食 農 環境をつなぐ
循環のまちづくり
福岡県大木町福岡県大木町
国際ワ クシ プ国際ワークショップ
アジアの低炭素化に向けた都市の取組み
大木町の概況
福岡県南部筑後平野の中央部、水郷柳川に隣接した農業の町隣接した農業の町
人口約14500人、面積18.43平方キロ
財政指標(平成21年度) 財政力指数 0.54(県内29位/58市町村)
実質公債費比率 9.7%(県内14位)
経常収支比率 80 4(県内1位) 経常収支比率 80.4(県内1位)
掘割が町の面積の約14%(総延長215km)
特産は、苺・シメジ・えのき・花ござなど 特産は、苺 シメジ えのき 花ござなど
住民と行政による協働のまちづくりが進む
循環のまちをつくる取組み循環のまちをつくる取組み
ゴミを出さない(ゼロウエイスト)まちづくり ゴミを出さない(ゼロウエイスト)まちづくり
バイオマスの利活用 05年2月にバイオマスタウンに認定される。年 月 イオ タウ 認定される。
生ごみ・し尿・浄化槽汚泥をエネルギーと有機肥料に ~大木町有機資源循環事業、
廃食用油が軽油代替燃料(BDF)に 廃食用油が軽油代替燃料(BDF)に
~菜の花プロジェクト
自然エネルギーの普及 太陽光発電の普及
地域共同発電所(アクアス・くるるん)の設立
町内の小学校全校に太陽光発電設備を設置
家庭用太陽光発電設置補助の実施(平成14年~)
家庭用太陽光発電設置世帯数は約5.2%。
省エネルギー、太陽熱利用の推進 太陽熱利用設備補助(10分の1以内2万円上限)
省エネ授業・我が家の暮らし応援隊事業石川県立大学教授 高月 紘 氏 作 月間廃棄物掲載
大木町もったいない宣言大木町もったいない宣言
(ゼロ・ウエイスト宣言)
子どもたちの未来が危ない。地球温暖化による気候変動は、100年後の人類の存在を脅かすほど深刻さ
を増しています。その原因が人間の活動や大量に資源を消費する社会にあるこを増しています。その原因が人間の活動や大量に資源を消費する社会にあることは明らかです。私たちは、無駄の多い暮し方を見直し、これ以上子どもたちに「つけ」を残さな
い町を作ることを決意し、「大木町もったいない宣言」をここに公表します。町を作る を決意し、 大木町も た な 宣言」を 公表します。
1、先人の暮らしの知恵に学び、「もったいない」の心を育て、無駄のない町の暮らしを創造します。
2、もともとは貴重な資源である「ごみ」の再資源化を進め、2016年(平成28年)度までに、「ごみ」の焼却・埋立て処分をしない町を目指します。
3 大木町は 地球上の小さな小さな町ではありますが 地球の 員としての志3、大木町は、地球上の小さな小さな町ではありますが、地球の一員としての志を持ち、同じ志を持つ世界中の人々と手をつなぎ、持続可能なまちづくりを進めます。
2008年3月11日 大木町議会議決以上宣言します。
ごみ処理量は46%の減ごみ処理量は46%の減
ごみ処理量と
数値目標
燃やすごみ 燃えないごみ
ごみ計数値目標
家庭 事業所 粗大 家庭 事業所
2005年度処理量2005年度処理量(基準年)
2241t 710t 54t 93t 3t 3101t
2007年度処理量1267t 351t 35t 59t 1t 1733t
2007年度処理量▼44% ▼51% ▼35% ▼37% ▼67% ▼44%
2009年度処理量1234t 416t 26t 7t 1t 1684t
2009年度処理量▼45% ▼41% ▼52% ▼92% ▼67% ▼46%
※%は2005年度との比較
分ければ資源分ければ資源(資源物の22分別)
1. 空き缶類(飲食物用)2 空きビン類(使い捨てビン)2. 空きビン類(使い捨てビン)3. 空きビン類(活きビン)4. ペットボトル5 トレイ 14 陶器・がれき類
町リサイクルセンターでの分別
5. トレイ6. 蛍光管7. 乾電池8 飲料用紙パ ク
14. 陶器・がれき類15. ナベ類16. その他金属類17 ガラス類8. 飲料用紙パック
9. 新聞紙10. ダンボール
17. ガラス類18. 割れものガラス19. プラスチック類
11. その他紙類12. 古着・古布13. 廃食用油
20. 草木類21.生ゴミ22.小型家電
平成23年9月から紙おむつ分別収集を実施予定
環をつなぐ地域社会システム環をつなぐ地域社会システム
し尿・浄化槽汚泥
生ゴミの分別家庭の台所・学校給食で生ゴミを分別
食 環境発酵させ液肥化
バイオガスプラントで発酵させ、バイオガスと有機液肥を回収
地元農産物の供給バイオガス液肥や堆肥を使った農産物を給食や家庭の台所へ
循環食
農
液肥の農地還元バイオガス液肥を
給食や家庭の台所 農
バイオガス液肥を有機質肥料として農地へ返す
生ごみ・し尿・浄化槽汚泥を地域資源として循環活用するためには、地域循環を支える社会システムの確立が欠かせない。
生ごみ分別 平成18年11月から全域開始生ごみ分別 平成18年11月から全域開始
バケツコンテナ方式による収集
山形県長井市レインボープラン方式 山形県長井市レインボープラン方式
毎週2回収集(町内3区域)
前日に収集バケツの配達 前日に収集バケツの配達
祝日も収集
生ごみ処理は無料 生ごみ処理は無料
平成19年4月から
燃やすごみは週1回燃やすごみは週1回
事業系は10kg当り
30円の処理費30円の処理費
生ごみの分別で燃やすごみが44%減る!
