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Date post: 01-Feb-2021
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18 18 68 I feel angry. I am angry. I使使西
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  • 健康コーナー

    和之

    先生

    18

    わかりやすい東洋医学講座

    第18回 肝の「志」 「竅」 「液」

        「体」 「華」について

    第68回東洋医学の基礎理論⑱

    肝の「志」 「竅」 「液」

    「体」 「華」について

    ⑴ 

    肝の志…怒

    「頭に来た」と云う日本語を

    英語に翻訳すると、「頭に来

    た」と云うその文には主語

    がありません。主語がない

    日本文を英訳するには、

    戸惑うかも知れませんが、

    ほぼ「I feel angry.

    」とか

    「I am angry.

    に訳しがち

    になるかと思います。

     

    実は、「頭に来た」の文章

    の隠された主語は「I」で

    ある「私」ではなく、「肝気」

    なのです。肝気が頭(心)に

    どんどん上がってきて、

    肝気が過剰となって、熱を

    帯びて肝気が肝火になって

    しまい「怒」に至るのです。

    (図1)肝気が、心に過剰に

    上がって来て、肝火を生じ

    ないためには、疏泄が巧く

    行っていたり、(気の巡りが

    良くて)肝血が十分あって

    肝気の上昇が抑えられて

    いれば、過剰な肝気は頭に

    上がってきません。

    ⑵ 

    肝は、目に開竅する

     

    目には五臓六腑の精気が

    全て注がれますので、目は

    いずれの臓腑とも関係して

    いますが、なかでも肝との

    関係が密接です。視力は、

    肝気の疎泄(気の巡り)と肝

    血の栄養に依存しています。

    ストレスによる肝気欝結

    (肝気の疎泄がうまくいか

    なくなったり)、加齢や食餌

    の不摂生、女性では月経、

    妊娠、授乳などで肝血が

    不足すると、ドライアイ、

    かすみ目や視力低下が起こ

    ります。また長時間パソコン

    を使うなど目の酷使は肝血

    を消耗し、眼瞼痙攣(まぶた

    の痙攣)や手足のしびれな

    ど、肝血不足による筋の栄

    養不足を引き起こします。

    ⑶ 

    肝の液…涙

     

    肝は目に開竅するので、

    涙は肝の液とされます。

    涙は、眼球を潤し保護する

    働きがありますが、肝血が

    不足すると、涙の分泌が減

    り、ドライアイになります。

    ⑷ 

    肝の体…肝は筋を主る

     

    中医学では、筋は、西洋医学

    での腱、肌肉は、筋肉を指し

    ます(図2)が、筋は、骨に付

    着して関節と肌肉を繋ぐ組

    織になります。四肢の関節

    の屈伸運動は、筋と肌肉が

    収縮・弛緩することにより

    行われますが、筋は、肝血に

    よって滋養されていること

    から、*『黄帝内経』の『霊枢』

    に「肝は筋を主る」という

    記載があります。肝の血が

    充足していれば、筋は十分

    に養われ、力強く円滑に動

    きます。もし肝気と肝血が

    衰えれば、筋が栄養されな

    いために、筋力の低下や運

    動障害、手足の震えや痙攣

    などの症状が現れます。

    ⑸ 

    肝の華は爪にある

     

    爪とは、手足の爪の甲を

    指します。「爪は筋の余り」

    と云われ、中医学では爪を

    筋の延長と考えます。肝血

    が十分あれば、爪は硬く艶

    があります。肝血が不足

    すると、爪は軟らかく薄く

    なり、脆くなります。

     *『黄帝内経』:中国の紀元前の春秋

    戦国時代に医療の実績と治療実績を

    まとめて記された書物です。中医

    学の独特な理論体系をはじめて確立

    したもので人体の生理、病理、診断、

    治療、予防などが詳しく論述されて

    います。﹇素問﹈﹇霊枢﹈の2部で構成

    され、その内容には、臓象・経絡・病

    機・診察法・弁証・治療原則、さらに鍼

    灸・湯液治療なども含まれています。

    現存最古の医学巨書で中医学発展の

    基礎となっている書物です。

    かいきょう

    きょう

    きょう

    つかさど

    れいすう

    こうていだいけい

  • 19

    【図1】

    【図2】

    頭に来た

    平常心の状態

    肝気が頭(心)に上昇し、過剰な気が熱を帯びて肝火になると、怒る状態になる。

    肝血が十分で肝気の疏泄が良好だと肝気が上昇しない

    気の巡り・流れ

    頭に来た状態(怒)

