZRRZNS

ϕξξϕξξ

)1)(1(1

)1)(1(11

)1)(1(112

++−−

+++≅

γγγ

γγγγωδω

通過帯域幅

帯域外抑圧

)cosh(1

=≅rTN

η=1の時、帯域外では

TN(x)=cosh(Ncosh-1x):

チェビシェフ多項式

sp CCr 00 /=ここで

ここで

Nは挿入損失と帯域外抑圧に影響

rは挿入損失、帯域外抑圧、通過帯域幅に影響

0.96 0.98 1 1.02 1.04

Relative frequency

r=0.4r=0.6r=0.8r=1.0

r=(C0p/C0

s)0.5による周波数特性の変化

r=(C0p/C0

s)0.5による周波数特性の変化

50403020

0.80.850.90.95 1 1.051.11.151.2

Relative frequency

r=0.4r=0.6r=0.8r=1.0

rの増加　⇒

•帯域外抑圧の向上

•帯域幅の減少

"ひげ"＝多段縦続の影響

0.96 0.98 1 1.02 1.04

Relative frequency

ωrsとωa

pの差の影響ωrsとωa

pの差の影響

適当なずれによる帯域幅の拡大

急峻な遮断特性

ラダー型フィルタの設計

• 通過帯域幅はγによって制限

• 損失小条件よりωr2C0

pC0sR0

2≈1と設定

• 周波数差ωrs-ωa

pより広帯域化

• NrM-1で損失が決定

• 小さなr= C0p/C0

sにより挿入損失と帯域幅は

改善されるが帯域外抑圧は悪化

• 大きなNにより帯域外抑圧は改善されるが､

挿入損失は増加

• ILはYsの動抵抗に敏感

• 肩特性はQに敏感

•格子型フィルタの設計

内容

R0 eoutYe

格子(Lattice)フィルタ格子(Lattice)フィルタ共振子

平衡入出力

1:-1Ye/2

Yo/2等価な回路

但し不平衡入出力

1:-1Ye Ye Yo Yo

Yo-Ye Yo-Ye Ye-Yo Ye-Yo

変形された等価回路

2段縦続のラダー型フィルタと等価

直列腕の共振周波数

並列腕の反共振周波数

Ye=∞, Yo=0もしくはYo=∞, Ye=0

Yoの共振周波数

Yeの反共振周波数

Yeの共振周波数

Yoの反共振周波数

もしくは

共振条件

)1)(1()(

021 RYRY

YYRSoe

21 +++−

≅ −

= MMMMS o

r ηηη

共振周波数で

ここでM=Qr/γ, η=ωC0R0

損失少条件　η=1 MMS o

r +−

≅= 1

121 ωωこの時

-40-35-30-25-20-15-10-50

0.9 0.95 1 1.05 1.1-25-20-15-10-505

10152025

Relative frequency

良好な帯域外抑圧

周波数特性周波数特性

0.96 0.98 1 1.02 1.04-4

Relative frequency

Δ=0Δ=0.2%Δ=0.4%Δ=0.6%

ωro>ωa

eと設定により広帯域化

r=1r=0.95r=0.9r=0.8r=0.85-50

0.9 0.95 1 1.05 1.1Relative frequency

o>C0eと設計により良好な遮断特性

通過域周辺に零点発生

ωao=ωr

ω0−

Ye=Yoとなる周波数で零点発生

)1)(1()(

021 RYRY

YYRSoe

•結合共振子フィルタの設計

内容

回路の変形(Δ-Y変換)回路の変形(Δ-Y変換)

⎟⎟⎠

⎞⎜⎜⎝

⎛⎟⎟⎠

⎞⎜⎜⎝

⎛+−

−+=⎟⎟

⎞⎜⎜⎝

YYYYYY

tt⎟⎟⎠

⎞⎜⎜⎝

⎛⎟⎟⎠

⎞⎜⎜⎝

+=⎟⎟

⎞⎜⎜⎝

ZZZZZZ

YYYYYYZ

−++=

一方が他方の逆行列

結合共振子によるフィルタの実現結合共振子によるフィルタの実現

容量結合を持つ共振回路

L LC' C'