年 月
家庭の
生ごみ
事業系
生ごみ
生ごみ
合計
燃やすごみの量
H.17年度の燃やすごみ
H.17年度比
t t t t t %
4月 56.6 33.1 89.7 145.8 264.2 55.2
5月 58.2 36.4 94.6 142.3 262.3 54.3
6月 58 4 32 9 91 3 141 3 247 9 57 0
H21
6月 58.4 32.9 91.3 141.3 247.9 57.0
7月 66.1 34.9 100.9 146.7 252.0 58.2
8月 67.9 34.1 102.1 139.6 276.3 50.5月 6 9 3 39 6 6 3 5 5
9月 56.2 40.0 96.2 136.9 254.7 53.7
10月 58.9 42.6 101.5 136.5 240.9 56.7
11月 56.9 41.0 97.9 125.0 239.4 52.2
12月 63.5 40.2 103.7 158.5 258.7 61.3
月 63 36 9 100 131 248 1 3 1
H22
1月 63.5 36.9 100.5 131.7 248.1 53.1
2月 55.4 37.0 92.4 123.0 215 57.2
3月 63 3 37 4 100 8 151 7 245 5 61 83月 63.3 37.4 100.8 151.7 245.5 61.8
合 計 725.0 446.6 1171.6 1678.9 3005.0 55.9
どちらとも言
どちらかとい
えばそう思わ
ない そう思わえない
1%
ない0%
そう思わ
ない4%
どちらかとい
えばそう思う9%
そう思う89%89%
これからも生ごみの分別(資源利用)
に協力していきたいに協力していきたい。
家庭の台所で生ごみを水切り・分別家庭の台所で生ごみを水切り 分別
収集バケツに週に2回出す
生ごみ収集状況
生ごみを くるるん 搬入生ごみを くるるん へ搬入生ごみの投入状況生ごみの投入状況
お湯で収集バケツの洗浄お湯で収集バケツの洗浄 生ごみを細かく破砕し分別する装置生ごみを細かく破砕し分別する装置
発電機:25kw×2機発電機:25kw 2機
バイオガス液肥貯留タンク:1200t バイオガスシステムのフロー浄化槽汚泥
(30.6t/日)汚泥濃縮遠心分離機
水処理( /日)
再利用
発電・熱し 尿
(7t/日) バイオガス
家庭から出る生ごみ生ごみ(3.8t/日)
分別収集
メタン発酵槽中温湿式
発電機 25kw 2基
田
分別収集37℃22日間
液肥貯蔵タンク 液肥:6,000t/年
バイオガスプラントの特徴
完全嫌気発酵なので、発酵途中での臭いがもれないもれない。
メタンガスを回収し、エネルギー利用できるのでランニングコストが安い。のでラン ング ト 安 。
消化液を液肥として活用することで、メリットが倍増する。 水処理のイニシャルコストやランニングコストが削
減できる
液肥を資源として活用できる 液肥を資源として活用できる
バイオガスプラントは、消化液を肥料として活用することでメリットが大きくバイオガスプラントは、消化液を肥料として活用することでメリットが大きくなり、イニシャルコスト・ランニングコストも大幅に削減されます。今後急速なり、イニシャルコスト・ランニングコストも大幅に削減されます。今後急速に普及すると思われます。に普及すると思われます。
バイオガス液肥(くるっ肥)を活用する
年間約6000tの液肥を生産 年間約6000tの液肥を生産 水稲・麦など土地利用型の作物に使用。
水稲・麦 5t~7t/10a散布面積 それぞれ約50 散布面積 それぞれ約50h
液肥散布車や流し肥え方式による散布
普通肥料登録として認可 液肥代=無料 散布料 1000円/10a
(当面は農家との共同研究)
分析項目 含有量
(当面は農家との共同研究)
液肥利用の課題 貯留と運搬・施肥方法の検討
リン酸 0.12 %
カリ全量 0.11%
全窒素 0.25%
成分調整と栽培技術(施肥基準など)の確立