    肝血不足・肝気の巡りが悪いと肝気が上昇

    肌肉筋

    筋と肌肉

    ← 脾が管理← 肝が管理

    肝火

    医療法人和漢全人会

    花月クリニック

    日本東洋医学会専門医

    医学博士

    辻  

    和 

    昭和26年 北海道江差町に生まれる昭和50年 千葉大学薬学部卒業昭和57年 旭川医科大学卒業平成 4年 医学博士取得平成10年 新十津川で     医療法人和漢全人会花月クリニック開設日本東洋医学会 専門医日本糖尿病学会 専門医日本内科学会  認定医日本内視鏡学会 認定医

    医療法人社団和漢全人会花月クリニック

    東洋医学の基礎理論⑱

    肝の「志」 「竅」 「液」

    「体」 「華」について

    ⑴ 

    肝の志…怒

    「頭に来た」と云う日本語を

    英語に翻訳すると、「頭に来

    た」と云うその文には主語

    がありません。主語がない

    日本文を英訳するには、

    戸惑うかも知れませんが、

    ほぼ「I feel angry.

    」とか

    「I am angry.

    に訳しがち

    になるかと思います。

     

    実は、「頭に来た」の文章

    の隠された主語は「I」で

    ある「私」ではなく、「肝気」

    なのです。肝気が頭(心)に

    どんどん上がってきて、

    肝気が過剰となって、熱を

    帯びて肝気が肝火になって

    しまい「怒」に至るのです。

    (図1)肝気が、心に過剰に

    上がって来て、肝火を生じ

    ないためには、疏泄が巧く

    行っていたり、(気の巡りが

    良くて)肝血が十分あって

    肝気の上昇が抑えられて

    いれば、過剰な肝気は頭に

    上がってきません。

    ⑵ 

    肝は、目に開竅する

     

    目には五臓六腑の精気が

    全て注がれますので、目は

    いずれの臓腑とも関係して

    いますが、なかでも肝との

    関係が密接です。視力は、

    肝気の疎泄(気の巡り)と肝

    血の栄養に依存しています。

    ストレスによる肝気欝結

    (肝気の疎泄がうまくいか

    なくなったり)、加齢や食餌

    の不摂生、女性では月経、

    妊娠、授乳などで肝血が

    不足すると、ドライアイ、

    かすみ目や視力低下が起こ

    ります。また長時間パソコン

    を使うなど目の酷使は肝血

    を消耗し、眼瞼痙攣(まぶた

    の痙攣)や手足のしびれな

    ど、肝血不足による筋の栄

    養不足を引き起こします。

    ⑶ 

    肝の液…涙

     

    肝は目に開竅するので、

    涙は肝の液とされます。

    涙は、眼球を潤し保護する

    働きがありますが、肝血が

    不足すると、涙の分泌が減

    り、ドライアイになります。

    ⑷ 

    肝の体…肝は筋を主る

     

    中医学では、筋は、西洋医学

    での腱、肌肉は、筋肉を指し

    ます(図2)が、筋は、骨に付

    着して関節と肌肉を繋ぐ組

    織になります。四肢の関節

    の屈伸運動は、筋と肌肉が

    収縮・弛緩することにより

    行われますが、筋は、肝血に

    よって滋養されていること

    から、*『黄帝内経』の『霊枢』

    に「肝は筋を主る」という

    記載があります。肝の血が

    充足していれば、筋は十分

    に養われ、力強く円滑に動

    きます。もし肝気と肝血が

    衰えれば、筋が栄養されな

    いために、筋力の低下や運

    動障害、手足の震えや痙攣

    などの症状が現れます。

    ⑸ 

    肝の華は爪にある

     

    爪とは、手足の爪の甲を

    指します。「爪は筋の余り」

    と云われ、中医学では爪を

    筋の延長と考えます。肝血

    が十分あれば、爪は硬く艶

    があります。肝血が不足

    すると、爪は軟らかく薄く

    なり、脆くなります。

     *『黄帝内経』:中国の紀元前の春秋

    戦国時代に医療の実績と治療実績を

    まとめて記された書物です。中医

    学の独特な理論体系をはじめて確立

    したもので人体の生理、病理、診断、

    治療、予防などが詳しく論述されて

    います。﹇素問﹈﹇霊枢﹈の2部で構成

    され、その内容には、臓象・経絡・病

    機・診察法・弁証・治療原則、さらに鍼

    灸・湯液治療なども含まれています。

    現存最古の医学巨書で中医学発展の

    基礎となっている書物です。

    れいすう

    そもん


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