誘導結合を持つ共振回路

L-M L-M

C" C'=C+2KC"=2(C-1-C'-1)-1

Electrodes

スタック型共振子フィルタスタック型共振子フィルタ

基本共振に対する等価回路

•優れた帯域外抑圧•中庸な挿入損失

CmLm Rm

C0 R0E0

両端の電極を並列接続すると容量

位相反転して並列接続すると1-port共振子

縦続されたスタック型共振子フィルタ

第1段第2段

CmLm Rm

下部電極加工いらず

From TFR Technologies

スタック型共振子フィルタの周波数

特性例

CmLm Rm

mmm CjRLjZZY

++=−=

−ここで

伝達関数

}2)1(){1(2

00021 +++

= − RCjZRRCjS

⎟⎟⎠

⎞⎜⎜⎝

⎛⎟⎟⎠

⎞⎜⎜⎝

⎛=⎟⎟

⎞⎜⎜⎝

理想的なRm=0の場合,

となる周波数ω0で

00021 1

1RCjRCjS

= 1|| 21 =S （無損失）

)1/(2)1(2 00001

0 RCjRCjZR ωω −=++ −

RCRCjZ

}])(/{2/)([)( 20

021 CGGRLjCjG

GSm ωωωω +++−+

0 )(12)(2

RCRCjRLjZ m ω

ωωω+

++−≈ と置くと

12/})(1{1

0 ++≈

= RRCRS

m ωωω

0 −= +=

mωωω

1000 =RCω損失少条件γ

少損失はMが支配

]1/)(2[1

21 ++−≈ −Mjj

Sωωωγ

000 GC =ω の時

121 −+≈

MSの時]2/)1(1[ 11

0−−

± +±== Mγωωω

-3dB 比帯域幅

)1( 11

−−−+ +=− Mγ

ωωω

−−+=

≈−

• γω

ωωωω

比帯域幅はMとγが支配

結合共振子(スタック型)フィルタの応答結合共振子(スタック型)フィルタの応答

0.5 1 1.5 2 2.5 3 3.5

R0=50 Ω

R0=0.5 Ω

Frequency [GHz]

ZnO (L=1.6 μm, S=160×160 μm2)2GHz付近でZ整合となるようSを調整

スタック型フィルタの縦続

CmLm Rm

C0EinR0C0

CmLm Rm

C0· · ··

R0· · · ·

⎟⎟⎠

⎞⎜⎜⎝

⎟⎟⎠

⎞⎜⎜⎝

θθθθ

NNjRNjRN

cossinsincos

CjRLjZZCjCjjR

ZjRZCj

ωωωωθ

θωθ

/1)2(sin

sin1cos

ここで

帯域幅拡大

急峻な遷移帯域特性

-40-35-30-25-20-15-10-5

1.9 1.92 1.94 1.96 1.98 2 2.02Frequency [GHz]

N=1N=2N=3N=4

ZnO (L=1.6 μm, S=160×160 μm2)

•多重結合モードフィルタの設計

内容

横結合型ダブルモードFBARフィルタ

Electrodes

1:-1Rin C0

a CmLm Rma a

s CmLm Rms s

C0 RoutEin

等価回路

両端の電極を並列接続すると1-port共振子

位相反転して並列接続すると別の1-port共振子

単結晶水晶基板を利用した共振子

(TOYOCOM TF2-D0AD6)

•水晶基板のエッチ

ング → 高Q•優れた温度安定

•FBARでは困難？

対称と斜対称共振

2Ye=2(Yme+jωC0) 2Yo=2(Ymo+jωC0)

ダブルモードフィルタの等価回路

Yme, Ymo:動アドミタンスjωC0:静電容量

1:-1C0C0

変形された等価回路

Yoの共振周波数

Yeの反共振周波数

2段のラダー型フィルタと等価

1:-1Ye Ye Yo Yo

Yo-Ye Yo-Ye Ye-Yo Ye-Yo

Yeの共振周波数

Yoの反共振周波数

もしくは

複数個一致させることにより広帯域化

Ye(もしくはYo)における共振周波数とYo(もしくはYe)における共振周波数を一致

ωro ωa

ωre ωa

o ωao

DMSフィルタ設計原理

多くの共振を利用するほど広帯域

ZnO (L=1.6 μm, S=220×220 μm2)

多重共振フィルタの特性多重共振フィルタの特性

入力出力

結合層 R=2GRayls　(非常にhard), 0.18λ

どの様にして実現？-30-25

0.85 0.9 0.95 1 1.05 1.1 1.15

Under-coupling

Over-coupling

Critical-coupling

Frequency [GHz]

結合フィルタの縦続接続

ZnO (L=1.6 μm, S=220×220 μm2)

結合材料2 GRayls, 0.18 λ-100-80-60-40-20

0.5 1 1.5 2 2.5 3 3.5

N=1N=2N=3

Frequency [GHz]

-100-80-60-40-20

0.5 1 1.5 2 2.5 3 3.5

N=1N=2N=3

Frequency [GHz]

] ZnO (L=1.6 μm, S=160×160 μm2)