臭いはあまり気にならない
アンモニア態窒素 0.13%
H19.10.9
液肥散布車による散布状況液肥散布車(3、5t積み)で液肥の散布作業
特別栽培米特別栽培米
「環のめぐみ」
化学肥料・農薬の使用を慣行農法の半分以下に抑えた特別栽培米(くるっ肥を使用)
平成21年度約52haで栽培
品種は「ひのひかり」
町民予約価格 町民予約価格
3120円/10kg(定価 4000円/10kg)(定価 4000円/10kg)
野菜への利用も好評
おおき循環センターは町づくりの拠点おおき循環センターは町づくりの拠点おおき循環センタ は町づくりの拠点おおき循環センタ は町づくりの拠点
生ゴミ・し尿・浄化槽汚泥をバイオマス資源化する施設
(平成18年11月 バイオ スセンタ オ プン)(平成18年11月 バイオマスセンターオープン) 町の中心部・国道バイパス沿いに設置
町民はいつでも見学できる 町民はいつでも見学できる
環境・農業・食をつなぐ まちづくりの拠点
(平成22年4月 道の駅・農産物直売所・レストラン
オープン) 循環社会や環境についての学習
自然 ネ ギ 体験 自然エネルギー体験
地域農業の振興
地産地消・安全な食の提供地産地消 安全な食の提供
農業体験
地域住民のにぎわい
都市との交流 都市との交流
道の駅 おおき 平成22年4月オープン道の駅 おおき 平成 年 月オ ン
バイオマスセンター
地産地消レストラン
デリ&ビッフェくるるん
農産物直売所
くるるん夢市場
道の駅おおき
インフォメーションセンターくるるん夢市場
国道442号バイパス
道の駅とバイオマスセンター
地産地消レストラン地産地消レストラン
デリ&ビュッツフェ くるるん
農産物直売所 くるるん夢市場
くるるん周辺の野菜畑 おおき循環センター整備事業
整備期間 平成17年度~平成21年度(5年間)総事業費 約11億円 総事業費 約11億円(バイオマスの環づくり交付金 補助率2分の1
町負担分の一部起債・交付税措置あり)負 債 税
事業の内訳 第一期工事(平成17年度~平成18年度)
メタン発酵施設(施工 ㈱三井造船) 5億1966万円 メタン発酵施設(施工、㈱三井造船) 5億1966万円 管理学習施設、バイオの丘(施工、㈱熊丸組) 1億8165万円
外部施設・関連設備など 外部液肥タンク、車庫 約7800万円 外部液肥タンク、車庫 約7800万円 液肥散布車両・運搬車両他 約4000万円
第二期工事(平成20年度~平成21年度) 農産物直売所・郷土料理レストラン・交流広場など 約1億9千万円農産物直売所 郷 料 ラ 交流広場な 約 億 千
一般の処理施設に比べて1/3~1/4の建設費
バイオマス資源化による処理費削減効果バイオマス資源化による処理費削減効果平成17年度 平成21年度
備考処理量( ) 負担額(円) 処理量( ) 負担額(円)
備考処理量(t) 負担額(円) 処理量(t) 負担額(円)
燃やすごみ焼却 3,005 86,457,000 1,679 58,453,000大川清掃センター
収集 33 576 638 31 680 000立花商事(H.17 2回/週 回/週)
収集 33,576,638 31,680,000週 H.21 1回/週)
し尿等海洋投棄 9,448 64,009,628 福環連へ委託
ごみ処理計 12,453 184,043,266 1,679 90,133,000, , , , , ,
生ごみ資源化 1,17266,387,000
おおき循環センター
し尿等資源化 10,178 生ごみ収集費含む
資源化計 0 13,029 66,387,000
合 計 12,453 184,043,266 13,029 156,520,000
バイオマス資源化による処理費削減額 27 523 266バイオマス資源化による処理費削減額 27,523,266
処理単価により算出した処理費削減額 36,035,000円
おおき循環センター
くるるんホームページアドレスホ ムペ ジアドレス
http://kururun.jp
E メ ルE‐メール