結合材料1 MRayls, 0.1 λ非常にsoft

非常にhard

多重モードフィルタの設計

• YeとYoのγにより帯域幅限定

• 損失小条件よりωrC0R0≈1• 多くの極と零点を一致させるとその分広帯域、肩特性急峻

• 若干ずらすとより広帯域

• ずらし過ぎるとディップ発生

• 縦続接続により特性改善

• M-1で損失が決定

• ILはYeとYoの動抵抗に敏感

•トランスバーサル型フィルタ

内容

圧電基板

Interdigital Transducers (IDT)

• ホトリソグラフィによる大量生産

• 低損失、小形、低価格• VHF-UHF帯での動作

弾性表面波(SAW)フィルタ弾性表面波(SAW)フィルタ

電極パターンの重み付けがインパルス応答波形

周波数特性とインパルス応答の関係

∫∞

∞−

−=＋

dtjftthfH )2exp()()( π ∫∞

∞−

dfjftfHth )2exp()()( π

-0.2-0.15-0.1

-0.050

0.050.1

0.150.2

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90100

Electrode number

-0.15-0.1

-0.050

0.050.1

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90100

Electrode number

(a) 線形位相設計 (b) 小位相推移設計

振幅特性と位相特性を独立制御

∫∫∞+

∞−

−−=

−+−=

)2cos()()2exp(2

)2exp()()2exp()()(

dtftTthjfT

dtjftthdtjftthfHT

左右対称なインパルス応答は線形位相

∫+∞

∞−

−= ξξξ dfWHfH dw )()()(たたみこみ積分(Convolution)

∫−

fcc tffdfjftth

)2(sinc2)2exp()( ππ

hd(t)w(t)

hd(t) 打ち切りの影響は？

周波数領域では？

•負の時間に応答有り　⇒　全体的に遅延

•インパルス応答長が無限　⇒　打ち切り？

フーリエ変換による設計結果フーリエ変換による設計結果

-120-100-80-60-40-20

0 2 4 6 8 10

rectangularHammingBlackmannBlackmann-Harris

Relative frequency

00.20.40.60.8

-1-0.8-0.6-0.4-0.2 0 0.20.40.60.8 1

Relative position

HammingBlackmann

Blackmann-Harris

ハミング関数: w(t)=0.54+0.46cos(2πt/T)

ブラックマン関数:w(t)=0.42+0.5cos(2πt/T) +0.08cos(4πt/T)ブラックマン・ハリス関数:w(t)=0.35875+0.48829cos(2πt/T)

+0.14128cos(4πt/T)+0.01168cos(6πt/T)

窓関数窓関数

hd(t)を有限時間で打ち切るための関数:w(t)

帯域外抑圧と帯域幅はトレードオフ

-45-40-35-30-25-20-15-10-505

-0.2 -0.1 0 0.1 0.2 -1-0.8-0.6-0.4-0.2

00.20.40.60.81

Relative Frequency

B-70-65-60-55-50-45-40-35-30-25-20-15-10-50

-0.2 -0.1 0 0.1 0.2-0.8-0.6-0.4-0.2

00.20.40.60.81

-1Tran

Relative frequency

矩形窓関数

大きなリップル発生

ハミング窓関数

リップル抑圧しかし遷移域幅拡大

ギブスの現象

-70-60-50-40-30-20-10

0 0.5 1 1.5 2-0.04-0.03-0.02-0.01

00.010.020.030.040.05

Relative frequency

レメッツ交換法による設計結果レメッツ交換法による設計結果

ミニマックス適化 ⇒等リップル特性

手法提案の論文に設計プログラムが添付　

⇒　世界中に普及

許容リップルとも狭い遷移帯域幅で必要なタップ数を推定可能

デジタル(Finite-Impulse-Response; FIR)フィルタ

τ τ τ τein

+ + + + eout

a1 a2 a3 a4

∑−

ninnout nteate τ

デジタルシグナルプロセッサ(DSP)による処理

τ: 1clk遅延

∑−

nn zazH τ

ADC DACDSPein eout

(Infinite-Impulse-Response; IIR)フィルタ

+ + + + eouta0

ττττ

b1b2b3b4

−+=N

noutninout ntebteate

10 )()()( τ

τ: 1clk遅延

−−= N

・少ないタップで良好な遮断特性可能（ただし少位相推移系）

・係数によっては発振(安定条件:全ての極|がZ|<1)

・FIRと組み合わせて、少ないタップで、位相特性、周波数特性

共に良好なフィルタ実現

低域通過フィルタ(LPF)ω

高域通過フィルタ(HPF)ω

帯域通過フィルタ(BPF)ω

帯域除去フィルタ(BLF)ω

弾性波動デバイス - Chiba Uken/lecture/WaveE2.pdf弾性波動デバイス Part 2:...

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